ウィズイン・テンプテーションのアコースティック・スタイルの賛否両論
アコースティック・シアター・ライブはそれなりに受けた
2008年にウィズイン・テンプテーションWITHIN TEMPTATIONの「Black Symphony」(CD+DVD) をここで取り上げてから、もう一年以上になる。
現在に於いては、左の2009年のアルバム(ライブものであるが)が 最新のもの。
「WITHIN TEMPTATION / An acoustic night at the theatre」 ROADRUNNER RRCY 21355 , 2009
シンフォニック・ゴシック・メタルといっていいこのグループが、エレクトリック・ギターに変わりアコースティック・ギターを取り、メンバー6人が椅子に座っての演奏。それにヴァイオリン、チェロ、ヴィオラなどを加えての作り上げた世界は、彼らのどういった意味なのか?興味は沸いてくるところでもある。
そもそもこのライブ・アルバムがリリースされたのは、2009年10月で私が購入したのが12月、そしてそれから3ケ月経ての現在である。いつもなら聴いたら直ちに感想を書くのが私の習性であるが、この盤に対してはどうも評価が難しかった。あのオーケストラと合唱隊をバックに、ゲストも迎えての彼らのパフォーマンスは全開で壮大な「Black Symphony」のライブ(Ahoy,Rotterdam , 2008.2.7)は成功であったと思うが、その印象を変えた今回のスタイルは何か意味があるのか?と思いつつ見守っているうちに3ケ月を経過してしまった。つまりこの間には特に特別の事もなかったと言うことである。
ただしどうもこのライブ録音は2008年11月30日であることより、そして2009年には(6月)にはあのヴォーカルのシャロンの第2子出産があったようで、このことからも椅子に座った落ち着いたシアター・ライブを行ったとも言えないことはない。(余談であるが、あのナイトウィツシュNightwish のヴォーカルのアネッテも妊娠で、目下活動休止中。Tuomas は新曲を書くに時間を費やしているようだ。従ってニュー・アルバムも2011年で、しかも後半になってしまうようだ)
そして、よくよく考えてみれば、このアコースティック・スタイルも彼らの初の挑戦でもなく、あのパフォーマンス全開の壮大な「Black Symphony」ライブでも中盤におて、”Forgiven”、”Somewhere”、”The Swan Song”、”Memories”の4曲は、このスタイルで演奏している。つまり、今回のアコースティック・ライブも、特に彼らの音楽的な新しい展開と言うことよりも、諸々の事情から単にこのスタイルで一貫して行ったと言うことに過ぎないのであろう。
結果的には、このスタイルではシャロンのヴォーカルが更に前面に出て、ま~いわゆる彼女のファンにとってはたまらないと言うことでもあろうし、結果的にはそれなりに受けも良かった。やってみるとこれはこれ行けないこともないと言ったところか?(しかし、一方には、やはり彼らの圧倒的なパワーのシンフォニック・メタリックな展開を期待したいというところもありそうだが)。どうも私の結論は難しく考えない方が良いというところに落ち着きそうだ。
もう一つ、こうした小編成の落ち着いたアコースティックな音というのは、かなり繊細なところまで要求される。従って彼らの演奏技術もそれなりに進歩し、又音楽的な完成度にも至ってきたことでもあると考えられる。聴いてみてもそれなりに出来上がっている。
一般的に、多くのミュージシャンも、一度はアコースティックなバージョンに挑戦したくなると言うのも良くあることであるし、このことは歓迎して良いのであろう。
このアルバムを聴いてみて、改めてシャロン・デン・アデルというのは、良しきにつけ悪しきにつけ、やっぱり高音の歌手だなぁ~と思った次第である。ただ、私自身の好みからは、バンドとしての演奏が好きなタイプで、時にヴォーカル抜きのインストゥメンタルな曲も一つのアルバムには二、三取り入れて欲しいと思うところでもある。
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コメント
ブログの内容と全然関係なくてすいません。昔から気になっていたのですが、ピンク・フロイドのリード・ボーカルはロジャー・ウォーターズなのでしょうか。それとも曲によって、ボーカルが代わっていたのでしょうか。
昔のフィルムを見ると、シド以外ではロジャーが歌っている姿をよく見るのですが…もちろん今のフロイドはギルモアが歌っているのはわかります。くだらない質問ですいません。よかったら教えてください。
投稿: プロフェッサー・ケイ | 2010年3月18日 (木) 22時34分
プロフェッサー・ケイさん、こんばんわ。先日JANIS IAN の「Between The Lines」仕入れて聴いてます。^^)
ところで、ピンク・フロイドのリード・ヴォーカルは、シドから後は、当初ロジャー・ウォーターズが殆ど作詞して、デヴィット・ギルモアに唄わしたり、自分で唄うもの、2人で唄ったりしています。あの「モア」のころはウォーターズもフロイド維持に一生懸命で、私の好きな”Cymbaline”は、詩はウォーターズでギルモアに歌わせています。”if”みたいな曲はウォーターズ自らが歌っている。”Brain Damage”、”Eclipse”あたりはウォーターズの得意のヴォーカルです。
”Echoes”は、ギルモアとライトが唄ってますが、アルバム「ウォール」あたりになりますとウォーターズの守備範囲が多い。(”Comfortably Numb”はウォーターズとギルモアが交互に)・・・と、いったところですね。
投稿: 風呂井戸(*floyd) | 2010年3月18日 (木) 23時31分