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2013年12月30日 (月)

女性ジャズ・ヴォーカル=「2013年ベスト10」

ベテラン陣の健闘を讃える・・・・・

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              葡萄牙(ポルトガル)~瞬光残像(5)
                        (Mosteiro de Alcobaça / Alcobaça / Portugal        2013.11)

 今年もジャズ・ヴォーカルものは圧倒的に女性優位であったが、「ベスト5」に絞ろうと思って書き始めたのですが、どうもうまく絞り切れずに「ベスト10」になってしまいました。まあ5位から10位はほゞ同一と見て下さい。
 とにかく今年のニュー・アルバムの中からは、Patricia Barberがトップですから、如何に私の独断と偏見に満ちているかはお解りと思います。しかしこのアルバムの「SMASH」は彼女の歴史が凝縮していて、ジャズとは言え私のロック心の方も刺激してくれました。

① Patricia Barber 「SMASH」
  
 Smash

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/patricia-barber.html

   

② Eliane Elias 「I Thought About You」
Ithoughtaboutyou

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/eliane-elias-i-.html

③ Alexis Cole 「Close Your Eyes」
Closeyoureyes2

(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/alexis-coleclos.html

④ Susan Tobocman 「WATERCOLOR DREAM」
51d9gvcwtal


(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-5ed1.html

 

⑤ Brandi Disterheft 「GRATITUDE」
Gratitude_2
(参照)  http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/brandi-disterhe.html

⑥ Nicki Parrott 「THE LAST I SAW PARIS」
Paris

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/nicki-parrott-t.html

 

⑦ Halie Loren 「Simply Love」
Simplylove2

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/halie-loren-sim.html

⑧ Madeleine Peyroux 「THE BLUE ROOM」
Theblueroom

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/madeleine-peyro.html

⑨ Diana Panton 「RED」
Red5

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/red-f326.html

⑩ Nicky Schrire 「space and time」
Spaceandtimetr2

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/nicky-schrere.html

・・・・・・と、いったところで(何か大きいモノを落としているような気がしますが)、ついこんなのがあったなぁ~~と、見てみるとそれは2012年リリースだったりして、今年の中からはこんな感じでした。ほんとに今年もあっという間の一年でした。

 それはそれとして、この拙いブログを覗いていただいた皆さんには色々とお世話になりました。又私の友人の美女狩りを得意としている輩にもお世話になりました。又来年も感動と安らぎの女性ジャズ・ヴォーカルに行き会えることを期待しつつ今年の最後のご挨拶にします。
 皆さん、良き新年を迎えて下さい。

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2013年12月27日 (金)

プログレッシブ・ロック=「2013年ベスト5」はこれだ!!

   プログレProgressive Rock 健在なり・・・・・・・

Pb051854blog          葡萄牙(ポルトガル)-瞬光残像4 
                    (Mosteiro dos Jerónimos / Lisboa / Portugal     2013.11)

 2013年プログレProgressive Rock=ベスト5

 なんだかんだと言いつつも、今年もプログレ界はそれなりに賑わせて頂きました。これは偏見に満ちた全くの私の私的評価によるベスト5です。あしからず。(新作を対象として、クリムゾンなどのリマスター盤等は除いてあります)

① STEVEN WILSON
  「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING レイヴィンは歌わない
  「DRIVE HOME」

     Swsolotheraven_2

(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/steven-wilson-t.html
            http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/steven-wilson-d.html

         
        

  Riverside 「Shrine of New Generation Slaves」
      Songs
(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-044e.html

③ Dream Theater 「Dream Theater」
   Dreamt


(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/09/dream-theater-d.html

④ NOSOUND 「afterthought」
   Afterthoughts


(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/nosound-afterth.html

 Millenium 「ego」
   Milleniumego


(参照) http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/07/millenium-ego-3.html

 

               

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2013年12月24日 (火)

2013 Progressive Rock No1=スティーヴン・ウィルソンSTEVEN WILSON : 「DRIVE HOME」

「レイヴンは歌わない」のフランクフルト・ライブ映像+PV

~2013年 Best5 シリーズ = Progressive Rock 部門~

 2013年の総決算もしてみたい。まずは「Progressive Rock」ではやはりNo1は、このスティーヴン・ウィルソンに落ち着きますね。彼のポーキュパイン・ツリーのバンド活動から離れてのソロ・ユニット作品第三弾「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING レイヴンは歌わない」です。抒情性豊かな曲とアグレッシブな曲のバランス良い曲の仕上げ、演奏技術、録音等において最も素晴らしかった。

 そしてそのプロモ・ビデオ及びライブ映像盤がリリースされているのでここに取り上げる。

    <Progressive Rock>
 STEVEN WILSON 「DRIVE HOME」
        (Blu-ray) Kscope  KSCOPE520,  2013

Drivehome_2

<Musicians>
Steven Wilson — vocals, keyboards, guitars, bass guitar on "The Holy Drinker"
Nick Beggs — bass guitar, backing vocals, Chapman Stick on "The Holy Drinker"
Guthrie Govan — lead guitar
Adam Holzman — keyboards
Marco Minnemann — drums
Theo Travi — flutes, saxophones, clarinet

  これが今年2月リリースされたスティーヴン・ウィルソンの最新作ソロ・アルバム「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING レイヴンは歌わない」のそのPV及びフランクフルトにおけるライブ映像盤(Blu-ray盤+CD盤)である。
  彼の描く世界は抒情性と攻撃性のバランスが見事で、単純にプログレッシブ・ロックと言い切れないところにある。それはミュージック・エンジニアとしての活動がそうさせるところでもあろうか。特にキング・クリムゾンのアルバムの再生には評価も高く、それ自身が彼の演奏活動にも大きく生きているのだろう。まさに技能集団のなせる技がここにある。
 

TRACKLIST
<Blu-ray>
-Video Content-
『Drive Home』PV
『The Raven That Refused To Sing』PV
『The Holy Drinker』Live in Frankfurt
『Insurgents』Live in Frankfurt
『The Watchmaker』Live in Frankfurt
『The Raven That Refused To Sing』Live in Frankfurt
-Audio Content-
『The Birthday Party』
『The Raven that Refused to Sing』orchestral ver.

<CD>
『Drive Home』edit ver.
『The Birthday Party』
『The Raven That Refused To Sing』orchestral ver.
『The Holy Drinker』Live in Frankfurt
『Insurgents』Live in Frankfurt
『The Watchmaker』Live in Frankfurt
『The Raven That Refused To Sing』Live in Frankfurt

Steven_wilsonx フランクフルトに於けるライブ映像は4曲だが、ステージであるにも関わらず、アルバムの出來に負けない演奏で充実度が高く納得モノ。映像もBlu-ray盤にふさわしく良好。サウンドは5.1surround DTS-HD Master Audio。
 そしてAudio Content の2曲のうち『The Birthday Party』は初登場曲。これは彼等の一つの特徴であるプログレ系の抒情的で深遠な曲とは対照的な曲で、メンバーそれぞれのテクニックのぶつかり合いで迫力有りというところ。これらも96/24 surround Audio である。

 更に注目点は、それにも増して2曲のPromo.Video作品の映像が何とも言えず印象深い。これはこのアルバムの一つの目玉であろうが、物語と詩情性が高く傑作である。いやはや驚きました。今回のこの映像アルバムは、DVD盤もあるが、それにもこのVideo作品は収められていると思う。いずれにせよこれは一見の価値ありだ。

 つまるところ、これはアルバム「THE RAVEN THAT REFUSED TO SING 」の派生盤ではあるが、今やサウンドそして映像の求められる時代にマッチしたこうした盤のリリースは、やはりスティーヴンの世界がこの時代に発展的に生きていることが良く解るのである。

(試聴)

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2013年12月21日 (土)

初積雪の夜に聴く一枚= エンリコ・ピエラヌンツィ Enrico Pieranunzi 「Trasnoche」

今朝は初の積雪で・・・・・

Photo

 我が家の庭の山茱萸(さんしゅゆ)の木は実をたっぷり付けていますが、その上に、今朝はこの冬初の積雪でした。その雪の乗った木の枝より実が覗いている様は、いよいよ冬の到来を実感すると共に、なにか静かな落ち着いた気持ちにもさせてくれてる。
 何かと騒がしい師走とは言え、周りが白い世界になると、世間の雑物をしっかり覆って隠してくれて、又更に今年の一年間の全てを白い世界にしてしまってくれて、新しい年への気持ちを整理してくれるのである。そんなことから私の生息地ではこうして四季をそのまま感じ、そして来る年への期待を盛り上げてくれるのです。

Photo_2 (左はつい先日の雨に打たれていたこの山茱萸の木の写真)

 かっての昔の私の家からここに移植されて、現在我が家の庭のセンターに鎮座している。この木はもう何十年もこうして四季を過ごしてきた少なくとも私より年上の木でして、”老木”といっても良いと思うのですが、今年は実に沢山の実を付けていました。

 今朝は、慌ただしかった年末の行事をほゞこなしてゆっくりとした気持ちの時を迎えたときのこの新雪はなんとも安息の朝であったのです。
 さてそんな日にふと聴きたくなって聴いたのが、エンリコ・ピエラヌンツィのピアノの調べ。私の好きなパターンであるマーク・ジョンソンとのデュオの一枚です。 ↓

<Jazz> Enrico Pieranunzi    Marc Johnson  「Trasnoche」
                    EgeaRecords  SCA 098   ,   2003

Trasnoche_2

 エンリコ・ピエラヌンツィのピアノは、もう何も言うこと無しに美しい旋律とピアノ・タッチで迫ってくるモノと、意外に前衛的なアグレッシブな展開をするモノとがある。このアルバムは、私が雪の静かな朝に思い出すぐらいであるから、もちろん前者のタイプ。
 このアルバムはピエラヌンツィとマーク・ジョンソンとのデュオ作品で、ピエラヌエンツィの詩的なピアノに、共演のベースのマーク・ジョンソンも静かにピアノの調べをサポートし、美しさに誘導して行く。特にアルコ奏法も取り入れてのセンチメンタルな哀愁感がにじみ出てくる。

Trasnochelist Tracklistは左のような9曲。全てピエラヌンツィのオリジナル。最後の一曲のみジョンソンの名がクレジットされている。
 6曲目の”The way of memories”なんかは、まさに昔の我が記憶を思い起こさせるには十分の曲で、静かな気持ちに滲みこんでくるのである。

  こんな愛聴盤によって至福の時を得られるというのも音楽というモノがあってのこと。感謝感謝である。

Ep2 今日のこんな冬の積雪を外に見て、(実は私は猛吹雪のような降雪はちょっと願い下げであるが、静かに潸々(さんさん)と降る雪の日が最も好きなのです)静かな夜を迎えて聴くには最高のアルバムである。いやはや忘年会の騒ぎから解き放されて久しぶりに心の安まる日であった。

(試聴)”The chant of time”

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2013年12月16日 (月)

ナイトウィッシュNightwish+フロール・ヤンセンFloor Jansen = ライブ映像登場 「SHOWTIME, STORYTIME」

期待の完璧ライブ映像がBlu-ray高画質で・・・・・・

<Symphonic Metal Rock>
 Nightwish 「SHOWTIME, STORYTIME」
       (2Blu-ray + 2CD)  NUCLEAR BLAST  2206-0 ,   2013

Showtime

 遂に出ました期待の完璧ライブ映像盤がBlu-ray高画質で。そしておまけにサウンドのみのCD2枚付き。「IMAGINAERUM」ツアー中に、ヴォーカリストのアネッテの首から急遽登場したオランダ出身のフロール・ヤンセンFloor Jansen(1981年生まれ)によって、一層パワー・アップしたご存じフィンランドのナイトウィッシュNightwish。多くの期待をもってしてここにライブ映像がリリースされた訳だ。

  この映像アルバム4枚組で、8月3日に出演したドイツのフェス<the Wacken Open Air festival>のパフォーマンス映像を収録している。17台のカメラを駆使して撮影された約85分のライヴ本編に加え、CDとBlu-rayには120分のツアー・ドキュメンタリー「Please Learn The Setlist in 48 Hours」やPV、ツアー中に撮影されたというテーブル・ホッケー「NIGHTWISH Table Hockey Tournament」の映像を収めたボーナス・ディスクも付属された。(もちろんDVD盤もあるが、この映像ですから是非Blu-rayで)

(Members)
ツォーマス・ホロパイネン Tuomas Holopainen - Keys&Piano

エンプ・ヴオリネン Emppu Vuorinen - Guitars
ユッカ・ネヴァライネンJukka Nevalainen - Drums
マルコ・ヒエタラ Marco Hietala - Bass, Vocals
フロール・ヤンセン Floor Jansen - Vocals
トロイ・ドノクリー Troy Donockley - Uilleann Pipes, Low Whistles, Vocals

 とにかく2012年秋のUSツアー中に、突然女性リード・ヴォーカルのアネッテが解雇という驚きの顛末。このツアーは彼女無しで2012年始めからヨーロッパ・ツアーを行っており、そして彼女は出産後の秋からの参加であったが、如何にも力不足というかバンドのツォーマス以下の彼等の期待に添わなかったというのが実情だろう。このあたりのドタバタがドキュメンタリーでしっかりと見れる。特に2012年9月28日のOGDEN THEATER(DENVER USA)から顔を見せず、当日会場にて、"彼女は発熱、嘔吐などで出演不可であること"のトロイ・ドノクリーとツォーマス二人での挨拶があり、公演スタート。なんと代役はその当日公演開始55分前に2人の女性を立てた。それはALISSA WHITE-GLUZとELIZE RYDの二人で、片手に歌詞ペーパーを持ちながらの演技だった。こんなことが記録されていて、今回のドキュメンタリーはなかなか見応え有り。

Thumb_338_auto さてそこで、なんとREVAMPのフロール・ヤンセンに連絡して、二日間で15曲の特訓。10月1日のSHOWBOX SODO(Seattle .USA)から彼女の特別参加リード・ヴォーカルでUSツアー公演を継続したのだった。しかしその結果の反響は凄く、むしろプラスに作用して各地での公演は大成功を収める。何と言ってもプロは凄いですね、フロール・ヤンセンは二日間であれだけの曲を身につけたんですから。そして彼女は大柄でロック・パフォーマンスも地に着いており、しかも高音までしっかり伸びるヴォーカルと、つい当時我々も期待してしまったぐらいであるから。
 とにかくその後のUK、フインランド、ブラジル・リオなどの公演は大成功をおさめる。

 そしてこのツアーに同行となったヴォーカルのフロール・ヤンセン (REVAMP, ex-AFTER FOREVER)と、マルチ奏者のトロイ・ドノクリーTroy Donockley (uilleann pipes, low whistles, vocals) は、今年秋になって、ナイトウィッシュに正式加入したと発表。トォーマスは「我々はバンドのラインナップについての決断を2014年まで待つつもりだったが、この1年間の活動でFloorとTroyがバンドにマッチしていることが分かった」と説明している。これも又驚きのニュースであった。(2014年はナイトウィッシュのツアーは休みのため、フロール・ヤンセンはREVAMPの活動は続けるようだ)

(ライブ映像リスト)

01. Dark Chest Of Wonders     02. Wish I Had An Angel
03. She Is My Sin                   04. Ghost River
05. Ever Dream                      06. Storytime
07. I Want My Tears Back        08. Nemo
09. Last Of The Wilds             10. Bless The Child
11. Romanticide                     12. Amaranth
13. Ghost Love Score             14. Song Of Myself
15. Last Ride Of The Day        16. Outro (Imaginaerum)
(
BONUS   17. I Want My Tears Back    18. Ghost Love Score)

Thumb_194_auto 私としての歓迎は、フロールと共にもう一つは、イリアン・パイプのトロイ・ドノクリーの参加だ。彼の演奏によりムードは更に広がり、ナイトウィッシュのサウンドに更に厚みが加わった。彼は思い起こせば、アイオナIONAとの共演があるが(確か一時正式メンバーになっていたとも思うが)、ナイトウィッシュのアルバム「IMAGINAERUM」 に貢献し、2012年のツアーには同行している。とにかく印象に残る民族サウンドの名手だ。

 この映像アルバムのカメラ・ワークは見事で、彼等の今までのモノの中では当然最高に位置する。Blu-rayの機能を十分堪能できる。そして上記18曲のステージをたっぷり見れる。若干難を言うと、サウンド面に於いて重低音の録音がやや弱く、音域が狭い感がある。先日のドリーム・シアターのライブ映像ものとの比較ではその点が一歩譲っているといえる。 

 いずれにせよ、とにかくフロール・ヤンセンとトロイ・ドノクリーの合流は、もともとのナイトウィッシュのメンバーに、非常に明るいパワーを及ぼしたと言っていい。そして結果的に、この「IMAGINAERUM」ツアーは、大成功となった。そして直ちにライブ映像盤のリリースとなって我々を喜ばせてくれたのである。こうしてシンフォニック・メタル・バンド(ゴシック・メタル)の雄が、かってのターヤがヴォーカルをとった頃の活力がここに再び蘇ってきた感があり喜んでいるところだ。

(試聴)http://www.youtube.com/watch?v=pvkYwOJZONU

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2013年12月13日 (金)

若きピアニスト=イゴール・ゲノーのトリオ作品:IGOR GEHENOT TRIO 「ROAD STORY」

ベルギーの若きピアニストのロマンティズム

     <Jazz>
     
IGOR GEHENOT TRIO  sam gerstmans   tuen verbruggen
                  
  「ROAD STORY」
                       SOWAREX   IGL 232  ,  2012

                        IGOR GEHENOT : Piano
                       SAM GERSTMANS : Doublebass
                       TUEN VERBRUGGEN : Drums         

Roadstory

 さて又、前回に続いて若きピアニストによるトリオ作品。
 イゴール・ゲノーは、なんと1989年生まれで、6歳でピアノを始め、クラシック、ジャズを学び、13歳で The Marcel Derry Jazz Section Academy に4年学び、19歳でThe Masstricht Concervatory(音楽学校)に入っている。 そしてどうゆう取り回しかは解らないが、イタリアのダド・モロニやサルヴァトーレ・ボナフェーデらに師事したという新進気鋭のピアニスト。
 これは昨年リリース(23歳にして)した彼の1stアルバム。全て自作曲より成っているところも驚きである。それだけ自己主張したいというところか、中身はなかなかロマンティズムというスタイルを押し通している。

Igor21. Promenade
2. Lena
3. A Long Distance Call To JC
4. Highway At 2
5. Rude Awakening
6. Sofia's Curtains
7. Nuits D'Hiver
8. Mister Moogoo
9. Green Valley
10. Vertu



Trio2  tracklistは上のようで、イゴール・ゲノーのオリジナル曲10曲が並ぶ。ベルギーの土地柄かどうか?、彼の個性であるからからか?まあ、両者の産物であろうが、やや暗い趣と抒情性のある曲が堪能できる。
 スタート曲”Promenade ”から、若さというよりもスロー・タッチで思索的雰囲気が漂ってくる。2曲目”Lena ”は、ベースから始動してピアノ、ドラムスが絡んで行く手法。次第にダイナミックな展開をみせる。オリジナル曲だけあってこの先に何が出てくるかと期待しながら聴ける(実はそれほど驚くモノは出てこなかった)。
 ”Highway At 2 ”このジャズ・ムードは良いですね。このアルバムではロマンティックで最右翼の曲。
 ”Nuits D'Hiver ”のゆったりとした曲でメロディーには心が揺さぶられる。こうした流れには私は溺れてしまうのです。如何にもこれがベルギーの美しさなのか。ベースもなかなか美しくピアノの調べと交互に訴えてくる。続く”Mister Moogoo ”では一転して躍動感たっぷりの三者のぶつかり合いが面白い。ドラムスのソロも聴かせてくれる。

 このトリオはなかなか三者のバランスのとれた演奏の展開で、今後も私のような抒情派には向いている。まさに期待株である。
 又、このアルバムは録音も良く、ピアノの音は勿論、ベースの響き、ドラムス、シンバルの音などクリアーで良い。
 しかしこうした若いミュージシャンが活躍してくれるところは将来の展望も持てて嬉しいことだ。
                                  ............................................................................................

葡萄牙(ポルトガル)-瞬光残像(3)

Pb020108bragasqmblog
               (Arco da Porta Nova,  Braga/Portugal    nov. 2013)


(試聴)http://www.youtube.com/watch?v=E2epDuYkjqg
 

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2013年12月10日 (火)

トーマス・エンコThomas Enhco ピアノ・トリオ・アルバム「Jack & John」

   フランスの若きエリートの描く世界は?

        <Jazz> Thomas Enhco 「Jack & John」
                       Eighty-Eight's   EECD 8802 ,  2013
   

              Thomas Enhco : piano
                John Patitucci : bass
                Jack DeJohnette : drums

Jackjohn3b

 若きフランスのトーマス・エンコThomas Encoが、ベテランの二人とトリオを組んでの意欲作。
 私にとっては初聴きのエンコの作品。 このアルバムリリースの 「Eighty-Eight's」は、ジャズ関連作品などで有名なプロデューサー・伊藤八十八氏が独自に運営しているレーベルだ。そして今回このアルバムはハイレゾ音源(配信フォーマットは、FLAC/WAVの96kHz/24bit、DSD 2.8MHz/1bit)での配信も開始している。私の目下聴いているのはCDだが、録音は良い方である。
 これはエンコの三枚目のリーダー・アルバムのようだ。

 この若きピアニストは、1988年生まれと言うから、今年で25歳。3歳でヴァイオリン、6歳からピアノも加えて、クラシックとジャズを同時に学んだというフランス音楽界のエリート中のエリート。フランス・ジャズ界最高の栄誉であるDjango D'Or(ジャンゴ賞)の「2010年 最優秀新人賞」を獲得、第5回Martial Solal International Jazz Piano Competition 2010でも第3位入賞と、既に輝かしきキャリアを持っている。

1 GASTON (T.Enhco)
2 I'M OLD FASHIONED (J.Kern)
3 A TIME FOR LOVE (J.Mandel)
4 EBONY (J.Dejohnette)
5 JACK & JOHN (T.Enhco)
6 PANNONICA (T.Monk) 
7 ALL OR NOTHING AT ALL (A.Altman/J.Lawrence)
8 ETUDE OP.10,NO.6 (F.Chopin)

Thomas_enhco_caj 全8曲、うち彼エンコのオリジナル2曲、ディジョネット1曲、その他スタンダード4曲とショパンのEtude1曲という内容。アルバム・タイトル曲のエンコの曲” JACK & JOHN ”は、ピアノを支えるべくのリズム隊のディジョネットとパティトゥッチに敬意を表しての彼等の名を付けて、エンコが挑戦しているところも面白い。

 さて冒頭の” GASTON ”は、なんとドラムスからスタート、そしてベースが続き早いリズムを刻み、そこにエンコのピアノがに登場して負けじとやや攻撃的なプレイを展開する。こりゃー面白いや、と聴く方ものめり込む。このあたりは、ベテランとの若き共演者と思えない流れ。そして2曲目の”I'M OLD FASHIONED ”からピアノの旋律がリードした曲展開。なるほど雰囲気はキース・ジャレットだ。
 3曲目”A TIME FOR LOVE ”になって、バラード調の味わい深いピアノ・タッチも登場。いやはや彼の甘いマスクとこのピアノ・プレイだと人気がうなぎ登りも良く解る。

 とにかく曲の構成も良く、バックの流れもあろうが、もうベテランの世界にも足をいれている感のあるアルバムである。いやはや恐ろしや・・・と、言ったところであった。

 いずれにしても、ここで過去のアルバムも聴いてみたくなった。そしてこれからの発展的世界に注目したいと思っているのである。
        .....................

葡萄牙(ポルトガル)ー瞬光残像 (2)

Pb030291sqmonoblog
                      (Mosteiro de Batalha / Portugal   nov.2013)

(参考視聴)

http://www.youtube.com/watch?v=Cd34E-YxZVo

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2013年12月 7日 (土)

ドリーム・シアターDream Theater映像盤 : 「LIVE AT LUNA PARK」

新生ドリーム・シアターのライブ映像は充実していた

<Progressve Metal Rock>
            Dream Theater 「LIVE AT LUNA PARK」
       
(Blu-ray Disc ) Eagle Vision  EVB334459 ,  2013

Lunapark
 考えてみると、私にとってはかって一時夢中にさせてくれたドリーム・シアターDREAM THEATER、あの中野サンプラザのライブに駆けつけたのは、もう何年前になるのだろうか?(いやはやもう20年前の話)。そして近年マンネリに陥っていたかと思わせるところであったが、ドラマーであり、このバンドの中心人物のマイク・ポートノイが、何を考えたか脱退宣言をしてしまって、その後復活を試みたが、あっさりジョン・ペトルーシ以下のメンバーにそっぽをむかれ、しかも新ドラマーのマイク・マンジーニの加入で新生ドリーム・シアターは2011年アルバム「a dramatic turn of events」 で再出発。そして今年何とバンド名を冠したアルバム「DREAM THEATER」をリリースと、意欲満点のバンド活動を展開している。
 そしてこの映像盤は再生した彼等の2011年のアルバム「a dramatic turn of events」リリース後の世界ツアー「A Dramatic Tour Of events 2012」の収録だ。収録場所は"Luna Park", Buenos Aires, Argentina で、2012年8月19ー20日。 なんと300分に及ぼうとする長編ライブ・アルバムだ。

personnel:
James LaBrie(vo)
John Petrucci(g,vo)
Jordan Rudess(kb)
John Myung(b)
Mike Mangini(d,per)


 

 収録内容は以下のとおり・・・()内は収録された過去のアルバムです。参考まで・・・

TRACKS
01.Bridges In The Sky ("a dramatic turn of events('11)")
02.6:00 ("Awake('94)")
03.The Dark Eternal Night ("Systematic Chaos('07)")
04.This Is The Life ("a dramatic turn of events('11)")
05.The Root of All Evil ("Octavarium('05)")
06.Lost Not Forgotten ("a dramatic turn of events('11)")
07.drum solo
08.A Fortune In Lies ("When Dream And Day Unite('89)")
09.The Silent Man ("Awake('94)")
10.Beneath The Surface ("a dramatic turn of events('11)")

11.Outcry ("a dramatic turn of events('11)")
12.piano solo
13.Surrounded ("Images And Words('92)")
14.On The Backs Of Angels ("a dramatic turn of events('11)")
15.War Inside My Head ("Six Degrees of Inner Turbulence('02)")
16.The Test That Stumped Them All ("Six Degrees of Inner Turbulence('02)")
17.guitar solo
18.The Spirit Carries On ("Metropolis Pt.2:Scenes From A Memories('99)")
19.Breaking All Illusions ("a dramatic turn of events('11)")
20.Metropolis Pt.1 ("Images And Words('92)")

BONUS TRACKS
21.These Walls ("Octavarium('05)")
22.Build Me Up,Break Me Down ("a dramatic turn of events('11)")
23.Caught In a Web ("Awake('94)")
24.Wait For Sleep ("Images And Words('92)")
25.Far From Heaven ("a dramatic turn of events('11)")
26.Pull Me Under ("Images And Words('92)")

BOUNS FEATURE
27. Trailer
28. Behind The Scenes
29. Cartoon Intro
30. Outcry Multi-Angle

DOCUMENTARY
31. Intro/Recap
32. Dinner In Buenos Aires
33. Soundcheck
34. Pre-show Rituals
35. The Show Goes On

executive producer : John Petrucci

Livelunapark_2 まあとにかくこれでもかこれでもかとエネルギッシュな演奏がたたみ込んでくる。カメラ・ワークも充実Blu-rayでの映像も良好で、又DTS-HDでサウンドも評価できる。つまり良好な映像モノ。
 そして収録曲も26曲とアルバム「a dramatic turn of events」の曲を中心に、過去のメイン曲も含めての総集編的映像盤である。ドリーム・シアターに気持ちがある輩は是非とも所持しておいた方がよい。
 観てみると良く解るが、このバンド・メンバーになってギターのジョン・ペトルーシがリーダーであることが良く解る。かってのリーダーとも言えるポートノイが居なくなってのバンド編成、何故かむしろペトルーシが逆にのびのび自己のギターをかってより前面に出して演奏する。新生ドーム・シアターのプロデュースを行っているだけのことはある。そしてジョーダン・ルーデス(Kb)も以前より頑張って見えるのは気のせいか?。つまりマンジーニのドラムスになって全員がのびのびしてきているように見えるのだが・・・・・。

Bio
 そして彼等の演奏構成も変化している。かってのドラムスの出方もやや後方に、ギター、ベースの音が大きめになり、ヴォーカルは若干引っ込めている。とくに1992年の”Pull Me Under”を聴き比べると良く解る。
 そして注目はドラマーのマイク・マンジーニだ。ドスン・バタンは少々減ったが(その分迫力は低下したが)、彼のドラム・セットの構成のすごさは圧倒される。そして更に彼の人間業を超えたと思われるドラミングはその回転の速さは2倍にも及ぶかと思われる。彼のソロを収録したのもよいことだ、圧巻。

 ここにペトルーシを中心とした新生ドリーム・シアターの姿が納得のレベルで見ることが出来た。この映像盤もかなり力を入れて作り上げたことも解る。彼等が私のロック鑑賞歴史の中でも大切な一幕を築いていたことは事実で、そしてスタートからのメンバーはペトルーシとジョン・ミユングの二人のみではあるが、このドリーム・シアターをしっかり今後も構築していって欲しいと思うのである。

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2013年12月 2日 (月)

イニャキ・サルヴァドール・トリオIÑAKI SALVADOR TRIO : 「LILURARIK EZ」

スペインからの美しい旋律を武器にしたピアノトリオもの

<Jazz> Iñaki Salvador Trio 「LILURARIK EZ」
                        VAIVEN  PSM31247CD,    2013

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さて、宣伝文句は下のようなもの。

廃盤市場で高額で取引されていた人気レア盤が遂に復刻!
スペインのベテラン・ピアニストInaki Salvadorの2010年録音ピアノトリオ!
詩情溢れるフレーズと流麗なタッチのピアノ、そして欧州南西部らしい熱気と静謐でメロディアスな楽曲が並ぶピアノトリオ傑作!
M4はポエトリー/ヴォーカル入り。

 と言うところなんですが、実はイニャキ・サルヴァドールIñaki Salvadorというピアニストはスペインの大御所らしいのですが(勿論作曲家でもある)、多分1962年バスク地方生まれであって50歳ぐらい、それならば油がのってきたところではないか?。しかし彼については私は知らないで来てしまっていた。このアルバムはもともと2010年のリリースで、なかなかの注目モノであったようだが、このイニャキというピアニストは、日本でどれほどの評価と人気なのか実は知らない。詳しい人がおられれば教えて欲しいと思っている。

Iñaki Salvador (piano)
Javier
Mayor De La Iglesia(contrabajo)
Hasier Oleaga(bateria)


  トリオ・メンバーはこんなところで、聴いてみるとなるほど彼のピアノが前面に出ての曲が多いが、旋律に魅力があり、ピアノ・タッチは確かに流麗という表現通りで聴き応えある演奏だ。

998515_31.Ihesa. Denbora ez da Luzea10:38
2.Kontatu Didate 09.37
3."Ezer Gabe"
4.Dialogos con Mikel 11:51
5.Izrren Inguruan 06:57
6. Improvisacion sobre "Txoria Txori" 07:08
7.Variaciones sobre"Bega,Biga,Higa" 06:03




 1.2.曲とも、聴く者の心に滲みるピアノの調べによる曲の流れがなかなか魅力的。
 3曲目はちょっとすぐ思い出さないが聴いたことのある旋律が流れる。スペインの昔からの曲であったろうか?。哀愁と懐古的な抒情性の雰囲気が広がる。

 

  4曲目”Diálogos con Mikel ”では、なんとイニャキ自身と思われる詩の朗読、そして歌までも入っている。そして最後にはビートルズの”Yesterday”まで登場。これには驚きだが、果たしてこのアルバムに良かったかどうか?、ちょと3曲までのイメージと違ってくる。これは私自身はちょっと疑問に思った。
 6.”
Improvisación sobre 'Txoria Txori' ”ベースとピアノの流れが面白く、それに加えてベースの音の哀愁感がいい。ここに来て次の曲”Variaciones sobre 'Baga, biga, higa' ”と共にイニャキの演奏のテクニカルな主張が感じられる。
 
なるほど、2010年リリース後、日本で人気があったというところは何となく解るアルバムである。この前にピアノ・トリオ「Orain」(1989年録音)というアルバムもあって、私は未聴だが、これも良かったようだ。

 

(参考視聴)

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