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2012年10月31日 (水)

波蘭のクラクフで出会ったロック・バンド:Don't Ask SMINGUS

2010年にアルバム「LANDSLIDE」リリース

G1  ポーランドのクラクフのジャズ・クラブ(HARRIS PIANO JAZZ BAR)で出会った粋なロック・バンドの話を先日したが、なんと彼等は2010年にアルバムをリリースしていた。取り敢えず入手出来たので、早速のレビューである。

(members)
Dave Molus : lead vocals, acoustic guitars
Tomasz Zapala: lead acoustic and electric guitars
Thymn Chase: backing vocals, piano, rhodes, organs, melodica
Jurek Drobot: electric bass
Jarek Wyka: drums and percussion

Don't Ask SMINGUS 「LANDSLIDE」
gusstaff records  ,   2010


Landslide
released 22 October 2010

  1. Going Home
  2. Laying Down Lies
  3. No Tracks
  4. Soldier On
  5. Landslide
  6. Batman
  7. Tied Up
  8. Out Of Mine
  9. Kiss Goodnight
       (隠しトラック1=アコースティック・ナンバー)

 このバンド、フォーク・ブルース・ロックと言ったところか?、キーボードが入って音楽性は結構高い。

B3_2  リード・ヴォーカルのDavid Molus(左写真:中央)は、イギリスよりこのポーランドのクラクフに移り住んだようだ。もともとこのクラクフは古くからそして気質的にも創造活動のある街で、ミュージシャンから生まれる文化を切望する街でもあるという。そこで、彼はポーランド人のギターの名手Tomasz Zapała(右)と遇いそして意気投合し、ボブ・ディラン、ジョニー・キャッシュ、トム・ヨークといったミュージシャンの音楽性に惹かれ、更にアメリカからのメロディカを駆使するThymn Chaseと出会い、彼のキーボードとヴォーカルが加わってのバンドの形が生まれ、そしてベース、ドラムスを加え、この5人編成バンドの誕生となってゆく。

B1 (左写真:Chase) そして音楽そのものはリズム&ブルース・ロック・バンドの形をとり、フォークの感傷、ソウルの叙情性、ファンクといった因子も取り入れている。確かに私がキー・ボードのChaseに”どんな演奏をするのか?”と適当に聞いたところ(確か英語で)、彼は”ロック、ブルース、ソウル”と答えたのを思い出す。
 Molusのヴォーカルは一種独特なハスキー・タイプで、このあたりは好みが別れそうであるが、私が聴くところではライブの方がハスキー度は少なかった。このアルバムでは、つまり意識しての発声のハスキー・ヴォイスであろう。
B4  彼等の特徴ある曲は”Laying Down Lies”といっていいだろうか?、やや深遠なサウンドでベースを効かしてスタートし、哀愁のあるヴォーカルを聴かせる。次第にリズム・アップしてドラムスも軽快にリズムを刻み、キーボードも加わっての盛り上がりを見せ、訴える唄声で曲も盛り上がる。この展開は、なかなか味がある。
 ”No Tracks”は、Zapałaのギターが聴きどころ。そして”Soldier On”は、キー・ボードが懐かしの初期プログレ調の音を出す。しかしMolusのヴォーカルは、各曲”切なさと訴え”とが感じられ、曲の中間部には、その”訴え”の盛り上がりを持ってくるのがうまい。

 実を言うと最近あまり私自身が聴かなかった分野の一つのロックの世界であって、その為か妙に魅力が感じられたのは事実である。多分殆ど日本では聴かれないアルバムであると思うが、どなたか知ってましたかね?。意外に世界は広い、こんな味もなかなか時には良いものだと・・・・。

(試聴) http://www.youtube.com/watch?v=Dh6MYtVQxEw

Pa061772monoblog
(ポーランド・クラクフにて  2012.10)

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