初冬の夜にこの2枚:ニッキ・パロットNicki Parrott「Winter Wonderland」 / ダイアナ・パントンDiana Panton「Winter Kiss」
ニッキ・パロット、ダイアナ・パントン~とにかく気楽に初冬の夜に聴きましょう
もう冬ですね、タイミングよく2枚のアルバムが届きました。今回も我が心を知る美人歌手をこよなく愛する友人からのプレゼントです(感謝)。
と、言うのもニッキ・パロット、ダイアナ・パントンは、いつもここで取り上げてます。しかし私は熱狂的ファンと言うのとはちょっと違って、取り敢えずは、しっかりと好感を持っている二人であるからです。
NICKI PARROTT 「WINTER WONDERLAND」
Venus Records VHCD01091 , 2012
彼女(Nicki Parrott)に関しては今年は豊作でしたね。春のアルバム「Sakura Sakura」、夏には「Summertime」、そして秋の「autumn leaves」の3枚に加えて、”季節シリーズ”の締めくくりである冬のアルバム「WINTER WONDERLAND」の登場です。
彼女のヴォーカルとベースは当然ですが、ピアノ(John Di Martino)、ドラムス(Tim Horner)、ギター(Paul Meyers)と、彼女の姉のLisa Parrottのサックスと同一メンバーで仕上げています。 このアルバムはその他、テナー・サックス(Houston Person)が加わっていて、かなりサックスのイメージが強いアルバムだ。
収録全15曲は下記の通りで一枚のCDにたっぷり入っています。
1. Have yourself a merry little christmas
2. christmas in new orleans
3. I'll be home for christmas
4. The christmas song
5. Blackberry winter
6. Blue christmas
7. I've got my love to keep me warm
8. Christmas time is here
9. White christmas
10. June in january
11. My favorite things
12. Winter weather
13. Baby, it's cold outside
14. Winter wonderland
15. What are you doing new year's eve?
とにかく、クリスマス・ソングのオンパレードとウィンターもので占められています。まあ、欧米、豪州はこの時期はクリスマスはしょうがないのでしょうね。相変わらず各曲無難に癖もなく仕上げています。つまり曲のアレンジがそう刺激的に面白いわけでもなく、そうかといって嫌みは無く、取り敢えず優しいジャズとして優良のではないでしょうか?。うそそう私的には、ちょっとサックスの音が前に出すぎてうるさいと思うことも。オーストラリア出身といえども、ニュー・ヨークで活躍中であって、このスタイルはやむを得ないところか。
もう少し彼女のベースをバックにゆったりと間を置いたヴォーカルで唄い語って欲しいところ、もともとそうゆうスタイルが良かったのだ。そんな意味では”5.Blue christmas”はピアノと共に、”8.Christmas time is here”、”11.My favorite things”は彼女のベースとピアノと共に聴かせてくれるところは好む世界。締めくくりの”15.What are yoy doing new year's eve”はギター・バックに冬の夜の世界が展開する。やっぱり冬はこれですね。
(参考) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/autumn-leaves-s.html
* *
Diana Panton 「Winter Kiss」
Fab Label MZCF1259 , 2012
こちらはカナダの妖精(?)ダイアナ・パントンの冬物である。やっぱりクリスマスものがたっぷり入っています。例によってメロウ・ヴォイスと表現されるややあどけないような声は彼女の特徴。上のニッキ・パロットのアルバムとかなり曲がダブってますが、こちらは下のようなメンバーで、ドラムスのないバック演奏で、雰囲気はかなり異なっているところが、面白い。
Diana panton : Vocal
Guide basso : Cor, flh, tp
Reg schwager : guitar
Don thompson : bass
(Harrison kennedy : vo on tr.2)
こちらも16曲たっぷり入ってます。
1. kissing by the mistletoe
2. Baby it's cold outside
3. Christmas Kiss
4. Winter weather
5. C'est noël chéri
6. winter wonderland
7. Have yourself a merry little christmas
8. December
9. Snow
10. Snowbound
11. Winter warm
12. The christmas waltz
13. Christmas time is here
14. Let's it Snow
15. Images of chrismas
16. Dance nuit silence night
こうしてみるとクリスマスにちなんだ曲って多いですね。まずはアレサ・フランクリンのボッサノヴァ・ナンバーから始まって、あまり一般的でないクリスマス・ソングも唄われる。
”3.Christmas Kiss”は、本来はこれがアルバム・タイトルの曲なんですが、やはり静かなクリマスをじっくり優しく聴かせてくれる。このあたりが近年ファンが多くなってきたところであろう。ギタ-、ピアノの静かなバックもムードたっぷり。私はもともとこのダイアナ・パントンってそう歌はうまいと思わないのですが、そのムードはか弱く、清楚でプリティーというところが聴く者に心をつかむのでしょうね。なかなかのものです。全体に嫌みの無いところがミソ。
確かに一般的なクリスマス・ソング物と違って、ボッサなムードの加味した演奏などの支えの中や、ピアノのバックのみ又ギターの音のみで聴かせるところもあるヴォーカル・アルバム。冬のさんさんと降る雪の夜の暖かい部屋で聴くにはクリスマスに関係なく心の安まる良いアルバムだ。
(試聴) http://www.youtube.com/watch?v=sGJBXK0PmRQ
(参考) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/diana-panton-06.html
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コメント
いつも不思議に思うのですが、これだけ品のあるジャケットだから好まれる音なのか、音がそういうジャケットを醸し出すからそのジャンルを好むのか…、まどっちでも良いんですが、今回のニッキ・パロットのジャケットのデカさに更に気品を感じてしまって、更に自身で撮られている写真もその気品を出しているので、かなり興味津々だったり。
ちなみにご自身の写真をどなたかのアルバムで使うとしたら、それは歌モノ?ギターインスト?ジャズ?そんなことを訊いてみたくなりました(笑)。
投稿: フレ | 2012年11月26日 (月) 22時26分
フレさん、今晩わ。とにかく精力的なフレさんのブログ何時も一生懸命(笑)読ませていただいてます。
ただ今コメント拝見しました。さてさて、ご質問の件ですが(ニンマリ)、ニッキ・パロットは当初こんなジャケでなかったんですが・・・彼女のベースの音とヴォーカルにやっぱり魅力があったんですよ(そりゃそうですよね、写真集でなくてCD買うんですから(笑)、でもジャケも大事ですね、今回の四季のシリーズは確かに彼女の写真集というところですね)。フレさんも多くのロックの合間にちょっとこうゆうのどうでしょうか?、安まります。
私の写真の感想も有り難うございます。好きで撮ってます。そうですね、ピアノ・トリオのジャケになるような写真が撮りたいです。よろしく。
投稿: 風呂井戸 | 2012年11月26日 (月) 23時25分
風呂井戸さん、こんにちはmonakaです。
TBありがとうございました。
この人気になりつつ聴いていないのです。
人気が先行して乗り遅れたというか、聞いたほうがいいとご意見あるのでしたら、ぜひ一言お願いします。
投稿: monaka | 2012年12月 2日 (日) 22時19分
monakaさん、今晩わ。
ちょっと困ってしまいました。monakaさんの御趣味に合うかどうか?、このニッキ・パロットとダイアナ・パントン両人は、どうお勧めすれば良いか・・・・・??。
とにかくまず嫌みが無い、無難なヴォーカル、取っ付きやすい、ちょっと可愛いといったほうが良い、と・・・言うところで、お聴きになる気になるかどうかですね。(玄人好みというのとは、ちょっと違います)
私の場合は、取り敢えずニュー・アルバムは聴きたいほうですね。(笑)
投稿: 風呂井戸 | 2012年12月 2日 (日) 23時46分