サラ・マクラクラン久々のニュー・アルバム「LAWS of ILLUSION」登場
サラ節満開の好評・好セールスアルバムであるが・・・
「Sarah McLachlan / LAWS of ILLUSION」 ARISTA 88697-55367-2 , 2010
いやはや、ほんとに久しぶりです。2008年にベスト盤をリリースしているが、オリジナル・スタジオ・アルバムとしては、2004年の5thアルバム「アフターグロウ」以来の6年ぶりということになるようだ。
リリス・フェア(女性主体のライヴイベント)などの彼女の一本筋の通った活動は今や多くの認めるところであるが、もうアルバム作りからは離れたのか?とも思わせる長い期間の空白であった。2008年の次女の出産の後、ドラマーの夫と離婚ということになったようで、2人の娘を育てているシングル・マザー。その為かどうかは解らないが、リリス・フェアの再開などもここに来て11年ぶりに北米40ケ所にて行われるという。再び活動が活発になってきての今回の新作発表だ。
もともと彼女の新盤リリースは、長いブランクがあってのことは今回ばかりでなく、そう不思議なことでもなさそうだ。かっての4th,5thの間も7年が開いている。
(曲目リスト)
1.Awakening 2.Illussions of bliss 3.Lovining you is easy 4.Changes 5.Forgineness 6.Rivers of love 7.Love come 8.Out of tune 9.Heartbreak 10.Don't give up on us 11.U want me 2 12.Bring on the wonder
さて、その内容であるが、どちらかというとアルバムの印象はしっとりと訴えてくるタイプ。つまり彼女の過去の好評曲のタイプのオンパレードだ。
そしてほとんど彼女のオリジナル曲とピアノ演奏により作り上げられていて彼女の作品への拘りを感ずる。
特にテーマは「愛」というものに絞られていると思うが、5曲目”Forgiveness”はなかなかの出来でじっくりと聴かせてくれる。又”River of love”泣きギターの音色と共にやはり何か静かに訴えてくるものを感ずる。今の彼女の環境を聞き知っているところからみると、多分傷を受けた心の叫びのように私には取れてしまう。愛の価値観と、それに伴う影の部分を歌っているのだろうか。それでも決して暗くはない。と、言っても明るくもない。
多分、この盤は彼女の十数年前の「Serfacing」にも勝るとも劣らないアルバムとして位置づけられるだろうことは間違いない。7曲目の”Love come”はリズムカルに展開する曲だが、最後にPiano Version が追加され、こちらではじっくりとストリングスもバックに入って聴かせる。 歌唱力は相変わらずレベルは高い。高音部への変化も例のごとく裏声の転換を独特に聴かせる。
とにかくこのアルバムは、何か再スタートを宣言したようであり、又過去の総決算のようでもあり、その点はいずれ評価されるのであろう。一つ難点というか若干寂しいのは、私の印象としては、それぞれの曲も一貫して同じ雰囲気に終わってしまって最初から最後まで単調に流れてしまうところだ。これは良しとすることもあろうが、もう少し変化がほしかったかなぁ~と思うのは、ちょっと要求が多すぎるかどうか?。
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コメント
彼女の歌声は本当に癒し系ですよね。
投稿: 台湾人 | 2010年9月 5日 (日) 18時19分