スノーウィ・ホワイトの トリオ・ユニット~SNOWY WHITE and THE WHITE FLAMES
1996年からのユニット”SNOWY WHITE & THE WHITE FLAMES” は、ギターを中心に多彩なロックを展開(7アルバムをリリース)
ブルース・ギタリストと言って良いだろうスノーウィ・ホワイト(1948年生まれ)は、何度かここで取りあげている。それでも、まぁ私のお気に入りですから、まだまだ過去の名盤を書き続けたい。
その彼のユニットの一つ”Snowy White & THE WHITE FLAMES” は、ブルースに限らず、トリオ編成で普遍的ロックにアプローチしている。(平行して彼のブルース・プロジェクト・ユニットは、別メンバーの”the Snowy White Blues Project”の名の4人編成チームがある)
もともと彼のソロ・アルバムのアルバム名が「White Flames」(1983年)であったことから、10年以上後にはなるが、1996年(ホワイト48歳)に結成したユニットにこの名前を付けたと思われる。
(members)
Snowy White : guitars , vocals
Walter Latupeirissa : bass, acoustic guitar
Jaun van Emmerloot : drums, percussion
この彼が迎えたリズムセクションのメンバー2人は、オランダ出身のなかなかの実力派だ。そして2007年までライブものを入れると6枚のアルバムをリリースする。そして昨年(2011)久々にニュー・アルバムが登場した( 「REALISTIC」 SWWF2011~ http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/snowy-white-rea.html 参照)。ここでは、このユニット結成時のアルバムを振り返ってみる。
「Snowy White and THE WHITE FLAMES / NO FAITH REQUIRED」 VP398CD , 1996
このアルバムは、このユニットの1stアルバムだ。殆どがホワイトの作曲。そしてトリオ以外に Juan "Rabitt" Bundwick のオルガン、Kuma Harada のサポートもありこのアルバムを充実させている。
彼が、このアルバムではブルース・ギター、泣きギターを思うがままに、あの一種独特のヴォーカルとともに披露している。面白いことにWalter Latupeirissa はベース以外に、アコースティック・ギターで色づけしているところが、なかなか味がある。
左が、収録曲リスト。冒頭のアルバム・タイトル名の曲”no faith required”は、軽快なパーカッションでホワイトの語り調のヴォーカルでスタートするが、中盤にはエレクトリック・ギター・プレイが炸裂。”a miracle i need”の多彩な彼のギター・テクニックには圧倒される。しかしホワイトのヴォーカルはメロディーを唄い上げるというものではないが、そのブルースにみる哀調を巧みに取り入れていて不思議に納得させられる。
”midnight blues”は、バックには静かにオルガンの流れがあり、美しい哀調に満ちた彼のギターの調べを聴かせてくれて、まさに心が安まる。これを聴くと私は完全に虜になってしまうのだ。
”slave labour”は、一転してリズム隊が頑張って楽しい。ここに登場するはlatupeirissa のアコギも面白く、このトリオの意気が感じられる曲。
このアルバムは結構ハード・ロックも加味して非常に楽しめる。そしてセールス的にも成功し、それによりこのユニットを長続きさせることになる。
「Snowy White and THE WHITE FLAMES / Little Wing」 Hypertension-Music HYCD298 175 , 1998
このスノーウィ・ホワイトのユニットの1998年リリースの2ndアルバム。ここでも11曲中8曲はホワイトの作曲。そしてLatupeirissa が一曲作曲している。
スタート曲”discoveri”は、何か異国の雰囲気を醸し出して次第にハードになってゆくパターン。このアルバムは結構ハード・ロックを奏(や)って見せてくれる。
ホワイトのピッキングを効かせた演奏や泣きのギターとふんだんに暴れてみせる。バックのリズム隊も結構パワーで叩き込んでくる。ブルースだけのユニットでないことがよく解る。
アルバム・タイトル曲”little wing”は、ゆったりとリズムを刻み、ホワイトには珍しいメロディーを歌い上げるヴォーカルといったところ。
ハードな曲は多いが、やはり締めくくりとなると、”that ain't right”では、ギターもヴォーカルも、ホワイト節を聴かせ。最後の”melting”はインスト曲でストリングスが流れ、ホワイトの泣きのギターが心打つ。
このスノーウィ・ホワイトのユニットは、ギター中心のロック・グループではあるが、ただそれだけに終わらないで、幅広いロックのパターンを網羅して楽しませてくれるところが味噌である。
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