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2010年4月26日 (月)

私の映画史(6) 「眼には眼を」 (クルト・ユルゲンス主演フランス映画)

復讐劇の執念の凄さには身震いする

Photo_2  先日、キネマ旬報社から創刊90周年企画として「オールタイムス・ベスト:映画遺産200 (外国映画編)」 (キネマ旬報特別編集)が発刊されたので早速購入してみた。企画として121人の映画人・文化人が”心に残る珠玉の10本”として選んだ映画を載せている。
 私にとっては非常に印象深い映画であるが、その中ではたった一人の映画人が選んだ映画(つまり、1/1210というわけだが)があった。
 その一人のベスト10に入れた人物は、映画評論家の西脇英夫(1943年生まれ)であった。その映画はフランス映画の日本題「眼には眼を(Oeil pour oeil)」である。そこでは彼は”執念”のすごさ、そしてそれを脚本にして映画にする人達の情熱に感動したと述べている。私にとっても忘れようとしても忘れられない映画であるため、ここに紹介することとする。

Photo<映画> 「眼には眼を OEIL POUR OEIL」 (1957年:制作国フランス)

監督:アンドレ・カイヤット
原作:ヴァエ・カッチャ
脚本:アンドレ・カイヤット、ヴァエ・カッチャ
撮影:クリスチャン・マトラ

(キャスト)
 クルト・ユルゲンス(Walter)
 フォルコ・レリ(Bortak)

(音楽)ルイギ、(歌)ジュリエット・グレコ

 この映画は、フランス映画の社会派アンドレ・カイヤットが、アルメニアの青年作家ヴァエ・カッチャの原作を取り上げて砂漠の国シリアの小都市トラブロスを舞台にしている復讐劇だ。この監督は、人間とは何かを描くところに評価があったようで、ヴェネチア映画祭の金獅子賞を二度も受賞している。既に1989年に80歳で亡くなっているが、もともと文学士、法学博士の資格を持ち、パリで弁護士や雑誌編集者さらに小説家としても活躍していたという。

Curdjurgens1  さて、この映画だが主演のフランス人医師ヴァルテルをあのドイツの俳優クルト・ユルゲンスCurd Jürgens(1915-1982)が演じている。私はどうゆうわけか彼の映画をよく観ている(その代表はロバート・ミッチャムとの共演の「眼下の敵 THE ENEMY BELOW」(1957)や、「史上最大の作戦 The Longest Day」(1962)など)。彼は新聞記者であったが、女優ルイーズ・バスラーを妻とし、その勧めにより俳優を志したという。又彼はナチス批判により、1944年にハンガリーの強制収容所に入れられた経歴がある。後に映画監督もしている。

 さて、この映画「眼には眼を」について(ネタばれ要注意)・・・・・・・・
 
 
 ストーリーは、現地人ボルタク(フォルコ・ルリ)は妻が急病で、自宅にいるフランス人医師ヴァルテル(クルト・ユルゲンス)に診てもらおうと依頼するが、医師は予定された都合で、自宅での診療を断り病院に行くように言われる。やむを得ずボルタクは病院に向かうが、途中で車が故障し、やっと病院に病妻を連れて行くが死亡してしまう。
Photo_3  そして診療を断った医師に対しての復讐心に燃えるボルタクは、深夜の怪電話、尾行など次第に医師ヴァルテルには不安を与え、更に信じられないような手段を使って、ヴァルテルを不毛の砂漠に誘い出す。ここから二人の心理戦とともに、砂漠での生死の行動が始まる。

Photo_2  復讐心のボルタクは、渇きのひどい状態で井戸にヴァルテルを向かわせるが、それは空井戸であったり、砂山の向こうに街があると言って連れて行くも何もない。自分からは攻撃を加えず、ただ医師を追い詰めていく恐ろしさ。
 ついに、医師ヴァルテルも炎天下の中、渇きに堪えられず「殺してくれ、死んだほうがましだ」と叫ぶ。それを聞いてボルタクは「俺も女房が死んだ時そう思った。その思いをおまえに言わせたかった」と自分も死を覚悟でのこの復讐劇を伝えるのだった。
 そして熾烈な争いは更に続き、キズ付けられ死に近づいたボルタクに”砂漠の出口を教えなければ助けられない。敗血症で死ぬぞ”とヴァルテルは迫る。命尽き際のボルタクはようやく最後に医師にダマスクスへの道を教えた。そしてそれに従って最後の山を越えようとする医師ヴァルテルは、瀕死の状態で歩いていく・・・・。そこでカメラはこの状況を描いて遠く引いてゆくが、俯瞰して広い世界が映し出された時に見えたものは、彼の進む方向には果てしなくひろがる砂漠の山々であった。・・・・観るものをして恐ろしさを超えた絶望のゾッした世界に落とし込まれる。

 「眼には眼を、歯には歯を、手に手を、足には足を、焼き傷には焼き傷を、傷には傷を、打ち傷には打ち傷をもって償わなければならない」は、旧約聖書にみられる文章だ。
 この映画の壮絶な恨みと復讐劇。更には、現地人の支配者たる欧米人への戦いがあるのだろうか?。このあたりはまさに想像の域をでないところだ。(残念ながら、私がさがしたところ、どうもこの映画はDVD化されていない。是非ともDVD化を願いたい)

■追記(2015.2.9)
  参考までに、当映画がDVD化されていることが判明しました。下記の通りです。
販売元: マーメイド・フィルム/復刻シネマライブラリー
言語: フランス語
字幕: 日本語
リージョンコード: リージョン2
ディスク枚数: 1
DVD発売日: 2013/10/14
時間: 108 分

 

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2010年4月24日 (土)

メロディ・ガルドー LIVE IN PARIS (来日記念盤)の魅力

パリのライヴ5曲に酔う

Mg2  いやはや、ニクイニクイ音源がリリースされていました。昨年9月には、2ndアルバム「MY ONE AND ONLY THRILL」を引っ提げて来日、東京国際フォーラムにてライブ(東京JAZZ2009)を行ったメロディ・ガルドー Melody Gardot は、その当時以来私の一押しの女性シング・ソングライターである。
 昨年来、このアルバムは世界的にもJAZZYなアルバムとして人気が上昇。彼女の曲の素晴らしさと、低音から高音まで丁寧なしっとりとしたヴォーカルはピカイチ。
 その後のニュー・アルバムにはまだ早いと思っていたところであったが(目下彼女は世界を股にかけかなり広い範囲にてライブ活動中)、それでもライブものでのニュー・アルバムはあり得るのかもと、期待をしいてる最中であった。

 ところが、なんとこの3月の渋谷クラブクアトロでの単独公演来日(来日はこれが公には3度目)したことの記念とした2ndアルバムの来日記念盤とやらがリリースされていることが判明(2010年3月10日)。それは2枚組で、本来のこの2ndアルバムに加えて、もう一枚のボーナス・ディスクCDが加えられ、”LIVE IN PARIS”と銘打って、彼女初のオフィシャル・ライヴ音源5曲の披露があるのだ。

Photo
「MY ONE  AND ONLY THRILL-SPECIAL EDITION」ユニバーサル・インターナショナル UCCU-9704/5
 スリーブ・デザインは、2ndアルバムと同一。そしてボーナス盤には、フランスのラジオ局”ラジオ・フランス”のイベントに出演した際のスタジオ・ライヴ録音で5曲収録されている。(2009年9月10日)
   1.the rain
   2.Ain't no sunshine
   3.Baby I'm a fool
   4.my one and onry thrill
   5.love me like a river does

1.3.4.の3曲は2nd、5は1stに収録されている曲であるが、2.”ain't no sunshine 消えゆく太陽”はあの黒人シンガー・ソングライターのビル・ウィザースの1971年のデビュー曲をカヴァーしたもの。
 スタジオ・ライヴの為、録音はすこぶる良好。手に取るように聴こえてくる。拍手もうるさくなく、そして彼女の演奏は、とにかくジックリと丁寧に歌い上げる。このあたりはライヴものの魅力である。又バックも比較的後方に位置して彼女の声が前面にホール感を持って広がってくる。いずれにしても、1st,2ndアルバム収録曲も、このライヴでは歌いこみによる完成度は高く、素晴らしい。
 小ホールのライヴとなると、昨年秋の来日の際の、幸い私は観ることが出来た丸ビルMARUCUBEにおけるスペシャル・ショー・ケースでの彼女の演奏が思い出されるところだ。(期日をみるとまさにこの来日直後(数日後)のフランス・ライヴということになる)

  取り敢えず、このボーナス盤で、期待して待っているニュー・アルバムまでの期間を少しは埋めてくれたと思っているところだ。

 PS : この記念盤は、やはり私の友人からのプレゼントで、ここを借りて感謝する。
 

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春の冷雨の京都

 久しぶりに訪れたのは、桜も散って春たけなわのはずの京都。
 何故か、この日(22日木曜日)は冷たい春の雨。
 しかし、木々は着実に芽をふいて新緑は確実に眼の中に飛び込んできた。

 相変わらず古都の風情は残っていてホッとするのだが・・・・・

Kyotoa

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2010年4月19日 (月)

オリンパス・ペンFからペン・E-PL1への流れ

マイクロ・フォーサーズ機の健闘

 コンパクト・サイズのミラー・レス一眼レフの出現によって、にわかに活気づいたカメラ界。もともとレンジ・ファインダー機から一歩進んだ一眼レフというのは、レンズを通しての画像を見ることによってその価値観が認識されてきた。それにはファインダーとして、ミラーとプリズムによる光学的機能が必要であっのであるが、ついにデジタル機能によって、一眼もその感覚から一歩脱皮した事になる。つまりかってのフィルム機のフィルム面にセンサーを持ってそれによって得られたデジタル画像をモニターでライブ・ビューすることで、ミラー、プリズムの不要な液晶画面又は電子ビューファインダーで見れるという簡素化が出来たことだ。

 特に、その方法論はフォーサーズ機で実現してきたわけだが、今ひとつ人気は獲得できなかったが、しかしここにきて小型化したマイクロ・フォーサーズ機をパナソニック、そしてオリンパスがミラー・レス一眼レフとして登場させ脚光を浴びるに至った。
 その中でも、やはりオリンパスが、かってのカメラの女王と言われたオリンパス・ペンFのイメージでE-P1、E-P2そして更にE-PL1と矢継ぎ早に登場させたことは、単なる撮影機器を超えて持つものに楽しみを与えるものとして、ブームを加速させた。コンパクト機ではちょっと物足りない、さりとてかってのミラー・タイプの一眼レフはちょっと大きく手軽でないという世界に大いにアッピールしたわけだ。

Img_2341x1  左写真は、私が何となく現在気に入っているVoigtla"nder COLOR SKOPAR 21mmF4 をオリンパス・ペンE-PL1に付けたものである。(下の撮影画像参照。クリック拡大)
 つまり、このようにこの手のカメラ人気にもう一つ拍車をかけたのは、この一眼レフにはアダプターによって、かっての多種メーカーのレンズ群を取り付けて楽しめるという結構カメラ・マニアにも注目されたことだ。私が驚いたのは、AFカメラのコンタックスGシリーズのカール・ツァイス・レンズ群も専用アダプターで使用可能(フォーカス操作はアダプターにある回転させる小リングで行える)であるといことだった。勿論ライカMマウントその他既にアダプター・マウントが20種を超えているから驚きだ。
Photo1  そして勿論露出はオートで対応でき、更に、フォーカス合わせには、液晶画面とビュー・ファインダーでライブ・ビュー画像をワンタッチで拡大して確認できる(E-PL1)など、まさに遊び心をくすぐるのである。特にこの電子ビュー・ファインダー(VF-2)は優れもので、非常に明るくそしてフォーカスの確認は非常に高機能である。拡大機能を使うとまさに確実だ。

 私にとっては、写真撮影というのは一種の遊びでもあり、記録でもあり、そして芸術と言えるかは別としてそうした画像作りの一つの世界でもある。
 目下は私はフィルム、デジタルの両刀遣いであるが・・・そんな意味でも重いフルサイズ・デジタル一眼は、それはそれとして重宝であるが、何となく貯まってしまっている多くのレンズの使用の楽しみの一手段として、気軽な携帯機として、そして比較的手頃な値段のこの一眼ミラーレスマイクロフォーサーズ機をも楽しんでいる今日この頃である。

 

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2010年4月14日 (水)

元ピンク・フロイド=ロジャー・ウォーターズの「2010 THE WALL」ツアー決定!

ウォーターズの執念のアルバム「THE WALL」完全再現ライブ!

Walllive2010 2009年の沈黙を破って、いよいよ2010年ロジャー・ウォーターズのライブが公表された。

「Roger Waters THE WALL Live」 2010

 彼のホーム・ページもクローズされていたが、ここに来てオープンされ、かねてから噂されていた今年の「THE WALL」ライブ・ツアーのその内容がついに公開された。
 この9月15日~12月13日までの北米35都市のスケジュールだ。さらに2011年にも継続される模様。

 彼の言葉では、30年前(1979年)ピンク・フロイドとして作り上げたアルバム「THE WALL」当時は、物事に脅えていた若者であったが(実際には36歳でそう若いということもなかったと本人は言う)、そうした恐れから立ち上がれる為にはある程度の長い時間が必要であったと回顧している。このアルバム作成し於いては、彼の妥協のない偏執的なこだわりのある完璧主義によって、リック・ライトを解雇したり、常に彼のアルバム造りには、コンセプト重視の姿勢が流れてきた。

Roger_watersphoto  ウォーターズの「壁 the wall」のテーマは現在も進行形である。あらゆる人間問題、社会問題においてその意識は存在して今日に至っている。
 ベルリンの「壁」崩壊時に1990年7月のポツダム広場において「ザ・ウォール・ライブ」を、彼の率いるザ・ブリーディング・ハート・バンドを中心に多彩なゲストを迎えて展開し絶賛を浴びてから、もう今年で20年が経過して、三度彼はこの「ザ・ウォール」を、現在の社会問題に照らし合わせて展開しようとしているのだ。

 2007-2008年(the dark side of the moon LIVE)のライブ・ツア活動が、期待以上の成功をおさめた結果の今回のツアーの計画となったことは容易に推測できる。セット・リストはアルバム曲は完全網羅しているという。

 現在解っているメンバーは以下の通りだ。
    Roger Waters  (Bass,Guitar,Vocals)
    Graham Broad (Drums)
    Jon Carin (Keyboards)
    Snowy White (Guitar)
    Dave Kilminster (Guitar)
    Ian Ritchie (Sax)
    Mark-Venice (vocals)
    Kipp-Venice (vocals)
    Micheal Lennon (Vocals)
     ・・・・再び、ホワイトとキルミンスターのツイン・ギターが楽しめそうである。

 前回のツアーも、明らかに好戦的なブッシュに対しての批判色を出したが、今回もイラン、アフガニスタン問題、パレスチナ問題等々、反戦的主張が多分出てくると思われる。又今回は戦争にて失った親族の写真などもサイトへの掲載を呼びかけている。1943年生まれのウォーターズが1944年イタリア・アンツィオで戦死し父親には一度も会うことの出来なかった事実からの世界観は、今年67歳になろうとしている彼をして今もって根底に流れている。
Imagewall1  
 どうも、今回もジャパン・ツアーはなさそうだが・・・60代ロック・ミュージシャンの健闘は頼もしい限りである。


   
 

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2010年4月12日 (月)

映像で迫るダイアナ・クラール Diana Krall

女性ジャズ・ピアニストも映像に堪えられると言うことは良いことだ。

Diana_krall1  ダイアナ・クラールと言えば、女性ジャズ・ヴォーカリストと言っていいのだろうが、私はむしろピアニストとしての能力をかっている。確かにヴォーカルも若干ハスキーでありながら、包み込むソフトな魅力があり嫌みもない。ほんとは高音部に独特な特徴があるともっと凄いのだが・・・。そうは言っても当世、売り込むにはヴォーカルの魅力が大切であろうから、そんな意味では十分な能力と才能があって決して馬鹿にしたものではない。
 かって約10年前に、まさかのサンタナがグラミー賞「アルバム・オブ・ザ・イヤー」を獲得したとき、彼女のアルバムがノミネートされていて私は知ることになったのだが、その後世界的なヒットを飛ばしていて今や押しも押されぬ一人である。先頃ボサノバ、サンバの世界にもアプローチしたアルバム「クワイエット・ナイツ」をリリースしていて、興味があって現在までにリリースされている2枚の映像盤にも接してみた。特にライブものに興味のある私にとっては、やはり映像盤がいい。

Paris1 DVD 「diana krall / LIVE IN Paris」 eagle vision YMBZ-20028 , 2009

 彼女の人気を決定づけた2001年ワールド・ツアーの12月2日パリ、オランピア劇場ライブの収録盤である。この時はストリングス・管楽器オーケストラ(ヨーロッパ交響楽団)をバックにしてのダイアナ・クラールのピアノとその他本来のベースに加えてエレクトリック・ギターのトリオの他、ドラムス、パーカッション、アコースティック・ギター6人のミュージシャンによるバンドとかなり大がかりなライブ。そしてこれは待望の映像盤である。(画像も良好で、サウンドもDTS5.1も記録されている)

Cdliveinparis  そもそも、この2001年のパリ・ライブは、CDで「Live in Paris」 として2002年にリリースされ、非常に評価が良く、人気のあったもの。それがここにきて映像と高音質でリリースされたもので、取りあえずは観ざるを得ないところに迫られたわけだ。

 彼女は1964年カナダ生まれであるから、このライブ時は37歳という若さであるが、Johon Clayton のベース、Jeff Hamilton のドラムスと大御所としっかりわたり合って、Anthony Wilson のギターリズムに乗って、彼女の見事なピアノ・プレイが展開する。 そしてその演奏で一つの世界が構築されている上に、彼女のヴォーカルが乗って行くという見応えは十分の演奏なのだ。
 (収録曲)
  1.i love beiing here with you    2.all or nothing     3.let's fall in love     4.the look of love    5.maybe you'll be there    6.deed i do    7.devil may care    8.cry me a river    9.under my skin    10.east of the sun    11.i get along    12.pick yourself up    13.s'wounderful    14.love letters    15.i don't know enough about you    16.do it again    17.a case of you

  選曲はオーソドックスであるし、演奏もいわゆるジャズのオーソドックス・タイプ。幸いに彼女はいわゆる美人タイプで映像は歓迎されるであろうし、内容から全てが一般受けする。
 ジャズを愛する家族に育ち、ピアニストを目指して来たと言うだけあって、まさにバンドの一員としてピアノを演奏する。単なるヴォーカルの添え物演奏でないジャズ・ピアノを操るところが魅力でもある。2曲目”All or Nothing”の中盤での繊細で転がるようなピアノ・プレイが物語っている。
 ”the look of love” は、特にあのセルジオ・メンデスとブラジル66で私も馴染んできた曲であるが、ここではスローに明らかにダイアナ節になっていて楽しめる。ジョニ・ミッチェル”a case of you”で幕を閉じるが、全編を通してピアニストとして、ヴォーカリストとして、我々に何か安堵感のある安定した世界を提供してくれるところは、好感がが持てるのである。

 

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2010年4月 9日 (金)

ジェフ・ベック とデヴィット・ギルモア、イメルダ・メイの競演

2009年7月:ジェフ・ベック英国ツアー(ロイヤル・アルバート・ホール)

今年も又日本公演のジェフ・ベックであるが、2009年の活動も盛んであった。そのうちの英国ツアー最終日はロンドンはロイヤル・アルバート・ホール(7月4日)であった。メンバーはあの可愛い女性ベーシストの Tal Wilkenfeld の参加で話題になった2007年以来変更無し(Jason Rebello(keyb), Vinnie Colaiuta(drums))。これも又ブートによるチェックをしてみよう。

Royalalbert1 「JEFF BECK / ROYAL NIGHT 2009」 Live at Royal Albert Hall LONDON 2009  VIDEOSMASH VS-104R

 このライブでは、殆どあのRonnie Scott's ライブと曲目は同じだ。ただしゲストとしてピンク・フロイドのデヴィット・ギルモア、そして今回のベックのニュー・アルバムに登場のイメルダ・メイの競演があった。このブートは完全収録でその様子はしっかり見れる。
 ギルモアとのギター競演の曲は”Jerusalem”だった。両者はお互いに認め合ってのギター・テクニックで、いかにも楽しそうに演奏する。ギルモアはこの画面見る限り、若干肥満はとれたように見えるが、どうもスキン・ヘッド状態。そこにイメルダ・メイが再登場して、なんと曲”Hi-Ho Silver Lings”では珍しくベックのヴォーカルも入ってギルモア、イメルダ・メイと3人で歌い上げる。これで盛り上げてこのライブは終了となるが、最後に例のごとくベックの”Where were You?”で幕を閉じる。
09davidgilmour2 09_imeldamay_gig2  このライブは、途中でイメルダ・メイのヴォーカル曲”Lilac Wine”が登場し、彼女の円熟した歌声が聴ける。ベックは彼女の実力をかっているのであろう。
 又楽しいのはタルがベースを弾きながら前に出てテクニックを披露するが、そこに左サイドにベックが立って、曲”Freeway Jam”では、タルのベースに手を出して2人で一つのベースを演奏するという芸も見せた。
 ただし、いかんせんこのブートは正面からの映像で捉えているが、やはり画像は不十分。又音も落ちる。まあこんな雰囲気だったと観るところで収めておかないと不満が残る。

Royalalbert2  このブートDVD、実はおまけがありまして2009年10月30日のホール・オブ・ヘイム25周年記念コンサートが、ニューヨークMSGで開催された模様を、USTVバージョン収録もので5曲収められている。
 こちらは画像はバッチリで、スティング、バディ・ガイ、ZZトップを招いてのジェフ・ベックの競演が観れる。なかなか貴重だ。
 バック・バンドは、こちらも、タル、カリウタ、リベロが登場する。Ronnie Scott's は2007年ですから、既に2年近く過ぎているせいか、タルはかなり大人っぽくなっているように見える。
 ”A Day in the Life”はゲストなしの彼らだけの演奏で収録されている。その後に追加映像としてスティーヴィ・ワンダーと彼らのバンドにベックが加わって”Superstition”の演奏も収録されていて、取り敢えず視聴価値がありこのあたりは一応納得のブートである。

(ブート評価 ★★★☆☆ 3/5)

 

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2010年4月 8日 (木)

ジェフ・ベックとイメルダ・メイ・バンドの競演

イメルダ・メイ・バンドに客演としてのジェフ・ベックの味

最近、少々ブートから離れていましたが、やはり私の関心のあるミュージシャンのライブ活動が盛んであると、ついついそっちの方面にも手がでてしまう。ジェフ・ベックのニュー・アルバムとの関係で、このブートを紹介する。

Shakerattleroll1 「JEFF BECK LIVE / SHAKE RATTLE & ROLL with IMELDA MAY BAND」 Live at Indigo2,The O2,London U.K. Sept.21st 2009  NTSC JBD101cd

 アイルランド出身の女性ロッキン・スウィンギン・シンガー・ソングライターのイメルダ・メイとジェフ・ベックの競演が2009年9月にロンドンはO2アリーナで行われたが、その模様を収録しているCD2枚+DVD1枚のブート。
 ここでは、ベックのギターとイメルダ・メイ・バンドが、まさにスウィングし、特にリラックスしたジェフのロカビリーやジャズ・スタンダード・ナンバーのギター演奏が楽しい。

Shakerattleroll2  このCD盤2枚のほうには、当日演奏された25曲が完全収録されている。(左収録曲リスト、クリックにて拡大)
 一方DVD盤は、客席からの人影の間からの撮影で、かなり無理もあるが、何とかクローズ・アップも行われ、ステージの様子は取り敢えずは収録されたといった代物である。ベックやイメルダ・メイの表情も一応解るので、良いとしておこう(22曲収録)。

 サウンドは、オフィシャル盤とまでは行かないが、それなりに厚いサウンドで、ブートとしてはまあ良い方だ。
 とにかく、イメルダ・メイ・バンドは50年以上前のロカビリー・スタイルを現代に生かすことによって、新鮮味を持たしたことは恐れ入る。そしてイメルダ・メイの歌唱能力の高さと魅力のある声が売り物と言っていい。ベックがこのバンドのライブに客演したものであるが、殆どの曲にベックのギターの音が、いつものベックのライブとは明らかに緊張度が違って、かなり気持ちよく楽しんでいるという雰囲気が伝わってくる。しかし客演と言っても、ベックのライブそのものの活躍ぶりである。

 今回のベックのニュー・アルバムの”corpus christi carol”、”lilac wine”も登場する。更に日本盤ボーナス・トラックの2曲も登場して、特に”cry me a river”はイメルダ・メイのヴォーカルが入る。比較してみると面白い。又、イメルダ・メイのアルバム曲”Love tattoo”なども当然登場。しかし、こうして映像で観ると、彼女は新進気鋭といっても貫禄十分にベックと渡り合っている。
 その他、なんと懐かしの”Apache”が登場して驚いた。これで私の若き時が甦った。こんな曲も忘れていた曲の一つだ。そして最後は例のごとくベックのギターで”over the rainbow”で幕を閉じる。

(ブート採点=★★★★☆(4/5)) 

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2010年4月 6日 (火)

残雪撮影2010

やっと撮影日よりの好天が・・・・

 今年も、残雪撮影が始めることが出来ました。
 残雪撮影の楽しさというのは・・・・1m以上の雪上を歩くことが出来るために、本来は歩いてゆけないところも雪の下の為、平気で歩けることです。(時に、小川などに落下して突っ込むこともありますが、夏などに歩いていると地形は解っているので特に心配ありません)
 本日も、一度約70-80cmの雪中突っ込みはありましたが・・・・(笑い)

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2010年4月 5日 (月)

ロカビリーを唄いこなすイメルダ・メイ IMELDA MAY

何故かジェフ・ベックと の競演が最高だ


今回のジェフ・ベックのニュー・アルバム「EMOTION & COMMOTION」に、ヴォーカル登場するイメルダ・メイIMELDA MAY。彼女は最近注目のアイルランド出身のシンガー・ソングライター・ロカビリー歌手。英国では絶賛を浴びているところとか。ということで、彼女のアルバムに接してみた。目下は2007年リリースの一枚のみであるが、既に彼女のためのバンド・メンバーも構成されていて、彼女の歌唱力とかっての1950年代を彷彿とさせるビートによって、50年以上も経っての現代に新風を運んでいる。

Imeldamay 「Imelda May / LOVE TATTOO」 Ambassador Records B0013082-02 , 2007

 まさに、オープニングの”Johnny Got A Boom Boom”から、こりゃー確かにロカビリーだ。ベースのリズムが快感で、恰好良いリズムが押し寄せてくる。懐かしさも手伝って圧倒されそして感動ものだ。歌声は新進歌手ということだが、なかなかのテクニック。それもそのはず既に1974年生まれと言うから今年で36歳(このアルバム録音時は33歳か)。私は既にこの曲はお気に入りの一曲として自分に登録してしまった。

Imeldaspain01 (収録曲)
    1.johnny got a boom boom
    2.feel me
    3.knock 123
    4.wild about my lovin'
    5.big bad handsome man
    6.love tattoo
    7.meet tou at the moon
    8.smokers' song
    9.smotherin'me
   10.falling in love with you again
   11.it's your voodoo working
   12.watcha gonna do

 彼女は幼いときからロカビリーもの(多分ピェアロカビリーの時代のもの)に凝って、聴きこんできたらしい。 自ら作曲し、そしてヒーカップ唱法もこなし込んでいる。更に3曲目の”knock 123”では一転してスロー・ナンバーをピアノ、ギターをバックにしてのいわゆるJAZZYな歌いこなしは見事。
 彼女のバンド・メンバーは、Al Gare(Double bass,Bass guitar) 、Dean Beresford(Drums)、 Darrel Higham(Guitar) 、DavePriseman(Trumpet,Flugelhorn) 、Danny McCormack(Piano)という布陣だ。そして彼女はこのメンバーのDarrel Higham と結婚している。
 その他のロカビリー曲はそれなりに聴かせるんですが(アルバム・タイトル曲”love tattoo”は、その典型的ロカビリーで高音部に彼女の独特の声が聴きどころ)、私の好みはやっぱりスローなジャズ的ナンバーですね。そんな意味では更に7曲目”meet you at the moon”,10曲目”failing in love with you again”なんかが気に入りました。これらを聴くと彼女の巧さと声の良さが実感できる。

Imeldagrammy04  いずれにしてもジェフ・ベックとの関係も注目だ。2000年に7月にはロイヤルアルバートホールで競演しているし、2010年第52回グラミー賞表彰式でのジェフ・ベックのレス・ポール追悼演奏に競演して、その評価を高めている。このあたりはブートにて視聴できるので、次回に取り上げたい。
 とにかく、ベックの今回のニュー・アルバムはヒットしているし、そこに登場して、又注目度を上げたのは事実だ。特に日本盤のボーナス・トラックの”poor boy”は、ベックのギターと彼女のヴォイスのマッチングもよく、ムードも最高、私のお気に入りでもある。

 (視聴).johnny got a boom boom

 

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