ケイティ・メルアKatie Melua の世界(3)
あのグルジア生まれの英国の若き女性歌手のケイティ・メルアのライブ・アルバムが今年の春にリリースされている。これが彼女の最新盤であるので聴いてみた。
「KATIE MELUA LIVE AT THE O2 ARENA」 DRAMATICO 2009
アルバム「The Collection」にて観られたDVD盤のライブと同じ2008年の”KATIE's pictures World tour”であるが、このCD盤は11月8日、ロンドン郊外の世界最大と言われるドームにての収録。演奏し唱われた曲も、ほぼ「The Collection」と同じであるが、一部カットされて全19曲。
曲目は左参照(クリックにて拡大します)。
こうしてみると、Pictures Tuor といえどもアルバム「Pictures」からの曲というよりは、過去の話題曲、ヒット曲のオンパレードだ。特に私が推薦するアルバム「PIECE BY PIECE」からの曲がメインと言ってもよい。もともとこのDRAMATICOレコードは、彼女の過去の4アルバムとも、なかなか低音が豊かに録音されていて疲れない音であり、メルアの歌声も適度のホール感の残響があり好録音と言っていい。そしてこのライブ盤は若干派手な音に録音されているが、ライブものとしてもクリアでよい部類に入る。
そして、このライブ・ステージは左右にライブ・カメラ画像の投影と、中央にコンピューター画像5枚を並べて動画で演出するというかなりの凝りようで、そのあたりは「The Collection」のDVDで見て取れる。
曲は、彼女作の”PIECE BY PIECE”からじっくり聴かせるパターンでスタートする。そしてグルジアのフォーク・ソング”Yellow Leaves”や、例のサイレント時代の女性映画スターを歌う”Mary Picford”など、更に”Spider's Web”、”The Closest Thing To Crazy”、”Nine Million Bicycles”などなどヒットを唱い上げる。そしてアンコールに入って、あの乗りの良い”On The Road Again”、その後にジャニス・ジョプリンの”Kozmic Blues”をカヴァーする。これにはやはり彼女のブルース心と、ジャニスの熱唱とが混在して面白い。最後は”I Cried For You”で締めくくっている。
バック・バンドも良質で6人の健闘が光る。Luke Potashinick のギターもいいし、Frank Gallagher のViolin、Pipes が印象的だ。
いずれにしても、これだけの観衆(24歳という若年の彼女としては、40代以上の多くを集めることが出来ることに脱帽する)を集め、そして堂々とステージいっぱいに展開する演技と歌には驚かされるのである。
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