ケイティ・メルアKatie Meluaの6thアルバム 「KETEVAN」
自己のバース・ネームをアルバム・タイトルに!!
さてさてケイテイ・メルアがニュー・アルバムをリリースしたのでここに登場させる。彼女に関しては既に2009年から数回ここで取り上げて来た。もうあれから4年以上経過してしまったのかと、その月日の経つのが早いのに驚きつつ、それはどちらかというとシンガーソングライターで実力があり、丁寧にクリアな声で歌い上げるところに好感の持てる彼女の世界に関心があったからだ。
さて今回の多分6作目となるこのアルバム、やや低迷気味であったので、ここらで起死回生を狙ってきたのだろう。英国で活躍する彼女であるが、元をただせばグルジア出身(1984年生まれ)、そこでの彼女の名前(バース・ネーム)そのものが今回のアルバムのタイトル”KETEVAN(ケテヴァン)”なのだ。
<Popular> KATIE MELUA 「KETEVAN」
DRAMATICO DRAMCD0095 , 2013
さてこのアルバム、今回も彼女の育ての親である英国ポップ職人といわれるMike Battのプロデュースだ。そして更にMikeの息子のLuke Battもプロデュースに名を連ね、更に曲も提供している。前々作2010年「The House」 で一本立ちしたかに見えた彼女も、結論的にはそれ程の成果が上げられず、前作2012年春リリースの「Secret Symphony」は、再びMike Battによる作品で打って出て、そして今回1年半の間を空けて更に彼の力によってかっての注目を狙ってきたと思われる。
もともと優しいというか聴く者に癒やしをあたえる彼女の独特な歌唱に好感を持って全てのアルバムを聴いてきたが、もう30歳にもならんとしているのだから、更なる一歩を期待したいところで今回のアルバムに接したわけである。
tracklistは左のようだが、今回もシンガーソングライターとしての彼女自身のオリジナル曲が5曲(3.4.6.9.10.)が登場するが、Mike Battの曲がオープニング曲からこのアルバムの色付けをして、合計5曲お目見えだ。もともとメディアム・テンポの曲で、優しさ、安堵感を導く彼の曲は独特で、聴く者に快感を与える。そこにケイティのバラード調のヴォーカルによって一層味付けされているのである。相変わらず、なんとなくあどけなイメージのあるクリアな歌声も一つの魅力になっている。
さてこのアルバムも新天地というよりは、今までのパターンの継承であった。Mike Batt の曲とケイティの曲の若干の違いがアルバムのメリハリになるところもあるが、まぁ全体的に一つの傾向のアルバムに聴ける。
こうして何枚かの彼女のアルバムを聴いていると、それぞれに大きな変化は無くそんなところが若干不満にもなる。
ここらあたりで、ガラっとイメージ・チェンジでJazzy色を強めたアルバムなんかはどうかとフト思うのだが・・・?。
一つの注目点は、最後の”I will be there”は、エリザベス女王の戴冠60周年記念式典用の曲と言うことで、ちょっとイメージが違うが、大いなる讃歌という感じで良い曲である。
(試聴) "I will be there" http://www.youtube.com/watch?v=7IRIP-hSfJ0
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