甦った30年の老兵ターンテーブル DENON DP-80
LPの復活を期してターン・テーブルDENON DP-80の修理
この数年前、30年前に購入した私の愛機LPプレイヤーのターンテーブルDENON DP-80の回転が変調を来し、近頃は高回転の暴走をきたすようになり、いよいよもってLPとお別れするか、又は新規LPプレイヤーの購入かと悩んではいたが、30年前の製品とはいえ、相変わらずネット・オークションでは高価な取り扱いが見られるため、思い切って修理に出してみようと試みてみた。
そもそも、このターンテーブルは、1978年に発売され、当時DENON(当時はデンオン、現デノン)の最高級機であった。ACサーボモーターによるダイレクトドライブで、特徴は二重構造ターンテーブルと言われるもので、間接的な振動、直接的な音圧の両方に遮断効果がありクリアな音の再生ということで人気があったもの。
又、回転数制御を行うサーボ機構としては、磁気パルスによる高精度磁気記録検出方式とクォーツロックによる位相制御を組み合わせたもので、その性能には相当の信頼があった。
LPプレイヤーとして、このターンテーブル用のDENON DK-300というユニバーサル・キャビネットに乗せ、当時人気のあった MICRO のダイナミック・バランス・トーンアームのロングタイプのMA-505Lを組み合わせ、やはり DENON の MCカートリッジを使って、取り敢えずのLPプレイヤーとして仕上げたもの。考えてみれば、このこと一つとっても当時は諸々研究して仕上げる楽しみがあった。
左が私の持っているDP-80(シリアルナンバー182823)だが、本日無事修理完了で帰ってきた。もともと30年前のものが故障したということで、なかば諦めていたものであるだけに、感慨もひとしお。
これもインターネット社会になり、諸々検索してみると結構修理して使っている人が多いことが解ったり、その故障部分も殆どは制御部のコンデンサー、トランジスタであることも解った。
これが修理してキャビネットに収納した状態である。もともと個人的に丁寧に使ってきたものであり、殆どキズもないため、完全な新品とはゆかなくも、それなりに気持ちよく見れるし、動作も静粛完璧で、取り敢えず自己満足の境地に浸っている。最近のオーディオ・アンプは、MCアンプ部はオプションとなっているものが多く、私もこのプレイヤーが休止状態後に新アンプに更新しているので、再びかっての古きMC(Moving Coil)カートリッジ・ヘッドアンプの登場となった。
これが、今回交換された部品である。
さて、こんな事情から、再びLPを引っ張り出しての楽しみが始まる事になった。最近は、まだまだMCカートリッジや針もきちんと販売されていることや、かってのストックも持ち合わせているので、当分はLP再生に現を抜かすところとなりそうである。
こうした古き製品もなかなか味があって、MICRO のトーンアームの機能も現在完璧であり文句はない。
こうして、私のターンテーブル再生は成功した。今言えることは、DENONもなかなかやるものだなぁ~~、30年前は、少々お高かったこの製品。それでも今こうして甦らせてくれて、そして楽しめるというのは愉快である。更に時代の波に逆らっているという存在感はこれ又楽しいものであり、CDなどのデジタル時代にアナログの味をもっともっと実感しておこうと思っているところだ。
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コメント
DP80、私も愛用していましたが、小生年を取って近頃は殆ど使わなくなりました。使って下さる方があればお申し出下さい、完動品です。
投稿: 岡 一郎 | 2011年6月23日 (木) 15時55分