« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »

2014年3月26日 (水)

私の愛する老兵カメラ(4) コニカ「Pearl Ⅳ」 / ハロルド・メイバーン・トリオHarold Mabern Trio

小西六のセミ版スプリング・カメラ=パールpearl Ⅳ

 ドイツのイコンタから出発して、私の愛する老兵カメラを紹介しているが、いよいよ国産カメラである。これも流行の6×4.5の120フィルムでのセミ版カメラ。なかなか快適なスプリング・カメラである。 
 これは日本で最も古いカメラ・メーカー小西六写真工業の戦前の昭和8年から生産したロールフィルムのスプリング・カメラからの流れで出来上がったもの。戦前は昭和13年セミパールが登場している。そして戦後になってその完成度の深めたカメラであった。    

Pearl4

          KONISHIROKU  Peal Ⅳ No.800416
          Konishiroku  Hexar   1:3.5  F=75mm  No 1773650
             SEIKOSHA-MXL

 小西六(コニカ)といっても今は知っている人も少なくなって寂しい話であるが、私は結構愛好者であった。

Pearl4c  このカメラは、戦後24年にパールⅠ型、26年には距離計の改造型パールⅡ、昭和30年パールⅢ、昭和33年にはボデーは新型となり、このパールⅣが登場する。これでこのセミ版カメラのパール・シリーズは完成するわけであるが、何と言ってもⅣ型になって高級カメラとなるが、その搭載されたレンズの素晴らしさも当時はファンを惹きつけていた。それは3群4枚テッサータイプのヘキサー75mmF4.5は、コニカの面目躍如と言ったカメラであった。
 しかし、フィルムの質の向上もあったと思われるが、当時より135フイルム(35mm)の時代となり、このカメラも5000台ほどの生産で幕を閉じたようだ。
 その後も私にとっては、ライカのMマウント採用のコニカ・ヘキサーRFと愛機は繋がっていったのであった。

<今日のミュージック>

寺島靖国「Jazz Bar 2004」      
DIW Records  TYP-004 , 2004  ・・・・から

Jazzbar2004 この「2004」では、寺島靖国は相当のお気に入りなんでしょうね、又もやジャネット・サイデルのヴォーカルが登場するが、それはそれまでのところとして・・・・・。
 やはりこのアルバムでは、前半はあまり気合いが入らないが、中盤から後半になってなかなか聴きどころが登場する。
 特に後半のハロルド・メイバーン・トリオHAROLD MABERN TRIOのアルバム「Lookin' on the Bright Dide」(1993)からの”It's a lonesome old town”~アーク・サノARK SANOのアルバム「Let's Listen To It」(1999)からの”the best thing for you”の両ピアノ・トリオの2曲の流れが私にとってはお気に入りでしたね。
 特にメイバーンは、あの大きな体から対照的な繊細な優しいピアノ・プレイを展開するところが魅力です。

Lookin Harold Mabern Trio
「Lookin' on the Bright Dide」

                     1993
       Harold Mabern (piano)
        Jack Dejohnette (drums)
        Christian McBride (bass)

411g8vuifl__sl500_aa280_ Ark Sano
「Let's Listen To It」

          1999
      Ark Sano (piano)
      Dan Lutz (bass)
      Rob Perkins(drums)

(試聴)Harold Mabern trio

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年3月21日 (金)

私の愛する老兵カメラ(3) 「ROLLEIFLEX」 / スールヴァイグ・シュレッタイェル Solveig Slettahjell

すまだまだ現役そのものの二眼レフカメラ

 二眼レフカメラは私の実は原点カメラなんです。既に小学生から親父に持たされて撮影していた。クラスの記念写真も撮ったりしたものです。そしてフィルム現像・引き延ばしプリント・水洗・フェロ乾燥を全て自分でやるというところでした。
  しかし当時はこのローライなんぞは絶対に小学生は持てないカメラで、当然私の持ち物は戦後のこのカメラ思想をまねた安物日本製二眼レフだった。しかしスクエアフォーマットの上から覗いた左右反対の世界は、これぞ「ザ写真」という気分でした。

Rollei1

                               ROLLEIFLEX  3.5F (FRANKE & HEIDECKE) 2265951
                                     planar  1:3.5  f=75mm  carl Zeiss Nr3270660

 さて、このローライフレックスは、独逸(ドイツ)という国の象徴のようなカメラで、第二次世界大戦の敗戦国になってパテントが解放されて、初めて世界でまねをして作れるようになったいわく付きのもの。
 ドイツのフォクトレンダー社を退社したパウル・フランケとラインホルト・ハイデッケの二人で開発した二眼レフの登場は1929年で、ローライフレックスオリジナルと言われるもの。これは117フィルム使用の6枚撮り。
 一般的に日本で親しまれたのは、120フィルムを使用するようになってのものである。そして現在も愛されていて使用されているのは、1959年登場の上のローライフレックス3.5F(プラナー75mmF3.5又はクセノター75mmF3.5)、そして1960年にはローライフレックス2.8F(プラナー80mmF2.8又はクセノター80mmF2.8)の登場で、レンズの優秀性もあり完成型になったと言って良い。

Img2  とにかくこのカメラを持って撮影にスタンバイしてみると、如何に工夫の凝らされた機器であることが解る。ここまで研究つくして作り上げるかと・・・まさにドイツなのだ。ウエスト・レベル撮影の映像のピント合わせは勿論、露出計付きの絞り、シャッター・スピード設定全てが上から見た位置で出来る。フィルム巻き上げ、シャッター・チャージも同時に出來というメカニカル・オートが完成している。ここで私が講釈を述べるまでもなく、現在も愛され活用されているカメラだけあってその中身は濃い。
 私は、このカメラを持ち歩く方が、なんとなく既に紹介した戦前のスプリング・カメラより気恥ずかしくなるなのは何故だろう。つまり如何にも好き者って感じがするせいだろうか?。これぞカメラって感じがするためだろうか?。いずれにしてもカメラ好きの頂点にあると言って良いものである。

<今日のミュージック>

寺島靖国 「Jazz Bar 2003」 (DIWRecords TYP-003)より・・・・・

Jazzbar2003
 寺島靖国のこのシリーズは、目下「2013年」ものまで続いているわけであるが、私は意外にこの「2003」はあまり聴かない。「2001」「2002」に比べるとちょっと刺激が少なかった。ジャケも魅力的に続いているのであるが、この年のものはちょっとランクは下。何時も聴き入るピアノ・トリオものもそれほど面白くない。そこで、このアルバムでは次の女性ヴォーカルものを選ぶ事にした。

SOLVEIG SLETTAHJELL ”My Heart Belongs To Daddy”

 この誰でも知っている曲をスールヴァイグ・シュレッタイェルがここまで歌い込んだところに喝采を浴びせるのである。録音もなかなか生々しくて迫るものがある。
 

Solveig 彼女の1stアルバム「Slow Motion Orchestra」(Bomba Records BOM22154/2002→) からの曲。

    Solveig Slettahjell(vo)
   Sjur Miljeteig (trumpet)
   Per Oddvar Johansen (drums)
   Mats eilertsen  (doublebass)
   Morten Qvenild (piano)

 
 
彼女はノルウェーの個性派ヴォーカリスト(1971~)で、彼女なりきのヴォーカル・センスが見事。やや哀愁感を持たせながらも、暗くならずに心に響かせる。声の質も格別特異的でも無いがややハスキーになるところもあって妙に印象に残るのである。彼女は目下数枚のアルバムをリリースしている。

(試聴)

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2014年3月15日 (土)

私の愛する老兵カメラ(2) 「セミイコンタ」 / ジル・エキミアン・トリオGilles Hekimian Trio

スーパーイコンタの弟分~セミイコンタ ZEISS IKON 520 (6×4.5版)

 手持ちの独逸製スプリングカメラの最高傑作「スーパーイコンタ」を前回紹介したが、あれは120フィルムの6×9版であるが、丁度その半分の6×4.5版の弟分カメラ・セミイコンタも日本ではなかなかの人気だった。私の手持ちのものは、その特に前期のもので、あのドレー・カイルプリズム方式というピント合わせのないものであるが、これがなかなかブローニー版カメラにして小型そのもので、快適である。(後にピント合わせの付いたものをスーパーセミイコンタと言う=これは日本に於けるカメラ製造の基本思想になるぐらいのもの)

Photo

                 IKONTA (セミイコンタⅠ)
                 Tessar 1:3.5  f=7cm  Carl Zeiss Jena Nr 1565886
                 COMPUR-RAPID

  おそらくこれは1934年製ではないかと思う。まあ私の生まれる前の製品であるから個人的には完動しているところは貴重と思っている。この後1936年からはシャッターレリーズがボディーに付くことになるが、これはまだレンズ側にある。ファインダーは当初枠だけであったようだが、これの機器にはレンズが付いている。ピント距離はfeet表示。これを頭で計算して設定するところが又楽しい。絞りは3.5-22。又当時は120フィルムで6×4.5で撮るという感覚がなかったようで、フィルムにその為の数字が印刷されていない為、6×9版用の数字を使い2つの赤い窓が有り、それによって9cmの1/2を確認するようになっている。

Fujigs645pro  しかしこの蛇腹をたたむとほんとにコンパクトで、120フィルム撮影機とは思えないスモール・サイズを実現している(約11×8×3.5cm)。6×4.5版で日本製もここまでコンパクトにはなかなかまねをしても難しかったようだ。(FUJIFILMがセミイコンタから50年後の1983年にこのセンスでレトロを現代にと開発・発売した「GS645professional」(写真→)は、レンジファインダーで75mmレンズで私は即とびついたが、ボディーは遙かにセミイコンタより大きい)
  このセミイコンタを持ち歩いているだけでも楽しい。そしてボタン一つでファインター開き、スプリングによる自動起立で一気にたたまれたジャバラが伸びて、撮影準備状態になるところは快感。まだ健在のこの静かなシャッター音は魅力でもある。後は撮影の出来不出来は撮影者のセンスにまかせての話で、これが大きな楽しみの一つ。

<今日のミュージック>

Jazzbar2002 寺島靖国「Jazz Bar 2002」
DIWRecords TYP-002  / 2002   ・・・・・・・からの一曲。

GILLES HEKIMIAN TRIO ”Inner Swing” (これはアルバム「EQUILIBRES」-Atelier Sawano AS008 2000年リリース。1977年録音、から)
 フランスのジル(ギレ)・エキミアン・トリオのこの曲は、ピアノ、ベースが対等にメロディーを奏で合うところの美しさと躍動が、そこには何とも言えない迫力がある。そしてドラムスも中間から後半にかけてソロ・パートがあって、まさにこれぞトリオそのもので感動を誘う。(このトリオ、その後は全く情報なしなんですが・・・?)

members:
Gilles Hekimian : piano
Pierre Yves Sorin : bass
Stephane Gremaud : drums


Equilibres2 「EQUILIBRES」-tracklist:
1. Billard Party
2. Pour Cole
3. Nica's Dream
4. Pays Cathare
5. Ballade Pour G
6. Inner Swing
7. Nardis
8. Improvise

 この「Jazz Bar 2002」は、その他、Mongef Genoud Trio ”We Will Meet Again”、Simple Acoustic Trio”Sleep Safe And Warm”、Tom Cohen Trio”Passacaglia”等々非常に中身は濃い。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2014年3月10日 (月)

私の愛する老兵カメラ(1) 「スーパーイコンタ」 / ジャネット・サイデル

独逸ツアイスイコン社製スプリングカメラの最高傑作

 私のカメラ歴は昭和20年代(1950年代)後半にさかのぼる。早い話が父親が写真、カメラに趣味があったことにより、私も小学校時代からカメラを手にして撮影をしたという経歴なのだ。
 そして最も印象が残っているカメラは、今も健在の独逸(ドイツ)ツアイスイコン社製の「スーパーイコンタ」であった(写真↓)。

P3091717

          SUPER IKONTA  530/2 
          ZEISS IKON Tessar 1:3.8 f=10.5cm  CarlZeiss Tena Nr 1794461

          1~1/400 COMPUR-RAPID

 このスプリングカメラの感触は最高ですね。ボタンを押すとビュー・ファインダーが開くと同時にスプリングの力で自動的にカバーが開き起立して撮影状態になる。こんな折りたたみ式蛇腹カメラだ。
 このカメラは120フィルムにより、6×9cm判の撮影が出来る。しかもそこがドイツらしいところで、6×4.5cm判そして6×6cm判の撮影も可能なのである。
 又このカメラはドレー・カイルプリズム方式といって回転プリズムによるピント合わせ機構もある。このメカニズムは前玉を繰り出すと同時にギアを介して2枚のプリズムをドライブする。そしてプリズムともう一つの窓から入ってきた光と重なって二重像を形成してピント合わせを行う(二重像合致式)。この正確性が凄い。

 とにかく1934年から生産され、戦中戦後を経て1957年まで生産された息の長いカメラであった。多分ここに紹介した所持品は戦前型ではないかと思う。

 とにかく、このカメラは私の家族の歴史をしっかり写し込んでくれた。そして60年を経過しても健在であるところに、昔のメカニカル・カメラの恐ろしいまでの魅力が詰まっている。

<今日のミュージック>

 寺島靖国「Jazz Bar 2001」から・・・・

2001_2

 私はオムニバスCDってあまり好きで無い。アルバムを通して一つの作品として評価したいのである。しかし不思議にこの寺島靖国のシリーズはなんとなく聴いてきた。今年でこのシリーズも13年になるのである。途中は私は抜けてしまっていたことも結構あったが・・・今になって何とか埋めあわせて聴いてみるとそれなりに面白い。
 彼はレコード会社の選曲で無く、自分の選曲を強調している。だからこそ価値があると言うのである。確かに我々にとっても思わぬ発見があることがある。このアルバムは最初を飾るのはケニー・バロン・トリオである。

The_art_of_lounge_2  今日はその「Jazz Bar 2001」から、もう今となれば、ベテランのオーストラリア女性シンガーのジャネット・サイデルJanet Seidelの曲”Comes Love”を取り上げる。(アルバム「The Art Of Lounge」(LA BRAVA LB9702)
 彼女のヴォーカルは極めてオーソドックスな所謂一般受けタイプ。多くのアルバムがある。

(試聴)これはYouTubeに見つからなかったので、同じアルバムから”The Very Thought Of You”

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2014年3月 6日 (木)

ブラッド・メルドー BRAD MEHLDAUのニュー・アルバム 「MEHLIANA-Taming The Dragon 」

メルドー、本気か?~エレクトリック・デュオ

<Jazz(Altenative、Contemporary) , Progressive Rock , > 
 BRAD MEHLDAU & MARK GUILIANA
       
 「MEHLIANA  Taming the Dragon」
         NONESUCH Records  / CD / NONESUCH 7559-79579-5 / 2014

Mehliana

01. Taming the Dragon*
02. Luxe**
03. You Can't Go Back Now**
04. The Dreamer**
05. Elegy for Amelia E.**
06. Sleeping Giant*
07. Hungry Ghost*
08. Gainsbourg*
09. Just Call Me Nige**
10. Sassyassed Sassafrass*
11. Swimming*
12. London Gloaming**

(*印ブラッド・メルドー、 **印ブラッド・メルドー&マーク・ジュリアナ

Brad3b BRAD MEHLDOU : Synths, Fender rhodes, Piano, Voc.
MARK GUILIANA : Drums, Electronics

 メルドーがマーク・ジュリアナとのエレクトリック・デュオを展開。もともとこの二人、もう数年前から実験的プログレッシブ・ミュージックを展開してきている。
 そこで登場のこのアルバム。しかし何たるや凄いジャケですね。そしてなんとなんと一曲目”Taming the Dragon”が迫力がある。”いっやー、来たな”とエレクトリック・サウンドと彼のヴォーカルの格好良さに連れ込まれる。そして2曲目” Luxe”これもなかなか圧倒するパワーが湧いてくる。フュージョン、ファンキー、コンテンポラリーと言うニュアンス。そう言えば、昔ハービー・ハンコックがそうした時代があったのを思い出した。ジャズ・ファンキーと言うか、ロックとのクロスオーバーを試みた(あの「シークレッツ」 というアルバムがお気に入りだった)。あれも結構楽しんだので、”やや、メルドーもおまえもか?”と、このアルバムと向き合うのだ。

 しかしメルドーは、あのハンコックのロック・ファンキーとはちょっと違う。なかなかムードのある曲も流れてくるのだ。かってのプログレッシブ・ロックにも通ずる美しさも・・・、ちょっとイーノを思わすところもある。
 メルドーの単なる実験的世界だけとはこれはどうも言えない。既に彼はこの道でもあるところに自分を見つけているのだろう。5曲目の” Elegy for Amelia E”からムードが変わってくる。あの伝説の謎の死を遂げた女性飛行士のアメリア・イアハートに捧げたのであろうか?、メルドーがどんなところから彼女に関心があるのだろうか?、バックはスペーシーでありながら、Elegyと言うだけに哀愁が漂っている。私はこうした曲が登場するとは良い意味で意外であった。そしてこのエレクトリック・ピアノをアコースティックで演じたらどうなるのだろうか、興味は尽きない。
 
 ドラムスとエフェクト担当のジュリアナは1980年ニュー・ジャージーの生まれ、あのイスラエルのアヴィシャイ・コーエンとトリオで、コンテンポラリー・ジャズを展開した強者(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/avishai-cohen-t.html )。
 そして”Hungry Ghost”で次のこのデュオの楽しさを披露する展開に入る。結局のところ挑戦者メルドーの好きな一つの世界をやっているアルバムなんでしょうね。”Gainsbourg”も最後は思索的に終わらせるところがにくい。しかしこうしたアルバムをリリースする彼の度胸には驚かされた。しかし私のミュージック愛好歴からは何の抵抗もなく聴き込んだというのは言うまでも無い。

(試聴) ”Hungry Ghost”,  ”Just Call Me Nige”

| | コメント (4) | トラックバック (3)

2014年3月 2日 (日)

ティエリー・ラング・トリオThierry Lang Trio 「PRIVATE GARDEN」

リリシズムに溢れる美学だ!

<Jazz> THIERRY LANG TRIO 「PRIVATE GARDEN」
              Fremeaux & Associes / France / CD / EL2210 /1995

Privategarden

 ベテランの評判は聞いていても・・・聴く機会を失っていて初めて聴いたというアルバムの紹介シリーズ第三弾!
 ヨーロッパの抒情派ピアニストをこよなく愛している私ですが、ベテラン組となると、昔の私の入り口であった粋なフランスのジャック・ルーシェから始まって、イタリアはエンリコ・ピエラヌンツィ、スウェーデンはラーシュ・ヤンソンなどなど、そして今旬のジョバンニ・ミラバッシ、トルド・グスタフセン以下多くのピアニストが頑張っている。
 そして、こんなの聴いてなかったのか?と笑わないで下さい。ここにこうして取り上げるのはやはり納得のアルバムであったと言うところなんです。こうゆうのがまだまだ私には結構あるんですねぇ~~、ここに登場出来るのは、これも友人のおかげなんです。

  Thierry Lang : piano
  Ivor Malherbe : double bass
  Marcel Papaux : drums

Thierry12   このアルバムはこんな取り合わせの標準的ピアノ・トリオでの1993年録音ものだが、リーダーのティエリー・ラングは1956年、スイス・フリーブール州、ロモン生まれ。5歳でピアノを学び始め、21歳までクラシックを学んでいた。15歳にしてBill Evansを初めて聴いて感動、以来ファンであるという。クラシックを学びながらもジャズに興味を持つようになったと。既に多くのCDをリリースしているベテラン。
 2008年、作曲家、演奏家、教育者などの文化芸術に対する貢献により、フランス文化省から芸術文化章を受章、更にヨーロッパ大学より名誉学位を授けられている。

Tracklist (*印はThierry Lang自身のオリシナル曲)
1.A Star To My Father *
2.Nunzi *
3.Stella By Starlight
4.Giant Steps
5.Boulevard Perolles *
6.Private Garden *
7.I Hear A Rhapsody
8.Nane *

 もう20年前の録音でThierry Langのプロデュースものだけあって、彼のオリジナル曲が8曲中5曲が登場して彼一色のアルバム。私は欧州の近年のピアニストに大いに魅力を感じているが、彼のようなベテラン組もなかなかお見事です。このアルバムは彼の出世作と言われているだけのものだけあって、冒頭の自曲”.A Star To My Father ”そしてそれに続く”Nunzi”と耽美的というかリリシズムというか、流麗なピアノの響きの多彩な流れるメロディーの美しさは圧巻である。
 それでもよくしたもので、なんとなくエヴァンスを臭わす展開が感じられるが、アルバム・タイトルとなる曲”Private Garden ”では、ピアノ・タッチの優美な世界の素晴らしさに、不思議にベースもドラムスも実に美しい味を見せるのである。
 そしてジャズ・ピアノとは言え、何故か演奏者も襟を正して正装で演じているかの如く感ずるものを醸しだしていて、欧州美学が品を持って伝わってくるのである。

(試聴)

| | コメント (5) | トラックバック (0)

« 2014年2月 | トップページ | 2014年4月 »