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2007年11月14日 (水)

Bootlegから見るピンク・フロイドPink Floydの真髄(1)「モア」「ウマグマ」 (名盤”M-502”)

[BOOTLEG]
あの名盤PINK FLOYD「M-502」

  ~Germany Live~  CD  AYANAMI-162

 この驚くべくジャケ、そしてその録音の音質のレベルの高さから、さらにはピンク・フロイドの演奏の凄さから圧倒的な支持のあった1971年のレアブート。(↓ジャケ写真:クリックにて拡大されます。これを90度時計回転させて見るのも一法)
 これは1971年2月25日のドイツに於けるライブ= GROSSER SAAL, MUSIKHALL, HAMBURG,GERMANYである。(近年このようにAYANAMIからCDリリースされた)

Pinkfloydm502a

Pinkfloydm502b  私が最もピンク・フロイドとして重要視しているのは、アルバムでは「MORE」1969, 「Ummagumma」1969の時代である。
  シド・バレット脱退後、彼らの進路は「神秘」で一つの方向は掴んだとはいえ、暗中模索。そこに、ロジャー・ウォータースが既に分裂の危機の中、掴もうとした一つのビンク・フロイドが見えてくる。とにもかくにも彼らの試みたのはコンセプトのある音楽作り、そしてそこに実験的サウンドの取り込みだった。そして組曲の作成に着手。”THE MAN”,”THE JOURNEY”である。それが「MORE」のサウンド・トラックとして分解するのであるが、ここにこそロジャーの先導によるピンク・フロイドが見える。
Morea Moreb

Morec この「M-502」には、アルバム「MORE」に納められた”Green is Colour”,”Cymbaline”が登場するが、ロジャーの作曲、作詞によりこのような人間の心に迫る曲が登場する。
 当時シドのギターのないピンク・フロイドにファンは不満を示していた。ロジャーは、シドに代わるギタリストのギルモアを売るべく全面に出し、ヴォーカルを担当させ、ニュー・ピンク・フロイドを売らんとしての努力がここに見えてくる。

Ummagummaa Ummagummab    次のアルバム「Ummagumma」に収録してある”Careful with that axe,Eugine”,”Set the control for the heart of the sun”,”A Saucerful of secrets”も、このライブに登場させ、実験的サウンド、実験的曲展開を試みている。このあたりはアルバムでは見えないピンク・フロイドの世界を覗くことが出来る。そして、ブラス付きの”Atom heart Mother”28分の演奏で幕を閉じるのであるが、既にあの”Echoes”に登場する実験サウンドも披露している。当時の彼らのライブは実験の場であり、それを聴くことにより彼らの目指しているものを知るのである。まさにその意味においても、このブートは貴重である。

M50225feblive
Rogermore 1971live  さらに、このブートには”The Embryo”も登場し、当日演奏されたものとしては、”Astronomy Domine”のみが収録されていない。
 しかし千枚に及ぶピンク・フロイドのブートの中でも一押しのこのライブ収録盤は、ビンク・フロイドを知る上に貴重であり、又当時の曲は殆どがロジャー・ウォーターズの作品であり、彼が如何にピンク・フロイド作成に努力したかが解る。
 しかし私が最も惹かれる69,70,71年当時のピンク・フロイドは、少なくとも聴衆に迎合なく、ロックを基盤として新しい音楽作り、人間に迫ろうとするコンセプトを持って、プログレッシブであったと言える。

 しかし近年ここに活動低下してしまったギルモア・ビンク・フロイドは、こうした時代の基盤の上に成り立ったピンク・フロイドであるにも関わらず、ショーと化しての一般大衆に迎合して、時代を見据え次の時代への挑戦の歩みをためらっている。それは本質的な彼らの体質でもあると思われるが、実に悲しい現実である。
 それにひきかえ、ピンク・フロイド脱退の形を取らざるを得なかったロジャーは、単独で当時の仲間であったスノウィー・ホワイトらと未だに挑戦を続けている。ロジャー自身がなぜここまで、彼らとは別の世界で奮戦するのかも、こうした古き時代の凄まじい演奏をブートで聴いてみることにより、初めて知ることが出来るのだ。

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