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2011年12月19日 (月)

ダイアナ・パントン Diana Panton : 癒しのボサノヴァ・アルバム「私の愛したブラジル」

ダイアナ・パントンの4thアルバムはボサノヴァで迫る!

 私がこのブログでカナダのシュガー・ヴォイスと言われるダイアナ・パントンの2つのアルバム「ピンク~シークレット・ハート」、「ムーンライト・セレナーデ~月と星のうた」を取りあげたのは今年の3月だった。それは友人からの紹介で聴いたことによるが、今回のアルバムは今年の秋のリリースで、同様にその友人からのプレゼントである。
 いずれにしてもその唄はクセがなく素朴で純粋な印象のあるところは聴きやすく、その癒し系の世界は魅力があり、私自身も熱烈なファンという訳ではないが、ニュー・アルバムとなれば聴きたくなるというところ。感謝をしつつ聴いてみた。

Dianapantonbrazil_2 「diana panton / to Brazil with love わたしが愛したブラジル」 MUZAK/Fab  MZCF-1238 , 2011

 このアルバムはバラード曲もあるが全編ボサノヴァの世界である。そしてその特徴は、一言で言うとダイアナ・パントンのヴォーカルそしてそのバックの演奏の流れに”美しさと品の良さ”を強く感ずる点である。このあたりはボサノヴァ・アルバムとしては珍しい部類にはいるのではないか。

(members)
  diana panton : vocals
  maninho costa : vocals, drums, percussion
  bill McBirnie : flute
  kiki musumi : cello
  reg schwager : guitar
  silas silva : drums, percussion
  don thompson : bass, piano, viblaphone

 ところで世界での彼女の評価はどうなっているのであろうか?、ただこうしたタイプは多分支持者としては日本は筆頭株にあるのであろうと想像する。つまり日本人好みのタイプは間違いない。力みがなく、そして美しく自然に流して愛らしく唄う響きはおそらくそうだろうなぁと思うのである。
 そしてもう一つの特徴は、このアルバムの何曲かはフランス語で唄われていることだ。それがなんと見事にマッチングしているのに驚く。カナダはもともと歴史的にフランス語が大きな位置を占めている。多分そうした中で彼女も育ったのであろう、身についた言葉によるその唄は見事にボサノヴァに生かしているのである。いやはや驚きだ。

Diana_long_dress2  このアルバムに登場する曲は、それなりに聴かれてきた曲も多い。”サンバ・サラヴァ~映画「男と女」より”、”黒いオルフェ”、”小鳥のように”、”私の島で”など登場する。アルバム全体を通してその出来は非常に丁寧に歌われ、見事に美しく仕上げている。バックではピアノの美しさが印象的で、又チェロの演奏やビブラフォンなど、単なるジャズ演奏といってしまうにはおしいその味付けにも心が惹かれる。

 1. サンバ・サラヴァ 〜『男と女』より (Vinicius de Moraes / Baden Powell)
  2. ディス・ハッピー・マッドネス (Vinicius de Moraes/ Gene Lees / Antonio Carlos Jobim)
 3. ザ・テレフォン・ソング (Menescal / Boscoli / Gimbel)
 4. 黒いオルフェ (Maria Toledo / Louiz Bonfa)
 5. ソー・ナイス (Paolo Valle / Marcos Valle)
 6. イズ・イット・リアリー・ユー? (Diana Panton / Don Thompson)
 7. 夜は千の目を持つ (Buddy Bernier / Jerry Brainin)
 8. 私の島で (Henri Salvador)
 9. フェリシダージ (Vinicius de Moraes / Antonio Carlos Jobim)
10. あなたを愛してしまう (Henri Salvador)
11. ドリーマー (Gene Lees / Antonio Carlos Jobim)
12. アンド・アイ・ラヴ・ヒム (Lennon / McCartney)
13. 小鳥のように (Michel Fugain /Antonio Carlos & Jocafi )
14. 残されし恋には (Albert Beach / Charles Trenet &Leo Chauliac)

 なかなか特徴のある魅力的なアルバムの登場となったが、ただボサノヴァとなると、本場ブラジル出身の私のお薦めのイリアーヌ・イリアスなとどと比較してしまうところだが、音楽的完成度に於いてはイリアーヌのピアノ演奏を取り巻くジャズ演奏陣から見ると、まだまだこのアルバムはその洗練された演奏には一歩及んでいない。又イリアーヌのような熟年女性の奥深いアンニュイと言うかややけだるさのあるそして人間の影の部分にまで迫るヴォーカルの味にもやはり一歩及んでいない。こちらはあくまでもポピュラーな美しいジャズ・アルバムの範疇で爽やかなソフトにしかもメロウな意味での出色なのであって、ブラジルのさらっと流す中のボサノヴァの奥深さとその味にはこれから更に迫って欲しいと期待し願うのである。

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コメント

おぉ〜、またまた魅力的なジャケじゃないですか…。
しかも歌ってるのはボサノバ?そして映画「男と女」のあの曲?う〜ん、聴かないといけない条件が揃ってる…(笑)。

投稿: フレ | 2011年12月19日 (月) 21時22分

 フレさん、今晩わ。
 ここに登場する曲、例の映画「男と女」のメイン・テーマ曲ではありませんが、・・・・あの映画、写真好きの私から見るとどのシーンも素晴らしいカメラ・ワークで、全て絵になっていたのを思い出します。そして流れる曲の素晴らしさ、ほんとにピカ一の映画でした。
 今、このような音楽と映像で楽しめる映画ってあまりないように思いますが・・・・、寂しいことです。

投稿: 風呂井戸 | 2011年12月19日 (月) 23時46分

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