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2014年6月17日 (火)

デジタル機時代のレンズ遊び~ソフト・フォーカス画像の世界:キヨハラ・ソフト「VK50R」

「ベス単フード外し」から「キヨハラ光学ソフト・レンズ」へ

 デジタルカメラ時代とは言え、ソフト・フォーカス画像を楽しむというのは変わってはいない。それには諸々の撮影テクニックがあるが、近年はデジタル・カメラの機能の一つとしてのデジタル処理による方法、そして画像ソフトによる方法などが横行しているが、やっぱりその味気なさはどうも納得できない。・・・・と、言うことになると昔ながらの方法論と言うことになるが、その一つはフィルターによる手法もある(例えばMARUMI DIFF-II)。しかしこれにも撮影者の要求は更に上に行って、結局は歴史的な「ベス単レンズのフード外し」という世界が・・・もう一つは「キヨハラ・ソフト・レンズ」といったところに落ち着いてしまう。

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 私も諸々研究してみたが、目下は上のような状態で撮影している。キヨハラ・ソフトと言われるレンズVK50R = KIYOHARA SOFT 50mm F1:4.5(1987年発売)を最近のNIKON フルサイズ・デジタル機に装着したところである。

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 例えば、左はこの組み合わせにより撮影した一枚だが(クリック拡大)、このようなものを撮り始めると結構病みつきになる。
 もともと、このようなソフト・フォーカス撮影は、ポートレート撮影などで、美しさが倍増して好まれたという経過もあるが、私の場合は対象は屋外の諸象に集中する。そのあたりは好みであるからどちらでも良いのだが。

 ここに使用しているハヨハラ・ソフトと言うレンズは、キヨハラ光学(本社:新宿)にて1986年に作成された「VK70R」が最初であるが、これは時代の流行のライカ版カメラに合うように作成されたレンズであった。しかし70mmレンズ(ベス単も72mm)ということで、標準よりやや望遠よりのため、後に標準レンズ50mmレンズとして開発されたものがこの「VK50R」である。

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 こんな手法は日本に於いて大正時代から始まった「ベス単フードはずし」が最初であったようだ。コダック社のヴェスト・ポケット・コダックVest Pocket Kodak(→他ブログから借用画像)という極めて小型で人気のあった単玉レンズ・カメラ(1群2枚)(1912-1925年 180万台を売った)は、シャープな撮影のため絞りをF11に制限されていた。その絞りをフードを外して明るいF6.8あたりまで開放にして早いシャッター・スピードで撮影を試みたところ、球面収差により魅力的な軟らかな描写が得られたことから、それを狙っての人気が沸騰したと云うことなのだ。それは決して焦点が合っていないのでなく、フレアなどで微妙なボケ味を生んでくれた。しかしそのカメラも、もともと127フィルム(ベスト判 6.5×4cm)カメラであり、既にライカ判流行に遅れての過去のものとなり、このレンズが手に入らなくなってきたためキヨハラ光学で研究開発して、極めてベス単フード外しと同様の効果を発揮するレンズを流行のライカ版カメラ用に制作した。そしてベス単フード外しの季刊写真誌『光大』(1986年4月号)に「VK70R試作完成」という見出しで発表され注目されたものという。

 キヨハラ光学では、結局のところこの24×36mm(ライカ版)カメラ用にVK70R、 VK50R の2レンズと、中判(ブローニー版)カメラ用に VK105L、 VK70R645 の2レンズ、計4種のソフト・フォーカス・レンズを開発した。
 そして現代になって、デジタル機も年々その画像は改良されフィルムの味付けに迫っている。そんな中で、フルサイズ機においては、かってのフィルム・カメラ感覚でレンズを操ることが出来るようになって、再びこんなソフト・レンズも貴重な出番が増えているのである。

(参考)VK50R(1987年発売) - 50mmF4.5。1群2枚+保護ガラス1枚。最短撮影距離0.5m。アタッチメントφ40.5mmねじ込み。マウント固定式でペンタックスK、オリンパスOM、キヤノンFD、キヤノンEOS、ニコンF、ミノルタMD、ミノルタ/ソニーα、コンタックスRTS、M42、コニカ、ライカR、リコー用があった。

          *        *        *        *        *

<今日のミュージック>

寺島靖国「Jazz Bar 2011」
TERASHIMA RECORDS  TYR-1027 ,  2011

Jazzbar2011
1.  LONGING / TOUHA / EMIL VIKLICKY 
2.  MISSION / VARGA GABOR JAZZ TRIO 
3.  TENNESSEE WALTZ / STEVENS,SIEGEL & FERGUSON TRIO 
4.  I WILL WAIT FOR YOU / LISA 
5.  CIRCLE / TRIOTONIC 
6.  DOUBLE VISION / KRIS BOWERS 
7.  OLD FOLKS AT HOME(SWANEE RIVER) / HARRY ALLEN 
8.  LANGHAM / TRIO THIS 
9.  WE'RE ALL ALONE / SIMONE KOPMAJER 
10.  TO WHOM IT MAY CONCERN / ESPEN ERIKSEN TRIO 
11.  THE LAZIEST GAL IN TOWN / JANE KRAKOWSKI 
12.  THE LETTER / SOPHISTICATED LADIES 
13.  MELODIE D'AMOUR / JEAN-PIERRE COMO 
14.  BEAUTIFUL CREATURES / BRIAN BROWNE 

 

 相変わらず、主としてピアノ・トリオの叙情的な、メロディアスなところを探し出してのオムニバス盤であるが、これで11巻目となるがなかなか健在。私の注目は 5.CIRCLE / TRIOTONIC 、 8. LANGHAM / TRIO THIS 、 10.TO WHOM IT MAY CONCERN / ESPEN ERIKSEN TRIO 、  14.BEAUTIFUL CREATURES / BRIAN BROWNE  といったところか。そうそうこのアルバムで、女性ヴォーカルとしてスウェーデンのLisa Lovbrandも注目された。

(視聴)

     Trio This 「Langham」

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コメント

お邪魔しま~す♪
初めまして。m(_ _)m

清原ソフト、我が家にも今週中には届きそうです。
ポートレートを撮らせて貰えるモデルさんが居るわけでも無く、ソフトフォーカスレンズはもっぱら花とか撮るのに使ってます。
現状で我が家でソフトフォーカスレンズと言える様なレンズはウチの兄貴が昔DIYした↓のレンズだけなんですね。でもそれでソフト効果は面白いとなり、清原ソフトに行き着きました。
普通のCANONとかのソフトレンズに行かないところが変人なのかも知れません。最初はベス単をポチってジャンクレンズに組み込もうと思ってたのですが、さすがにベス単自体がオークションに出てこず、またあってもDIYするには忍びない完品だったりするので躊躇してました。
我が家ではa7に付ける形になりますが、どんなか今から楽しみです。お邪魔しました。^^
http://ameblo.jp/kurenai-kohboh8888/entry-11814717145.html
http://ameblo.jp/kurenai-kohboh8888/entry-11830625242.html

投稿: あっちゃん | 2014年7月16日 (水) 03時29分

 あっちゃん(ここに”さん”を付けるのも変ですので省略します)、コメントどうも。
 今時のデジタル機の画像からやはり反動でしょうか・・・ソフト画像も一つの楽しい画像です。少しやると少々病みつきにもなります。キヨハラソフトの味も又楽しみましょう(絞りによって効果がいろいろと楽しめます)。
 私も、ニコン一眼は少々重いので、最近はSONY α7に付けて持ち歩いています。傑作を期待します。ブログに載せて下さい。

投稿: 風呂井戸 | 2014年7月16日 (水) 09時45分

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