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2010年7月27日 (火)

暑中お見舞い申し上げます   2010盛夏

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                                 (長野市戸隠にて)

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2010年7月23日 (金)

ロジャー・ウォーターズとデヴィッド・ギルモアの共演成る。

ロジャー・ウォーターズの「2010ザ・ウォール・ツアー」前の驚愕

Rogergilmour
 2010年7月10日(土)に英国OxfordshireにてのHoping財団の慈善イベント(次の世代のパレスチナの人々の希望とオプティミズムの為の)に、なんとピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズとデヴィッド・ギルモアがここにきて、過去の反目とは裏腹に共演を果たした。
 今回のウォーターズの最大のテーマであるパレスティナ問題を含む「北米・ヨーロッパ・ザ・ウォール(壁)全曲演奏ツアー」直前のことあって、ピンク・フロイド・ファンにとっては、驚愕の事件となった。このツアーの発表時に、ウォーターズはギルモアとのこれからの共演には何の抵抗もないと公言していたし、ギルモアが答える意志があれば何時でも受け入れる用意があるとも言っていた。
 
 今回の企画は「ザ・ウォール・ツアー」とは直接の関係があったと言うことではないが、このタイミングでのこと、にわかに諸々の憶測が浮かび上がってきたようだ。
 いずれにしても、今回の共演、それはギルモア自身もウォーターズの真摯な社会に対しての問題意識とギルモアへのアプローチに何かしらの共感を持ったことは事実であろう。

 共演の曲は、”To know him is to love him”(この曲はギルモアからの要望であったとか)、”Wish you were here”、”Comfortabley numb”、”Another Brick in the wall (pt.2)(これは高額出資者の突然の出現でアンコール曲であったようだ)”の4曲であった。
  そしてバンド・メンバーは・・・・
    Roger Waters : acoustic Guitar , Bass
         Bavid Gilmour : electric Guitar
         Guy Pratt : Bass
         Harry Waters : Keyboards
         Andy Newmark : Drums
         Chester Kamen : Guitar
         Jomjo Grisdale : Keyboads
                 ・・・・という構成であり、あくまでもロジャー・ウォーターズ・バンドが中心であった。そもそもはウォーターズの諸々の呼びかけに答える意味でのギルモアの今回のチャリティー・ショーへのウォーターズへの提案が発端のようであるが、このメンバーをみるとロジャー・ウォーターズからの呼びかけもあったのであろうと推察する。そしてたった200人の前での演奏で、チャリティーの為に£350,000を稼ぎ出したのだった。

Streetwallart  とにもかくにもウォーターズの話題の「ザ・ウォール・ツアー」を2ヶ月後に控えている為、この共演はそちらへの両者の共演もあるのではないかという希望的観測が広がったのだ。もともとウォーターズは、何か驚かせる企画をするのではないかと、常にファンから思われているところもあってその為拍車をかけている。まあ、この点はギルモアのツアー同行はないとみるが、ヨーロッパや英国でのライブには、ギルモアの飛び込みはどうもありそうな雰囲気になってきた。それは又ニック・メイスンも同様である。

 リック・ライトの亡き後には、実はウォーターズとギルモアの間は意外に結びつく要素もあると私は以前に書いたことがあるが(当ブログ2008.9.23 ”新生ピンク・フロイドの可能性が浮上”参照)、こうした今回のチャリティー・イベントについては問題なく共演はあり得ることとなったのだ。
 ウォーターズがピンク・フロイドを離れて既に30年近くなっての現在、両者もピンク・フロイドを後ろ盾に独立してのライブ活動などの成功もあり、もはやお互いの蟠りもないとみる。それより両者の”異なったピンク・フロイド活動”が我々にとっては楽しいものでもある。特に音楽的サウンド指向のギルモアと、常に人間社会に対しての懐疑者であり告発者であり反戦活動家であるウォーターズのコンセプト指向は、両者の70歳が近くなっての現在において、過去の若き時代の奮闘をお互いに讃え合える余裕あるところにあると見るべきであろう。

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2010年7月21日 (水)

映画「カティンの森」~抵抗の監督アンジェイ・ワイダの執念~(戦争映画の裏側の世界-2-)

ポーランドの悲劇を今ここに世に問う・・・・

Dvd ポーランド映画「KATYN'  カティンの森」 2007製作 配給アルバトロス (日本公開2009.12.5)
  
 監督:アンジェイ・ワイダ Andrzej Wajda 
 制作:ミハウ・クフィェチンスキ
 脚本:アンジェイ・ワイダ
 原作:アンジェイ・ムラクチク
 撮影:パヴェル・エデルマン
 出演者:マヤ・オスタシェフスカ
      アルトゥル・ジミイェフスキ

 この映画は、1940年ポーランドにおいて第2次世界大戦中に起きたロシア(旧ソ連)の行為による悲劇的事件”カティンの森事件”を取り上げている。ソ連占領下のポーランドで、国の中枢を担う軍人(将校たち)など1万5000人以上の捕虜が、スターリン指導下のソ連軍により裁判もなく一方的にカティンの森で大量に銃殺され森の地中に埋められたのがこの事件である。
 しかし、この事件は戦後もソ連支配となったポーランドにおいては語ることも禁じられ、歴史の闇の中に葬り去られていた。そしてソ連崩壊後1990年になって初めてソ連はゴルバチョフによりこの事実を認めることになる。

Photo  そしてこの映画は、ポーランドの”抵抗3部作”と言われる映画(「世代」(1954)、「地下水道」(1956)、「灰とダイアモンド」(1957))で有名なアンジェイ・ワイダ監督 (左)の執念の渾身の作品。彼の生涯をかけてのテーマである第二次世界大戦中そして戦後のソ連支配下のポーランド体制のレジスタンス活動から、反ナチズム、更にはソ連のスターリニズムの告発とポーランドの悲劇を訴え、その総集編とも言える作品で、80歳を超してもまだみなぎる彼の信念の力作である。
 (参考:特に映画「灰とダイアモンド」は、私のこのブログのテーマでもあり、第一号アーティクルとして2006年12月24日に取り上げている)
 
 映画の物語の作りは、実際に遺された手紙や日記をもとに、ソ連軍に捉えられた将校たちの姿を描きつつ、彼らの帰還を待つ家族特に女性たちの苦悩をつづりながらこの悲劇的事件を告発してゆく。
Story_img_1  銃殺されたアンジェイ大尉の妻のそれでも”生”を信じて一筋の希望をたよりに生きるアンナの哀しき生き様。
 大将の妻ルジャはドイツの発表したカティンの犠牲者リストに夫の名を見る。しかしドイツの思惑に乗ることを拒否して悲劇の人生を送る。
 アグニェシュカは非業の死の兄のロザリオを受け取り、墓碑を作る。その墓碑には”1940年カティンに死す”と記した。それは反ソ宣伝をした罪として逮捕される。
 タデウシュはアンナの甥。父親を虐殺され、レジスタンス活動をしていたが、ソ連を受け入れることが出来ず警察の車でひき殺される。

Story_img  もともとドイツ:ヒットラーとソ連:スターリンの密約によって、ポーランドへの両国の侵攻が起ったものだ。映画は西からのドイツ軍から逃げる市民と、東からのソ連赤軍から逃げる市民が、鉄橋の上でかちあわせになり、混乱するシーンから始まる。これがポーランドの悲劇そのものの姿であった。
 監督アンジェイ・ワイダは、彼の父がソ連捕虜になりカティン犠牲者であったこと。犠牲者リストには名が誤記されていた為、母は夫(ワイダの父)の無事生還を死去(1950年)するまでその希望を持って生きたこと。これらの自分の生々しい体験から、この事件についてその真相を訴えた映画の製作を試みるも、戦後のソ連支配下ポーランド体制の中では許されることではなかった。しかし、彼はそれらソ連の非人道的体質の告発は既に抵抗3部作において描いていた。そしてその後の映画「大理石の男」など一連の彼の映画製作の行為は反国家的行為と烙印を押されポーランドから追放されてしまっている(かっては投獄されたとも伝えられていた)。しかしその後のポーランドのソ連からの解放を期に帰還し、ようやく80歳を過ぎてこの事件の映画化に着手。なんと17年経て製作が実現できたものだ。

Jecy1_1  この”カティンの森事件”は、ドイツ軍により1943年にソ連犯罪として当初暴露されたが、ソ連は全面否定しむしろドイツの残虐行為として宣伝した。ドイツは1945年のニュルンベルグ裁判によるドイツ・ナチス否定の中でソ連告発は困難であった。こんな事情から戦後20年に及んでこの事件は闇の中にあったのだ。
 ソ連の解体とともに、この事件の究明の動きも活発化した。2000年にソ連プーチン大統領はこの事件のポーランドとの合同調査に同意した。そしてスターリン時代のソ連の汚点が確認されたのだ。
 
 そしてこの映画の終章に描かれる将校の銃殺シーンは、けっして忘れてはならない戦争という国家間の紛争下での人間の感覚を超えた悲惨な行為の現実を浮き彫りにした。この映画により、ポーランドそしてソ連、ドイツに歴史の真相を認識させ、世界に悲惨な事件の真実を知らしめ、現代の我々にアンジェイ・ワイダは人生をかけて伝えているのである。

     

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2010年7月18日 (日)

”スーパー・オーディオ CD (SACD)”の出現から10年経ったが・・・ 

Audio界はどう捉えているのか??

 私は非常に期待したものの一つは、 Super Audio CD (SACD) であった。確か1999年にソニーとフィリップスによってその規格が定まってスタートしたと記憶しているが、さて既に10年以上も経過したわけである。(対抗馬としてはDVD-Audioもある)

Sacdjazzsampler「CONCORD JAZZ SUPER AUDIO CD Sampler」Concord Records, SACD-1032-6 , 2003  (左)
 このCDは、SACDでマルチチャンネル録音、そしてHybridタイプもの(CD録音との2層もの)のサンプル盤として宣伝用に出現したもの。こうしたもののによって大いに刺激されたものだ。

 しかし私の印象としては、SACDと言っても、殆ど”知る人ぞ知る”といったところで、若い人に話しても”何、それ?”と言われてしまう。そんな訳であるから、当然売れ行きは芳しくない。最近はCDそのものの売れ行きも決してよいとはいえない。ネットを使って音楽配信を受けたり、CDなど買う場合もネット販売によることが多く、いわゆる街の「レコード店」なるものも繁盛していない。そしてその店の数も激減している。
 さらにSACDをきちんとそろえて売っている店もあまり見ない。つまりSACDは売れていないのである。そんな訳で私の期待のSACDは、相変わらずタイトルの数も少ないし、従って値段も高い(一枚4500円なんて当たり前と言った感じ)。
 一方画像を中心としたDVDの世界では、このところBD(ブルー・レイ・ディスク)は意外に順調に伸びている印象だ。このところ地上デジタル放送が広がり、薄型テレビの普及によりハイビジョン映像が主流になりつつあり、それに伴って良質な画像を期待するようになったためかも知れない。3Dという新戦略もあるが、このあたりはまだまだといったところか。

 さて話は戻るが、それでも私の弱体オーディオ装置でも、少しでも良い音で音楽を聴きたいという気持ちは今でも続いている。その為、SACDにも少しは頑張ってもらって欲しいものと期待しているのである。
 現状ではCDのリリースされる中では、やはりSACDは、クラシック、ジャズ系に主力がある。つまりマニアのものという世界の印象である。そしてその出来具合が多様というか、つまりよいものもあるが、期待はずれも結構多くある。そのあたりも値段が高い割には満足できずに、そしてユーザーも増えないのだろうか。

Miles 「MILES DAVIS / IN A SILENT WAY」 SONY Records SIPG29 , 2002

 このタイプは1969年もののJAZZ名盤を、現在になってマスター・テープからDSD(Direct Stream Digital)録音したもので、マルチチャンネル盤(5.1ch)に作り上げていて、そんな古い録音とは信じられないほどの音質を確保している。
 まさにマイルス・デイビスをこの2000年代によみがえらせているのである。このタイプのSACD盤は大いに我々には意義あるものとして受け入れられる。

Pinkfloyd「Pink Floyd / THE DARK SIDE OF THE MOON」 EMI Records TOGP-15001 , 2003

ロックものも少しずつSACDのリリースが現在も続いている。このピンク・フロイドの代表作(1973年)は、2003年に、やはりSACD・HYBRIDマルチ・チャンネル盤(5.1ch)としてリリースされた。これはいかにもマルチものと言ったところで、各楽器が四方から分離して出てくる。昔の4チャンネルものを思わせる造りだ。このあたりは好みが分かれるところ。しかしこれも30年前のマスターからのDSDmixingされたもの。それでもここまで音がだせるのであるから当時の録音も馬鹿にしたものでない。

Dianakrall 「Diana Krall / THE GIRL IN THE OTHER ROOM」 VERVE B0002293-36 , 2004

 このあたりにくると、既にSACDを考えての録音をしているし、SACD Surround Sound ,SACD Stereo, CD audio (Hybridタイプ)といった造りである。単に周囲にバック・バンドの楽器配置をとるのでなく、ホール感を生かしての録音。そしてダイアナのヴォーカルとピアノを中央に配して、左右にギター、ドラムス、ベース。その音のダイナミック・レンジの広さは見事で、ほれぼれする録音である。まさに聴くものを演奏の中に引き込んでゆく。 こうした造りをしてくれるとSACDの良さをつくづく感ずることになる。まさにダイアナのJazzyな世界を堪能できる良盤である。

Shostakovich 「Vladimir Ashkenazy / Shostakovich : Symphony No.5 in D minor Op.47  」 EXTON OVGL-00009

クラシックものはさすがにSACDが多い。これは日本の東京・サントリー・ホールでの録音。いわゆるマルチものでなく、ステレオ・タイプのSACD盤。そしてCD盤も同時に別に発売している。
 つまりSACDに対応した装置のみにての再生可能盤である。クラシック愛好家用であるからHybridタイプにしなくとも売れるということか?、このタイプがクラシックものには多い。
 この盤は、さほどSACDとしての魅力は少なかった。そのあたりは、我々にとっては価格が一般CDより高いので、不満が残るところ。

 数枚のSACDを紹介したが、特にマイルス・デイビスのSACD化はこれ以外のものもあるが大歓迎。ダイアナ・クラールの盤はお見事で、これからもこのタイプを望みたい。クラシックものは最近小澤征爾ものがどんどん出ているが、既にSACDの歴史も10年以上となり、この分野は買い手は音に関心も高いので、そんなに弱みにつけ込まないで、もっと値段をCDに近いものとしてリリースして欲しいところだ。
 SACDの歴史から、もっと普及して欲しい希望を込めつつ雑談をしてみた。

 

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2010年7月10日 (土)

サラ・マクラクラン久々のニュー・アルバム「LAWS of ILLUSION」登場

サラ節満開の好評・好セールスアルバムであるが・・・

Lawsofillusion 「Sarah McLachlan / LAWS of ILLUSION」 ARISTA 88697-55367-2 , 2010

 いやはや、ほんとに久しぶりです。2008年にベスト盤をリリースしているが、オリジナル・スタジオ・アルバムとしては、2004年の5thアルバム「アフターグロウ」以来の6年ぶりということになるようだ。
 リリス・フェア(女性主体のライヴイベント)などの彼女の一本筋の通った活動は今や多くの認めるところであるが、もうアルバム作りからは離れたのか?とも思わせる長い期間の空白であった。2008年の次女の出産の後、ドラマーの夫と離婚ということになったようで、2人の娘を育てているシングル・マザー。その為かどうかは解らないが、リリス・フェアの再開などもここに来て11年ぶりに北米40ケ所にて行われるという。再び活動が活発になってきての今回の新作発表だ。
 もともと彼女の新盤リリースは、長いブランクがあってのことは今回ばかりでなく、そう不思議なことでもなさそうだ。かっての4th,5thの間も7年が開いている。

Sarahmc1 (曲目リスト)
   1.Awakening    2.Illussions of bliss    3.Lovining you is easy   4.Changes   5.Forgineness   6.Rivers of love   7.Love come   8.Out of tune   9.Heartbreak   10.Don't give up on us    11.U want me 2   12.Bring on the wonder

 さて、その内容であるが、どちらかというとアルバムの印象はしっとりと訴えてくるタイプ。つまり彼女の過去の好評曲のタイプのオンパレードだ。
 そしてほとんど彼女のオリジナル曲とピアノ演奏により作り上げられていて彼女の作品への拘りを感ずる。
 特にテーマは「愛」というものに絞られていると思うが、5曲目”Forgiveness”はなかなかの出来でじっくりと聴かせてくれる。又”River of love”泣きギターの音色と共にやはり何か静かに訴えてくるものを感ずる。今の彼女の環境を聞き知っているところからみると、多分傷を受けた心の叫びのように私には取れてしまう。愛の価値観と、それに伴う影の部分を歌っているのだろうか。それでも決して暗くはない。と、言っても明るくもない。
 多分、この盤は彼女の十数年前の「Serfacing」にも勝るとも劣らないアルバムとして位置づけられるだろうことは間違いない。7曲目の”Love come”はリズムカルに展開する曲だが、最後にPiano Version が追加され、こちらではじっくりとストリングスもバックに入って聴かせる。 歌唱力は相変わらずレベルは高い。高音部への変化も例のごとく裏声の転換を独特に聴かせる。
 
 とにかくこのアルバムは、何か再スタートを宣言したようであり、又過去の総決算のようでもあり、その点はいずれ評価されるのであろう。一つ難点というか若干寂しいのは、私の印象としては、それぞれの曲も一貫して同じ雰囲気に終わってしまって最初から最後まで単調に流れてしまうところだ。これは良しとすることもあろうが、もう少し変化がほしかったかなぁ~と思うのは、ちょっと要求が多すぎるかどうか?。

 
 

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2010年7月 5日 (月)

ジェフ・ベック Jeff Beck : 「EMOTION & COMMOTION」のスペシャル・エディション

レコード会社に弄(もてあそ)ばれたか?

Speciale
 ここにきて、ジェフ・ベックの今年のニュー・アルバム「EMOTION & COMMOTION」の”スペシャル・エディション”やらが登場した。このアルバムは、既にリリースされた全く同一のCDに、最近流行のDVD映像をカップリングさせたもの。
 しかし、その映像だが、なんと2007年のあの”クロス・ロード・ギター・フェスティバル”のライヴ映像だ。(この時のジェフ・ベックの演奏とその他パフォーマンスは、後の小クラブのロニー・スコッツものより素晴らしいと私は思っているのだが・・・・)

Crosscrossvol1jeff_3
 このクロス・ロードに於けるジェフ・ベックのパフォーマンスの映像は、エリック・クラプトンのオフィシャルDVD「CROSSROADS GUITER FESTIVAL 2007」(左の左: Waner Music Ent. WPBR-90680/1)に2曲のみ納められている。しかし実際はこの日、彼は例のBassのTal Wilenfeld のお披露目を兼ねてのバンド構成で、イントロを含めて12曲披露しているのだ。
 その全12曲の模様は、右のDVD(ブート)「CROSSROADS GUITAR FESTIVAL 2007 Vol.1 JEFF BECK」(RACKET QUEEN RQ-159)にて見ることが出来る。これには全て12曲がscreen shot ではあるが、収録されている。しかし、残念ながらいかんせんブートであって、オフィシャル盤の映像とサウンドは求められない。

Cross2007  従って、この日(Toyota Park, Bridgeview, Chicago,Illinois, USA July 28,2007)の映像は、12曲完璧に納められたオフィシャル盤の期待が高かったのである。しかし、そのリリースはなく、その後同メンバーものは、ロニー・スコッツ・クラブのライヴものDVD(2008年リリース)で取って代わられていた。
 しかし、私の感覚としては、あのジェフの演奏は、ジャズ向き小クラブでのものでなく、大会場の彼のパフォーマンスと大音響の下での演奏で視聴したい。そんな意味でも当面ブートものでお茶を濁さざるを得なかったわけである。

 そんな事情下で、ここに来て「EMOTION ・・・・・」のスペシャル版としてのカップリングDVDとしてお目見えしたわけだ。ところが残念なことに、なんと中途半端な6曲のみなのだ。又このアルバム「EMOTION ・・・・」のスペシャル版というのが解らない。そうであるならその後の2009年のイメルダ・メイなとどとのライヴとかジャパン・ツアーものとかであってほしかった。
 つまり”クロス・ロード2007年もの”は、きちんと12曲を納めた映像もの(DVD or BD)として独立した盤として、音質も良好な工夫を施して完璧なものにしてほしかったのだ。
 好セールスの最新盤CD「EMOTION ・・・・」を更に売りたかったというレコード会社の思惑に弄(もてあそ)ばれたとしか思えないのである(それとも、エリック・クラプトン側からの、あのフェスティバルもののリリースは押さえられていたのであろうか)。

 (今回の収録曲)
   1.Stratus,   2.Behind the Veil,  3.Nadia,   4.Big Block,   5.Brush with the blues,   6.A day in the life

 いずれにしても、前1/3とその他併せて5曲がカットされており、”Big Block”のみが、オフィシャルDVDの「CROSSROADS・・・・」とダブっているが、若干映像が異なっている。多方向から撮影されているため、編集によって異なったものであろう。又サラウンド・サウンドにおける楽器の音の配置も異なっている。多分編集者が異なるのであろうと思われる。内容としては”Stratus”ではちょっと出だしのタイミングをジェフはミスったり、”Behind the veil”のタルのリズムにのっての楽しそうな演奏とパフォーマンスは見所だ。まあ、それはそれとして、あの貴重なクロス・ロードの映像が中途半端に利用されたことに非常に不満が残る。
 そうかといって、この映像盤を無視も出来ない私のようなファンとしては、これを手に入れるには、あの同じCDを再び買うことにもなってしまっているのだ。いやはや不愉快である。

 ジェフ・ベックとしては生涯最高のセールスを示した今回のアルバムではあるが、スペシャル版はもう少し考えてほしかったというのが私の心情なのである。

 

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