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2012年7月26日 (木)

e.s.t.(エスビョルン・スベンソン・トリオ)回顧(3) : 何故か気になる最も愛するアルバム「Viaticum」

人間探求の深遠なる世界からの出発・・・・・

 スウェーデンのe.s.t.(エスビョルン・スベンソン・トリオ)に焦点を当てて4回目になるが、過去を振り返って逆行性にアルバムをチェックしている格好だが、私は彼らのアルバムでは何故かこの2005年の「ヴァイアティカムviaticum」が気になっている。それはその後のアルバムである2006年の「Tuesday Wanderland」、2008年の「Leucocyte」への流れの中で、彼らに大きな変化があったのか?と思わせるところがあるからだ。

e.s.t.「ヴァイアティカムviaticum」
Spamboolimbo Productions  SICP764  ,  2005

Viaticum

 私が、彼らに初めて接したアルバムは世界へのアッピール盤2001年の「SOMEWHERE ELSE BEFORE」であった。これはリリースと同時に手にしたわけでなく、この「viaticum」のアルバムを知る直前だったように思う。そして直ちに彼らのアルバムには好印象というか、むしろ強いインパクトを受け、他のアルバムをも聴くことになった。その中で更に私の期待度を満足させてくれたのがこの「viaticum」であった。
 時も時、私はその恩恵にあずかれなかったが、彼らは日本公演も行った。

Viaticumlist 収録曲は左のような9曲。過去のアルバムもその印象はあると言っていいと思うが、このアルバムは妙に人間探求の世界の色が濃くなったと思うのである。進歩と言えば進歩であるのかも知れないが、彼らが世界的なバンドに成長したときに、ふと自分を見つめる事になったものではなかったか?。

 ”tide of trepidation”押し寄せてくる不安の世界、自己をみ見つめてか?、世界を見つめてか?。続く”eighty-eight days in my veins”でのピアノは宿命的に流れる世界を美しく。
”the  unstable table & the infamous fable”では、かっての落ち着いた世界から彼らの危険な因子への挑戦を描いているように思える。
 ”viaticum”に至ると、まさにピアノ、ベースの音は、クラシックの世界からの美を感ずる。彼らのこれからの出発(旅)の一つの覚悟なのか、つまりピアノ・トリオとしての次の世界への旅でもあるように感ずるところである。それはこの続編と言われる翌年2006年のアルバム「tuesday wonderland」は、所謂ジャズ・ピアノ・トリオからの決別のようなアルバムに展開しているからだ。

Estmemphoto4  いずれにしても私の感ずるところでは・・・・このアルバムは彼らの転機の物語であり、過去を見つめ、未来を見つめ、これから歩む道への決断のアルバムと私には思えてならない。それは彼らにとって自己を見つめ直しての必然的な流れであったのであろう。
 
 そして描く深遠なる世界はこのアルバムに凝縮され、そして新たな出発の決意のトリオ演奏を展開し、私が最も彼らを愛することになる重要なアルバムなのでもある。

(参考)
2012.7.16  「LEUCOCYTE」
2012.6.20  「SOMEWERE ELSE BEFORE」
                  「301」
2012.6.1 e.s.t.&Pat Metheny (Jazzbaltica 2003)
 

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