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2014年7月13日 (日)

ゴーゴー・ペンギンGOGO PENGUIN のピアノトリオ・アルバム「v.2.0」

E.S.T.のジュニア版と言っておこうか?

 
しかしよくしたもので、ジャズ界に於いても後から後から新しい世界を目指した若き新生バンドが誕生して我々を楽しませてくれるのである。そんな一枚に巡り会えたので取り上げた。

<Progressive Jazz, Beyond Jazz, Jazzy Groove/Nu-Jazz,  >

  GOGO PENGUIN 「v.2.0」
      GONDWANA  GOND009,  2014 

V20 マンチェスターの新生ピアノ・トリオの2ndアルバム(1stアルバムは「Fanfares」2012年)。このアルバム・ジャケにはバンド名、アルバム・タイトルなしの単純極まりない上のようなモノ。ちょっと寂しいが、これが彼等の目指しているところの一つの表現なのかもしれない。とにかく若きトリオによる新世代ジャズ。まあ英国の星とでも言って良さそうなところ。彼等はマンチェスターのThe Royal Northern Collage of Music で学びトリオ結成となった。

 (members)
     Chris Illingworth : Piano
     Rob Turner : Drums
     Nick Blacka : Bass

Trio

 (Tracklist)
    1. Murmuration
    2. Garden Dog Barbeque
    3. Kamaloka
    4. Fort
    5. One Percent
    6. Home
    7. The Letter
    8. To Drown in You
    9. Shock and Awe
  10. Hopopono

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 彼等のベースにはクラシック、そしてロックなどが絡んでのジャズといったところだろうか。こうしたシャズのジャンルの分析も難しいが、私としてはProgressive Jazzと呼びたいところ。
  イメージとしてはE.S.T.(Esbjörn Svensson Trio)を思い出すところがある。しかしやはりスリリングな曲の展開となるとE.S.T.にはまだまだ及ばない。しかし私は後継者としてなんとなく期待してしまうのだ。つまり大歓迎。とにかく彼等に影響を及ぼした音楽家としてはAphex Twin 、 Brian Eno、 Debussy 、 Shostakovich などの名が上がる程だ。


 スタート曲”Murmuration”は、ドラムスのゆったりとした静かなビートから入ってピアノ、ベースも静かな世界を描き、次第に三者がベースのアルコ奏法にのって最高潮の響きに至り、そして元の静かさに戻る。なかなか洒落た運びの曲。2.”Garden Dog Barbeque”のトリオとしてのアグレッシブなアプローチがこのトリオの一つのテーマなのであろう。4.”Fort”のピアノの旋律が美しい。5.”One percent”、6.”Home”などベース、ドラムスのリズム取りに洗練さを感ずる。
 7.”The Letter”の暗さと衝撃ががなかなか私好み。8.”To Drown in You”は、美しいピアノの旋律そして美しいベースのアルコの印象的な前半と、後半の盛り上がりが楽しい。
9.” Shock and Awe”若さと言うよりは老獪さが感じられる音の余韻の生かし方に魅力がある。このトリオの味の出た素晴らしさの感じられるところ。

        * 訃報が入った。Charlie Haden が7月11日、76歳で亡くなられた。キースとの最後のアルバム「LAST DANE」の最後の曲”Goodbye”をしみじみと聴きながら、冥福を祈る。合掌。

(視聴) GoGo Penguin ”Hopopono”

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