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2009年11月20日 (金)

3回目のリマスター:キング・クリムゾン「クリムゾン・キングの宮殿」

「Red」と共に、やはり購入してしまったサラウンド・リマスター「宮殿」

 「Red」のオリジナル・アナログ・マルチ・トラックからのデジタル・サラウンド・リマスター処理による40周年記念盤に圧倒されたことで、この「宮殿」にも当然食指が動いてしまった。私がリマスター盤として購入した経過では、少なくとも10年おきの3回目である。そこが、クリムゾンのフリップ翁の魔術的恐ろしさである。今回も、こうして踊らされてしまいながらも、初めてのキング・クリムゾンとの接触に回顧され、胸が熱くなってしまうのだ。

Photo  40th Anniversary Series 「IN THE COURT OF THE CRIMSON KING クリムゾン・キングの宮殿」 WHD IEZP-15

 この記念盤の特徴は、HQCD高音質2009年リマスター盤CDも良いが、それに加えてのマルチ・トラックの掘り出しによるサラウンドリマスターのDVDオーディオ盤(5.1サラウンド&ステレオ)にあるといっても過言ではない。特にそのDTSサラウンドのダイナミックなリアルな音には圧倒される。それはいかに1960年代と言えども、アナログ録音が優秀であったが、今となって実感できるのだ。
Photo_2  この1969年のオリジナル盤に収められた5曲の素晴らしさはあらためて語る必要がないが、このバンドのスタート・メンバーは、ジャイルズ・ジャイルズ&フリップを母体として結成された。そして彼らは如何に革新的でプログレッシブであったかは、当時のロックを顧みれば歴然としている。ジャズ、フォークそしてクラシックの要素をロックと融合させ、荘厳で雄大な世界を構築して見せたのだ。それは当時アンダー・グラウンドから生まれたサイケデリックと言われたピンク・フロイドが作りつつあったプログレッシブ・ロックの流れを一つのバックとして支えられた彼らは、一気にビートルズを乗り越えてトップに躍り出た。
 メンバーは、Robert Fripp(G), Ian McDonald(reeds,woodwind, key, mellotron, vibes, vo), Greg Lake(vo,b), Michael Giles(ds,perc,vo), Pete Sinfield(words,illumination) であるが、当時圧倒されたスタートの曲”21st Century Schizoid Man”においては、それぞれが演奏するこれだけの多くの音を如何に凝縮したかが、サラウンド・サウンドによって更に知ることになる。全体にヴォーカルも合唱部は更に広がりを見せ、私の一押しの曲”Epitaph”では、メロトロンが響き渡り、ドラムスの重さが圧倒的だ。”Moonchild”では繊細な音が、一つ一つ拾えるがごとく明瞭に聴き取れる。”In The Court of The Crimson King”は壮大で言うこと無し。
 やはり、この3回目のリマスター盤も「Red」同様に、フリップの魔術に翻弄されてしまう。やはりこれは必聴ものである。映像は69年ものとしてなんとかというところで、ちょっと無理があったと言って良い。グレック・レイクの若き姿が印象的だ。

Photo_3  さて、この3回目のリマスター40周年記念盤に先駆けて、私をして誘われたのが10年前の1999年「クリムゾン・キングの宮殿」(DGM PCCY-01421)であった。30周年記念24ビット・リマスター見開き紙ジャケ盤である。ゴールドCDが泣かせるものだ。
 当時も、音源の改良をうたい文句にし、”21世紀の精神異常者”には”ミラーズ”を加えて我々に迫ったものだ。フリップ魔術の一つである。又、この紙ジャケ仕様も懐古的で、心をくすぐった。

Photo_4  そして「Red」同様に、更に20年前の1989年フリップが手がけたというリマスターAAD盤「クリムゾン・キングの宮殿」(E'G Virgin VJCP-2301) がある。これも当時は単なるLPからのCD盤でなく、リマスター盤として、音の良さに感動したものであった。

 こうしてやはり10年おきの3枚のリマスター盤を並べてみると、キング・クリムゾンの1stがこのように、一つの音源から時代に沿って、一種の発展をしていることに驚かされるのである。まあ、これはあのロックが進化し続けた時代に生きた私にとっての郷愁と感動のお遊びのようなものであるが・・・・更に、何枚ものブートレグがその横に並んでいるのを見て、(恐ろしくなり)ちょっと複雑な気持ちになるのである。

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コメント

を5.1chで聴いてみたいのは、あえてムーンチャイルド。

投稿: nr | 2009年11月20日 (金) 22時27分

nrさん、ご無沙汰しています。先日神戸当たりをうろうろしましたが、ちょっとスケジュールが混んでいて・・・無理でした。 又一度お会いしたいです。
 ところで、ムーンチャイルドとは、ちょっと予想外でした。でも、5.1chでは、このあたりが一番面白いと言えばそうかも・・・知れません。なかなかお目が高い。^^)

投稿: 風呂井戸 | 2009年11月21日 (土) 20時29分

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