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2008年7月21日 (月)

ピンク・フロイドPink Floydの始動と終結(2)

プログレッシブ・ロックとしてのスタート1968年「神秘」、そして1983年の「the final cut」でLP時代に終結するPINK FLOYD

1967年、LP「the piper at gates of dawn(夜明けの口笛吹き)」で始動したピンク・フロイド(私は前回(1)に書いたとおり、歴史的ピンク・フロイドの始動は”Interstellar Overdrive(星空のドライブ)”にあるとみている)。もちろんシド・バレットの世界はピンク・フロイドの創始者であるが、後のピンク・フロイドを世界的に巨大化していったものは、シドの世界とは別物とみている。この初のLPからロジャー・ウォーターズのいた「the final cut」までの12枚のLPをみるに、誰もが気づくことは同じタイプのアルバムがないことである。つまり如何に彼らが音楽的手法・構築において何かを求め、そして実験を繰り返し歩んできたかが窺い知れるところである。そしてその対象は、音楽そのもの、楽器の機能、実験音、そして訴える内容は人間であったり、社会であったり、自らの人生であったり等々で、それらを積み重ね、社会にの変化に沿って歩んできていたことにある。私は幸い1968年の2ndアルバム「神秘(A Saucerful Of Secrets)」からリアルタイムに共に歩めた人間としてこの点は信じて疑わない。

Photo_2

Photo 「神秘」このアルバムで気づくことは、シドからウォーターズ指導体制への変化が明解に出たアルバムだ。つまりサイケデリックとは言われてもその基礎はポップ・ミュージックであるが、それから脱皮していわゆる当時のプログレッシブ・ロックの世界を歩み始める。それはロック・ミュージックの中での実験であり、暗中模索の中で楽器の音、曲のリズム、創られる何にもとらわれない彼らの曲の構築を試みている。
 特に注目の曲は・・・・
   ① "Set The Controls For The Heart Of The Sun"
       ②"A Saucerful Of Secrets"
Photo_3 ロジャー・ウォーターズの熱意がギルモアを呼び、このバンドの継続を計った当時は、かなりメンバーの4人が民主的、協力的曲作りと運営をしていたと見られる。プログレッシブ・ロックという表現は、これより後に一般化するが、既にウォーターズにはその意識が、このアルバム作りに見ても如実に表れている。それは特に曲①に、歌詞からしても彼の意志が見られるようになっている。そして曲②はまさに4人の共作であったといえる。

 「プログレッシブ・ロック」というロックのジャンルにおいては、1969年デビューのキング・クリムゾンを思い起こすことになるが、ロジャー・ウォーターズがピンク・フロイドと決別しての2作目のソロ・アルパム「RADIO K・A・O・S」が、時代は変わってLPからCDとして日本でもリリースされたが、その日本のライナー・ノーツを担当した原田洋一が的確に纏めている。それによると・・・・・・・・・・・
  プログレッシブ・ロックのアーティストの特色としてまず挙げられるのは、英国人で、しかも中産階級以上の出身だということだ。彼らの多くは、ベースにクラシックがあり、サウンド的には、それまでのギター・サウンド中心から、キーボードを中心としたサウンドを導き出した点が重要だ。当時は、今のようにコンビューターの発達もなかったが、その中で様々な試行錯誤を繰り返しながら高度なテクニックを駆使した、高尚な音を作り出していったのだ。
 次に忘れてはならないのが、確固としたコンセプトがあるという点で、政治、宗教、社会事情といった形而上、或いは形而下の事象を、文学的かつ哲学的な歌詞を用いて表現し、その高度な思想性は、ロックは労働階級のものという概念を完全に打ち砕き、ロックが知識階級にまで浸透するのに大いに貢献したのであった
・・・・・・・・・・・・
 と、プログレッシブ・ロックを評価した。まさにピンク・フロイドの発展の歴史でもある。

Photo_4 彼らが真にプログレッシブ・ロックと評価されたのは、1970年の4thアルバム「原子心母(Atom Heart Mother)」からではあるが、シドがバンド・メンバーから脱落しての彼らのバンドとしての音楽的構築は、特に思想的にも社会に反体制的感覚が強いロジャー・ウォーターズによるところが大きく、そして音楽的にはリック・ライト、そして新メンバーのデヴィット・ギルモアによるところが大きい。当初、このバンド作りには、ウォーターズは作詞、作曲を積極的に行って4人の力の結集に努力し、4人の人間関係においては、ニック・メイスンの力が大きかったと言えよう。
 バンドの創世記は、シド・バレットによって形作られたが、後のピンク・フロイドという圧倒的巨大化したバンドは又異質のもので、これへの道は、この新メンバー4人によっての協力的パワーによりスタートした。

 

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2008年7月13日 (日)

ロジャー・ウォーターズ2007LIVE極上CD

ロジャー・ウォーターズ「The Dark Side of The Moon LIVE 2007」

2007年のロック界で最も成功したツアーが、ロジャー・ウォーターズのヨーロッバ、南米、米国、カナダ・ツアーと評価されているが、ここに極上2枚組ブートレグCDの紹介をする。
Rogerchlie1 「Roger Waters / Dark Side Of Chile」 live at Estadio Nacional, Santiago, Chile 14th March 2007  soundboard recording

 既に何回か話題にしたロジャー・ウォーターズの「DARK SIDE OF THE MOON LIVE」であるが、この2枚組CDは、オフィシャル盤も圧倒の現地放送マスターのサウンドポード録音)よりのクオリティの高い良音質CDだ。ほとんどノイズなく聴衆の声援は適度に入り音の質も低音が厚いと同時に、高音域も適度な鋭さで快感である。Dave KilminsterとSnowy Whiteのリード・ギターも適度に録音され、Jon CarinのKeyboadsとVocalも見事。女性ヴォーカルの"Mother""Leaving Beirut"のKattie Kisson 、"The Great Gig In The Sky"のCarol Kenyon、"Perfect Sense"のPP Arnold のヴォーカルも手に取るように聴こえてくる。
Rogercd  今回のツアーでは、SaxophoneのIan Richieの活躍も大きい。(彼はこのツアーに同行したもう一人のKeyboadsのロジャー・ウォーターズの息子のHarry Watersとコンビをなしてカルテットを組んで近々ジャズ・アルバムをリリースする)
 ロジャーの良き理解者Andy Fairwether Low もなかなか粋なギターを展開する。Graham Broard は、もう完全にロジャー・バンドになりきっていて、余裕のDrumsを聴かせ、これもなかなか良く録音されている。(内容は左をクリックして拡大して見て下さい)
 ここまで、ライブの全容を良質録音されたブートが出ると言うことは、多分企画されているオフィシャル盤もうかうかしていられないのでは?と思うのである。

Argentinadvd  なお、これも既に紹介したが、映像物としては、目下のところアルゼンチンはBUENOS AIRES (3.18.2007)におけるプロショットものが、最も優れている。(左 pro-22295)
 いずれにしても、良質なブートCD,DVDが出回ることは、我々にとっては有り難いことだ。

 話は変わるが、いずれにしても今回のロジャー・ウォーターズのライブは「狂気」の再現でもあるが、やはりメインの訴えは・・・
”Bring The Boys Back Home”であるところは、いかにもロジャー・ウォーターズの世界である。

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2008年7月 8日 (火)

いわゆる格好いいギタリスト:ジェフ・ベックJEFF BECK

CROSSROADS 2007 にみるジェフ・ベック

 とにもかくにも、ロック・ミュージシャンとは、私のリアル・タイムな1960年代からの40年以上の歴史から見ると、常に社会における問題意識の中から生まれる訴えを持っていることが、一つの美学である。一方大切なのは、その中にいわゆる我々を引きつけるロック的”格好良さ”も、これ又この上なく必要である。そうした中で老骨にむち打っても、若者に負けない格好良さを身につけて、数十年の歴史の中でも一際目立つのはロック・ギタリスト=ジェフ・ベックJEFF BECKだ。
Jeffcrossroads1_2最近のジェフ・ベックの活躍は、エリック・クラプトンERIC CLAPTON 企画のCROSSROADS GUITAR FESTIVAL 2007が記憶に新しい。
左は、その時の11曲全てを映像とサウンドで納めたブート・DVDである。(total 51min.)
「JEFF BECK / CROSSROADS GUTAR FESTIVAL 2007 VOL1」 RQ-159
ジェフ・ベックのジャズ的センスのあるギター・サウンドは彼のみのものと言われるくらい多くの音色を聴かせ、又その音の切れの良さは類をみない。それに加えて現在の彼のバンド構成が又圧巻である。JASON REBELLO(Keyboads), VINNIE COLAIUTA(Drums), そして話題の女性ヤング・ベーシストのTAL WILKENFELDだ。
 そして、今回のCROSSROAD では、まずスタートの曲から驚かせた。 なんとあのジャズ・ギタリストとして一世を風靡したジョン・マクラフリンの率いるマハヴィッシュヌ・オーケストラの"Resolution"であった。(実はこのフェスティバルには、ジョン・マクラフリンも参加している) 
Jeffcrossroads2_2 今回のセット・リストは左のとおりである。(クリックにて拡大)
しかしこのブートDVDはプロショットだけあってそれぞれの映像は旨い撮りではあるが、いかんせん画像はシャープさに欠けるあまいもの。想像するに多分当日画面に映し出された映像を主として撮影しているのかもしれない。しかし十分ステージと彼の表情、ギター・テクニックを目のあたりにすることが出来る。サウンドも悪くない。
 驚くべきは、彼女(ウィルケンフェルド)のベースだ。実に旨いし、曲の展開における位置をしっかり握っている。ジェフの嬉しそうな顔が印象的だ。
 そしてまさに緊張感あるジェフのギター、これこそロックの醍醐味である男の格好良さである。恐るべしジェフ、彼のスタイルも若い時をしっかり維持している。
 ジフ・ベックのオフィシャルDVDは実は非常に少ない。そんな中でこのフェスティバルの全曲を見れるのは感動モノである。(2007年7月28日シカゴ・トヨタ・パーク)


Crossroads07_2 このフェスティバルのオフィシャルDVDは左のものがあるが、(WPBR90680/1)残念ながらジェフ・ベックは2曲のみの収録である。このDVD約40曲のブルース・ギターを中心としたエリック・クラプトン企画チャリティー・フェスティバルは、それなりに全容は知ることが出来る。ジェフの演奏曲は、おなじみ"Cause We've ended as Lovwers"と、"Big Block"の格好良さを見ることが出来る。

Jeffbeck   今でも、ピックを使わずのフィンガー・ピッカーで格好良くギターを操るロック・ギタリストの最右翼がジェフ・ベックだ。








Talwilkenfield
ついでに、ジェフ・ベックと共演の可愛い女性ベーシストタル・ウィルケンフェルドTAL WILKENFELDについてであるが、今年20歳の時のレコーディングの左のアルバム「Transformation」B000UZ4GOQを出している。ジャズ・ベースでフュージョン系インストであり、ギターはウェイン・クランツWAYNE KRANTZが担当。(その他、GEOFFREY KEEZER:Piano, KIETH CARLOCK:Drums, SEAMUS BLAKE:Tenor Sax という布陣)彼女はオーストラリア出身、米国でベースを学び天才肌の22歳。

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2008年7月 5日 (土)

モノクロ写真の世界(5)

Photo 「静」
Hasselblad503cx, Distagon50mm, PL, T-max400

信州戸隠高原にて 2008.4














Photo_2 「静2」
Hasselblad503cx, Sonnar180mm, PL, T-max400

信州戸隠高原にて 2007.11

Photo_3 「静3」
Hasselblad503cx, Sonnar180mm, PL, T-max400

谷川岳一の倉沢出合にて 2007.10













Photo_4 「人のいない公園」
Hasselblad503cx, Distagon50mm, PL, T-max400

長野市内にて 2008.4
















Photo_5 「木蓮の咲いた日2」
FUJI GA645Zi pro, FJINION55-90mm, UV, T-max400

(前回のトリミング版)
長野市内にて 2008.4














Photo_6
「無題」
Mamiya645AFD, 55-110mm, UV, T-max400
長野市内にて 2008.5

Photo_7

「2ケのスクエア・フォーマット3」
Mamiya645AFD, 55-110mm, UV, T-max400

長野市内にて 2008.5 

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