« イモージェン・ヒープ の ニュー・アルバム「ELLIPSE(楕円)」 | トップページ | エヴァ・キャシディの掘り起こしアルバム検証(1) »

2009年9月 4日 (金)

ニュー・スタイル(Jazzy not Jazz) の メロディ・ガルドー (1)

東京JAZZ スペシャル・シヨー・ケースでの出合

Mg ユニバーサルで新しい音楽のかたち(New Style of Jazz Music)=JAZZY NOT JAZZ として力を入れている世界に、このシンガー・ソング・ライターのメロディ・ガルドーがいる。左の2ndアルバム・・・・
「My One And Only Thrill」universal Music Classics and Jazz UCCU-1186 2009
・・・・を聴いてみると、スタートの"baby I'm A Fool"を聴いただけで、直ちに彼女の世界に没入してしまう。包み込む暖かいヴォリュームのある低音、そして美しい高音にゆったりと流れていく歌声、哀愁と説得力のある語りにも通ずる唄の流れは、24歳の若さとは信じられないほどだ。
 私は、つい最近友人にこのアルバムを紹介してもらったところであり、非常に関心を持った矢先のところであるが、昨日(9月3日)丸の内ビルのMARUCUBEにて彼女に会ってきた。(まさに東京JAZZ2009で来日中で、明日9月5日国際フォーラムでライブ出演する)
 ここに載せた2ndアルバムのジャケ写真をクリックして拡大して見て欲しい。昨日彼女にサインしてもらった生々しいものだ。”ARIGATO! (有り難う) MELODY (+ハート・マーク)TOKYO ’09”と書いてくれた。(取り敢えず、永久保存だ)
 彼女は交通事故で約1年寝たきりの状態で、障害を残してしまったことは語られるところであるが、やはり歩きは左手にステッキを持っての状態であった。頭部強度打撲による健忘症と光・聴覚過敏症を克服するためのギター片手にしてのリハビリテーションにより音楽活動を再構築したという。

 

Mg1  この写真は、昨日のリハーサルの様子である。彼女のアルバム全体の印象としては、彼女の作る曲が主であり、我々に事故障害を持つという先入観があるせいか?哀愁、静、語りかける訴え、苦しさを克服する精神力などなど暗さが感じられるジャズ・ミュージュックととれるところがあるが、一方決して埋もれて行くのでない光明も感じられ、又リズムもボサノバタッチな南米的明るさも取り入れていて、彼女の優しさが出ている将来の希望も感じ取れる。

Mg3 左の写真は彼女が演奏したギターを撮影してきたものである。
 このステージで語った内容は、日本の印象や自分の過去の話が中心であったが、なんといっても私が思っていたところとは裏腹に、話す声はあの柔らかいヴォリュームのある低音と違って、やや高音でかわいい声には驚いた。そして嬉しいことに非常に明るいし、自分の不幸な事故が現在のこうした活動の原点になった(こうして日本にも来れた)として、不幸中の幸い、かえってそれを将来への自分の発展への原点と捉えていると・・・いうことに、ほっとさせられたのである。(これは余談であるが、日本の”まんじゅう”が旨かったと・・・・、富士山が見事であったと・・・・)

 

 又、声量もかなりあり、聴く位置が近くであったせいもあるか、マイクを通しての歌声に地声も聴くことが出来た。こうしてここでのライブでは、2ndアルバムの私好みの"Who will comfort me."でスタート。そして"Baby I'm A Fool"の説得力、""Over The Rainbow"の軽快なアレンジとそこにある中身の厚さは見事であった。 
 
 サインの場では、逆にいろいろと私に語りかけてくれてこちらがタジタジ。私が英語が得意であればもう少し話も出来たのだが、とても24歳とは思えない落ち着きと、サングラスの中には優しい眼と相手に対しての誠意が感じられ、私としては最高の気分であったことをここに付記しておこう。明日のライブの盛会と成功を祈っている。
(1st,2ndアルバムの内容と感想は次回に譲る)

 

 

|

« イモージェン・ヒープ の ニュー・アルバム「ELLIPSE(楕円)」 | トップページ | エヴァ・キャシディの掘り起こしアルバム検証(1) »

音楽」カテゴリの記事

POPULAR」カテゴリの記事

JAZZ」カテゴリの記事

メロディ・ガルドー」カテゴリの記事

女性ヴォーカル」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。近況のご報告です。相変わらずの方面の発掘を続けています。

知らないうちにオーストリアのエデンブリッジが、昨年新作を出していました。
最新作、My Earth Dreamは、イマイチのギターリフながら、部分的に泣けるメロディが散りばめられており、デザートを食べながら片手間に聞くにはちょうどいい内容となっています。
とっつきにくい芸風の為、泣きのメロディが頭に叩き込まれるには、数時間の慣れが必要かとも思います。
http://www.edenbridge.org/en/main/project/37


ウィジン テンプテーション人脈のDelain。もともと、流行のゴシック系スーパーセッションで始まったプロジェクトでしたが、新作April Rainを発表しました。
都会的なゴシックという食い足りない面もありますが、無理のない綺麗な歌い方をしており、夏枯れの昨今、秋に向かってのニューモードといったところでしょうか。
http://site.delain.nl/index.php?page=133&media=137

スペインのダーク ムーア。元々女声ボーカルをメインに据えたゴシックだったのですが、今男声ボーカルに替わっての3作目です。
バックには女声コーラスがフォローされているのと、流行のデス声でないので、聴き易いです。大仰な演奏が繰り広げられており、スピーカーから音を出して聴くには、恥ずかしいのですが、昨今はヘッドフォンリスニングが主なので、昔と違ってまったく問題ありません。
恥ずかしい所で、スワンレイクをどうぞ。http://www.youtube.com/watch?v=HkY_WATUCVM

投稿: nr | 2009年9月 7日 (月) 18時30分

nrさん、コメント有り難うございました。私もいつもnrさんのところ覗かせていただいてます。 最近少々私はちょっと道を外していると言うか、歳をとったということでしょうか?・・・・あれやこれやしている訳ですが、その道もけっしておろそかにしているわけではありません。どうもNightwishと比較してしまうと、物足りなくなるところもあって、ちょっといい加減になっていることも事実です。いずれにしても、ご紹介の線探ってみます。どうも有り難うございました。^^)

投稿: 風呂井戸 | 2009年9月 8日 (火) 16時03分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ニュー・スタイル(Jazzy not Jazz) の メロディ・ガルドー (1):

« イモージェン・ヒープ の ニュー・アルバム「ELLIPSE(楕円)」 | トップページ | エヴァ・キャシディの掘り起こしアルバム検証(1) »