アレッサンドロ・ガラティAlessandro Galatiの思索的美学の集大成:「Seals」
久々に浸れたガラティの世界
<Jazz>
Alessandro Galati Trio 「Seals」
VIA VENETO JAZZ/ VVJ 090 / 2014
Alessandro Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)
~このアルバムのHMVの紹介文~
イタリアン・ジャズ名門レーベル、V.V.J.のニューリリース
叙情感溢れるプレイで人気上昇中の、アレッサンドロ・ガラーティのトリオ・アルバム。
ビル・エヴァンスのスタイルを継承する叙情派として、イタリアの音楽誌『ムジカ・ジャズ』で絶賛されたピアニスト、アレッサンドロ・ガラーティのピアノトリオ・アルバム。スタンダードの「Cherokee」「Softly As In A Morning Sunrise」「So In Love」なども収録。クラシカルなバラードになった「Cherokee」では、アレンジ・センスが光る。ECMを思わせる透明感溢れるサウンドは、ヨーロッパ・ジャズ・ファン必聴。
収録リストは左の如く(クリック拡大)。
2、5、10以外の10曲はガラティのオリジナル曲。内容はまさにHMVの紹介文のとおり・・・・久々のアレッサンドロ・ガラティにもう言う言葉も無く聴き惚れてしまった。
スタートから思索的な、そしてしっとりと心に迫ってくる曲で離れられなくなる。
あの名作「TRACTION AVANT」以来、もう数えてみると20年になるんですね。彼自身も円熟していることだろう。このアルバム全曲素晴らしく、ジワッと迫ってくる哀感に浸れるのである。そして最後を飾るCole Poterの”So in love”のメロデイーがガラティのピアノの旋律によって哀愁たっぷりに止めを刺すべく襲ってくる。あっという間の50分である。
彼はイタリア・フィレンツェ生まれというから生粋のイタリア人なんでしょうね。イタリア伝統の音楽的世界が体に流れているとしか思えない。元々はクラシック・ピアノを学んでいたようであるが、ジャズ・オーケストラに身を寄せ、ジャズを学んだらしい。キース・ジャレットにも心酔していたようで、現在はビル・エヴァンスを継承する抒情派として欧州でも代表的なメロディー・メーカーと言われている。
このアルバム、もう私が何をか言わんや・・・というところ。先ずはもって聴いてみてください。
(参考)
1.http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-d546.html
2.http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/alesssandro-gal.html
(試聴) ”Seals”
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コメント
私もほぼ毎日聴いています。抒情に走りすぎることもなく、期待を裏切らない新作アルバムでした。
投稿: 爵士 | 2014年4月 9日 (水) 17時42分
爵士さんこんにちわ。コメント有り難うございます。そちらは花、花、花・・・・で羨ましい春ですね。私の方はまだ桜もつぼみが少し膨らんだ程度です。
このガラティの新作はあまりそこらで大々的には取り扱っていませんが、私にとっては大作でした。そうそうこの新作が出るニュースは爵士さんからでしたね。どうもどうも・・・です。
投稿: 風呂井戸 | 2014年4月 9日 (水) 17時55分
風呂井戸さん、こんにちはmonakaです。
久しぶりにガラティで素晴らしいアルバムが出ましたね。
私は大好きな1曲で大満足です。ガラティの独特な和音が心を揺らぎます。
また日本に来てほしいピアニストですね。
TBさせていただきます。
投稿: monaka | 2014年4月 9日 (水) 22時03分
monakaさん、コメントそしてトラックバック有り難う御座いました。ローカルに生息する私は(笑)ライブには参加していませんが、彼のアルバムには感動しっぱなしです。今回のものは特に彼のそのものを感じ取れます。録音も良いし納得ものですね。
投稿: 風呂井戸 | 2014年4月 9日 (水) 22時28分