葡萄牙(ポルトガル)縦断の旅(2)~大学の街に唄われるコインブラ・ファド
文化的充実度満点の大学都市コインブラ~音楽を愛する街でもある
ポルトガルといえば、日本に西洋文化を運んだ最初の国、そんな親密感がありますが、しかし考えてみればユーラシア大陸の最も西の国、まさに遠い国ですね。 大西洋に面しているため食事は魚類が豊富で日本に似ている。印象としてはワインとコーヒーの国といった感じだが・・・・・。
そのポルトガル第3の都市は文化の中心、丘の上にあるポルトガルの歴史を作ってきた由緒ある大学を中心にして丘陵地に広がる美しい街コインブラCoimbraだ。そしてここにもポルトガルを代表する音楽ファドが育ってきた。リスボンの女性の唄う哀愁のファドと異なって、男性が唄うところから、”コインブラ・ファド”と言われている。メロディーは意外に明るくそして繊細で、この大学を卒業した男性によって歌い継がれている。
ここの学生は黒いマントを羽織って歩くところがミソで、ファドを唄う時にもそのマントを羽織って唄うのである。
さて、このコインブラ・ファドもコインブラの街及びリスボンのレストランで聴くことが出来た。
(左)Frederico Vinagre
彼はなかなか顔に似合わず美声の持ち主、歌のテクニックも素晴らしい。今回のポルトガル旅行で初めて知った”コインブラ・ファド”というもの。こうして世界を歩いてみると、その地の伝統を持った音楽があることに感動もしたというところ。
しかもこの彼は愛嬌もたっぷりであって、ショーが終わった後、私がこのレストランの別コーナーに彼の座っているテーブルに行き、CDの話をすると、自分のCDを沢山出して積み上げて、さてこれから売ろうとニッコリとして話しかけてくる。私がポーランド語が解る訳はないのだが、なにかその仕草が人なつこく、なんとなく意味は通ずるところが面白い。
そこで男もののファドCDは買うつもりが無かったのだが・・・・、取り敢えず20ユーロを出したら、嬉しそうにしてくれた。当然買ったと言うことになる。( ←「Coimbra」Metro-som CD 204 P)。
・・・と言う調子で、ご機嫌なポルトガルの音楽の一夜を食事と音楽で過ごしたのであるが、私が帰る時になると外に出てきて送ってくれた。そんな帰り際に、こんなスナップ写真を撮ったわけだ(私の顔はボカしてあるがあしからず)。
(参考視聴)① Frederico Vinage http://www.youtube.com/watch?v=6NLZIhZ7yk4
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