2019年10月23日 (水)

72年の キング・クリムゾンKing Crimson 「Live in Newcatle」

72年の驚異の好演奏と好録音・・これは決定盤
ミューアのパーカッションが・・これぞクリムゾン

<Progressive Rock>

King Crimson 「Live in Newcatle」 
Panegyric / EU / CLUB48 / 2019

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Robert Fripp(g, mellotron)、John Wetton(b, vo)、David Cross(violin, mellotron)、Bill Bruford(ds)、Jamie Muir(per, allsorts)

71afcupmupl_acw  ここに来て、またしてもフリップ魔術でキング・クリムゾン病が発症している。近年のライブ総集編『KING CRIMSON AUDIO DIARY 2014-2018』(KCXP5007/2019)(→)がリリースされ、これは5枚組アルバムであって連日聴いているのだが、これをレポートする前に、まずは片付けておかねばならないアルバムがある。それはこの『Live in Newcastle』だ・・・今年リリースされたライヴ音源発掘シリーズ「The King Crimson Collectors’ Club」の第48弾。1973年のアルバム『Larks' Tongues In Aspic 太陽と戦慄』 発売前の1972年秋から冬にかけてのUKツアーより12月8日のニューカッスル公演を収録したもの。なんと言っても私がファンであったジェイミー・ミューア在籍時の音源で、涙もの。

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(Tracklist)
1. Larks’ Tongues in Aspic Part One 10:47
2. RF Announcement 1:09
3. Book of Saturday (Daily Games) 2:49
4. Improv I 14:49
5. Exiles 6:20
6. Easy Money 9:33
7. Improv II 17:28
8. The Talking Drum 5:49
9. Larks’ Tongues in Apsic Part Two (incomplete) 3:47

Smalljamie_muir  アルバム『Larks' Tongues In Aspic太陽と戦慄』の全曲収録。しかもその間にインプロが挟まれるという構成。それぞれの曲のスタイルはほぼ完成しいるが、なんと言ってもライヴであるだけに、それぞれのメンバーの試行錯誤と思い入れが入っていて、正直言ってアルバムよりインパクトがある。又不思議なことに何十年と彼らのライブ音源を追ってきたのであるが、当時のものがこのモノラルではあってもこの良音質で聴けるのは奇跡に近い。演奏も悪くない、とくにフリップのギターフレーズを振るっているし、なんと言ってもミューア(→)のパーカッションが十分堪能出来る。

 M1."Larks’ Tongues in Aspic Part One" 伝説的な映像版でも見てきたとおりのミューアはホイッスルを駆使してのパーカッション・プレイが重要で、クロスのウァイオリンもスリリングに、そしてフリップのギターもロックを超越していて・・・当時両者ここまでプログレッシブであったことに改めて脱帽。
 M3."Book of Saturday " はウェットンのヴォーカルが懐かしさを呼び起こす。当時のクリムゾンのスリルと荒々しさとこのロマンティックな歌の交錯による世界は類を見ないモノだった。
 M4."Improv I" これと M7."Improv II" がこのアルバムでは核である。これぞクリムゾンと唸らせる。彼らのインプロヴィゼーションの結晶。15分と17分のブラッフォードのドラムスとミューアのパーカッションが最も生き生きとする世界だ。なんとミューアのソロ・パートもあってアルバムでは聴けないライブものの最も楽しめるところ。今のクリムゾンにはこのミューアのパーカッションが無いのが物足りない一つだ。フリップのキターがどこか哀愁がある。
Robert_frippw  M5."Exiles" クロスのヴァイオリンとフリップ(→)のメロトロンの叙情性がクリムゾンのもう一つの私が愛した面である。
 M6."Easy Money" いつもどうりの盛り上がりを作るが、後半のインプロがいいですね、パーカッションがここでも有効。
 M8."The Talking Drum" ブラッフォードのドラムスは当然だが、クロスのヴァイオリンの盛り上がりも凄い。
   M9." Larks’ Tongues in Apsic Part Two (incomplete)" はおまけのように途中でストンと終わってしまうのが残念。

 こうして驚異の録音盤が時として現れるのはフリップの魔術なのか、何時も私なんかはそれにまんまとひっかかって興奮してしまう。こうして周期的にクリムゾン病が発症するのはなんと50年も続いているのである。
 それにつけても、ミューアをここで感じ取れたことは感動であったと同時に、このところの三人ドラムス・クリムゾンに現をぬかしていたわけだが、それにも増してこの50年近く前のがクリムゾンが如何に素晴らしかったかを再認識するのである。

(評価)
□ 曲・演奏  ★★★★★
□ 録音    ★★★★☆

(視聴)

 

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2019年10月19日 (土)

ロバータ・ガンバリーニRoberta Gambarini 「DEDICATIONS」

説得力十分のジャズ・ヴォーカルの自信作・・・三大女性ジャズ・ヴォーカリストに捧げる

<Jazz>

Roberta Gambarini 「DEDICATIONS」
55 Records / JPN / FNC J-5566 / 2019

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Roberta Gambarini ロバータ・ガンバリーニ (vocal)
Jeb Patton ジェブ・パットン (piano)

2019年1月14日ニュージャージー州サウスオレンジSouth OrangeのAlley Cat Productions録音

 イタリア・トリノ出身で米国にてジャズを学び活躍しているロバータ・ガンバリーニ(1972年生れ)のアルバム。彼女に関しては10年前にアルバム「EASY TO LOVE」(IOR 77084)で話題になったことは何となく覚えているが、その後特に歩みを追ってこなかったが、我が友人よりこのアルバムを教えられて、なんとなく興味を持って聴いたというところだ。
 まず注目点はピアノとのデュオで歌い上げるところだ。これはなかなかヴォーカルに自信がないと出来ない技、そして第二の注目点は、歴代女性ジャズ・ヴォーカリストのエラ・フィッツジェラルド、サラ・ヴォーン、カーメン・マクレエの三人に捧げられた一編であることだ。これもヴォーカルに自信のある現れであるとみれる。

 

Rg1 (Tracklist)

1. Lady Be Good / How High The Moon
2. As Time Goes By
3. Willow Weep For Me
4. Blame It On My Youth
5. Two For The Road
6. Lullaby Of Birdland
7. It Don't Mean A Thing
8. Misty
9. I Can't Give You Anything But Love

 なかなかじっくり歌い込むタイプですね。そしてドラマチックな歌唱というのは当たっていると思う、それは結構艶のある歌声で低音から高音までしっかり発音してのヴォーカルは評価に値する。ボストンのニューイングランド音楽院で学んでのアメリカ・デビューを果たしたというだけに実力派だ。ムーディーに歌うジャズ・ヴォーカルと違ってなかなか迫力すら感ずるところはアメリカン・ジャズ世界でどのように迎えられるいるのか、ちょっとその点は不明だが、こうして順調にアルバムをリリースしているところは見事である。とにかくM2."As Time Goes By"ではドスの効いたという表現にあたる歌い舞わしもみられるのだ。
 パットンのピアノはジャズ・ピアノそのもので、ムード作りに貢献しているが、とにかく彼女の迫力ある歌声が響きわたって、バランスからみてこのコンビでよかったのかと私は若干思ってしまうが、それが又いいという評価もあるのだろうと想像しているのである。
 そしてやっぱり聴き慣れているM3."Willow Weep For Me"そしてM4."Blame It On My Youth"と流れていって解るのだが、従来のジャズ・ヴォーカルと一線を画していて、柔軟・弾性・張り・躍動・情感と人一倍優れていて、希有に感ずるところもあるヴォーカルだ。
 聴き慣れたと言えうか、私の好きな曲M8."Misty"では、やはり彼女の人並み外れた歌唱力に感心してしまうのだ。

 まあ、後は好みと言うことになるが、近年の女性ジャズ・ヴォーカルのパターンとは違って説得力十分で、むしろそれが好き嫌いの別れるところにあるかと思うが・・・・。私の場合は時にはこのタイプも面白いと聴いた。

(評価)
□ 選曲・歌 ★★★★☆
□ 録音   ★★★★☆

(参考視聴)

 

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2019年10月15日 (火)

メリッサ・スティリアノウMelissa Stylianou 「NO REGRETS」

こちらはNYのナイトクラブ・ムードをやさしく醸し出す

<Jazz>

Melissa Stylianou 「NO REGRETS」
Anzic Records / US / ANZ-0046 / 2014

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Melissa Stylianou - Voice
Bruce Barth - Piano
Linda Oh - Bass
Matt Wilson - Drums
Anat Cohen - Clarinet (6,9)
Billy Drewes - Alto Saxophone (3,8)

Recorded Live to Two-Track by James Farber at Sear Sound, NYC, March 11, 2014

 ニューヨークで活躍中のメリッサ・スティリアノウMelissa Stylianouのヴォーカル・アルバム「SILENT MOVIE」(ANZ-6636/2012)を先日取り上げたので、ついでにその後の近作のこのアルバムも検証だ。しかし近作と言っても2014年リリースの5作目で、その後は新作が無いようだ。前作同様、バックはピアノ・トリオが中心だが、2曲にアナット・コーエン(クラリネット)をゲストに、又その他アルト・サックス(ビリー・ドリュース)も2曲に入るというタイプ。まあ清々しくナチュラルな歌唱で魅了するカナダ・トロント出身の彼女だが、このアルバムは活動しているNYのムードが漂っている。

(Tracklist)

01. Nice Work If You Can Get It
02. Remind Me
03. I Got It Bad (Feat. Billy Drewes)
04. Humming To Myself
05. I Wish I Knew
06. Somebody's On My Mind (Feat. Anat Cohen and Linda Oh)
07. Down by the Salley Gardens (Feat. Matt Wilson)
08. A Nightingale Can Sing The Blues (Feat. Billy Drewes)
09. I'll Never Be The Same (Feat. Anat Cohen)
10. Polkadots and Moonbeams
11. I Mean You (Feat. Bruce Barth)

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 ニューヨークで活躍中のブルース・バース(p)、リンダー・オー(b)、マット・ウィルソン(ds)がバックを固め、このアルバムは前作よりは明らかにニューヨークのジャズ・ナイト・クラブ・ムードで満ち満ちている。相変わらず彼女のヴォーカルはマイルドで角が無く、あまり癖というものを感じさせない好感度の高いモノだ。
 オープニングM1."Nice Work If You Can Get It"はガーシュインの曲で、それに続く曲群も同様にスタンダート曲が中心である。
 M6."Somebody's On My Mind", M9." I'll Never Be The Same" は、Anat Cohenのクラリネットを入れて落ち着いたムードを歌い上げる。
 M7." Down by the Salley Gardens " はがらっと変わった印象だと思ったら、アイルランド民謡らしい。非常に素直な歌声でゆったり語り聴かせる。このあたりは前作のフォーク調を愛する彼女の一面なんだろう、注目曲。
 M10."Polkadots and Moonbeams " とにかく優しく美しく包み込んでの物語調ヴォーカル。
 M.11." I Mean You " ピアノ曲をピアノのように珍しく弾んで歌う。

  全体的には、優しいムードとゆったりと非常に美しく歌い上げるスタンダード・ジャズといったところで、無難。印象はやはり極めて良好であるが、聴きようによってはちょっと冒険が無くて物足りなさを感ずるかもしれない。

(評価)
□ 選曲・歌 ★★★★☆
□ 録音   ★★★★☆

(試聴)

 

 

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2019年10月11日 (金)

マーティン・ティングヴァル Martin Tingvall ピアノ・ソロ 「THE ROCKET」

聴きやすいメロディーの美しいピアノ曲集

<Jazz>

Martin Tingvall 「THE ROCKET」
SKIP Records / EU / SKP9167CD / 2019

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Martin Tingvall(p)

 マーティン・ティングヴァルはスウェーデンのピアニストであり作曲家でもあって、彼のソロ・アルバム、トリオ・アルバム(「BEAT」「CIRKLAR」)などここで何回と取り上げてきたが、これは2016年のアルバム 「distance」(SKP1947-2)以来の3作目となるピアノ・ソロ作品。クラシカルにしてシンプルで静かな美しいメロディで奏でてくける。ちょっと異様なアルバム・タイトルだが、新しい世界を探求したという作品のようである。

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01. Hope
02. First Steps
03. The Rocket III
04. Floating
05. Piano Man
06. Dark Matter
07. In Motion
08. from Above
09. Ehoes From The Past
10. No gravity
11. lost In Space
12. Tales
13. Castle Song
14. Googbye For Now

15. The Rocket Ⅰ (bonus track)

 ソロ前作「distance」が素晴らしかったので、これも期待してのもの。今作は比較的短い曲が多く14曲収められている。

 M01."Hope"タイトルどおり未来志向の希望の溢れた美しいピアノ曲。
 M02."First Steps", M03."The Rocket III", M04." Floating" と、ジャズというよりはややクラシック調で、メロディーも美しくとっつきやすく比較的やさしく聴きやすい曲が並ぶ。
 M05."Piano Man" 彼の持ち前のクラシック・ピアノの演奏技量がハイレベルで展開。
   M06." Dark Matter" 物思いにふける曲。このあたりが彼の持ち味の曲作りで、やや哀感のある美しい曲。
   M07."In Motion"、M08." from Above" まさに物語調。
   M09." Ehoes From The Past" いやはやこれぞクラシック・ピアノ・ソロだ。
   M10." No gravity "、M11." lost In Space" 宇宙空間に対する憧れ的世界か、いかにも希望的。
 M12. "Tales "、M13."Castle Song" どうも夢見る物語的世界観が感じられる曲。
   M14." Googbye For Now" いずれにしても夢と希望の物語の締めとしての心の整理をしてくれる。

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   このアルバムについて彼は「私たちの世界は信じられないほど急速に変化しています。 デジタル化は、私たちの日常生活だけでなく、社会のほぼすべての分野を変えています。 このアルバムで、私は静寂の対極をデザインしたかった。 同時に、新しい音楽の世界も探っています。 それが音楽が私に道を示すところです。」と言っている。

 先にも書いたが、全体的に優しさの感じられるクラシック調のピアノ・ソロ曲集。ジャズということを意識せずに若きも老いたるも一緒になって家族でゆったりとした時間に聴くにいいアルバムだ。
 と、言うことは気合いを入れてジャズ聴くということでは、若干ムードは肩すかしというところか。

(評価)
曲・演奏 ★★★★☆ 
録音   ★★★★☆

(参考)Martin Tingvall : Discography

(Solo)
En Ny Dag (Solo, 2012)
Distance (Solo, 2015)
The Rocket (Solo, 2019)

( the Tingvall Trio)
Norr (2008)
Vattensaga (2009)
Vägen (2011)
Beat (2014)
Cirklar (2017)

(視聴)

Solo ""Hope"

 

Solo ""Dark Matter"

 

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2019年10月 7日 (月)

マット・スローカムMatt Slocum 「 sanctuary」

ハイセンスのどこか格調の高いフリージャズ

<Jazz>
Matt Slocum 「sanctuary」
SUNNYSIDE / US / SSC1547 / 2019

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Gerald Clayton(p)
Larry Grenadier(b)
Matt Slocum(ds)

 私にとっては初物のマット・スローカムMatt Slocumというニューヨークを拠点としているドラマーのピアノ・トリオ・アルバム。これはSunnyside からの第一弾で、これまでは自主制作盤を中心にリリースしていたようで、これで5作目となるらしい。と、言うことはそれなりにキャリアーがあるようだ。

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 このトリオ・メンバーを見て気がつくのが、あの名ベーシストのジョン・クレイトンの息子で、いわゆる本道をゆくジャズを継承していながらも近代的なセンスと才能で現代的なジャズを追求しているといわれるピアニストのジェラルド・クレイトン(下左)がおり、又ブラッド・メルドーとの共演でも知るラリー・グレナディア(下右)というなかなか話題性のあるところにある。

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(Tracklist)

1. Romulus 5:01
2. Consolation Prize 5:10
3. Aspen Island 6:07
4. Star Prairie 4:22
5. A Dissolving Alliance 4:30
6. Days of Peace 4:56
7. Sanctuary 5:35
8. Anselmo 6:28

All compositions by Matt Slocum
except "Romulus" by Sufjan Stevens, arranged by Matt Slocum

 オープニングのM1." Romulus"で、なんとグレナディアのベース・ソロといった感じでスタート。リーダーのスローカムのドラムスは特に全面には出ず淡々と曲を進める。
 M2."Consolation Prize "はテンポをハイにした演奏だが、これでもスローカムは静かにリズムカルにスティックを主体に演ずる。クレイトンのピアノはかなりアヴァンギャルドにコンテンポラリーなフリージャズを演じ、ベースもしっかり応対する。しかし決して激しさといものを感じさせないハイセンスの格調あるとでも言えるようなインター・プレイだ。後半にドラムス・ソロが入ってむしろほっとする。
 M5."A Dissolving Alliance",  M6."Days of Peace",  M7."Sanctuary"と、所謂アメリカ的な派手さは全くなく、知的とも言える思索的な展開をみせて、心にむしろ安定感を与えてくれるような技巧のレベルの高いトリオ演奏を聴かせてくれるのだ。
 
 これはドラマーのリーダー作と言うことで、それなりに意識はしていたが、全く聴く前の予想と反してハイセンスな展開とハイレベルの演奏能力により、派手さの無いところにむしろ心を引き寄せられる世界を描いている。むしろそれがインパクトがあった。
 クレイトンのピアノはフリーな世界に入りながらも、決して暴れること無く人間の深層に迫るようなところがあって、私は彼をいままでよく知らなかったのであるが、このアルバムを聴いて興味を持った。
 全体の印象は静かに淡々としていて、なんとバッククラウンド・ミュージック的に流していても、一向に抵抗はない。なかなか得られない世界に導いてくれた好盤であった。

(評価)
□ 曲・演奏  ★★★★★☆
□ 録音    ★★★★☆

(試聴)  このメンバーのトリオものは見つかりませんので・・・SlocumとClaytonを
  (参考1) Matt slocum Trio

 

  (参考2) Gerald Clayton Trio

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2019年10月 3日 (木)

エレス・ベイリーElles Bailey 「ROAD I CALL HOME」

ロックの原点を思い出させるこの世界は・・・涙もの

<Rock>
Elles Bailey 「ROAD I CALL HOME」
OUTLAW MUSIC /  / OLM19CD01 / 2019

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Vocals : Ellies Bailey
Guitars : J.Wilkins, C.Leuzinger etc.
Bass : Z.Ranyard, M.Bringnardello etc.
Drums & Percussion : M.Jones
Piano,Wurlitzer, Hammond : J.Nichols
etc. 

 英国ブリストルの女性シンガー・ソング・ライターであるエレス・ベイリーの2ndアルバム。そしてこのジャケが又良いですね、彼女の視線からして久々の味わい深いフォトである。彼女に関しては全く知らなかったのだが、ブログ友からの情報で、今日このようなブルースの流れからのカントリー風ロックをじっくり聴けるのは、懐かしさが加わっての涙ものである。

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1.Hell or Highwater
2.Wild Wild West
3.Deeper
4.What's The Matter With You
5.Medicine Man
6.Road I Call Home
7.Foolish Hearts
8.Help Somebody
9.Little Piece Of Heaven
10.Miss Me When I'm Gone
11.Light In The Distance

 

 オープニングのM1."Hell or Highwater "は、スローナンバーでスタート。次第にブルージーなパワーギターバラードに。彼女の歌はムーディーなカントリーソングを歌い上げる。成る程このパターンなら懐かしく聴けそうだという期待を持たせるに十分な曲。
 M2."Wild Wild West" アコーステイックなギターでロッキングブルース。
 M4."What's The Matter With You "なかなかしっとりしたスローバラード、このあたりは私のお気に入り。エレキ・ギターもメロディーを美しく流し、ハモンドもバックをブルージーに色づけしてくれる。
 アルバムのタイトルトラックM6."Road I Call Home"は、Imelda Mayの"Johnny's Got A Boom Boom" を思い起こすドラムビートとキーボードのスライドから始まり、軽快なリズムで彼女らの旅行中のバンドの人生の物語を題材にしているようだが、なかなか明るい夢のあるツアーを歌っていてほっとするところだ。
 M7."Foolish Hearts 愚かな心"、がらっとスロー・ムーディーなしっとりとした曲と歌になる。ベイリーが彼女の心を明かす魂の歌と言うところだ。
 M9."Little Piece Of Heaven" これは陽気なアメリカン・ラブ・ソング。
 M10."Miss Me When I'm Gone" これは彼女の得意とするカントリー・ブルース。バックの演奏も水を得たが如く生き生きしている。
 M11."Light In The Distance" 言い聞かせる如くこれぞゴスペルサウンドだ。彼女のスローナ歌い込みも聴き応えあり。

 全曲彼女のオリジナルというコンポーザーぶりを発揮して、そしてブルースとカントリーのクロスオーバー・スタイルで、古きロック愛好家を喜ばせてくれるのである、ああロックってこんなんだったなぁーーと。しかも彼女はアメリカのどこかからひょっこり頭を出してきたと思ったら、英国と言うところが又面白い。推薦曲は "What's The Matter With You あなたと何が問題ですか? "だ。いずれにしても注目だ。

(評価)
□ 曲・歌 ★★★★☆
□ 録音  ★★★★☆

(視聴)

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2019年9月30日 (月)

ロジャー・ウォーターズRoger Waters 「US+THEM」Film 公開

「US+THEM Tour」の記録を映画として制作し公開する

音楽と人権、自由、愛のメッセージにインスピレーションを与える創造的な先駆的な映画・・・と言うが

 

<Rock>   映画 「Roger Waters US+THEM」
                               by Bean Evans and Roger Waters

Usthemmoview  ロジャー・ウォーターズの2017-2018年の世界的ツアーであった(残念ながら日本にはこなかった)「US+THEM」ツアーの模様を納めた映画の公開を、世界的にこの10月2日と6日に行う。
 ライブものとしては今までに無い画期的な内容と言われているが、その中身は不明、彼のことだから何か新しい試みをしているのだろうことは容易に想像が付く。

 その前の歴史的大規模だった3年に及んだ「The Wall 」ツアーの記録は、彼の戦場で失って会えることが無かった父親を戦争批判をこめて回顧した映画として作り上げたが、果たして今回は ?・・・・。

   おそらくこの作品も「映像もの」として一般にリリースしてくれるだろうと期待しているのだが。

 一方、彼は大がかりなツアーは、この「US+THEM」で終わりにすると言っていたが・・・、ここに来て別企画の北アメリカ、メキシコにてのライブ・ツアーを2020年に行うこともほのめかしているようだ。彼の集大成をしたいのか、入場料は無料でやりたいと言っているらしい。
 "アンチ・トランプ"、"パレスチナ情勢"などに問題意識を持って訴えた「US+THEM」であったが、今度は何を企画しているか・・・このあたりも、彼のエネルギーが続く限りは問題意識の中から何かを展開してゆくのであろう。楽しみと言えば楽しみである。

Usthem-2

(参考視聴)


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