« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »

2010年10月31日 (日)

ロジャー・ウォーターズ「2010 THE WALL Live」 裏話 (1): 映画”空軍大戦略”

ロジャー・ウォーターズが用いる映画「 BATTLE BRITAIN 空軍大戦略」

 ロジャー・ウォーターズの「THE WALL」ライブが進行、9月からカナダ・トロントを皮切りに北米ツアー中である。既に多くの映像が手に入り、ほぼその全容が判明したが、各地での熱狂的観衆には恐れ入る。

 そして例のごとく、後半に豚が飛び、又戦闘機も冒頭”In the flesh?” から会場の聴衆の頭上を飛び衝突して火を噴く。そして12名による演奏とグラフィックスの充実で結構スケールの大きなライブ・ステージとなっている。

Nobody_home_3

 その中で、ウォーターズが後半の曲 ”Nobody Home” では、"When I pick up phohe, There's still nobody home" と、やはりテレビに向かって心の切なさを歌い上げるわけであるが(↑)、そのテレビに映し出される映画がある。それが彼がよく使うところの1969年のイギリスの空軍映画だ。

Photo 映画 「BATTLE BRITAIN 空軍大戦略」 イギリス映画 1969年公開(日本同時公開), DVD 20世紀フォックス MGBDC-16108
 
 この映画は、第二次世界大戦1940年7月から10月にかけてのイギリス本土上空に進行したでドイツ空軍を迎え撃つイギリス空軍の戦いを描いたもの。
 ドイツ軍は突如1940年フランスを占領し、次の目標はイギリスと、2500機を有するドイツ軍はまずは制空権を狙ってイギリス航空施設を空爆。それに対するイギリス空軍は600機という僅かな戦闘機での戦いを強いられた。
 戦いの経過で、ドイツはロンドン空爆の戦術に出たが、当時の航空機では燃料の関係でわずかな時間しかロンドン上空にいられなかったことや、周辺の基地や工場よりはロンドン爆撃にこだわったため、イギリス空軍が生き返り反撃を許したことで、そのイギリス空軍の勝利への道を描いている。かなり史実には忠実に造られているようだ。

 現在、幸いなことにこの映画は1969年作品でありながら、素晴らしい映像とサウンド(DTSサラウンド)でDVDに甦っている(お勧めである)。
Spitfiremk1w_2 とにかくここにに登場する航空機が凄い。私はその道には詳しくはないのだが、航空ファンにはたまらないようだ。イギリス側の戦闘機スビットファイア(右上)、ホーカー・ハリケーン、又ドイツ側のメッサー・シュミットBf109戦闘機(右下)、ユンカース・スツーカ急降下戦闘機、ハインケルHe111爆撃機などが、実物で登場する。この飛行機はスペインが保有していてエンジンはスペイン製のものを乗せていての実演という。
Messerschmitt_bf_109ew_2 ロンドン上空での戦闘機同士の攻防戦はこの映画のクライマックスといえようが、被弾して落下する戦闘機などの姿は、現在のようにコンピューター・グラフィックスの無い時代で実物と特撮の駆使であろうが、見事な映像だ。

 出演は、ローレンス・オリビエやクルト・ユルゲンスなどオール・スター・キャスト的に揃っている。人間模様の描写などはちょっとお粗末と言っていいかも知れないが、航空機戦争映画としては超一級である。制作費は当時の額で$13,000,000 と言われている。

 ロジャー・ウォーターズはある意図をもって、戦争映画を使っていると思うが、かっての映画「THE WALL」でも当然こうした映画をつかっている。彼の好むものはこの「空軍大戦略」そして「暁の出撃」(こちらは又の機会に)である。
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月29日 (金)

ターヤ・トゥルネン Tarja のニュー・アルバム「WHAT LIES BENEATH」

今作はかなり気合いの入ったメタル色の加味したヘヴィ・ロック・アルバム

 もう前作から3年近く経過しているんですね。ナイトウィッシュからの離脱は、どんな事情があるにしてもちょっとがっかりでしたが、ソロとしてのターヤ名義の前作「My Winter Storm」は若干方向性に迷いのあるアルバムだった。ソロとしての道に暗中模索していたのであろう(そして本家ナイトウイッシュはその後の一枚でまだニュー・アルバムはない。目下トーマスが練りあげているようだが)。もともとクラシックにも通じている彼女であるだけに、ソロとしての方向性は難しいところであったと思う。

Whatliesbeneath 「Tarja / WHAT LIES BENEATH」 The END records TE-165-2 , 2010

 今回のアルバム、スリーブ・デザインはターヤの顔写真だが、三通りあり購入におやっと思ったが、私の買った左のものはデラックス盤のようでCD二枚組である。しかし一枚目が今回のアルバムで、もう一枚はボーナス盤のようだ。(このアルバムの日本盤のリリースはこれからの11月の予定)
 
 さて、このアルバムだが、オープニング曲”anteroom of death”にはSEが入り、ハープシコードと2バイオリン・1ヴァィオラ・1チェロの弦楽四重奏の加わった出で立ちでスタートするため、おやっクラシック調?と思うが、ヘヴィ・ロックなサウンドが炸裂する。そして彼女の歌声と混声合唱が加味して進行する。なかなか味なスタートである。
 2曲目”until my last breath”になると非常に聴きやすいヘヴィ・メタルに変化する。これにキー・ボードも入ってエレクトリック・ギターもまさにナイトウィッシュ調になる。はは~~ん、やっぱりターヤはこれなんだなぁ~と、今回の彼女の方向性がここで見えてくる。

 (収録曲)
    1. anteroom of death
    2. until my last  breath
    3. dark star
    4. under neath
    5. little lies
    6. rivers of lust
    7. in for a kill
    8. montanas de silencio
    9. falling awake
   10. the archive of lost dreams
   11. crimson deep

Tarjat  ”Little lies” ベヴィなサウンドが結構快感だ。そしてその後に”River of lost” では、彼女の説得ある歌唱を披露。そして再びヘヴィ・メタル・サウンドに”in for a kill” で展開、彼女の例の凄みすら感ずるヴォーカルが迫ってくる。バック・バンドもオーケストラと共に奮闘。
 ”montanas de silencio”は、女性コーラスをバックに静かな世界。このあたりは彼女の歌唱力で聴かせてくれる。
 最終曲”crimson deep”はゆったりと重厚にそして壮大に締めにふさわしく展開、ターヤも思い存分歌い上げている。

 このアルバムはなかなか気合いの入った作で説得力もある。やはり歌唱力は最大の武器だ。今年の後半のロック界の名作にもなりそうな出来だ。こりゃ~~ナイトウィッシュもうかうかしていられない。
 取り敢えず、彼女も今年多分33歳になると思うが、クラシックかポピュラーかの道に多分悩むところはあろう、しかしこうしてヘヴィ・ロックに帰ってきたターヤ(Tarja Soile Susanna Turunen)を歓迎して、このアルバムに乾杯しておこう。彼女の国フィンランドでは当然喝采を浴びせていることであろう。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2010年10月28日 (木)

ヘイリー・ロレン Halie Loren (3) : ニュー・アルバム「After dark」登場

日本盤第2弾は、てんこ盛りの17曲

 今春日本アルバム・デビューで、少なからずの評判を勝ち取ったシンガー・ソングライターのヘイリー・ロレン、来日公演を控えてのニュー・アルバムが登場した。
 このブログでも2回に渉って検証してきたが、彼女のJazzyな世界の源にも若干踏み込むことが出来た。もともとジャンルを問わないスタイルが実は彼女そのものなのだ。
 さて、今回の日本盤2作目は?と、ここでアプローチしてみよう。

Afterdark 「Halie Loren / After dark アフター・ダーク」 Victor VICJ-61641 , 2010

 基本的には14曲のアルバムにボーナス・トラック1曲プラス日本ボーナス・トラック2曲の計17曲の収録サービスだ。
 前回彼女の1stアルバム「Full Circle」に触れたわけであるが、それは当に彼女のオリジナル曲でのオルタナティブ・ミュージックという世界だったわけだ。
 しかし日本盤デビュー「青い影」は、どちらかと言えばジャズ畑で取り扱われるタイプのヒット・パレード的曲群のアルバムだった。これが意外に評判が良く、日本に於いても注目株となった。又、彼女自身の美貌もその一役を担っているのかも知れないが・・・・。

 さて、このアルバムであるが、やはり基本的にはJazzyな世界を目指したものではあるが、4曲のオリジナル・ナンバーに加えてシャンソン(”バラ色の人生”も登場)が出てきたり、1stアルバム調のカントリー風あり、そしてサラ・ブライトマンのナンバー1ヒットの”Time to say goodbye”まで登場するというあれやこれやのてんこ盛り(ただし、サラの二番煎じでなく、ギターのバックで新解釈歌唱といっていい)。残念ながらアルバムとしての統一感はない。つまりジャズ系の後退作でありポピュラー・ミュージックといっていいのかも。

Afterdarkband バンド・メンバーは、前作と同じである(左)。( Piano: Matt Treder,  Bass: Mark Schneider,  Drums: Brian West )
 彼女のピアノ弾き語りはなく、ヴォーカルに徹しているようだ。それはそれで良いのだが、私にとっては残念なのは、このジャンルの中途半端な世界は少々残念であった。もともとの彼女のオリジナルなオルタナティブの世界は興味あるところであるが、ジャズ系でゆくのであるなら、もう少しその線をしっかり追って欲しかった。
 彼女の歌声は相変わらずで、高音部への裏声に変化するところは特徴的。そしてこのアルバムの作風は彼女の唄が前面で、全てバンド演奏は一歩退いてのサポート役である。まあ、演奏の綾には面白みはあまりない。

 注目曲としては、オープニング曲のアルバム・タイトルとなっているオリジナル曲”After dark”、これはクラシックなムードある心打つ曲だ。私が好むものとしては、7曲目の”Ode to Bille Joe”がドラムスとベースのリズムに乗ってなかなか粋に歌う。その他なんと日本盤のボーナス・トラックの”I fall in love too easily”, ”My foolish heart” の2曲がジャズ演奏されたものでいい。つまり雑多の中でも、ジャズ流に演奏され歌ったものがこのアルバムでは光っていた。やはりその世界に主力を於くともっと私にとってはこのアルバムは価値が上がったのかも知れない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月27日 (水)

マデリン・ペルー Madeleine Peyroux (1) : 確かにレトロな中に不思議な安堵感

21世紀のビリー・ホリディと言われるが、ジャジーであるがブルース?フォーク?カントリー?のレトロな特異な世界

 彼女の歌声に接したのはそれほど前のことではない。実はその時にふと映画などでみるアメリカの第二次世界大戦前の姿を頭に描いた。後からそれが現在30代のまだまだ若いマデリン・ペルーという歌手と知り興味をそそられた。

Madeleine_peyroux 彼女は米国ジョージア州出身とか、1974年生まれと言うから今年で36歳。母はフランス人であったこともあって、13歳のときの両親の離婚により、パリに住むようになったという。
 いくつかのストリート・ミュージシャンの世界に始まり、ローカルなグループでヴォーカルを担当して10代にしてヨーロッパ各地をツアーしていたというから意外に歴戦の勇士。
 アルバム・デビューは、1996年22歳での「Dreamland」 (Atlantic)。このアルバムは古いスタンダード・ナンバーを取り上げて既にレトロな世界を聴かせたところは驚きと言っていい。

Halftheperfectworld 彼女のアルバムは現在4枚と思うが、その中でも私の好きなものを取り上げると・・・・

「Half the perfect world  /ハーフ・ザ・パーフェクト~幸せになる12の方法」 Rounder Records emarcy/rounder 02602517032798 , 2006

 彼女は、殆どの曲に楽器はギターを弾くが、支えるバンドは Sam yael (piano), Dean parks (Guitar), David piltch (Bass), Jay bellerose (Drums) というジャズ系、曲により Sax, Violin, Trumpet などが加わる。
 収録曲は、4曲は彼女のオリジナル。しかし確かに不思議に何か過去に聴いたようなノスタルジックな気持ちに誘われる。そしてジャズ畑で一般的には取り上げられるアルバムではあるが、その世界はフォーク、カントリーぽかったり、そして聴くものに何か郷愁と安堵感を与えてくれるのだ。そして彼女の歌声はあくまでも自然であり、情熱的というニュアンスはなく、どちらかというとサラッと流すといっていいタイプである。
 バック・バンドも叩き付けるような演奏はなく、どちらかというと静かに彼女の唄を支えてゆくという演奏に終始している。
 21世紀のビリー・ホリディとも言われるが、私の印象としては黒人歌手の世界とは異なっていると思う。あくまでも白人のかっての素朴な世界の再現である。

 (曲目リスト)
    1. I'm all right
    2. the summer wind
    3. blue alert
    4. Everybody's talkn'
    5. river
    6. a little bit
    7. once in a while
    8. the heart of saturday night
    9. half the perfect world
   10. la javanaise
   11. california rain
   12. smile

 10曲目には、なんとパリ育ちであるだけにフランス語のシャンソンも登場する。いずれにしても、疲労を癒してくれるアルバムであることは間違いない。
 いずれ手持ちのアルバム「Careless love」なども含めて、もう少し彼女の世界を考察してみたいと思っている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月21日 (木)

ロジャー・ウォーターズRoger Waters 「ザ・ウォール・ツアー2010」第4報:いよいよ出そろってきたブート Bootleg

久々に花咲くブートBootleg でご満悦

 しかし、ロジャー・ウォーターズのブートもあっという間に出てきますね。歴史的にはピンク・フロイドものが花盛りであっただけに、相変わらずその線は今も続いているという感じです。 
 そうそうバロック出版の「Gold Wax」という月刊誌なんか懐かしいです(最近はどうなってますかね)。古きものが今も私の本棚にはずら~っと並んでいますが、今のようなネット情報源のないころには、ほんとにブートが生き甲斐だったといっても過言ではなかった。今考えてみると現在へのその変化に少々寂しさを感じます。

Img_28822  さて、その今年の秋、カナダから始まったロジャー・ウォーターズの「ザ・ウォール・ツアー2010」ですが、このツアーを収録したオフィシャル盤に関してはまだ情報はない。(あの「The Dark Side Of The Moon-Tour」もオフィシャル盤用の収録はしてあるのだが、ロジャーは今のところ出す手順は踏んでいないんですね。これは私は既に数枚のブートで楽しんできましたが、やはりオフィシャル盤の良好な画像とサウンドは是非欲しいと思うところです)

 とにかくこの「ザ・ウォール・ライブ」はスタートのカナダ・トロントそしてその後のシカゴものは、全ステージ収録ブートものがもう何枚か巷に出てきたため、やっぱり既に飛び付いている私なのです。

Tronto ①「Roger Waters / The wall Tour 2010 in Tronto」ND-2348 (DVD-R)
(ブート採点★★★☆☆)

Walllivechicago1st






「Roger Waters / The Wall Live - Chicago, IL, 9.20.2010」 AUD24095 (DVD-R)
(ブート採点★★★★☆)

Walllivechicago2nd 

③「Roger Waters / The Wall Tour 2010 in Chicago Second Night」ND-2360 (DVD-R)
(ブート採点★★★☆☆)


















Cay4czx7
④「Roger Waters "The Wall Live"Chicago-2nd Night-」Invisible works Records-069 (2CDR+2DVDR)

(ブート採点★★★★☆)







 
このように、ちょっと目に付いたものを4本挙げたが、この他にも既に数本登場しているので、頼もしいというか、楽しいというか・・・・?? ちょっと複雑な気持ちではある。全てリアルなオーディエンス収録で、比較的録音も良く画像も昔と違って機器が良くなっているせいかそうひどいものはない。

 ②は、ほぼ正面からの録画で全体像が良く解る。今回のこのライブは壁を築くと同時に圧倒的なコンピューター駆使のグラフィックスで迫ってくるため、こうしたアプローチは必要だ。又途中は築いた壁のブロックの影に演奏者がなりやすいので、正面からの収録に軍配が上がる。結構離れた位置からと思われるが1カメラであってもクローズ・アップも効かせている。
 ③は、正面向かって左からの撮影ではあるが、クローズ・アップが主体。従ってロジャーはじめ演奏者の表情までしっかり捉えていて楽しめるが、時に前列にいるオーディエンスが興奮して立って騒ぐため、映像にステージが捉えられないことがある。

 ・・・・と、いったところでそれぞれ良いところと若干落ちるところの混在のブートであるが、ほんとに近年は画像もうまいし、特にサウンドも優れている。まあこれから何本かのブートを楽しみつつ、ロジャー・ウォーターズのライブを肌で感じたいと思っているところだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年10月11日 (月)

ダイアナ・クラール Diana Krall : 好録音の SACD盤検証

9枚のアルバムで、4枚にSACD盤のリリース

 名演もその録音が悪いと興ざめである。しかし、そうした意味ではロック系よりは明らかにジャズ畑ものは録音にもそれなりに力が入っているものが多い。従って古いアルバムでもそのマスター・テープから現在の技術を駆使して好録音盤がリリースされていることは嬉しいことだ。
 そんな意味でもダイアナ・クラールのアルバムは、時代も古くないこともあるが、どちらかというと良好な録音が多い。しかもSACD盤も私の知る限りでは(手持ちの)4枚リリースされていてVerveの努力を評価したい。
 そこでその4枚の音の世界を検証をしてみる。ご存じのとおり、SACDと言えども、その中にステレオものとサラウンドものがあり、更に普通のCDとしても再生可能なハイブリッド・タイプもある。

Lovescenes ①「LOVE SCENES」 SACD:Hybrid type IMPULSE B0002841-36 , 2004  , (Original Release 1997)
 このアルバムは、ドラムス抜きの3人の構成。(Diana Krall-piano, lead vocal , Russell Malone-guitar , Cristian McBride-bass)
 ジャズのスタンダード集といっていいが、この小編成がなかなかリアルな音を聴かせる。ベースとともにダイアナの声も見事に録音されている。そしてホール感もあって手頃。ただし不思議なのは3者全てが中央から聴こえてくる。サラウンド再生でもホール感の強調のみ。



Whenilookinyoureyes ②「WHEN I LOOK IN YOUR EYES」 SACD VERVE 440 065 374-2 , 2002  , (Original Release 1999 )
 このアルバムはRussell Malone のギターをはじめ、John Clatton のベースなど、ドラムス、オーケストラと編成は多彩。ダイアナのピアノ、ヴォーカルも冴え渡る。
 比較的古めのジャズ曲をうまく現代風に演奏してみせる。サラウンドの音はリスナーを包み込むように構成され、楽器の配置も分離している。
 

Thelookoflove ③「THE LOOK OF LOVE」 SACD: Hybrid type VERVE 314 589 597-2, 2002, (Original Release 2001 )
 スタンダード・バラード・ナンバーをどちらかというと少々おしゃれに歌いこなすアルバム。オーケストラの音からスタートして豪華。このあたりから彼女のアルバムはジャズというよりはポピュラーと言った方がいいかもしれない。ボサ・ノヴァのラテン・タッチが魅力。昔セルジオ・メンデスでお馴染みの”the look of love”も、なかなかお洒落に変身。
 

Thegirlintheotherroom ④「THE GIRL IN THE OTHER ROOM」 SACD: Hybrid type VERVE B0002293-36, 2004 , (Original Release 2004 )
 このアルバムでは、ダイアナ彼女自身と亭主のElvis Costello とでのオリジナル曲が全編を主に支配している。オーケストラは無いが、ギター、ベース、ドラムスとの組み合わせに味のあるJazzyなアルバムに仕上がっている。彼女のピアノとヴォーカルも生き生きとして味がある。録音は分離、ホール感も見事。サラウンド効果も十分で、それぞれの楽器のダイナミックレンジも伸びている。オーケストラの無い分だけ、再びジャズ色が濃くなった。

 
 さて、そのアルバムの内容の出来はそれぞれの評価があろうかと思うが、この中でもやはり Origonal Release が古いほど、ジャズっぽさは濃い。彼女のアルバムは年代を経てポヒュラーな曲仕上げになってきていることは周知の通りだ。

 さて、ここではその演奏内容は別として、録音の出来とSACDとしての出来の良さに注目してみると上記アルバムに付けた注釈に現れているように、とにもかくにもベスト録音盤は④の「THE GIRL IN THE OTHER ROOM」である。特にサラウンドが見事、ただ四方から音が来るというのでなく、部屋の中央でどちらを向いて聴いても、それぞれの楽器が生き生きと定位置から聴こえてくる。彼女のヴォーカルも手に取るように繊細な部分までしっかり聴ける。こうした録音盤を聴くとやはりオーディオって良いものが欲しくなりますね。

 取り敢えず、4枚の順位です。
  1(Best)  「THE GIRL IN THE OTHER ROOM」
  2     「WHEN I LOOK IN YOUR EYES」
  3     「LOVE SCENES」
  4     「THE LOOK OF LOVE」
                        ・・・・・・・と、私の装置と耳ではこうゆうことになった。(参考までに)
 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »