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2007年1月26日 (金)

ピンク・フロイドそしてロジャー・ウォーターズを語るときの参考文献5(雑誌特集1)

 「レコード・コレクターズ」 MAR.,1993 Vol.12,No3  「特集:ピンク・フロイド」 発行所:株式会社ミュージック・マガジン

Collectors93 この特集では、小野島 大のピンク・フロイドの歴史と評価の総論は、なかなか研究の深さをみる解説となっている。これは先に紹介した「British Rock Vol2」として取り上げた内容のオリジナル原稿である。
 なかなか一般の評論家は言及しないというか、知らないというか、あのギルモアとメイスンによるロジャーと決別して後の映像作品「道~カレラ・パンアメリカーナ」を取り上げ、彼らを見抜いた作品として(茶番)紹介している。
 又アルバム紹介では、宮部知彦が「the final cut」を、”このアルバムこそフロイドの最もスリリングで生々しい作品であると確信している”と述べ評価し、和久井光司は逆に「鬱」を、ちょっと意味が解らないが”堂々たる英国ロック路線”と評価している。このような対をなした評論が面白い。

 「炎」 別冊BURRN! 8月号増刊 1994 「特集:ピンク・フロイドの光と影」 発行:バーン・コーポレーション、 発売:シンコー・ミュージック

Honoo94 このピンク・フロイドの特集は面白い。

 伊藤政則は「時空を超えた音の魔力」と題して、「原子心母Atom Heart Mother」からのフロイドに焦点をあてて語る。彼の注目点はフロイドのサウンドに焦点をあてているのが良く分かる。

 松本昌幸は「ピンクフロイド28」でフロイド興業と呼ぶに価する「対」から出発してフロイド分析をしている。ロックは30年、40年と歳をとったことによるロックジェネレーションも歳をとり、それに若年層が加わっての多層化からの変化にフロイドの価値観分析を加える。ギルモアのピンク・フロイド、ロジャー・ウォーターズのソロ、それぞれの独立は、これから二人が共同作業をする必要がないことを知らせたと結論づける。彼の分析は何時も真摯で内容に重きがある。

 立川直樹は、対談でピンク・フロイドを語っているが・・・・彼はいつもその時の流れを見て、都合のよいように自己の意見を組み立てる。従って、それぞれの関係部署には都合がよい人なんでしょう。人気者であるが知識は浅く、解説に魅力がない。

③ 「beetleg」 通算8号 April,2000 「ピンク・フロイド ザ・ウォール総力特集」

Beetleg00  ウォール・ライブを特集している。ここではフロイド・メンバーそれぞれの発言を並べて、あのピークの時の思いを紹介し、アルバム「ザ・ウォール」の価値に迫る。ライブの記録も丁寧。
 面白いのは、「ザ・ウォール」の作成に至った因子の解説。ロジャーの当時の観客との間の壁の感覚は当然面白いが、それはさておき、彼らピンク・フロイドの会計業務担当の金融顧問組織ノートン・ウォーバーグ社の不祥事に言及。つまりこの事件により、多額の資金を失ってしまったフロイド・メンバーは、課せられた税金が納付出来ずに国外追放の身になったこと。それがウォール・プロジェクトを推進する因子となった経過を解説している。

  (続く)

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