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2011年12月10日 (土)

キース・ジャレット Keith Jarrett の世界(10): ニュー・ソロ・アルバム「RIO」

既に、人生への感謝さえ感じられる演奏は逸品

Rio 「Keith Jarrett / RIO」 ECM Records ECM-2198/99 ,  2011
Recorded live April 9,2011 at Theatro Municipal.Rio de Janeuro

 久々というか、おやもう出たというのか、キース・ジャレットのニュー・ソロ・ライブ・アルバムが登場している。
 前アルバム「Testament(2009)以来、2年ぶりであるが、あのアルバムのキースの本格的復活劇は感動であった。その内容は今考えてみると彼の人生の大きな転機での世界観であったと想像される。つまり彼の難病からの立ち上がりと同時に、妻との別れという哀しい事件との両方が交錯するバック・グラウンドを背にしての作品であったことから、何故か彼の人生の総括と言った優しさの中にも重きの感じられるアルバムであった。
 そんな流れの中で、今回決して暗さのイメージのないブラジルのリオデジャネイロにおけるソロ・ライブのリリースだ。

 やはりここに聴ける世界は、キースの感覚から生まれる即興の味わいと、彼の完全復活と共に彼の音楽に対しての挑戦から完成期に入っている姿が想像できる。考えてみれば、キースのソロの歴史も40年になる。
Riojarrett  そして今回のアルバムは何とCD2枚組の全15曲という、彼にしてみれば小品集である。そして全体的にみると、聴衆に答える演奏の姿が感じられる。それは実はかってのキースの姿とは異なる。つまり昔の彼は聴衆よりは自分の世界にピアノ演奏を介して没頭し、そして訴えるパターンであったが、ここにみるキースの演奏は聴かせることの意義に包まれている。
 なんといってもまずは聴きやすい、そして美しいに尽きる。又、聴いてゆく中では、何故か不安感、危機意識といよりは自然に包まれた安堵感が広く漂っている。
 何時も賛否両論のあるキースのうなり声もいつもよりは少ないが、そこには苦しそうな印象はない。むしろ後半においては楽しそうにも聴ける。
 全体の流れからは、前半はやや前衛的な難曲のイメージと重さが若干顔を出すが、後半は彼の今の達観した世界なのか、むしろ明るい世界に導いてくれる。即興のなすわざとして、今のキースがこの曲のイメージであるのだろう。

Photo2011  どうも今回のこのアルバムのリリースは予定よりは早く出されたようだ。それはキース自身が非常に気に入ったと言うことからの結果らしい。かってその年の演奏が即アルバムとしてリリースされるということは殆どない。そもそもは来年リリース予定のGary Peacock と De Johnetteとのトリオが目下熟成されているようだが、予定と反してそれよりも先になったらしい。
 いずれにしてもこのようなキース・ジャレットのソロが聴けることは、長年聴いてきた私のような者にとっては、非常に嬉しいことである。
 

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