若きピアニスト=イゴール・ゲノーのトリオ作品:IGOR GEHENOT TRIO 「ROAD STORY」
ベルギーの若きピアニストのロマンティズム
<Jazz>
IGOR GEHENOT TRIO sam gerstmans tuen verbruggen
「ROAD STORY」
SOWAREX IGL 232 , 2012
IGOR GEHENOT : Piano
SAM GERSTMANS : Doublebass
TUEN VERBRUGGEN : Drums
さて又、前回に続いて若きピアニストによるトリオ作品。
イゴール・ゲノーは、なんと1989年生まれで、6歳でピアノを始め、クラシック、ジャズを学び、13歳で The Marcel Derry Jazz Section Academy に4年学び、19歳でThe Masstricht Concervatory(音楽学校)に入っている。 そしてどうゆう取り回しかは解らないが、イタリアのダド・モロニやサルヴァトーレ・ボナフェーデらに師事したという新進気鋭のピアニスト。
これは昨年リリース(23歳にして)した彼の1stアルバム。全て自作曲より成っているところも驚きである。それだけ自己主張したいというところか、中身はなかなかロマンティズムというスタイルを押し通している。
1. Promenade
2. Lena
3. A Long Distance Call To JC
4. Highway At 2
5. Rude Awakening
6. Sofia's Curtains
7. Nuits D'Hiver
8. Mister Moogoo
9. Green Valley
10. Vertu
tracklistは上のようで、イゴール・ゲノーのオリジナル曲10曲が並ぶ。ベルギーの土地柄かどうか?、彼の個性であるからからか?まあ、両者の産物であろうが、やや暗い趣と抒情性のある曲が堪能できる。
スタート曲”Promenade ”から、若さというよりもスロー・タッチで思索的雰囲気が漂ってくる。2曲目”Lena ”は、ベースから始動してピアノ、ドラムスが絡んで行く手法。次第にダイナミックな展開をみせる。オリジナル曲だけあってこの先に何が出てくるかと期待しながら聴ける(実はそれほど驚くモノは出てこなかった)。
”Highway At 2 ”このジャズ・ムードは良いですね。このアルバムではロマンティックで最右翼の曲。
”Nuits D'Hiver ”のゆったりとした曲でメロディーには心が揺さぶられる。こうした流れには私は溺れてしまうのです。如何にもこれがベルギーの美しさなのか。ベースもなかなか美しくピアノの調べと交互に訴えてくる。続く”Mister Moogoo ”では一転して躍動感たっぷりの三者のぶつかり合いが面白い。ドラムスのソロも聴かせてくれる。
このトリオはなかなか三者のバランスのとれた演奏の展開で、今後も私のような抒情派には向いている。まさに期待株である。
又、このアルバムは録音も良く、ピアノの音は勿論、ベースの響き、ドラムス、シンバルの音などクリアーで良い。
しかしこうした若いミュージシャンが活躍してくれるところは将来の展望も持てて嬉しいことだ。
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葡萄牙(ポルトガル)-瞬光残像(3)
(Arco da Porta Nova, Braga/Portugal nov. 2013)
(試聴)http://www.youtube.com/watch?v=E2epDuYkjqg
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コメント
「Jazz Bar 2012」で紹介されて知ったピアニスト。若いピアニストの輩出、本当に楽しみです。
投稿: 爵士 | 2013年12月14日 (土) 15時50分
爵士さんこんばんわ。歳なのにお恥ずかしいですが、この土日も仕事をしている私です。コメント有り難う御座いました。
トーマス・エンコといい、このイゴール・ゲノーといい・・・・若さというところを超えたレベルを持っているように思います。私どもにとっては、好みの曲に出会えることが幸せなんでして、そんな意味でも頑張って欲しいですね。
(そうそう昨日ふとE.S.T.が聴きたくなって聴いていたんですが・・・・Esbjörn Svenssonを失ったことに悔しくてなりませんでした)
投稿: 風呂井戸 | 2013年12月14日 (土) 20時12分