MONOCHROME(23)
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ジャンルを超えた美しい唄声の世界は魅力
33歳という若さで亡くなってしまったエヴァ・キャシディ Eva Cassidy ほど、亡くなってから大きな注目を集めた歌手も珍しい。(1963年米国生まれで、1996年に皮膚癌で死亡)
もちろん、私は友人からのCD紹介で初めてその歌声に接して虜になったのも最近のことである。
英国で死後にリリースされたコンピレーション・アルバムが注目され、以来世界各国でファンを集めているのも進行形のようだ。
「Live At Blues Alley」 Blix Street Records G2-10046
私が、初めて紹介されて接したのはこのライブ・アルバムです。これは彼女が亡くなった年のジャズ・クラブでのもので、もちろん死後に発見されてリリースされたもの。
スタートの曲”Cheek To Cheek”で、ピアノに導かれての彼女の唄声はジャズ的アプローチだ。続いての曲”Stormy Monday”でブルース調に変化し、これを聴くともう引き込まれてしまう。ジャズをメインとしたスタンダード・ナンバーが中心のアルバムであるが、一方スティングの”Field Of Gold”となると多くのものが感動しているだろう。更に”Autumn Leaves”はもう彼女のもの以外何者でもない曲に歌い上げられていて、その美しさに圧倒される。
ライブものの特徴として、彼女の話し声も入っていることから、信奉者(?)にとっては、たまらなく貴重なアルバムと言える。
「time after time」 Blix Street Records G2-10073
このアルバムは、彼女のどちらかというとシンプルなアコースティック・ギターによって導かれての唄声の曲が主体である。フォーク調であり、又ジャズ、ブルースも展開する。
いずれにしてもジックリとその唄に酔っていける。しかし一方、不思議なことに”Easy Street Dream”を聴くと、その情熱が伝わってきて、誰もがあのジャニス・ジョプリンを思い浮かべるという。私もそうした前知識でこの曲に接してみたせいか、まさにそのとおりで不思議な世界に入ってしまう。
バックにピアノ、エレクトリック・ギターも登場するが、かなり控えめで好感の持てる曲作りである。私は好きなアルバムだ。
「Eva by Heart」 Blix Street Records G2-10047
エヴァのアコースティック・ギターにヴァイオリン、チェロもバックに加わって美しい曲”I Know You By Heart”からスタートして、全編どちらかというと美しく仕上げられたアルバム。
このアルバムに収められているフリートウッド・マックのクリスティン・マックビーの名作”Songbird”が聴きどころ。
しかし”Blues in the Night”の曲のような情熱的なアプローチは、これも彼女の魅力でもある。
「Songbird」 Blix Street Records G2-10045
このアルバムは、「Live at Blues Alley」と「Eva by Heart」の2アルバムのコンピレーション盤といっていい。おいしいところを盛り込んでいるので、入門盤としては恰好のアルバムである。
彼女の美しいピュアな歌声と、フォーク調のバラード、そして一方情熱的な世界と奥は深い。いずれにしても今は亡き彼女を一枚で知ろうとしたらこのアルバムかも知れない。
しかし、近年彼女の録音音源の発掘が行われている。それも今日の我々を引きつける魅力が成す技であろう。
彼女の歌声と一晩ゆっくりステレオと対面するのも、取り敢えずはお勧めである。
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Jacques Loussier 「PLAYS BACH / THE 50TH ANNIVERSARY RECORDING」
ジャック・ルーシェの「プレイ・バッハ」シリーズを当初から愛聴してきた私にとっては50年という歴史に感動せざるを得ない。ここに50周年記念アルバムの登場だ(TELARC CD-83693)。
彼のバッハをジャズでというしゃれたセンスが受けて、バッハ演奏には必ず出てくる彼の名前であるが、近年は第3期のトリオでバロックの多くを取り上げたり、ヘンデル、ベートーベン、モーツァルト、ショパン、ドビュッシーなどに挑戦。しかしやはり2006年には再びブランデンブルグ協奏曲でバッハに戻っていた。
今回は、驚き1985年から約10年間の第2期のメンバーであるベースにバンサン・シャルボニエ(シャルボン)と、ドラムスはアンドレ・アルピノというメンバーで、彼のピアノ演奏が楽しめる。録音時期は定かでないが、フランスのStudio MiravalとロンドンのAdvision Studio となっているが、ボーナース・トラックとして中野サンプラザのライブ音源がついている。しかも、"THIS IS THE BEST PLAYING OF MY LIFE -jacques loussier"と付けられている。
特に、”Toccata and fugue in C major”のOvertur(5曲目)のシャルボンのベースのソロとそれを一気の展開でルーシェの演ずるピアノのスピード感、Adagioの両者の絡み合い。それに続くFugueにおけるアルピノのドラムスの響きに続いてのルーシェのピアノの演奏はまさに絶品である。更に9曲目の”Prelude No.2 in C Minor”とボーナス曲”Chorale No.1"SLEEPERS AWAKE"”では、懐かしのシャルボニエのベース・ソロ部分も堪能でき、それをうまくルーシェのピアノが導いて確かに楽しめる演奏が収められているである。
録音はかなり良好であり、特に日本の中野サンプラザものが生き生きとしている。
とにもかくにも、50年前にバッハを取り上げてのモダン・ジャズ界に新風を巻き起こしたジャック・ルーシェも75歳となった。彼のリリースしてきた多くのアルバムと歩んで来た私にとっても、この50年は人生の主たる部分であったこともあって、ここで感動せざる得ない。
(収録曲)
1.PARTITA IN E MAJOR
2.INVENTION FOR TWO VOICES NO.8
3.SICILIANA IN G MINOR
4.VIVACE FROM CONCERTO IN C MINOR
5.6.7.TOCCATA AND FUGUE IN C MAJOR
8.MINUET IN G MAJOR
9.PRELUDE NO.2 IN C MINOR
10.CHROMATIC FANTASY
11.CHORALE NO.1 "SLEEPERS AWAKE"
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不思議なヴォイスで迫ってくるアルバム「ひとりごとspeak for yourself」
ジェフ・ベックの「LIVE AT RONNIE SCOTT'S」にゲスト出演している女性ヴォーカリストのイモージェン・ヒープについてなんですが、私には詳しい情報は持っていない。かってジェフのアルバムにもバッキング・ヴォーカルとして参加した事はあるが、その時に聴いた程度だ。そもそも活動の場はインディーズ系であったようで、日本においても一般的というよりは知る人ぞ知るという存在だ。ただアルバム「ひとりごと speak for yourself」(日本盤 SICP1387)という2007年のアルバムは、なかなかそれなりにファンがいて私も幸いにして所持している。
そんな訳で、少々彼女について書いてみる。いずれにしても英国の女性シンガーであるが、ピアノ、ギター、クラリネット、チェロ、ドラムスなどをこなすマルチ・プレイヤーで、ステージではラップ・トップ・コンピューターを抱えて登場して、バック・トラックをコンピューターで流しながら、ピアノを弾きながら唄うという一人による演奏世界であるようだ。曲タイプはオルタナティブ・ロックと言っていいのだろう。
いずれにしても、彼女の特徴はシンガー・ソングライターというに止まらず、その歌声にある。憂いのあるややハスキーな声で語り聴かせ、やや高音部となると吐息と共に消えゆく浮遊感と、妖艶と表現して言い声で迫ってくる。まさに一種独特な世界である。
この世界をジェフ・ベックはどうゆう繋がりか解らないが、2000年のジェフのアルバム「YOU HAD IT COMING」にて2曲に登場している。彼のギターと融合させているところに、非常に興味を持つ。そしてこの彼女のアルバムにおいても一曲にバック・ギターとしてジェフが参加しているところも見逃せない。
もう彼女もデビューして10年を経過している。このアルバム「ひとりごと」の後は、まだニュー・アルバムの話は聞いていないが、どんな状況なのか?。
ジェフの2007年のライブでは元気な姿が見れるので、その後も彼女なりきのペースでニュー・アルバム作りも進行しているかも知れない。
とにもかくにも、このアルバム「ひとりごと」(全14曲)によって彼女の世界を覗いてみるのは、決して無駄なことでない。このような一種独特な世界は映画等のサウンド・トラックとしても有用であるようで、「ナルニア国物語」始めいくつかに起用されているようだ。
音楽を一つのアートとして構築する世界観すら感ずる彼女の活動に今後も関心を持って行きたい。
最後に追加するが(ほんとは書こうかどうしようか考えていたんですが)、やっぱり彼女の歌う世界の中でも、出色(私にとってかも知れないが)は、ジェフのギターとのロニー・スコッツにおけるライブの”Blanket”にみる世界と私は断言する。ジェフの控えめの音とのマッチングは他に類をみないところであるし、”Rollin' And Tumblin'”から伝わってくるリズム感は、圧巻である。ジェフ・ベックが彼女を迎える理由がここからも窺い知ることとなる。そんなところからも、ジェフ・ベックの「LIVE AT ronnie scott's」のDVD盤はCDにはこれらの曲が収録されていないところからも貴重盤である。
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ここまで観れるのはまさにこの一枚のみ「JEFF BECK / Performing this week.......LIVE AT Ronnie Scott's」 SIBP 123
既に発売されている同題のCD「Performing this week...Live At Ronnie Scott's」sicp 2111 の映像版と言っていいDVD映像の登場 。しかもCDの16曲に+α加えての21曲が収録されている。あの200人収容というロンドンの小ジャズ・クラブでの収録。CDもなかなかの好録音で、しかも彼のテクニック満開の音の世界は圧巻であったが、更に映像が迫ってくるこのDVD盤はDTS5.1surroundでも聴ける代物。かってジェフ・ベックのオフィシャル・ライブ映像はどうした訳かまさに彼の名義のものはなく、ブートレグにてお茶を濁してきた私であるが、ついにここに手に入れることが出来たわけだ。
幸いにして、小クラブでの収録で大観衆のステージとは違って、彼の操るギター・テクニックが、手に取るように見れる。
ライナー・ノーツの細川真平も書いているが、彼のピックを使わない指弾きの妙技とデリケートなアーミングにまさに溜息をつく。
そしてこれには、エリック・クラプトンの2曲の参加がしっかり収録されているし、やっぱり、あのCROSSROADSで話題になった可愛い女性ベーシストのタル・ウィルケンフェルド Tal Wilkenfeld の存在が、このドラムス(ヴィニー・カリウタVinnie Colaiuta)とキーボード(ジェイソン・リベロJason Rebello)に囲まれて、なんともいえないこのグループの楽しさを醸し出している。特に例の曲”哀しみの恋人達”の彼女のソロ・パートは、ジェフの頼もしげな表情を生み出して、実に訴えてくるところがある。
更に、イギリス出身のかなりソウフルな歌声のジョス・ストーンJoss Stone が登場する。彼女はハービー・ハンコックやサンタナとの競演もあった実力派で、映画女優としても確か活躍したはずだ。R&Bソンガーと言っていいと思うが、2007年には日本公演もあった。このライブにおいても"peaple get ready"をジェフのギター・サウンドを見事に唄いきっている。
更に更に、オルタナティブ・ロックと言った範疇になろうと思うが、美人マルチ・プレイヤーとして知る人ぞ知るイモージェン・ヒープ Imogen Heap が登場する。あの独特の一種の息を漏らす喘ぎのような歌声は、ジェフの刻み込むサウンドと妙にマッチングして面白い。このあたりもCD盤にはなかった楽しめる場面だ。
やはりライブものは映像があってこそ楽しめるというのは事実である。ここにジェフ・ベックが、おしげもなくギター・テクニックをお披露目したことは、彼が一つの境地から一つ超えての世界に入ったのかも知れない。このDVDは私にとっては貴重盤となることは間違いない。
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サラ・ブライトマンSarah Brightman のこの2月リリースのDVD「Symphony LIVE IN VIENNA」が好評であるようだが、彼女も既に43歳、このDVDの印象をここに書いた中で、若干声量に後退があるように感じた話をした訳ですが・・・私が最近気になっているのは”GREGORIAN”の聖歌隊に紅一点登場するアメリア・ブライトマンAmelia Brightmanだ。
彼女はVIOLETの名で登場したソング・ライターで、言わずと知れたサラ・ブライトマンの最も下の妹。なんと19歳も歳の差がある。ネームはEve という仮の名前を経過して、VIOLETそしてAMELIA BRIGHTMAN に落ち着くわけであるが、「solo (無名)」アルバムがあるようだが聴いていない。いずれにしても私は”GREGORIAN”で彼女の歌声を聴いているわけだ。
そして映像的には、サラ・ブライトマンのDVD「LIVE FROM LAS VEGAS - The HAREM world Tour」で、Backing vocalを務めている。やはり姉妹と言うだけあって、サラの歌声に若干似ている美声が味噌。そして近作DVD「Symphony」でも、キー・ボードとBacking Vocal を担当して、ちらっとその姿が映し出される。
とにもかくにもあのエニグマ・サウンドを持って聖歌とポピュラー・ミュージックの融合を成し遂げたドイツのフランク・ピーターソンが主宰するグレゴリアンは、それなりに魅力のある音楽的一つの世界であるが(何故、イギリス出身のアメリアがこの世界に入ったのかは知らないが)、アメリアはそこに止まらず一歩前進して、これから登場するところであって、姉のサラを超えての活躍を期待したいところだ。
ただ、売れた曲”the moment of peace”などは、姉のサラの歌っているモノと比較してみると、やはり表現力で百戦錬磨の姉のサラに軍配は挙がる。まあ当然と言えば当然であるわけだが、単に姉の世界を追うのでなく彼女の世界が作れれば、魅力も又倍増するのでは?と思うこの頃である。
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