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2011年4月 3日 (日)

ダナ・ローレン Dana Lauren : USA産の若き女性ジャズ・ヴォーカリスト

バンドに支えられてのオーソドックスにして魅力あるジャズを唄う

 このところどうも私の環境下では、カナダに話題が多い女性ジャズ・ヴォーカリストであるが、久々にUSAよりのダナ・ローレンというヤング・パワーが聴かれた。

Stairwaytothestars 「Dana Lauren / Stairway to the Stars~featuring Arturo Sandoval」    2008

 これは2008年の彼女のデビュー・アルバム。どうも昨年リリースされた2ndアルバムからみるとこれは彼女がまだ10代の学生の時の作品だ。
 このアルバムの彼女を支えるバンドは、トランペットのアウトゥーロ・サンドバル(Arturo Sandoval)を中心としてピアノ(Dave Siegel)、テナー・サックス(Felipe Lamoglia)、ベース(Chuck Bergeron)、ドラムス(John Ysarling)というメンバー。これがなかなかム-ディーな演奏を展開して、ダナの歌声が、とても10代とはおもえない堂々とした唄っぷり。どちらかというと近年の流行のキュートなそしてシルキー・ヴォイスといったタイプではなく、やや太めのハスキータイプで安定感のあるジャズ・ムードを作り上げる。
 もともとあのキューバのトランペッターで、アメリカに亡命しているアウトゥーロが、2006年のニュー・ポート・ジヤズ・フェスティバルで彼女を聴いて感動し、プロデュースして、このアルバムを作成したとか。自ら4曲にトランペットを吹いている。曲はスタンダード・ナンバーが中心。

 (List)
   1.mean to me
   2.but beautiful
   3.if i were a bell
   4. sometimes i'm happy
   5.i've grown accustomed to his face
   6. devil may care
   7. i thought about you
   8. i could write a book
   9. you hit the spot
  10. how high the moon
  11. corcovado
  12. stairway to the stars

 スタートの”mean to me”を聴くと、なんか久しぶりの安定感のあるゆったり広がるジャズ・ヴォーカルを聴いた思いになる。”I've grown accustomed to his face ”のスロー・ナンバーなどは下手な技巧がなく聴きやすくしかも大人っぽい。”I could write a book”はリズム・カルなピアノ・プレイに後押しされての楽しさがある。”corcovado”はトランペットの音とその作り出すムードはなかになかのもの。ダイアナ・クラールとも十分渡り合える。
 もともと6歳からピアノを弾き、子供の時から母親からはジャズ音楽をしっかりと教育されたようで、こうした環境がここに見られるのかも知れない。

Itsyouornoone 「Dana Lauren / It's You or No One」 danalauren , 2010

 彼女の昨年リリースされた2ndアルバム。バック・バンドはメンバーががらっと変わっている。テナー・サックスにJoel Frahm、ピアノにManuel Velera といったところが話題か。そして前作には組まれていなかったギターが入る。このアルバムもやはりスタンダード・ナンバーをバンド陣が十分演奏を盛り上げ、それに色づけするが如く彼女が唄ったタイプのものだ。
 こちらのアルバムはどちらかというと、彼女のジャズ・ヴォーカルも板についてきて、若干テクニカルなジャズ演奏をバックにしてのやや進歩したアルバムだ。従って一歩ジャズ・マニア向きになっている。

 このアルバムでは彼女は21歳とか、前作より確かに高音部の唄い回しは旨くなっている。しかし相変わらずの太めのハスキー・ヴォイスの訴える力は見事。ポピュラーな曲”on the sunny side of the street”は、ベースの音だけをバックに、過去の多くのヴォーカリストに負けず劣らず歌い回しているのは見事である。
 映像を見ると声の質と平行したなかなかグラマラスな体格で、ゼスチャーもたっぷりでライブでは会場を楽しませているようだ。

 USA産の新人女性ジャズ・ヴォーカリストを取り上げてみたが、さてさて日本ではこれからどんな扱いになるのか楽しみでもある。私にとっては、ジャズ盤としてはやはり2ndアルバムの方が進歩していると思うが、1stアルバムのタイプの方が好みであったことを付け加えておく。
 

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