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2014年4月24日 (木)

私の愛する老兵カメラ(7) : オリンパス・ペンF / ミシェル・ビスチェリアMichel Bisceglia ピアノ・トリオ

”女王”、”貴婦人”とまで言われたカメラ
   ~Olympus-Pen F~

 さてここまで来ると、もはや老兵といえども現役といってもいいものになる。1960年代は、戦後の日本にとっては歴史的に重要な時代であった。60年安保闘争など戦後の日本の進むべき方向に多くの人間が暗中模索しながらも経済は成長していったのである。こんな時代に出現したカメラは現在までフィルムからデジタルに変換されたといっても、カメラ自体の基本的な成長の基盤になった。
 特にレンジファインダーカメラから一眼レフカメラに発展した時代だ。ニコンは1959年にニコンFを発表して発展の60年代に突入。
 一方、オリンパスはライカ版カメラ(35mm版=36×24mm)の1/2になるハーフ・サイズ(24×18mm)のフィルム・フォーマットのペン・シリーズを1959年(昭和34年)に発売。これが大衆カメラとして大ヒット。そしてそのハーフ版カメラの高級化として、1963年には遂に歴史的にスマートなデザインでユニークなメカがぎっしりと詰まった一眼レフのオリンパスペンFの登場となる。

Penf

 これは、目下、出番は無いのか?と待ちつつ、私の横の除湿箱に鎮座しているオリンパス・ペンF(シャッターダイヤル連動の専用露出計を装着している)。このカメラのエレガントなスタイルは、「女王」と呼ばれるに相応しいものであった。しかも一眼レフとしてレンズ交換も可能、ポロプリズムと言われるファインダー方式、更にロータリー・シャッターという画期的な方式など、小型ボディーに詰め込まれている中身は革新的なものであった。そこで私はまだ収入の無い時代で、親に懇願して買ってもらった唯一のカメラがこれである。そしてこのカメラには当初ズームも含めて4種の交換レンズがあり、アクセサリーの豊富さも、オリンパスの総力を挙げて構築されている(なんと最終的には18種の交換レンズを持つ大システムが出来上がることになった)。

Penft_2  右は、1966年にTTL露出計内蔵の「オリンパス・ペンFT」に改良されたもの。
 その完成度は一眼レフ特有のペンタプリズムの飛び出した軍艦部でないスマートなスタイルと機能の先進性の両面から絶賛を浴びたのである。このFTになると現在もフィルム・カメラの楽しさを充分味わえるため、中古市場でまだまだ健闘している。私の場合も現役カメラとして遊び心で使用しているものだ。
 とにかくこのハーフ版カメラは、今のデジタル機のように気軽に撮影出来るところだ。36枚撮りの35mmフィルムで72枚撮れるわけで、その手軽くシャッターを切れる多撮の楽しみを教えてくれた歴史的カメラなのである。

<今日のミュージック>

(Jazz)

寺島靖国「Jazz Bar 2007」
TERASHIMA RECORDS / TYR-1002 / 2007

Jazzbar2007 ”Jazz Bar”シリーズも年1枚のペースで、2007年には、発売から7年目。それぞれ過去のものはそれなりに好評で、ここに7枚目となるわけだ(昨年の「2013」で13枚となった)。やはり7年となるとそれだけ実が無いと続かない。そしてここまで来ると佳境に入ってきたと言っていいのだろう、この「2007」はなかなか味のあるオムニバス盤となったのだ。 これぞオリンパス・ペンFにふさわしい”美”のアルバムである。

 トップを飾るは、チェコのNAJPONK TRIOの” I'll Remember 21st May”からスタートするが、寺島の好きな哀愁感あるピアノ・トリオが冒頭に出てきて、このアルバムには自ずから期待を持たせてくれた。その中身は、ピアノ・トリオが洪水のように襲ってきて聴き応え十分。

Jazzbar2007list2  このオムニバス版のTrackListは左のような全13曲(クリック拡大)。
 中でも4曲目のミシェル・ビスチェリアMichel Biscegliaのピアノ・トリオものの”Paisellu Miu”には、ただただため息の美旋律に圧倒される。私の初めて知ったトリオであった。これは2007年のアルバム「INNER YOU」からの曲。ビスチェリアはベルギーのピアニストだが、どうもイタリア系の人らしい。このアルバムのメンバーはMichel Bisceglia (p) 、Werner Lauscher (b)、 Marc Lehan (ds) となっている。

 更に更に・・・ピアノ・トリオの美旋律版続きます。Jassica Williams の”Soldaji” も素晴らしいライブ演奏。引き込まれますね。その上、カナダのベーシストMike Downes の”Suite For S.A.~GEMINI”もこの叙情的な世界は良いですね。そしてまだまだ続くのです。とにかくこの「2007」は、まさに叙情的、哀愁的、美旋律好みのピアノ・トリオ・ファンにはたまらないアルバムに仕上がったんでね。最後はJames Pearson Trio の”美”で締めくくるのですが、このシリーズ今日までの13枚のトップにも位置してよいアルバムと評価したい。

(試聴) Michel Bisceglia "Paisellu Miu"

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コメント

風呂井戸さん、お久しぶりです。

オムニバス盤というと敬遠しがちですが、これはイケル!!
聴いたことがない人だけど、(風呂井戸さんの言う通り)美旋律に圧倒されますなあ。
イタリア系らしくないけど、、、 (笑)
覚えておきましょ、ミシェル・ビスチェリア。
しっかし、どっから探して来るんでしょうかね?
畏るべし!、寺島氏のJazz Barでんな。

ではでは。

投稿: nanmo2 | 2014年4月27日 (日) 21時08分

nanmo2さん、こんにちわ。
 一般的に、オムニバス盤ってどうもしっくり来ないのですが、このJazz Barrは取り敢えずここまでの13枚は持つことになってしまってます。それだけ寺島氏は我々の聴き心を刺激するのがうまいということでしょうか?。あまりメジャーでないところも探ってくれるところが・・・・魅力と言えば、魅力ですね。

投稿: 風呂井戸 | 2014年4月28日 (月) 16時46分

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