ピンク・フロイドそしてロジャー・ウォーターズを語るときの参考文献2(輸入本imported special volume)
■Pink Floyd : in the Flesh the complete performance history GLENN POVEY and IAN RUSSEL 1997 BLOOMSBURY
1962年からのCAMBRIGEそしてLONDONをスタートしてのピンク・フロイドPink Floydの原点である学生ロック・バンドとしての活動から、かなり綿密な記録をもとに分析をしている。貴重であるのは彼らのライブ記録も行き届いている。この発行年からも解るとうり、1996年までの記録である。
11期にこのバンドを整理している(↓)。
① SIGMA6(autumn 1963): Nick,Roger,Richard,Clive,Keith and Seilagh
② THE ABDABS(or The Screaming Abdabs)(spring-summer 1964): Juliette,Nick,Clive,Keith,Roger and Richard
③ THE SPECTRUM FIVE(autumn 1964.):Roger(Syd),Bob,Nick,Roger and Richard
④ LEONARD’S LOGERS (winter 1964) : Roger(Syd),Bob,Mike,Nick and Roger
⑤ THE PINK FLOYD BLUES BAND /THE TEA SET / THE PINK FLOYD(january-winter 1965) : Roger(Syd),Bob,Chris,Nick,Roger and Richard
⑥ PINK FLOYD(january 1966-December 1967) : Syd,Nick,Roger and Rick ソーホー地区ワーダー・ストリートにあるマーキー・クラブでアンダー・グラウンド・グループとして知られるようになる。その後、サイケデリック調のポップ・グループとして注目。ピンク・フロイドの基礎の確立がなされて来たとき。
⑦ PINK FLOYD (january-March 1968): Syd,David,Nick,Roger and Richard シドの状態悪く、ロジャーはここでデイブを誘い、5人バンドとなる。
⑧ PINK FLOYD (march 1968-79):David,Nick,Roger and Richard シドの精神状態悪化でグループ脱退し、こうして頂点を迎える4人グループがここに形作られる。しかし真の4人による活動は、この後1979年までの12年間のみであることに気づくとおり、この12年間の後半はロジャーの構想によるアルバム作りをするグループと化し、サウンド面におけるデイブ、リックの協力体となる。最終的にはロジャーのコンセプト、デイブの音作りのバンド化した。しかしこの1969年の「The Man / The Journey」の組曲は、ブートのみでしか聴かれないが、彼らのロックの世界に組曲を導入した歴史的功績は注目される。
⑨ PINK FLOYD (1979-85) : David,Nick and Roger リックは あの「THE WALL」においては彼の協力的役割の低下より、ロジャーから追放扱いとなり、既に正式メンバーから脱落、ライブにおいてはゲスト参加あつかいとなっている。3人バンド化。
⑩ PINK FLOYD (1986-93):David and Nick 1985年リーダー・ロジャーの正式脱退宣言により、2人のバンドとなる。ここでロジャーとのピンク・フロイドの所有権を巡って、血みどろの戦いが始まる。なんとしてもソロ・アルバムの空しさを早く知ったデイブ・ギルモアは、このビック・ネームに固執して、脱退していたリックも呼び込んで、ピンク・フロイド名を自己のものにする。この時のデイブはまさにロジャーがイメージしたあのアルバム「アニマルズ」に描いた”PIG”と化したことは皮肉である。
⑪ PINK FLOYD (1994-) : David,Nick and Richard リックの復帰により3人バンドとして現在に至る。
*ロジャーの脱退後の”アンチ・ピンク・フロイド活動”はすざまじい。まさにここに彼の対抗意識が、新しい創作活動に繋がる勢いがあった。(エリック・クラプトンとの共作「The Pros and Cons of Hitch Hiking」、「ロジャー・ウォーターズとブリーディング・ハート・バンド」結成、ベルリンにおける”THE WALL LIVE”、ジェフ・ベックとの共作「Amused to Death」等)
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