新生ドリーム・シアターDream Theater決意の降臨 : 「DREAM THEATER」
お見事!、圧倒的 5.1サラウンド・サウンドで登場!
<Rock> Dream Theater 「DREAM THEATER」
Roardrunner Records WPZR 30479/80 , 2013
いやはや久しぶりに圧倒的サウンドに酔ってます。今度のドリーム・シアターのニュー・アルバムはなんとバンド名がアルバム・タイトルの「DREAM THEATER」だ。それにはそれなりの決意があるのだろう。
あのバンド中心メンバーのマーク・ポートノイが去って前作「a dramatic turn of events」(参照http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/09/drem-theater-a-.html)が、それなりの成果を上げての2年ぶりの新作の登場。ここに彼等の決意のアルバムとみたい。実は彼等はこの数年、一つのマンネリに直面していたと思う。そんな時に新ドラーマーMike Manginiを迎えての取り敢えずのアルバムをリリースして、ここに来て彼等は新生ドリーム・シアターの決意が固まったとみて良いと思う。今回もJohn Petrucciのプロデュースになっている。このあたりが新展開の一面なんだろう思う。
TrackListはボーナス・トラック1曲を入れて10曲。しかも今回はDVDによるPPCM(96KHz/24bit)5.1サラウンド・サウンド(ハイレゾ音源)で登場。
やはり彼等の演奏世界はサラウンド・サウンドにピッタリ、CDステレオ盤もあるがDVDサラウンドで絶対に聴くべきである。 ウーハー、スーパー・ツイターの能力をフルに使ってくれて、CDとは別世界を体験する。”8.along for the ride”などのオープニングのギター・サウンドの”生き”がそして”息”が全くCDとは異なるのだ。
しかし今度のアルバム、イントロ曲の”1.false awakening suite”を聴いたときは、”ええ!、ナイトウィッシュ?”と思わせるシンフォニック・メタルで驚かされた。それが次の”2.the enemy inside”になって、おお、やっぱりドリーム・シアターと、ほっとするというか、これで良かったと思うのである。ナイト・ウィッシュはナイトウィッシュとして最高であるが、そのパターンに彼等がなってしまったら、今までのドリーム・シアターは何だったと言うことになってしまうからね。
やっぱりこうして聴いてみるとドラマーの違いも見えてくる。Manginiはドスン・バタンより若干こまめな連打も早めで、色彩豊かである。
又、全体を通してLaBrieのヴォーカルのウェイトが減って、インスト的演奏の世界に突入しているところも楽しめる。
最後”illumination theory”は組曲になっていて、ストリングス入りで、どうなっちゃうの?と思わせる広い世界を展開させて美しく終わるところはにくいところである。と、思いきやドラムスとベースの重低音連打と音場を廻るサウンドで圧倒する展開、そこにヴォーカル登場で彼等の世界を歌い上げ、そしてそれでもかとPetrucciのギターとオーケストレーションが壮大に締めるのである。なかなか展開を考えた一大叙情詩に仕上げたアルバムで圧巻である。
更にもう一つの特徴は、彼等は社会情勢と人間性に眼を向けていること。戦争の功罪、又テロリズム、非道な非人間的な歪みにも批判の声を上げたところも大きな特徴となっている。
なにはともあれ、私にとっては取り敢えず納得のアルバムであった。それも5.1サラウンドで生きる演奏世界である事を打ち出して、彼等の演奏を見事に技術陣が仕上げたところも評価したい。今取り敢えず第1回目の聴いたところの感想だ。もう少し聴き込むと又違ったところも見えてくるかも知れない。
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