どこか奇妙なジャズ・ヴォーカルもの~サーシャ・ダブソンSasha Dobson「Aquarius」
これがニュー・ヨークの新世代ものなのであろうか?
<Folk, Country, Jazz>
SASHA DOBSON 「Aquarius」
Oblique Sounds 906 / USA / 2013
どうなんでしょうね、このサーシャ・ダブソンのヴォーカルの世界は?、解りませんね・・・・いやはや解らなくていいのでしょうね・・・と片づけるのが正解かも。なんかかったるく、ちょっとカントリー風で、そして異国風で、おまけにややセクシー・・・つまり何を言っているのか解らないでしょうが、そんなヴォーカルです。そして完全にヨーロッパ風とは別物で、こうゆうのが今のニュー・ヨークなんでしょうか?。とにかく彼女はNYのコーヒーハウスの伝統を継承しているのだとか?そんな紹介がある。私には解りませんが、その歌声はなかなかボリュームがあって、高音から低音まで見事と言えば見事。
tracklistは左の如くの11曲。コレが又全て彼女の手によるオリジナル曲というから恐ろしいというか立派なもの。
そしてクレジットを見ると彼女のバックを固める演奏陣は、Elec.Guitar、 Bass、 Drums は当然として、Violin、 Organ、 Percussion、 Synthesizer、 Vibraphone、 Piano、 Tambourine と何でも出てくる。
そして比較的ゆったりと演奏して彼女のヴォーカルを際ただせるのだが、その雰囲気がどうも異様なのである。そうは言ってもやっぱりフォークとかカントリーなんだろうか?、ジャケからみるととてもそんなふうには見えませんがね(笑)。
もともと彼女はジャズ・ミュージシャンを両親に持って音楽一家育ちらしい。1979年生まれ。あのノラ・ジョーンズを排出して有名なライヴ・ハウス「Living Room」から十数年前の1999年にジャズ・シンガーとしてアルバム・デビューしていて、これがもう7thアルバムといから中堅どころのヴォーカリスト。
ただし私は聴いてないが、前作の「モダン・ロマンス」(2006年)と言うアルバムあたりから注目度が上がったようだ。これはノラ・ジョーンズの流れにあるジェシー・ハリスのプロデュースらしい。しかしこれを聴くとやっぱり所謂スウィングするジャズ・ヴォーカルとは一線を画するという新世代パターン、モダン・フォークなんて表現もあるが、ベースはカントリーなのかも知れない。
しかしまあ面白いって言えば面白いということになるのでしょうね。こんな世界もあっても良いのかも・・・・・ね。
そしてここに来て話題はノラ・ジョーンズが、このサーシャ・ダブソンとキャサリン・ポッパー(ベーシスト)と女性3人ユニットを結成してニュー・アルバム「プスンブーツPUSS N BOOTS=ノー・フールズ、ノー・ファン」(←)のリリースとなったことだ(近々発売)。多分カントリーっぽいJazzy not Jazzといったところを聴かせるのだろうと想像するのだが・・・・。
ノラ・ジョーンズは2002年Blue Noteからデビューして世界的ヒットシンガーソングライターとなったのだが、それよりこのサーシャのほうが早くデビューしている。
まあもともと私はノラ・ジョーンズってあまり好みでない(ごめんなさい)のであまり興味も無いわけだが、しかしアメリカらしい派手なユニットがスタートしたんですね。まあメンバーの個性やアメリカ社会から見て、コレが最初で最後かも知れませんが。
(参考視聴)
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