カメラとレンズと改造とアート ~その2~
まずはデジタル機での安易さを使っての試みから(2)・・・・・・
昔からボケ味を楽しむのは写真撮影の一つの醍醐味でもあるが・・・、それが尋常では飽き足らない世界への没入としての一つの手段として”LENSBABY”といういうのがある。
左はそのLENSBABYのマイクロフォーサーズ・カメラ用として市販されている”レンズベビー・コンポーザー・ティルトトランスフォーマー”をミラーレス・マイクロ・フォーサーズ機(オリンパスE-PL1)に取り付けて撮ったもの。
このコンポーザー(レンズ)は周辺が流れるようにボケる。このように焦点が長いレンズでなくともボケ味を強調するのに面白い。
このコンポーザー・ティルトトランスフォーマーは左のようなものである。上部がコンポーザーComposerでレンズであるが、取り外しが出来る。下部はこのようにひねる(ティルト)事が出来るティルトトランスフォーマーTilt Transformerで、焦点の偏位を行う。これにコンポーザー(上半分)を取り除くと、そこにニコンマウントとなっていてニコン・レンズが装着できるのである。(D700に装着可能なケンコー・トキナ LENSBABY コンポーザーは、ニコンFマウント用もあるが、残念ながらチルトトランスフォーマーにニコン・レンズの装着は出来ない)
これがマイクロフォーサーズ・ミラーレス機に、このティルト・トランスフォーマーを介して昔のニコン・レンズNIKKOR-N.C Auto 1:2.8 f=24mmを取り付けたところだ。
もともとマイクロ・フォーサーズ機はセンサーが35mmフィルムより小さいため、丁度かってのワイド・レンズである24mmレンズが、標準レンズに近くなって使用勝って良い。そんな訳で標準の50mmレンズでなく、このワイドを付けているという結果なのだ。
上から見ると、かなりニコンのレンズがティルトされていることが解ると思うが、これが上下左右360°どの方向にも向けられ、カメラ・ボディーに近い部分で締めて固定も出来る。まあ、こうして撮っていると、お気に入りのワン・カットでも多用のとり方が出来て、お遊びも充実してくる。
この手法は、やはり明るい屋外ではカメラのスクリーンでなく、明るく見やすい電子ファインダーによる撮影が最も有力である。
これがこのニコン24mmによる作例だ。ほんの少しの位置ズレにおいても、これだけボカすことが出来る。
ちょっとこのカットを見るとわかるが、ボケ味がいまいちである。従ってそれにはこれから一工夫は必要なところだ。求めるものによって違いがあろうが、私の一つの目的においては、かなりイケそうな線にもってゆくある意味での自信がある。
この手法でも公開できるような作品を撮りたいと思っているが、実は私の狙いはやはりフィルム(ブローニー版以上)での撮影である。
そんな意味においては、フルサイズデジタル一眼(D700)やマイクロフォーサーズ機(E-PL1)は、取り敢えずの試験試行であって、かってのジャバラのシノゴを取り出すのもちょっとエネルギーが必要なので、そこまで行かずにこれから如何なる機種で如何なるレンズを使い(改造し)、如何にティルト、シフトなどをさせるかが今後の私にとっての大きな問題(楽しみ)である。
更に付け加えますが、作例が何故モノクロか?といいますと、この世界は、あくまでも私の感覚では、モノクロでないとどうもその味が感じられないという事によります。
(私の試行作例はブログ「瞬光残像」を覗いていただけると見れます。http://photofloyd.exblog.jp/)
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