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2014年7月27日 (日)

新生ペドロ・ネヴィスPedro Neves のピアノ・トリオ・アルバム「AUSENTE」

まさに正当派と言える生真面目な抒情派

<Jazz>
 PEDRO NEVES 「AUSENTE」
             Cloud 9 Music  C9M3  ,  Prtugal ,  2014

Ausenteblog_2

 ポルトガルからの30歳代ピアニスト・ペドロ・ネヴィスPedro Nevesがリーダーの新生ピアノ・トリオによる作品。なかなか好感の持てる彼等のオリジナル曲集によるアルバムである。

1. Ausente
2. Cinco Almofadas
3. Casa Do Santa
4. Sete Palmos
5. A Bonanca Pode Esperar
6. Aifos
7. Tramal
8. Lady Bug
9. Presente

Pedro Neves(p)
Miguel Angelo(b)
Leandro Leonet(ds)

Pn1_2
 ポルトガル抒情派の新星と言われるペドロ・ネヴィスは、1978年生まれ、今年36歳。私は昨年しっかりと旅したポルトガルであるので、イメージがたっぷりと湧くのであるが、その美しい街ポルトの出身と紹介されている(ポートワインで有名だが、ドウロ川を挟んでの丘陵地に築かれていて美しいポルトガルの起源の街)。
 このアルバムを聴くと直ぐクラシック・ピアノが頭に浮かぶが、やはり彼は7才よりクラシック・ピアノを学ぶ。以後ポルトガルとスペインの様々なジャズ・プロジェクトで修業を重ねたという。

Trio2
 とにかく生真面目で、硬質で端麗と言った感じのピアノ・タッチと、メロディー・ラインは極めて叙情的な流れをオーソドックスに聴かせてくれる。何と言っても聴いていてその優しさに包まれて疲れない。クラシックをベースにした確かなテクニックが好感のもてる一大要因だ。
 このアルバムが彼の初のトリオ盤であって、今後の発展的展開と活躍を期待させる。
  とにかく誰にも勧められるアルバムだ。私はこのトリオは全く知らなかったんですが、昨年ポルトガルを一緒に旅した友人よりの紹介でした(感謝)。

(視聴)"presente"

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2014年7月22日 (火)

グロリア・エステファンGloria Estefan : 「THE STANDARDS」

ラテン円熟歌姫のジャズ・スタンダード

<Jazz>
            GLORIA ESTEFAN 「THE STANDARDS」
            Crescent Moon Records    8876 546064 2 ,  2013

Thestandards

 あのラテン・ロックのサンタナがリリースしたラテンの祭典みたいなアルバム「CORAZÓN」はまさに華々しかったですね。あのアルバムに登場するグロリア・エステファンGloria Estefan(参照 :http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/07/santana-corazn-.html)は、やっぱり聴き応えあった。彼女のラテン調のどちらかというとジャズと言うよりはダンス・ポップ・ミュージックは、世界的に名を轟かせてきたところだ。既にベテラン歌手の彼女が昨年ジャズ・スタンダードを歌ってのアルバムをリリースしていたことを遅まきながら知って、ここに聴いているというところなんです。

Thestandardslist
 登場するは、左のように13曲。いつもの踊って歌い上げるというパターンではなく、結構渋めに控えめに・・・と言ったところ。その為このアルバムでは、中低音を生かして、そしてややハスキーに、更に大人っぽさというか、円熟味を充分に披露して説得力ある唄が聴かれる。そうは言っても、やっぱりラテンっぽい節回しが登場したりして面白いスタンダード集。

 
 そしてここに登場する曲には自らが英語の歌詞を付けた”The day you say you love me”のようなものもあるが、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、フランス語と登場して、いやはやなかなか達者です。
 ゲストは演奏陣に加えて、曲”Sonrie”ではイタリアの歌姫ラウラ・バウジーニとデュエットも披露。
 かなりこのジャズ・スタンダードへの挑戦は、かねてからの志があって、充分その時を期しての製作であったようだ。それだけ円熟歌唱が充分感じられる出來なのである。
  このアルバムでは、バックを支える演奏陣も充実していてオーケストラも入る。彼女の音楽人生の一つの形と言っても良いものと思う。
 

 Dean Parks : Guitar
  Chuck Berghofer : Bass
  Gregg Field : Drums
  Shelly Berg : Piano
  Emilio Estefan : Alto, Tenor Sax
 etc.
  Miami Symphonic Studio Orchestra

 

Gloriaestefan2697


 グロリア・エステファンはReal Name は、Gloria Maria Fajardo で、1957年9月生まれ、従って今年56歳といことになる。キューバ生まれで、キューバ革命の時に家族とともに米国のフロリダ(マイアミ)へ移住したという経歴が有り、英語、スペイン語、フランス語などに通じている。それは苦労してマイアミ大学に入学して心理学、フランス語を学び学問の道にも身を寄せた結果のようだ。
 そこで音楽バンドを演じていた夫のエミリオ・エステファンと出会って、音楽への道へと歩むことになったらしい。
 とにかく米国とは言え、マイアミというのはキューバ人が主体の地であり、キューバ・ミュージックの拠点。
 そして1980年代に、夫のマイアミ・ラテン・ロックのバンド「マイアミ・サウンド・マシーン」でリード・ヴォーカルを努め、世界的に知られる存在になった。
 既に7度のグラミー賞受賞し、世界で1億枚のセールスを記録しているとか、その実績は凄い。

 
 

(視聴)

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2014年7月17日 (木)

ミシェル・ビスチェリアMichel Bisceglia のピアノ・トリオ「singularity」

透明感のある美旋律のピアノに圧倒される

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 あの寺島靖国の「Jazz Bar 2007」で知らしめられた美旋律ピアノのトリオ曲”Paisellu miu”。この曲は、ミシェル・ビスチェリアMichel Biscegliaというベルギーのピアニストによる右のアルバムに収録されている。(参照 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-402b.html )

  「INNER YOU」 (Prova Records, PR0701-CD1, 2007)
      Michel Bisceglia (p)
      Werner Lauscher (b)
      Marc Lehan (ds)

(Tracklist)
 1,Sandino
 2.Out to Sea
 3.Lorenz Factor
 4.Softly as in a morning sunrise
 5.Simone
 6.Paisellu Miu
 7.With Purpose
 8.Blues for alice
 9.Side Square
10.The Traveller


 このアルバムはトップにチャーリー・ヘイデンの”Sandino”が登場し、ビスチェリア自身のオリジナルも5曲。全編美旋律の洪水だ。そしてこのアルバムに引きずられて、目下彼の5アルバムを聴いているが、とにかくどれもゆったりとしていて聴きやすくそして流麗なメロディーと哀愁感は、天下一品。
 そこで最新作をチェックしてみよう。 ↓

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<Jazz>
  michel bisceglia. singularity
       Prova Records ,  PR1401CD22,  2014

Singglarity2_2

 ミシェル・ビスチェリアの今年のニュー・アルバム。メンバーは上の「INNER YOU」と同一のトリオ。(これには同時に「my ideal」というライブ・アルバムも一緒にリリースされた。ここには7曲収録されていて、「INNER YOU」から、”Out to sea”が登場し、更にあの哀愁の名曲”.Paisellu Miu”が聴けるし、プロコム・ハルムの”青い影 a whiter shade of pale”も演じられている)

Mbtrio1 このトリオのリーダーのビスチェリアはピアニスト、作曲家、アレンジャーとして目下油の載ったところ。ベルギー人であるが、どうもイタリア系らしい。彼の紹介などを見ると、やはりビル・エヴァンスやキース・ジャレットに影響を受け、そしてラフマニノフに傾倒しているようだ。  1970年生まれで、1997年以来現メンバーでトリオを編成してCDをリリースしている。ヨーロピアン・ピアノ・トリオにおいて、もはや重要な一人にのし上がっている。

Sigularitylist
 このアルバムは、左のように9曲。オリジナル曲を展開しているが、とにかく聴く者にとって説得力のある心に浸みるメロディーと演奏が続く。特に近年のジャズの一つの流れである攻撃的な方向はない。つまりオーソドックスで精神安定剤的演奏につつまれる。メロディーもなかなか哀感が漂っていて魅力的。
  はっきり言って、特に集中して聴くということでなく、バックグラウンド・ミュージックとして流していても抵抗がないと言うかグッドである。これもジャズの一つの大事な要素と思っているが・・・。

(視聴) ”Puccini”

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2014年7月13日 (日)

ゴーゴー・ペンギンGOGO PENGUIN のピアノトリオ・アルバム「v.2.0」

E.S.T.のジュニア版と言っておこうか?

 
しかしよくしたもので、ジャズ界に於いても後から後から新しい世界を目指した若き新生バンドが誕生して我々を楽しませてくれるのである。そんな一枚に巡り会えたので取り上げた。

<Progressive Jazz, Beyond Jazz, Jazzy Groove/Nu-Jazz,  >

  GOGO PENGUIN 「v.2.0」
      GONDWANA  GOND009,  2014 

V20 マンチェスターの新生ピアノ・トリオの2ndアルバム(1stアルバムは「Fanfares」2012年)。このアルバム・ジャケにはバンド名、アルバム・タイトルなしの単純極まりない上のようなモノ。ちょっと寂しいが、これが彼等の目指しているところの一つの表現なのかもしれない。とにかく若きトリオによる新世代ジャズ。まあ英国の星とでも言って良さそうなところ。彼等はマンチェスターのThe Royal Northern Collage of Music で学びトリオ結成となった。

 (members)
     Chris Illingworth : Piano
     Rob Turner : Drums
     Nick Blacka : Bass

Trio

 (Tracklist)
    1. Murmuration
    2. Garden Dog Barbeque
    3. Kamaloka
    4. Fort
    5. One Percent
    6. Home
    7. The Letter
    8. To Drown in You
    9. Shock and Awe
  10. Hopopono

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 彼等のベースにはクラシック、そしてロックなどが絡んでのジャズといったところだろうか。こうしたシャズのジャンルの分析も難しいが、私としてはProgressive Jazzと呼びたいところ。
  イメージとしてはE.S.T.(Esbjörn Svensson Trio)を思い出すところがある。しかしやはりスリリングな曲の展開となるとE.S.T.にはまだまだ及ばない。しかし私は後継者としてなんとなく期待してしまうのだ。つまり大歓迎。とにかく彼等に影響を及ぼした音楽家としてはAphex Twin 、 Brian Eno、 Debussy 、 Shostakovich などの名が上がる程だ。


 スタート曲”Murmuration”は、ドラムスのゆったりとした静かなビートから入ってピアノ、ベースも静かな世界を描き、次第に三者がベースのアルコ奏法にのって最高潮の響きに至り、そして元の静かさに戻る。なかなか洒落た運びの曲。2.”Garden Dog Barbeque”のトリオとしてのアグレッシブなアプローチがこのトリオの一つのテーマなのであろう。4.”Fort”のピアノの旋律が美しい。5.”One percent”、6.”Home”などベース、ドラムスのリズム取りに洗練さを感ずる。
 7.”The Letter”の暗さと衝撃ががなかなか私好み。8.”To Drown in You”は、美しいピアノの旋律そして美しいベースのアルコの印象的な前半と、後半の盛り上がりが楽しい。
9.” Shock and Awe”若さと言うよりは老獪さが感じられる音の余韻の生かし方に魅力がある。このトリオの味の出た素晴らしさの感じられるところ。

        * 訃報が入った。Charlie Haden が7月11日、76歳で亡くなられた。キースとの最後のアルバム「LAST DANE」の最後の曲”Goodbye”をしみじみと聴きながら、冥福を祈る。合掌。

(視聴) GoGo Penguin ”Hopopono”

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2014年7月 9日 (水)

ベーシスト~ジャン・フィリップ・ヴィレJean-Philippe Viret のピアノ・トリオ

現代ジャズ・トリオの一つの方向なのか

 私に友人から届いた一枚のアルバム。それによって目下虜になってしまった。ピアノ・トリオ作品で、リーダーであるベーシストのジャン・フィリップ・ヴィレJean-Philippe Viret のアルバム「LE TEMPES QU'IL FAUT」である。そしてそれにより彼の一連のアルバムに目下は首ったけなのだ。

<Jazz>
Jean-Philippe Viret  - Edouard Ferlet  - Fabrice Moreau
 
「LE TEMPES QU'IL FAUT」
ATELIER SAWANO AS080 ,   2008

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Jean-Philippe Viret : bass
Edouard Ferlet : piano
Fabrice Moreau : drums

 

1. Peine Perdue
2. Les Arbres Sans Fin
3. En Un Tien
4. Esthetique Ou Pathetique?
5. 7 A Dire
6. Dans La Peau D'un Autre
7. Ailee Au Sud
8. Si Peu De Choses

 澤野工房からの2008年の作品。今にして私は初めて聴いいてるのだが・・・ジャン・フィリップ・ヴィレはフランスのベーシスト、その彼のピアノ・トリオ作品。言われてみて気がついたが、確かにジョヴァンニ・ミラバッシのDVDに、ボーナス・トラックとしてミラバッシのピアノとヴィレのベースのデュオが登場している(DVD「GIOVANNI MIRABASSI  LIVE at SUNSIDE」2004 ~”La Valse a Nini”)。そんな彼を今になって感動しているのだが、この2008年のアルバムをまず知って納得して喜んでいるのである。コントラバスのアルコ奏法も含めて奏でる音の多彩さには驚く。そして名コンビのフェルレEdouard Ferlet のピアノも素晴らしい。

 そして2010年のアルバムへと流れて行くのである。↓

<Jazz>

Jean-Philippe Viret  - Edouard Ferlet  - Fabrice Moreau

「POUR」
ATELIER SAWANO AS102 ,   2010

Pour
 
Jean-Philippe Viret : bass
Edouard Ferlet : piano
Fabrice Moreau : drums

 ベーシストのジャン・フィリップ・ヴィレによるピアノ・トリオ作品としてはこのアルバムが近作と云うことになると思うが、この両アルバムはメンバーは同一。特に味のあるピアノで色づけするエドアール・フェルレは常に彼の作品に名を連ねるが、自らジャズ・レーベルを主宰するというなかなかのアルバム作りには長けた才能をもっているようだ。そしてこのアルバムにおいては脇役で有り主役で有る(参照:「エドワール・フェルレEdouard Ferlet のジャズ・バッハの世界http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/edouard-feriet.html )。
 つまりこのトリオの編成に於いては、三者が対等に演奏し展開する曲の流れに実に美しい旋律美を聴かせてくれるのである。

Pourlist
 このアルバムには左のように、8曲収録されているが、うち5曲はヴィレ、2曲がフェルレ、1曲がモローの曲である。

 しかしこのアルバムでも、益々ヴィレの多彩なベースの音には驚かされる。冴えたるものは”La barge rousse”は、アフリカンの打楽器のような響きを聴かせモローFabrice Moreauのドラムスとのコンビネーションが素晴らしく、次第に盛り上げて行く中に不思議な世界に導かれる。
 一方スタート曲の”Not yet”は彼のコントラバスから始まって、ピアノが続き、ドラムスがそれぞれ欧州らしい不思議な世界に引っ張っていく。ピアノのメロディーも哀愁のある情緒たっぷりのもの。そして続く”Le re Grave”はやっぱりこれぞフランスの前線にあるジャズの宇宙観なのであろうか?、そのムードに酔ってしまう。
 こんな流れで、全編スキ無くダイナミニックさと繊細さと不思議なメロディーに圧倒されるのである。どうもしばらくこの世界から離れられそうも無い。

Jpv1
 このトリオのリーダーであるヴィレJean-Philippe Viret は、1959年フランス・サンカンタン生まれ、クラシック、ジャズ双方を学んで、ジャズ・ヴァイオリンのステファン・グラッペリのバンドにレギラー・ベーシストとして活躍もしてきているミュージシャンという紹介がある。

 とにかく、彼の活動もアルバムとしては2001年から好評で続けられているわけであり、このアルバムは6作目ということになるようだが、私は遅まきながら今にしてこの複雑にしてメロディアス、そして多彩な音の緊張感の連続の世界を知り感動しているのである。これも又フランスのジャズ界の生んだこれからのトリオの道に一つの方向を示している宝物として今後もお付き合いして行きたいと思っているのだ。

(視聴) ”not yet”

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2014年7月 4日 (金)

リングア・モーティス(リンガ・モリッツ)・オーケストラ Lingua Mortis Orchestra feat. RAGE

壮大に展開するロック・オペラ・・・頑張ってますね~~~

<Rock, HM, Symphonic Metal>
 
Lingua Mortis Orchestra Feat.RAGE
 
                             (CD+DVD)
          NUCLEAR BLAST Records 27361 31020 ,  2013

Linguamo

 こうゆうの止めておこう止めておこうと思いつつ、何となく聴いてしまうんですね。私のどっかにそんな世界があるんでしょうね。もう二十数年も前の話ですが、昔の「パソコン通信」の時代からお付き合いさせていただいているなかなか懲りないヲジさんのお話しからここに辿り着いています。

 もうベテランの1984年結成のドイツのヘビメタ・バンドのレイジRAGE。私は聴いてこなかったバンドだが、そのオーケストラとの共演企画ものの第2弾。もともと第1弾は1996年で、名門中の名門チェコ・フィルハーモニー管弦楽団との共演で「Lingua Mortis Orchestra」というアルバムをリリースして、当時もちろん私は聴いてなかったんですが大きな話題だったとか。なにせその後のコジック・メタル、シンフォニック・メタルという今でも愛されている世界に大いに影響をもたらしたと言うのですか貴重と言えば貴重。ただし私はこの「Lingua Mortis Orchestra」の第2弾で初めてお目にかかるところなんです。

Members
(members)
RAGE: Peavy Wagner (vo & b) 、Victor Smolski (g) 、Andre Hilgers (ds)   Dana Harnge (sop)、Jeannette Marchewka (vo)、Henning Basse (vo)

Danel Antoli i Plaza指揮、"Barcelona Filharmonia" Symphony Orchestra

 このアルバムは、ドイツのTwilight Hall Studioにおける録音CD盤とステージ・ライブDVD盤の2枚組。しっかりこのグループというか、オーケストラとの合体バンドの活動が手に取るように見えてくる。

 DVDは、主として「Speak of the Dead」のアルバムからの曲のオーケストラとの共演もののライブ盤であるが、このメインのCD盤は、完全なオリジナル曲による新作コンセプト・アルバム。曲はVictor Smolki により書き下ろされ、アルバムのコンセプト、歌詞はPeavy Wagenerによるものである。そしてアルバム・タイトルのようなオーケストラとHMバンドとの融合・合体作で、なかなか圧巻。バンドRAGEがオーケストラとの合体プロジェクト・ネームがこの”Lingua Mortis Orchestra”だ。

【CD】

Lmolist

 まずは、スタート”Cleansed By Fire ”が10分を越える3部による構成の曲。壮大なオーケストレーションにヘビー・メタル・サウンド、コジック・メタル、泣きのギター、デス・ヴォイス、ソプラノ・オペラ歌唱のあらゆる要素を組み込んだ曲。中間部にインスト曲部分を挟んでこれまでかこれまでかと迫ってくる。不思議に聴いていて疲れない。
 とにかく1599年のドイツで起こった「魔女狩り」事件をテーマにしていると言う。この事件は中世の不幸極まりない事件。

 このアルバムは美しいサウンド、美しい女性ヴォーカル、美しいメロディーが流れながらもオーケストラのスリリングな演奏もあり、それに呼応してのメタルの激しさも重なっていずれにしても聴き応え十分。今もこの世界がドイツが花咲いているのだから恐ろしいというか奇っ怪というか・・・・・。
 メコン・デルタ、デヴィル・ドールと何でもミックスときながら、オペラチックな出で立ちも出てきてオンパレード・ロツク。なかなか面白く聴けますね。後半の” Eye For An Eye ”は疾走感が結構イケてる。” Eye For An Eye ”はヴォーカルがターヤのいたナイトウィッシュ・タイプ。ボーナス・トラックも含めて、いずれにしても120%の充実盤。

Lmo1_2

【DVD】
01. Empty Hollow 
02. Morituri Te Salutant 
03. Prelude Of Souls 
04. Innocent 
05. Depression 
06. No Regrets 
07. Higher Than The Sky
(以上、Rock Hard Festival 2010 Live)

   ( Inteview )
08. Morituri Te Salutant
09. Prelude Of Souls
10. Innocent
11. Depression
12. No Regrets
13. Confusion
14. Black
(以上、70.000 Tons Of Metal 2013 Live)

 映像のDVDは、オマケものであるが、「Rock Hard Festival 2010 Live」は、オフィシャル映像としてサウンド共々鑑賞に堪えるが、「70.000 Tons Of Metal 2013 Live」は、ブートなみのちょっとお粗末もの。

(視聴)

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2014年7月 1日 (火)

サンタナsantana のニュー・アルバム 「コラソンCORAZÓN」

デビュー45周年記念はラテンの世界

<Rock>
 SANTANA  「CORAZÓN」
     RCA records  88843-06922-2  ,  2014

 

Corazon
 サンタナのニュー・アルバム。デビュー45周年という節目の作品。
 今回は、前作の「SHAPE SHIFTER」とガラッとイメージを変えての中南米中心のラテンの世界だ。
 とにかく1999年のサンタナ起死回生の一発「Super Natural」以来、スーパー・スター達とのコラボレーションによっての作品作りが多かったが、前作「SHAPE SHIFTER」でようやくカルロス・サンタナ率いるサンタナ・バンドとしてのスタジオ・アルバムをリリース、当時3部作の第一号といわれていたがここに2年ぶりに新作が登場した。果たしてこれが3部作の第2作であるかどうかは、目下のところ解らない。とにかくここらで彼のルーツの中南米を前面に出して迫ったというところか、これはラテン系のアーティストに絞ってのコラボレーション・アルバム、言ってみれば”「スーパー・ナチュラル」のラテン・バージョン”。

 (参照)「SHAPE SHIFTER」
   http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/santanashape-sh.html

Santanaxyz

(「CORAZÓN」収録曲)

1.サイデイラ(スパニッシュver.)feat. サムエル・ロサ
2.ラ・フラカ feat. フアネス
3.マル・ビーチョ feat. ロス・ファビュロソス・キャディラックス
4.僕のリズムを聞いとくれ 2014 feat. ピットブル    
5.アイアン・ライオン・ザイオン feat. ジギー・マーリー&チョッキブタウン
6.ナポリの夜 feat. リラ・ダウンズ、ニーニャ・パストーリ&ソレダー
7.彼方への口づけ feat. グロリア・エステファン
8.愛しのマルガリータ feat. ロメオ・サントス
9.インディ feat. ミゲル
10.永遠の愛 feat. ディエゴ・トーレス
11.我こそは光 feat. ウェイン・ショーター&シンディ・ブラックマン・サンタナ
12.アイ・シー・ユア・フェイス

 まあとにかくサンタナのラテン・ロックそしてジャズ・フュージョンの融合といった過去のものを期待すると、それとは違ったものになっている。まあヒップ・ポップとラテン・ミュージックそしてロックのニュアンスの加味したもの。カルロスのギターも弾きまくっている割にはバック・バンドの一つになっていて、ギターの味を堪能するといったものでない。ただウェン・ショーターのサックス、そしてカルロスの奥様シンディ・ブラックマン・サンタナのドラムスなどの参加は聴きどころ。
 参加アーティストも多彩で花がある。ヒット曲も出そうな雰囲気は充ち満ちている。しかしまあはっきり言ってこれはラテンの世界には楽しい一枚であろうが、アルバム「キャラバンサライ」「ウェルカム」「不死蝶」時代を愛する私にとって個人的にはそれ程感動している訳では無い。

 前作「SHAPE SHIFTER」は、私は~過去の情熱のラテン・ロックのイメージはない。そうかと言ってジャズっぽくもなく、又光明を求めての宗教的世界でもない。カルロス自身の新婚生活から生まれる感謝の心なのだろうか?。しかし、ここに見るはサンタナ・バンドというより、カルロス・サンタナの”人生の賛歌”という感じに受け止められた。アルバムとしては纏まった良盤~と評価したが、・・・・・・・今回のアルバムはどうもお祭り騒ぎに聴こえてきてしょうがない。まあそんなところなんでしょうが。つまりラテンもののファンは歌謡曲的に踊りまくって聴くには楽しいアルバムということですね。

(試聴) ”彼方への口づけ” feat. グロリア・エステファン~をどうぞ・・・

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