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2013年4月28日 (日)

ブートDVD鑑賞~イエスYES : 「Pennsylvania,USA 2012」

あのスリリングなロックは何処に行ってしまったのだろうか?

Flyfromhere_2  昨年(2012)春に、ほゞ10年近くぶりに来日したイエスYES。2011年にリリースしたアルバム「FLY FROM HERE」を引っさげてきた。
 このアルバムは1980年のイエスを焼き直してのものだった。これはキー・ボード担当が、リック・ウェイクマンの息子オリヴァー・ウェイクマンに変わってジェフ・ダウンズが入り、そしてプロデュースを担当したトレバー・ホーンによるところの結果であった。そして問題のジョン・アンダーソンに変わるヴォーカルは、ベノワ・ディヴィッドという格好で10年ぶりのアルバム・リリースがされたのであった(参考 :http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/yes-fly-from-he.html )。

 ところが、2012年2月、肝心のヴォーカルのディヴィッドが病気のため、更にジョン・ディヴィソンが変わってメンバー入りして現在のイエスという形になったと言うところ。と、・・・・・いう流れで、このメンバーで来日したわけだ。しかし残念ながら昔のような話題性もなく終わってしまったが、その後の彼等はアメリカにてのライブ活動を行った。そしてその模様がパーフェクトに観れるブートDVDが登場しているので、目下それを好奇心を持って視聴しているというところなのである。

<ROCK> YES 「Pennsylvania USA 2012」
                Bootleg DVD ,  Audience Shooting

Pausa2012

 このDVDには昨年2012年夏のアメリカ・ツアーでの、7月20日のペンシルヴァニア州アッパー・ダービー公演の収録もの。これはブートらしくプロショットものでなく、オーディエンス・ショット。それでも取り敢えず旨く正面から捕らえていて、クローズ・アップも効いており音質もまあまあという代物である。
 イエスの代名詞であるジョン・アンダーソンのヴォーカルをアメリカのプログレ・バンド「グラス・ハーマー」のジョン・ディヴィソンが担当。さて如何にこなしているかが注目されるが(どうも彼は両バンドを掛け持ちしている)、なかなか彼の声の質もアンダーソンに負けずイエスにマッチングしているのには驚く。
 このイエスは当然ベースはクリス・スクワイア、ギターはスティーヴ・ハウ、ドラムスはアラン・ホワイトというこのところの3人は変わっていない。

Pausa2012list_2  さて、収録リストは左のように日本公演とほぼ同一(ハウのギター・コーナーの選曲は変わっているが)。バックにはスクリーンがあって演奏中にイメージ画像を流しているが、これはちょっと規模も小さくなんとなくお粗末。

 まあそれはそれとして肝心の演奏はどうかというと、まずは彼等の代名詞的曲”yours is no disgrace”続いて”tempus fugit”とスタート。う~~ん、なんかちょっと変だ。悪くは無いのだが・・・・、演奏そしてヴォーカルが少し間延びしている。更にホワイトのドラムスは軽快さがなくドスン・バタン、そういえば8人イエスでも彼はそうだったので、こりゃしょうがないか。それにしてもテンポの間延びはイメージ違い。アルバム「Fly From Here」はジェフ・ダウンズ主導で、あれはあれで良いのだが、彼等のかっての代表曲がスリリングな展開が無いのはいやはやイエスとしては頂けない。
 リズム隊にスクワイアが居るのだから、昔の流れは解っているはずだが・・・・・??、そしてハウのギターも。とにかく両者のバトルというスリルは全くなく、両者が間を埋め合わせていると言った方がいい演奏だ。40年の流れはこうなってしまうのか?

 そして彼等のアルバム曲”fly from here”がスタートしてようやく理解できた。そうなんです、このバンドに昔のイエスを期待してはいけないのだ。Fly From Here -YESなんですね。この曲になってようやく彼等のアルバムの世界が見えてくるんです。そう気がついて納得しました。 
 ”heart of the sunrise”、”awaken”、 ”roundabout” も披露するが、そうなんですこれはかってのイエスのカヴァーなんですね(笑)、そう思って聴いて初めて納得のライブでありました。

(試聴)http://www.youtube.com/watch?v=xUKuKbZamyM

           [PHOTO  今日の一枚]

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(NIKON D800   AF-S NIKKOR 50mm 1:1.4G)

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2013年4月24日 (水)

私の映画史(14) ジョン・ウェイン「ラスト・シューティスト THE SHOOTIST」

久々にウェスタン映画の話題 ~ これぞ締めくくり作品「THE SHOOTIST」

Photo 久しぶりに本屋を訪れ諸々探っていたら、”今どき何で?”と・・・・思わせた「ウェスタン映画入門」(洋泉社MOOK (左))というちょっとした冊子があったので懐かしく買ってみた。

 思い起こせば私は10代から映画浸りで、それもなんと特にウェスタンもの、そして和ものは時代劇というところに集中していた。
 この別冊特集本は、どうも「ジャンゴ 繋がれざる者」という昨年のアカデミー賞2部門獲得した最近の映画(クエンティン・タランティーノ監督)を取り上げるべく、西部劇映画を特集して出版されたもののようだ。

 ところで、私自身の青春時代は、マカロニ・ウェスタン前のハリウッド西部劇であり、既に私自身の好きであった作品としてジョン・ウェイン主演のハワード・ホークス監督による「赤い河」(1948)をここで取り上げた(このコンビは後に最も愛される「リオ・ブラーボー」(1959年)を制作した)。
 (参照)映画「赤い河」 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/red-river-2c35.html

 よき時代の西部劇というのはB級映画も圧倒的に多いが、名作としては、ジョン・フォード監督とジョン・ウェインのコンビでは「駅馬車」「捜索者」が好きでしたし、「リバティー・バランスを射った男」(1962年)が意外にいい。
 ゲイリー・クーパーものでは「真昼の決闘」と言うところに尽きるでしょうね。

 西部劇映画も思い起こすときりがなく出てくるのだが、そうした中で、ハリウッド西部劇の締めくくりとしての作品と言っていいと思う1976年の「ラスト・シューティスト」、これは意外に挙げる人も少ないが、私は取り敢えず名作だと思っている。そして結構お気に入りの映画であった。(もうこの頃はマカロニ・ウェスタンが主力でしたが・・・・・)

米国映画 「ラスト・シューティスト THE SHOOTIST」
1976年作品 制作:M.J.フランコヴィッチ、ウィリアム・セルフ
 

Theshootist2 監督 ドン・シーゲル
原作 グレンドン・スワザウト
脚本 マイルズ・フッド・スワザウト
         スコット・D・ヘイル
音楽 エルマー・バーンスタイン
出演 ジョン・ウェイン
    ローレン・バコール
    ロン・ハワード
    ジェームス・スチュワート
         リチャード・ブーン

 時代はマカロニ・ウェスタン・パターンに流れた中で、取り敢えずハリウッド西部劇のオールド・スタイルをしっかり守って作り上げた作品といって良いだろう。
 ガンマンも歳をとって病気も持つようになると、どんな生き方が出來、そしてどんな形で人生の最後が迎えられるかを描いたところにこの映画の価値があるとみる。
 とにかくジョン・ウェイン演ずるかっての射撃の名手が、寄る年波には勝てず、しかも腰痛持ち。そしてそれは末期の癌によるもので、命もわずかであることが解った。
 このガンマンの若き時代の映像がふるっていて、ジョン・ウェインの過去の映画の先に取り上げた「赤い河」、そして「ホンドー」、「リオ・ブラボー」、「エル・ドラド」などの射撃シーンが使われていて、我々からするとそうした名作の主人公の人生の行く末を知らしめられる気持ちになって、心に迫ってくるところがミソ。

Photo    この映画で描かれる死の迫った男が、最後に出来ることは何か、そしてその死に方はどうあったらよいか考えながら過ごしてゆく姿をじっくり一日一日を追って描いてゆく。美しい自然の姿に心を寄せてみたり、それも家族を持たなかった人生の結果ではあるが、一人では寂しいために、下宿の主人である後家夫人ボンド(ローレン・バコール)に相手を求めたり、若い少年に自分の何かを伝えたいと思ったりするところは見るものの気持ちをひきつける。
 そして30人もの人を殺した男が、どうして生きて来れたかと問われたときに”幸いに背部から撃たれなかっただけだ”という答えが面白い(実はこの事が最後に彼に訪れることになるのだが)。

Photo_2  しかし主人公のガンマンの生き様が、下宿の少年ギロムに銃に対する憧れといったものから一歩進んで、人間の大切な姿が認められてゆく過程がうまく描かれているし、又下宿屋の未亡人ボンドも最初はこうしたガンマンは嫌ってはいたが、19世紀の西部に生きてきた彼がその生き方を変えずに貫こうとする姿をみるにつけ心が通じるようになる。実はそんなところがこの映画の主テーマであることが解かってくる。そして彼は確実に自分の人生を次の時代に繋ぐことが出来たのである。
 いずれにしても静かに「死」をみつめようとするも、伝説のガンマンをまわりは放っておかない。儲けようとする者、弱ったところを狙って恨みを晴らそうとする者、その死を面白がる者等々自分の死が見世物にされる残酷さにも彼は耐えてゆく。

Photo  最後は西部劇映画らしい打ち合いのシーンが登場するも、それがかっての西部劇映画と異なってこの映画の目的化されていないところが、この時代になっての西部劇であることを感じさせる。

 ジョン・ウェインの遺作となる作品であるが、日本では敢えて数年後の彼が癌の再発で死亡した直後の1979年に公開したといういわく付きの作品でもある。
 そしてこの作品は、彼の多くの出演作のなかでも出来の良い作品であったということは意外に知られていないので、久しぶりのウエスタン映画の話題として取り上げた次第。

(参考) 「THE SHOOTIST」 http://www.youtube.com/watch?v=yioJEv54_bw

 
 

 

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2013年4月22日 (月)

今日の志賀高原

-その1-

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-その2-

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-その3-

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-その4-

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-その5-

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今年の4月21日は、まれにみる遅い積雪があった。今日(22日)は”春の残雪撮影”を企んだが、完全に志賀高原は冬景色と化していた。

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2013年4月21日 (日)

四月の残雪

-その1-

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-その2-

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-その3-

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-その4-

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-その5-

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2013年4月14日 (日)

Komeda を更に更に聴く・・・Komeda Project : 「crazy girl」

ポーランドからニュー・ヨークへ・・・・アメリカン・ジャズへの変身

ポーランドのジャズ界を問わず広く尊敬されている愛すべきコメダKrzysztof Komedaの作品を取り上げたアルバムをここで何枚か考察してきたが、これはどうゆう経過かは知らないが、ポーランドのミュージシャンがアメリカにて活動する作品である。
 (参考)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/nbs.html

<Jazz> komeda Project 「crazy girl」
            WM REcords  VMD 0-358852-1  ,  2006

Crazygirl

Members
    Russ Johnson : trumpet , Flugelhorn
    Krzysztof Medyna : Ten.& sop. Saxophone
    Andrzej Winnicki : Piano
    Michael Bates : Bass
    David Anthony : Drums

 このようなクインテット・バンド、私の聴きようによってはピアノ・トリオ+サックス、トランペットといった感じなんだが、どうもそうではなくて、もともとポーランドのピアニストのAndrzej Winnicki とサキソフォン奏者Krzysztof Medyna のコンビは30年以上前からの活動で、その2人の発展形としてニュー・ヨークでの活動ジャズ・バンドということになるようだ。
 アメリカに渡ったのは1980年代末で、それまではヨーロッパ各地での活動を展開していた。そしてヨーロッパの古典主義とスラブのもの悲しいメロデーの世界から、アメリカ伝統のジャズに発展してゆく形となったらしい。
 しかし故郷のコメダを崇拝していることには変わりなく、ここにはアメリカン・ジャズ・スタイルでコメダに迫っているといったタイプ。そしてその名も”Komeda Project”と言うところになるのだ。そんな経過で2004年には、エレクトリックな流れから脱却して、全アコースティック・クインテットとしてタイプが固まっているようだ。

List Track-Listは左の9曲。全てコメダの曲でなく、ピアニストのAndrzej Winnicki の曲が3曲(4.7.8.)登場している。

 ”1.Crazy Girl” は、映画「水の中のナイフ」からの曲だが、冒頭”ローズマリーの赤ちゃん”の旋律を美しいピアノをバックにトランペットで流してスタートする。そして一転してサックスとトランペットの合奏が全面に出てのクインテット演奏。そしてこれはスイングするアメリカン・ジャズのパターンをみせる。
 ”Kattona”は、ややもの悲しい曲ではあるが、アメリカのトランペット奏者Russ Johnsonが全面に出、続いてサックスがそれぞれ即興的世界を展開してゆく。彼等の演奏はいわゆるコメダの哀愁を追って行くというのでは無い、それを私のように期待するとちょっと期待外れ。バックにピアノがリズムを刻みながらちらっと時に旋律を美しくみせてくれる。
Projectmembers2_2  ”Ballada”は、ベースのアルコ演奏が聴かれる。このあたりはなかなか面白く、ベースによる深遠な世界、そして後半は静かなトランペット、サックスが繋いで良い仕上がりといか私の好みの世界だ。こんなところは”Svantetic Prelude”にもみられる演奏パターンだ。
 そして最後は再びピアノの調べをバックに”ローズマリーの赤ちゃん”の旋律を哀愁のトランペットを聴かせて閉じる。

Saxtrumpet2  まあ全体には、オーソドックスでありながらやや前衛的なところをみせるアメリカン・ジャズで、ヨーロッパの哀愁と郷愁を感じてゆこうとする私好みの世界としては別物であった。しかしAndrzej Winnicki のピアノとMicheal Batesのベースの流れには、ピアノ・トリオでその美しさを聴いてみたいという雰囲気を持っていたことは救いである。又一枚のCDとしての仕上げは全体に抑揚付けて旨い。そんな訳で好みとは別として参考までに取り上げてみたバンドだ。

(試聴)① http://www.youtube.com/watch?v=NMc4aV9ix4M
     ② http://www.youtube.com/watch?feature=endscreen&v=X6phStyjnWY&NR=1

           


  [PHOTO  今日の一枚 ]

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(Nikon D800 ,  AF-S NIKKOR 50mm 1:1.4G )

 

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2013年4月10日 (水)

Komeda を更に聴く~NBS Trio : 「plays KOMEDA」

ポーランドのクリシュトフ・コメダの曲から広がるジャズ世界(私にとっては懐かしのスロヴァキア)

 ポーランドのレシェック・モジジェルLeszek Moźdźerの2011年のアルバム「Komeda」、そして マルチン・ ヴァシレフスキのSIMPLE ACOUSTIC TRIOのアルバム「Lullby for Rosemary」、更に ミラ・オパリンスカ&ダグラス・ウェイツ Ooaliska & Whatesの素晴らしいアルバム「LUMIÈRE」に登場するコメダの曲”Rosemary's Baby”等々聴くにつけこのブログで取り上げてきたが、しかしなんとなく更にコメダを知りたくなり、そして聴いているアルバムが並んでくる。アメリカにはKOMEDA PROJECT そしてスロヴァキアのNBS Trio、 スペインにもKOMEDA SEXTET などと興味は尽きないのだ。
(参照)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/02/leszek-moder-06.html
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/simple-acoustic.html
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/mira-opalinska-.html

<JAZZ> Nothing But Swing Trio 「Plays KOMEDA」
              bcd Records BCD CDN 25 ,  2010

Komeda

 ここで取り上げたのは、スロヴァキアのNBS Trio (Nothing But Swing Trio)である。スロヴァキアとくるとどうも情報が無い。ただしご存じのようにあの東欧諸国の共産国から解放された後、1993年にチェコスロヴァキアからスロヴァキアとして分離独立した。実はこれ以前の1979年の共産国の時代に若き私は殆ど日本人は訪れない時に、現在のチェコのプラハそしてスロヴァキア首都のブラチスラヴァに所用で行ったことがある。当時場所によっては写真を撮ることは御法度であったり、乗り物にタクシーはなく、特に関係者の世話によってハイヤーで自由時間を使って観光したのを思い出す(現在と違って治安は非常に良かった)。そんな過去の懐かしい思い出から非常に親近感がある国だ(当時からスロヴァキアはチェコと比べるとどちらかというと工業が盛ん)。周りは現在チェコは勿論、ポーランド、ウクライナ、ハンガリー、オーストリアと多くの国と接し、交流も盛んである。そして今回、ポーランドのコメダの曲を取り上げたこんな素晴らしいピアノ・トリオのアルバムにお目にかかれて喜んでいるわけである。
members
Klaudius Kováč (p)
Róbert Ragan (b)
Peter Solárik (ds)

   ・・・・という布陣で、私にとっては初物であった。

Komedalist LISTは左のようになっている。もちろん私の好きな”ローズマリーの赤ちゃん”も当然のごとく8曲目に登場する。この曲はもともとは”Sleep Safe and Warm”というタイトルであるが、最近は”Rosemary's Baby”になっている。もともと映画のイメージをここでも聴きたいところであるが、彼等はむしろこの曲の主旋律を冒頭に聴かせておいて、後半2/3は全く彼等の世界に流れてゆく。コメダの曲はあくまでも彼等にとっては接点ではあるが、それをそのまま流そうとしない。最後に再び登場させて終わらせるところはにくいところである。
Nbs1j  オープニングの”kattorna”は、珍しくトリオものとしてはドラムスの連打からスタートしてSimple Acoustic Trio の奥深さを求めたベースとピアノの掛け合い的な切り口とは全く異なっての演奏で、やや攻撃的で意外性があった。こりゃただ者で無いぞと思わせるに十分。
   ”Kołysanka/Lullaby”などもつい哀愁を期待するが、むしろスリリングなトリオ・メンバーのそれぞれのソロも生かしてのアプローチ。しかし”Ballard for bert”となるとピアノの哀愁感ある美しさが漂ってくる。いやはやなかなか芸達者。
 なるほと確かに全体的にはピアノの音も澄んだ硬質さを貫いて、トリオとしてベース、ドラムスの位置も引っ込んでおらず楽しめる。前衛的なタッチを進めるのでなく意外にオーソドッスな基礎にのっている。所謂精悍といった流れでの彼等の個性を魅せた演奏であった。(このアルバムはDOZENADAYさんにその存在を教えてもらったもの)

(試聴)”My Ballad” http://www.youtube.com/watch?v=ZqVilJ_vMZE

                  [PHOTO 今日の一枚]

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「融雪の時 2013.4
(OLYMPUS PEN E-P3  Carl Zeiss Vario-Sonner 3.5-4.5/24-85mm )

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2013年4月 4日 (木)

イノベーター66歳の挑戦~デヴィッド・ボウイDevid Bowieのニュー・アルバム:「THE NEXT DAY」

いやはや、なんでこんなに好評なんでしょうか?

Davodbowie1  ”Where Are We Now?”で突如の出現で、世界を驚かせた66歳のデヴィッド・ボウイ、そしてこの前触れなしのニュー・アルバムとなって、いやはや一昔の回顧に目を覚まされたといったところである。
 しかし、なんでこんなに評判がよいのだろうか?、彼のロック魂健在と、世界は喝采を浴びせている。大袈裟だが、”ロック史上最高のカンバック作”という評価が既に付いてしまった。果たして本当であろうか?と、疑問を投げかけたいが、既にUKは当然としてドイツ、スウェーデン、スイスなどなど12ヶ国で初登場で1位というから恐ろしい。
 まあ、色々と言わずに受け入れましょう。

<Rock>DAVID BOWIE 「The Next Day」
             Columbia  88765461862  ,  2013

Thenextday

 このジャケでまずは驚かされる。あの30年以上前の「ヒーローズHEROES (邦題:英雄夢物語り)」のジャケの変形版である(そうそうこの「HEROES」のジャケは日本の鋤田正義の作品だった)。「HEROES」のタイトル文字を線で消し、ボウイの顔の部分はくり抜かれている。そして”The Next Day”と無機質な文字。奇抜さはあるが・・・・果たして?、それ以上は言うまい。

Lowheroes  思い出しますね、1970年代後半のベルリン3部作(左のように当時のLP、帯も健在で保管中)。このあたりの変身によってデヴィッド・ボウイのファンは感動したり、驚いたり、そしてガッカリ組もいたり・・・・・。私の場合はあの組んだブライアン・イーノの世界は大歓迎であった。むしろアルバム「LOW」によって私は彼を見直すことになるのだが、かってのファンにはそれを言うと叱られたりしたものでした。確かに私の場合はそれまでのグラム・ロックとは実はどうでもよい世界であったし、その後の一歩前に進んだと言われた彼の世界は理解に苦しんだというか共感不能。しかもヒトラーのファシストへの流れが見えた時には彼のロックとしての世界感に理解できないところにあった。
 しかし1977年アルバム「 LOW」はお見事であった。これぞセールスを目的としたロックから一歩昇華してみせた。イーノのアンビエント世界がボウイの暗い唄とのマッチングがこれほど刺激的であったのかと思わせたのだ。もともとプログレ派の私にとっては嬉しいアルバムの出現であったのだった。

Thenextdaylist_2  さて今回のこのアルバム、Track-Listは左の14曲。”The next day””Dirty boys”を聴くと、ああこれがデヴィッド・ボウイだったと・・・・思い起こしながら、トスン・バタン、ドスン・バタンとくるドラムスに郷愁を感じてしまうのであった(笑)。
 ”Where are we now?”はボウイのベルリン時代の回顧に繋がっているようだが、ここにきてようやく私にとっての彼が見えたような気がした。あの70年代後半はロックはパンクによって支配された。その70年代はボウイは変身に変身を繰り返し、私にとってはどうでも良かった存在だったのだが、ベルリンでイーノとの共作によってインテリジェンスの高い音楽作りに傾倒し、パンクとの決別が私にとっては快感だったのだ。
  さて”If you can see me”は、このアルバムでの一つの頂点とみる。ここらで登り詰めたとみて良いだろう。
 ”Boss of me”、”Dancing out in space”のパターンは古めかしくて私にとっては感動は無い。”How does the grass grow?”叱られそうだが、こうなるとどうでもいいです。
 ”You feel so lonely you could die”から”Heat”への流れこそ、今のデヴィッド・ボウイの心であろう。この2曲でこのアルバムは取り敢えず私にとってはそれなりの感動に浸れることとなった。

 とにかく、心臓病で既にミューシシャンとしての生命は終わったとみられていたイノベーター”デヴィッド・ボウイ”がこうして我々の前に元気そうに(?)登場したことは、やっぱり一応喜ぶべきことでしょう。
    members
        David Bowie(vo, ac.guit, Key), Gerry Leonard(guit.), David Torn(guit.),  Tony Visconti(guit.), Henry Hey(piano), Gail Ann Dorsey(bass), Tony Levin(bass), Zachary Alford(drums, perc), Sterling Campbell(drums, perc), Alex Alexander(perc),  Steve Elson(sax, contrabass ), Antoine Silverman, Maxim Moston, Hiroko Taniguchi, Anja Wood(strings) etc.

(試聴)"Where Are We Now ?" http://www.youtube.com/watch?v=QWtsV50_-p4

     [PHOTO  今日の一枚]

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* 今のDavid Bowie( 「The Next Day」)~こんなイメージです。(2013.4.1撮影)
(Olympus PEN E-P3 ,  M.ZUIKO DIGITAL 14-45mm 1.3.5-5.6 ⅡR,  PL)

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2013年4月 1日 (月)

ダイドDIDOのニュー・アルバム : 「girl who got away」

5年ぶりのアルバムは、いやはや、えらくポップになって・・・・・

<Alternative Pop, Rock> DIDO 「girl who got away」
               Sony Music (RCA )  88765442332 ,  2013

Girlwhogotaway

 久々のダイドDIDOのニュー・アルバム。どうも出産を経過してのアルバム制作であったという、そのため5年ぶりの新作というところのようだ。このブログで彼女を取り上げたのは、一昨年3枚の過去のアルバムとライブ映像ものであったが、ポップ・アルバムとしては異色で興味を持ったからだ (「不思議な世界を持った女性シンガー・ソングライター」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/dido-9370.html)。 ところが、前作(3rdアルバム「Safe Trip Home」)との変化にビックリだ。そもそも前作はアンビエント・ミュージックの鬼才ブライアン・イーノとの共作があったりで、実は私としては興味は倍増したのだ。そしてポップ感覚は後退しとは言え・・・そのあたりはむしろ奥深さが増して、優しく安堵感のある世界に導かれダイドの不思議な魅力世界というか見方によっては彼女らしさが増したようであった。

 それにしたても今回はエレクトロニック・サウンドが全面に出て、そこにラップの世界をも引っ張り込んでいるところは意外そのものである。既に彼女は40歳を過ぎているわけで、これは挑戦と言えば挑戦なのか?。

Girlwhogotawaylist1

Track-List は左のようで11曲のオリジナル曲の収録ある。私の仕入れたアルバムは「DELUXE EDITION」でCD二枚組であるが、この CD1が今回のアルバムだ(CD2には6曲のボーナス・トラックが載っている)。
 オープニングから彼女らしいソフトで優しいメロデーが流れるポップな曲でスタートする。”1.no freedom”はこれは確かにヒット間違いなしのダイドの味だ。”3. let us move on”もなかなか聴き応えある。
 しかし”4. blackbird”あたりからテクノっぽいサウドが展開する。
 一方”6.sitting on the roof of the world”は若干トラッドをイメージする雰囲気を持った曲であるが、このあたりはダイドとして安心して聴いていられる。そして再び”7. Love to blame”になると、やはりテクノの世界がバックで、イメージは変わって展開するも・・・それなりに結構楽しいところがこのアルバムの特徴。
 
 このアルバムを聴いてみると、諸々の分野、特に従来のアコースティックな音の流れにテクノっぽいタッチ、そしてヒップポップの時代に呼応した躍動感を取り混ぜての新展開も試みているともとれる。これも一つには面白い企画であるとも言える。まぁ~~こうした挑戦は、彼女のヴォーカルからして当然先鋭的になるところはなく、どこか優しさも感じられて、彼女のパターンとはむしろ違ったラップやヒップポップとの融合というところで面白いと言えばそうも言えるのだ。最後の”day before we went to war”は、ここでもやっぱりブライアン・イーノが絡んで落ち着いた世界で幕を閉じてくれる。 

 なお、このアルバムのボーナスのCD2では、ラッパーをフィーチャーしていて、何というか一つの試みを表に出していると言っておく。

(試聴) No Freedom http://www.youtube.com/watch?v=VsevYF7LZ6I

         [PHOTO  今日の一枚]

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ようやく梅の開花です・・・・・2013.3.28
(NIKON D800  NIKKOR 50mm 1:1.4(old lens) )

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