ワルシャワ(レストランGatronomia Rozrywkowa)で知った忘れ得ぬ曲・・・Aya ”Lover” in 「SWEETBACK-stage2」
アンナ・マリア・ヨペクと間違えて、とんだ拾い物をした~ワルシャワのレストラン
10月のワルシャワは夕方にもなると結構冷えてくる。ちょっと早めの夕食と・・・・入ったレストランが左の「Gastronomia Rozrywkowa」(ポーランドの有名なチョコレート・メーカーWedelの直営のチョコレート販売とカフェラウンジを持つ本店ビルの中にある)。
まだ夕で客もいない。こぢんまりとしたレストランだが、2Fに上がってみると結構広い。良くわからないポーランド語のメニュー、それでも助かったのはその下に英語が書かれていた。このレストランはフランス、イタリア料理ということで、なんとなく想像も出来て注文をする。
結構旨いスープと日本と違って量の多い料理を味わっていたとき、ふと聴いたことのあるような声の音楽が流れてきた。
”やや、アンナ・マリア・ヨペック?”・・・・・なにせワルシャワですから、当然頭に浮かんで・・・・若いウェイトレスに聞くと、”ちょっと待って”という素振りでどうも否定している様子。(英語であったのでアルバム「SECRET」からの曲かと思ったのだが) ”しかしよく似てるなぁ~~”と思いつつ、ゆっくり楽しく食事をとって、店の会計に行くと、この店の主?と思われる熟年女性がニッコリして私にメモをまわしてよこした。(左)
こんな変な日本人がヨペクの話をしたので、むこうもちょっとびっくりもしつつも、愛着を持ってニッコリしてくれたのかも知れない。そんな雰囲気だった。嬉しいことに親切に流れていた曲を教えてくれたのだ。
さて、このメモのとおりで、なんとSWEETBACKの”Lover”という曲であったのだ。この一曲のみ聴いただけでは、まさにヨペク調、そして実に魅力的。SWEETBACKというバンドは実は全く知らなかった。そこでそのヴォーカリストのAyaも含めて”これは忘れてはいけない”と・・・このメモを日本まで持って帰ったという次第。
さて、その後の物語は当然この曲探しであった。調べた結果、あのシャーデーSADEから生まれたというか、Sade Adu抜きの「SWEETBACK」というUKのバンドのオリジナル曲。日本でも多分売られたと思うアルバムだが、今となってはすぐ手に入らず、たまたまドイツから購入できた。それが左のアルバム(彼等の2nd)。
SWEETBACK 「STAGE [2]」
sony , 2004
そして、この”Lover”という曲を歌うは、Aya(Lysa Aya Trenier)という女性。とにもかくにもスウィート・ヴォイスと言うか、ウィスパー・ヴォイスというか最高である。この曲もまた良い。いやはやとんだ拾い物。 (SWEETBACK members)
Stuart Matthewman : g, s
Andrew Hale : key
Paul S. Denman : b
そして曲は左のとおりで、ヴォーカルには5曲にAyaが登場。その他男性ヴォーカルChocolate Geniusなどをフューチャーしている。
このアルバムの2曲目が、私がワルシャワで気に留めた”Lover”である。いゃ~~、なかなかのバラード調の哀愁の名曲。(Ayaは、2.4.6.11.12.の5曲に登場)
さて、その見事な魅力ヴォイスのLysa Aya Trenier (aya)であるが、彼女はイギリス・ロンドン生まれのシンガーソングライターであり映画にも出ているようだ。シンガポールで育ちニュー・ヨークでアーティストの道を開いたらしい。家系的には、シンガポール、アイルランド、スコットランドと言うところらしい。
彼女はハウス系のインディペンデント・レーベルのNaked Musicに関係してそこのJay Denes(BLUE SIX)に選ばれている。そして自己のアルバムも彼の力を借りてリリースしている(2004年)。
BLUE SIX のディープ・ハウス系の曲作りを身につけて、ヴォーカルもメロウでキュートでウィスパー調で魅力を発揮する。
このアルバムでも、”All My Days with You”はメロディーも良く、Ayaのややクールなところが聴きどころ。又”Round and Round”は、典型的なハウス調のダンス・ミュージックで、そのこなしっぷりは板に付いている。”Lover”と似た”Sing To Be Safe”も魅力の曲。
しかし、この世界、私は殆ど手に付けずに来た為、Ayaという魅力ヴォイスを知らないで過ごして来た訳だが、ワルシャワのレストランで偶然聴いた”Lover”を知って以来、教えてくれたあの店のご婦人に感謝しつつ、このところ少々と言うか、かなりと言うか、クビを突っ込んでいるところである。
Ayaを通じてクラブミュージック的なSWEETBACKは勿論、彼女のアルバム「Strange Flower」、ディープ・ハウス系でスムーズ・ジャズというかBLUE SIX のアルバムを聴いたりしているので、もう少し次回に深入りしてみたい。
(試聴)http://www.youtube.com/watch?v=aDDm9L-mqrI
http://www.youtube.com/watch?v=WGGguo3KME8&feature=related
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コメント
早速試聴してみましたが、言及されていた様に、ヨペックというより、まさにシャーデーSADEの雰囲気ですね。とりあえず ・・・。
投稿: 爵士 | 2012年11月 3日 (土) 21時07分
爵士さん、今晩わ、さっそくのコメントどうもです。
そうですね、シャーデーからSWEETBACKは変身したとは言え、やっぱりシャーデーのバンドですから似ていて当然なんでしょうね。^^)
しかし、このAyaの声は、Sade Aduとは違ってませんか・・・・、Sadeのほうが、Ayaと比べると丸くやや太い声ですね。そしてAyaの方がスウィートですね、私はお気に入りです(笑)。
投稿: 風呂井戸 | 2012年11月 3日 (土) 23時31分
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
投稿: 送付状の就活 | 2013年6月18日 (火) 10時23分