ナイトウィッシュNightwish+フロール・ヤンセンFloor Jansen = ライブ映像登場 「SHOWTIME, STORYTIME」
期待の完璧ライブ映像がBlu-ray高画質で・・・・・・
<Symphonic Metal Rock>
Nightwish 「SHOWTIME, STORYTIME」
(2Blu-ray + 2CD) NUCLEAR BLAST 2206-0 , 2013
遂に出ました期待の完璧ライブ映像盤がBlu-ray高画質で。そしておまけにサウンドのみのCD2枚付き。「IMAGINAERUM」ツアー中に、ヴォーカリストのアネッテの首から急遽登場したオランダ出身のフロール・ヤンセンFloor Jansen(1981年生まれ)によって、一層パワー・アップしたご存じフィンランドのナイトウィッシュNightwish。多くの期待をもってしてここにライブ映像がリリースされた訳だ。
この映像アルバム4枚組で、8月3日に出演したドイツのフェス<the Wacken Open Air festival>のパフォーマンス映像を収録している。17台のカメラを駆使して撮影された約85分のライヴ本編に加え、CDとBlu-rayには120分のツアー・ドキュメンタリー「Please Learn The Setlist in 48 Hours」やPV、ツアー中に撮影されたというテーブル・ホッケー「NIGHTWISH Table Hockey Tournament」の映像を収めたボーナス・ディスクも付属された。(もちろんDVD盤もあるが、この映像ですから是非Blu-rayで)
(Members)
ツォーマス・ホロパイネン Tuomas Holopainen - Keys&Piano
エンプ・ヴオリネン Emppu Vuorinen - Guitars
ユッカ・ネヴァライネンJukka Nevalainen - Drums
マルコ・ヒエタラ Marco Hietala - Bass, Vocals
フロール・ヤンセン Floor Jansen - Vocals
トロイ・ドノクリー Troy Donockley - Uilleann Pipes, Low Whistles, Vocals
とにかく2012年秋のUSツアー中に、突然女性リード・ヴォーカルのアネッテが解雇という驚きの顛末。このツアーは彼女無しで2012年始めからヨーロッパ・ツアーを行っており、そして彼女は出産後の秋からの参加であったが、如何にも力不足というかバンドのツォーマス以下の彼等の期待に添わなかったというのが実情だろう。このあたりのドタバタがドキュメンタリーでしっかりと見れる。特に2012年9月28日のOGDEN THEATER(DENVER USA)から顔を見せず、当日会場にて、"彼女は発熱、嘔吐などで出演不可であること"のトロイ・ドノクリーとツォーマス二人での挨拶があり、公演スタート。なんと代役はその当日公演開始55分前に2人の女性を立てた。それはALISSA WHITE-GLUZとELIZE RYDの二人で、片手に歌詞ペーパーを持ちながらの演技だった。こんなことが記録されていて、今回のドキュメンタリーはなかなか見応え有り。
さてそこで、なんとREVAMPのフロール・ヤンセンに連絡して、二日間で15曲の特訓。10月1日のSHOWBOX SODO(Seattle .USA)から彼女の特別参加リード・ヴォーカルでUSツアー公演を継続したのだった。しかしその結果の反響は凄く、むしろプラスに作用して各地での公演は大成功を収める。何と言ってもプロは凄いですね、フロール・ヤンセンは二日間であれだけの曲を身につけたんですから。そして彼女は大柄でロック・パフォーマンスも地に着いており、しかも高音までしっかり伸びるヴォーカルと、つい当時我々も期待してしまったぐらいであるから。
とにかくその後のUK、フインランド、ブラジル・リオなどの公演は大成功をおさめる。
そしてこのツアーに同行となったヴォーカルのフロール・ヤンセン (REVAMP, ex-AFTER FOREVER)と、マルチ奏者のトロイ・ドノクリーTroy Donockley (uilleann pipes, low whistles, vocals) は、今年秋になって、ナイトウィッシュに正式加入したと発表。トォーマスは「我々はバンドのラインナップについての決断を2014年まで待つつもりだったが、この1年間の活動でFloorとTroyがバンドにマッチしていることが分かった」と説明している。これも又驚きのニュースであった。(2014年はナイトウィッシュのツアーは休みのため、フロール・ヤンセンはREVAMPの活動は続けるようだ)
(ライブ映像リスト)
01. Dark Chest Of Wonders 02. Wish I Had An Angel
03. She Is My Sin 04. Ghost River
05. Ever Dream 06. Storytime
07. I Want My Tears Back 08. Nemo
09. Last Of The Wilds 10. Bless The Child
11. Romanticide 12. Amaranth
13. Ghost Love Score 14. Song Of Myself
15. Last Ride Of The Day 16. Outro (Imaginaerum)
(BONUS 17. I Want My Tears Back 18. Ghost Love Score)
私としての歓迎は、フロールと共にもう一つは、イリアン・パイプのトロイ・ドノクリーの参加だ。彼の演奏によりムードは更に広がり、ナイトウィッシュのサウンドに更に厚みが加わった。彼は思い起こせば、アイオナIONAとの共演があるが(確か一時正式メンバーになっていたとも思うが)、ナイトウィッシュのアルバム「IMAGINAERUM」 に貢献し、2012年のツアーには同行している。とにかく印象に残る民族サウンドの名手だ。
この映像アルバムのカメラ・ワークは見事で、彼等の今までのモノの中では当然最高に位置する。Blu-rayの機能を十分堪能できる。そして上記18曲のステージをたっぷり見れる。若干難を言うと、サウンド面に於いて重低音の録音がやや弱く、音域が狭い感がある。先日のドリーム・シアターのライブ映像ものとの比較ではその点が一歩譲っているといえる。
いずれにせよ、とにかくフロール・ヤンセンとトロイ・ドノクリーの合流は、もともとのナイトウィッシュのメンバーに、非常に明るいパワーを及ぼしたと言っていい。そして結果的に、この「IMAGINAERUM」ツアーは、大成功となった。そして直ちにライブ映像盤のリリースとなって我々を喜ばせてくれたのである。こうしてシンフォニック・メタル・バンド(ゴシック・メタル)の雄が、かってのターヤがヴォーカルをとった頃の活力がここに再び蘇ってきた感があり喜んでいるところだ。
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コメント
ホントに、これはもう強烈に最高ですっ!ここのところコイツばっかり見て聴いてる次第で、曲の深さも演奏も歌もバンドも演出も全て感動的で正に絶品♪
投稿: フレ | 2013年12月16日 (月) 22時09分
フレさん、今晩わ。コメント、トラックバック有り難うございます。私もこのところ明けても暮れてもナイトウィッシュですね。
ターヤの「End Of An Era」以来の映像名盤の登場ですね。しかしフロール・ヤンセンを引っ張り込んだのは成功でしたね。なにせ体格が良いので迫力がある。そして彼女はターヤでもなく、アネッテでもなく自分を目指すと言い切っているところが良い。さてここで一年かけて新作作りに入るのでしょうね。期待しています。
投稿: 風呂井戸 | 2013年12月16日 (月) 22時31分
えっアイオナはどうなるの?
あのイーリアンパイプh、変なツィンギターより強力なのに
フロール・ヤンセンとトロイ・ドノクリーですか。
とんでもないのを引っ張って来ますね。
投稿: nr | 2013年12月20日 (金) 23時50分
nrさん、今日わ。
・・・・・ですよね。あのアイオナはどうなっちゃうんでしょうかね。トロイ・ドノクリーは、nightwishの正式メンバーといえども、多分要請があればアイオナには参加すると思います。2014年はnightwishは、ツアーはお休みでアルバム製作に入りますので、ドノクリーにとっては両方のアルバム作りはこなしてくれるでしょう。
しかし、一方ターヤはWithin temptationと共演したり、何が起こるか解りませんね。
投稿: 風呂井戸 | 2013年12月21日 (土) 13時33分