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2011年6月25日 (土)

キング・クリムゾン・プロジェクト「Jakszyk, Fripp and Collins / A Scarcity of Miracles」

今回のキング・クリムゾン・プロジェクトは終焉か発進か?

 このところニュー・イエスの登場などもあって、そこにクリムゾンの臭いがするニュー・アルバムと、にわかに嬉しくなっているのだが、ロバート・フリップには踊らされて幾星霜、そんな中でここに約10年ぶりのKing Crimson Projekctなるものの登場となったのは事実である。噂によればフリップのロック活動の終止符とかの話もあるが・・・・そのあたりは、フリップの得意技の一つかも知れないので、あまり気にしないで聴いてみることにした。

Ascarcityofmiracles 「Jakszyk, Fripp and Collins with Levin and Harrison -King Crimson Projekct-/ A Scarcity of Miracles 」 WHD Entertainment  IECP10239 ,  2011

 King Crimson の名を使ったプロジェクト・シリーズはフリップの宣伝の一つの技なのか?それとも実験なのか?、かって1998年だったろうか?プロジェクト2がお目見えして ”PROGEkCT” なる言葉を使ってのユニットが生まれ、その後”2”,”1”,”4”,”3”(”X”もあったなぁ) と、どちらかというと即興演奏主体のユニットによって、我々を喜ばしたり、がっかりさせたりと・・・・プリップによるキング・クリムゾン・シリーズは多彩であった。
 それらを、かってのクリムゾン・フリークは文句も言わずにこなしてきたのだが・・・。
 思惑どおりKing Crimson の名を見ると、反射的に飛び付いてしまう悲しい性(さが)に40年前より続いているわけである。その流れで手にしたのがこのアルバムだ。

Projectmembers  さて、ここに来て、21st Century Schzoid Band の構成に参加したジャッコ・ジャクスジクJakko M Jakszyk とのフリップ Robert Fripp のギタリスト二人によっての企画で動いたようだ。ジャッコの意志からか?いずれにしてもかってのKing Crimson メンバーのサックスのメル・コリンズMel Collins も参加してニュー・アルバムへの活動を見たわけだ。そしてそれにギャビン・ハリソンGavin Harrisonのドラムスとトニー・レヴィンTony Levinのベースが加わって五人のユニットが形作られた。

(List)
    1. A scarcity of miracles
    2. The price we pay
    3. Secrets
    4. This house
    5. The other man
    6. The light of day

 この6曲の印象は?と聞かれると、ちょっと答えに躊躇する。それはキング・クリムゾンとは別物とはっきり言っておいたほうが良いからだ。そしてこれはフリップ版というよりはジャッコ版といったほうがよさそうなのである。
 全体に曲の流れはスローであるが、あのフリップのギターの音は十分感じ取れる。リズム隊は結構遠慮した演奏で支えるところに終始している。そして印象はアンビエントものっぽいところと、大人向けソフト・ロックというか、しかもちょっぴり歌ものっぽいところがある。
 やはりジャッコの歌が綴るのであるが、注目はメル・コリンズのソプラノ&アルト・サックスだ。昔の暴れまくったクリムゾン隊のメル・コリンズでなくて、ここでは叙情的にそして心に響かす音で攻めてくる。むしろこのあたりが印象的である。
 いずれにしても、やっぱりキング・クリムゾンの名はないほうがいいんじゃなかろうか?。フリップがこうしたプロジェクトで自分の流れを実感していくのは悪くはないが、やっぱりスリリングな世界を覗かせてくれて、クリムゾン・プロジェクトであると思いたい。
 しかし、このプロジェクトはジャッコの流れから生まれた新しいユニットとして聴いていると、意外に丁寧な曲作りになっているし、それぞれのバンド・メンバーの味も感じられ、それなりのレベルの高いアルバムとも言える。そんな意味で攻めていくと納得が出来そうであり、私自身も年月の経過で人間も幅広くなっているので(笑)受け入れていけそうだ。

 

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コメント

こんばんは。ついに出ましたクリムゾンの、というよりもフィリップのサイド・プロジェクトですね。自分も購入しようと思っていたのですが、先に違うアルバムにしようと思います。
 でもとりあえずいまだに現役感覚に近いプログレ・ミュージシャンの一番手はロバート・フィリップだと思うのです。できればクリムゾン名義のアルバムを発表してほしいですね。

投稿: プロフェッサー・ケイ | 2011年6月26日 (日) 00時40分

 プロフェッサー・ケイさん、コメント有り難うございます。
 クリムゾンとなると・・・無条件に飛び付いてしまうのですが、今回はこれはまさにクリムゾンではありませんね。
 私はデシプリン前のフル・メンバーで、何かやって欲しいと、”夢の又夢”を・・・持つ古い人間です。(笑)

投稿: 風呂井戸 | 2011年6月26日 (日) 14時58分

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