ピンク・フロイドPink Floyd のベスト盤またもや登場「A FOOT IN THE DOOR」
今回のベスト盤の意味は??
「A FOOT IN THE DOOR - THE BEST OF PINK FLOYD」 EMI 50999 028966 2 5 , 2011
2011年リマスターで話題を呼んでいるピンク・フロイドであるが、ここにきてまたまたベスト盤をリリースした。今年は全アルバムの収納したボックス・セット、そして「狂気」「炎」のそれぞれのボックス・セットと、これでもかこれでもかと・・・立て続けに過去のアルバムを再発しているわけである。
かっては1974年に「THE BEST OF PINK FLOYD」なるアルバムがあったが(オランダのみのリリース)、その他「RELICS ピンク・フロイドの道 」(1971)なる入門もののようなベスト盤。
その後「A COLLECTION OF GREAT DANCE SONGS 時空の舞踏」(1981)というポップな曲のものがあった。これはどうゆう訳か”money”のみ再録音版。
更に、「WORKS ワークス~ピンク・フロイドの遺産」(1983)これが又異色のベスト盤。”Embryo”が最後に入っている。
そして近年2001年に「ECHOES-THE BEST OF PINK FLOYD エコーズ~啓示」の2枚組ベスト盤。これにはロジャー・ウォーターズの”when the tigers broke free”が入って驚かされた。多分ギルモアがウォーターズに気を遣ったのだろう。この曲近年のアルバム「THE FINAL CUT」には当然の如く入れられている。
そして今回のベスト盤。左のような曲が集められた。これを見ると、どうも近年の若者対象といっていいだろう。どちらかというと後期ピンク・フロイド集だ。ただ、”see emily play”をいれてかっこはつけているといったところ。
私から見ると、「神秘」「モア」「ウマグマ」「原子心母」「雲の影」「おせっかい」などからの曲がないところはとてもベスト盤とは言えない。”set controls for the heart of the sun”、”cymbaline”、”green is the colour”、”if”、”echoes”等々入れて欲しいものはもっとある。結局2~3枚組にしなければ、ピンク・フロイドのベスト盤は作れないだろう。
従って、今回のこのアルバムはピンク・フロイドを知らない若者へのさわりのとっつきやすいところからの紹介盤というところであろう。もともとピンク・フロイドの曲群をベスト盤にすること自体難しい世界であると言えるから。
まあ、逆行性の”ピンク・フロイドの入り口への一歩”という解釈で聴くと良いのかも知れない。
取り敢えず、リマスターによる音の改善は確かにある。特に高音部が繊細になったところは歓迎。
今回のこのベスト盤は若者へのサービスとして、少なくとも1000円ぐらいで提供したらどうなんでしょうね。
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コメント
こんばんは、ベスト盤については、自分は「ピンク・フロイドの道」しかもっていなくて、とりあえず初期の楽曲には充分これで満足しています。風呂井戸に全体通してのベスト盤は似合いません。初期、中期、後期と区切って発表すれば、ふさわしいと思います。
そんなものでお茶を濁さずに、未発表曲集や秘蔵映像などがあれば、発表してほしいです。
投稿: プロフェッサー・ケイ | 2011年11月10日 (木) 21時21分
ケイさん今晩わ。
まさに、ピンク・フロイドのベスト盤というのはあまり意味を持たないと思いますね。
しかし、「モア」はなかなかの傑作だと思っています。又シドがあちらの世界に行ってしまった後、ウォーターズがギルモアを入れての奮戦の後が滲んでいます。これがあって後のピンク・フロイドがあるといっても過言ではないと思いますので・・・。これを抜くわけにはいかないでしょう。この頃はライトも頑張ってましたしね。
投稿: 風呂井戸 | 2011年11月10日 (木) 23時04分