トルド・グスタフセンのピアノで聴く女性ヴォーカル・アルバム(2):セリア「nightwatch」
ノルウェーのセリア(シリエ・ネガード)Silje Nergaardは、日本での北欧ブームの先駆け
SILJE NERGAARD 「nightwatch」
Universal Music 0602498656488 , 2003
ノルウェーのトルド・グスタフセンのピアノ・ブレイに惚れ込んでいる私ですが、彼はそれなりに唄もののバックもこなしているようだ。
このアルバムは90年前半から日本でも知る人ぞ知るノルウェーの女性ジャズ・シンガー・セリアSilje Nergaard の2003年のアルバム。彼女も歴史的には1989年にあのギタリストのパット・メセニーの力を得てロンドンでデビューして好評を得ている。曲調は、ジャズといってもポップ色もかなり濃く、そして声の質はやや細身であって、パワーのあるタイプでなく、なんとなくあどけない感じのするところもある。そんなところが持ち味で日本では結構1990年代にお馴染みにもなっていた。しかし私自身は当時はそれほど興味を持っていたわけではなかった。
このように経歴をみると既にベテランのシンガー・ソングライターといっていい。その他、芸術に広く才能を発揮しているようで、彫刻、絵画などの活動もあるという。
さて、このアルバムのメンバーは下記の通り・・・・
Silje Nergaard : vocals
Tord Gustavsen : piano + fender rhodes
Harald johnsen : acoustic bass
jarie vespestad : drums
・・・このメンバーに加えて曲によってストリングスが加わったり、ギター、トランペット、フリューゲルホーン、サックスがバックを支えている。
そうは言っても、私にとってはトルド・グスタフセンのピアノを聴きながらというのが嬉しいところ。そんなところから手にしたアルバムでもある。
収録全12曲中11曲が彼女のオリジナル曲。シンガー・ソングライターの面目躍如と言ったところ。
”this is not america”のみパット・メセニーとデヴィット・ボウイによる曲だが、何故この1曲のみが加わったのか?と言うところは解らないが、このアルバムの中では一つのポイントとなる出来の良い曲だ。
Jazzyな曲で、トルド・グスタフセンのピアノが中盤や、後半にソロに近い演奏が聴かれる曲”how am i supposed to see the stars”、”in a sentence”などがなかなか良いし、”unbreakable heart”もピアノの味と彼女のヴォーカルの聴かせどころの曲だ。その他”dance me love”などのピアノとトランペットをバックにしてのバラード調の曲もいい線をいっている。
しかし全体のアルバムの印象としては、英語で国際的なところを狙っているとは思うが、ジャズ特有の演奏やヴォーカルの面に於いて、妖しげでスリリングなところがあまりないというところで、私好みからは若干物足りなさも感ずるアルバムでもあった。
(参考)トルド・グスタフセンhttp://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/04/tord-gustavsen-.html
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コメント
セリア(Silje Nergaard)のアルバムは2枚ほどしか知りませんが、YOUTUBEにアップされていた「Be Still My Heart」(At First Light 収録)のライブ版における5分間もの長いトルドの美メロ・イントロがお気に入りです。
私はトルドの歌伴は、この二人しか知りませんが、まだまだ続くのでしょうね。期待! ・・・。
投稿: 爵士 | 2012年8月13日 (月) 10時55分
爵士さんこんにちわ。
YOUTUBEの”Be Still My Heart,with Great Piano intro”は堪能できますね。セリアはアルバムよりライブの方が好きです。
トルド・グスタセンはその他もあります。特にシーリーとのアルバムが代表的でしょうか?
いずれにしても、彼のピアノは女性ヴォーカルを盛り上げる効果抜群ですと言いたいです。
投稿: 風呂井戸 | 2012年8月13日 (月) 13時27分
おぉ…、名前も何も初めて聞くのですが、ジャケット良いです…。美しいです。
きっと歌も良いような気がしてますので、またメモメモ…。
いつもいつも楽しい情報感謝っす♪
暑中見舞代りにご挨拶♪
投稿: フレ | 2012年8月13日 (月) 20時39分
フレさん、どうも御見舞ありがとうございます。なんとかやっています。
フレさんのブログの展開の早さについてゆくのがやっとこの私です。先日何故か"ILLUSION"が出てきて喜んでいました。しかしコメントを書くチャンスを失ってしまって・・・・、又私も頑張りますのでよろしくお願いします。
トルド・グスタフセンのピアノの旋律の美しさには、ぞっこん惚れ込んでいますが・・・・、彼は女性ヴォーカルの伴奏には人気があるんでしょうね(多分、おそらく)。ロックの歌姫シーリーのバックも努めています。
投稿: 風呂井戸 | 2012年8月13日 (月) 22時05分