ハイレゾ音源再生への道~PC-オーディオ 始末記
全く知識の無い私にとっては久々の難題であった
近頃話題のPC-オーディオ、これが何故話題かと言えば、高音質を求めるオーディオ・ファンにとってその役割がはっきりしてきたことである。つまり高音質を手に入れる便利で安く出来上がる一つの手段である事だ。
又、このシステムを完成しておけば、ネットを通じて、安易に安くCDよりは格段の高音質の音源が手に入ること(ハイレゾHigh Rasolution 音源)。そして音源の収納はパソコンのハード・ディスク内でOKということは、つまり殆どの人が既に困っているCDの収納場所が不要で、この問題はいっぺんに解決する。
これに興味を持ったきっかけは丁度1年前の昨年春の話であった。左の雑誌(季刊誌)に接してその道に導かれたのである。
PC-オーディオとは、CDより遙かに高音質のハイレゾ音源の再生をすること・・・これが第一のポイントだ。
しかし、このPC-オーデイオは、更に大きな利点として、高級CDプレイヤーの役割も果たすというところ、これは大きい。つまり数十万円するCDプレイヤーの役割を果たす。これはPCにまずCDの内容(デジタル信号)を取り込んで、それをPCM形式でに変換して記録。これを「USB-DAC」を通して一般のオーディオ機器で再生する。当面この方法が取り敢えずのCDを音源としたPCオーディオの二つめの世界である。この方法で、かなりレベルの高い高音質で再生できるのである。(この高音質再生のPC-オーディオとは、「USB-DAC」の購入だけで目的を達成できるという安価なことがポイント)
CDに納められた音源はその規格上の制約がある(16ビット/44.1kH)が、それより遙かに情報の多いPCM-24ビット/96KHzさらにPCM-24ビット/192kHzのハイレゾ音源に注目されているわけで、その再生がPC-オーディオならではの注目点である。
そしてそれに加え、DSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)音源の世界が注目だ。このDSDとはソニーがかってSACDを生み出すべく作り上げたデジタル記録のCD-PCMとは全く別物のデジタル方式。この音のアナログに極めて親和性のある高音質の音が現在注目されているわけである。この再生もPC-オーディオの世界となる。そしてこれらは、音源媒体としてDVD-ROMやUSBそしてネット配信から得ることが出来る。
こんな事から、私の全く知識の無いところから出発したため、この道を歩むには独学で苦労した。つまり周囲にこのPCオーディオに迫ろうという輩が存在しないというローカルに居する人間の悲しさである。それでもとにかくやってみようと、先ずはPCからのデジタル信号をアナログ化する装置(USB-DAC)を入手することから始まった。
それにはデジタル音源PCM,DSDを完璧にこなすところの手頃な機器としてTEACのUSB-DAC”UD-501”を導入。これの説明書でも見れば何かは解るだろうと思っていたのだが、それが甘い。ますます何も解らないところに陥った。そこで原点に戻って諸々の書籍をあさって、なんとく方向が掴め、先ずはCDをPCにリッピングするソフト(WAV(非圧縮), FLAC(可逆圧縮)形式対応)を選び、フリーソフトの「Exact Audio Copy」を設定した。
続いてPCに取り込んだデジタル音源の高レベルの再生が出来る評判の再生ソフト「foobar2000.」(これもフリーソフト)を導入して再生体制を整えたのである。
これが研究成果で、再生可能になっている目下の私のスピーカーに向かったテーブル上のPCとUSB-DACである(ここから旧来のオーディオ・アンプに接続)。USBケーブルもFURUTECHのオーディオ用のものを使用している。これで従来の私のオーデオ装置にアナログ信号を送って再生に成功したというわけである。
しかしなんと言っても、このセットを完成させるに苦労の点は、その一番は再生ソフト「foober2000」の設定である。
PCM及びDSDに対応させることも必要。これには関係した雑誌などには簡単に書いてあるが、そんな簡単なものでない。もともと外国のソフトであり、日本語化も出来るが基本的には英語で対応することになる。つまりPCに関するそのものの知識が絶対に必要である。
又このソフトを高音質状況下で動かすには、再生ソフトの「foober2000」側とPCのサウンド設定が必要であり、特に重要なのは”WASAPI コンポーネント”の導入が必要である。これはPC内の余分な操作部を簡略にして(Windowsのカーネルミキサーをバイパスさせる方法)音のデータの劣化を防ごうとするもの。
こうして①CD(PCM-16ビット/44.1kHz)の高音質再生~②PCM-24ビット/192kHzのハイレゾ音源再生、さらに③DSDのハイレゾ音源の再生が可能となった。
いやはやようやくスタートに付いたところ。目下CDの場合でも、リッピングしたPCによる再生とCDプレイヤーよる音の聴き比べなど、又DSD音源やPCM-24bit/192kHzの音の比較など感動的な音を聴き比べていて、まさに事始めでの状態である。
(参考)
ハイレゾ音源=ハイレゾリューションHigh Resolution音源(高解像度・高分解能音源)
現状では以下の2種類とみて良い(CDより高音質)
① リニアPCM
24bit/ 96kHz
24bit/192kHz
(ちなみにCDは 16bit/44.1kHz)
音源のファイル形式 (非圧縮) WAV
(可逆圧縮) FLAC
② DSD (ダイレクト・ストリーム・デジタル)
2.8MHz
5.6MHz
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コメント
これはこれは…。
手を出したくてもちょいとハードル高くて手が出にくい世界に行きましたね…。
自分も興味はあるけど…、で止まっているので継続的な音のレポートを楽しみにしています。
投稿: フレ | 2013年5月25日 (土) 00時14分
フレさん、コメント有り難うございます。
このPC-オーディオは、まずはDACのみの購入で済みますので、軍資金があまり必要ないところが魅力です(DACは1~2万円からOKですし、ソフトはネットからのフリーソフトが優秀ですし)。特にフレさんのような膨大な音源をこなしている人には魅力の世界だと思います。そしてCDの音が良くなるのですから文句ないところです。多分もっともっと一般向けにこれから装置やソフトが出てくると思いますが、私は、このような世界を知らずにいられない性格で、取り敢えずアプローチしてみたところです。
私のような素人にとっては一番の難関は、PC上で操作するソフトの設定などのところでした。なにせ私の周りに全くその筋の環境が無く、独学だけでは大変です。
フレさんのところで取り扱い者との接点があれば、非常に簡単に行けると言っていいのかもしれないですので、取り敢えずお勧めはします。ちょっとオーディオ世界が一変しますよ。
投稿: 風呂井戸 | 2013年5月25日 (土) 12時01分
クレア・マーティンの検索からたどり着きました、1年前位から手持ちのCDをExact Audio CopyでWAVファイルにリッピングを始め、
途中でTEACのA-H01-Bを購入しPC-オーディオ化をしました。
ダウンロードしたものも含めCD2600枚分位をエクセルで管理し、
再生ソフトはTEACのものや、PlayPcmWin、AudioGate、Wave File Player for Referenceとかを使用してます。パソコンがもうちょっと高性能なら、Bug Headが使いたいであうが。
聴いているものが共通点があるので、コメントしてみました。
投稿: SOULDOGG | 2013年9月 1日 (日) 15時00分
SOULDOGGさん、コメント有り難う御座います。
PC-Audio の道、更に深めて頂いてご紹介ください。私は再生ソフトは、目下「foober2000」と「TEAC-HR audio Player」の2本のみで対応しています。
しかしHRソフトがもう少し充実して欲しいですね。それには多くのユーザーがこの道の意義を知っていただくことでしょうね。
そうそう、クレア・マーティンは「He never mentioned love」が私は好きです。
投稿: 風呂井戸 | 2013年9月 1日 (日) 22時35分