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2014年7月 9日 (水)

ベーシスト~ジャン・フィリップ・ヴィレJean-Philippe Viret のピアノ・トリオ

現代ジャズ・トリオの一つの方向なのか

 私に友人から届いた一枚のアルバム。それによって目下虜になってしまった。ピアノ・トリオ作品で、リーダーであるベーシストのジャン・フィリップ・ヴィレJean-Philippe Viret のアルバム「LE TEMPES QU'IL FAUT」である。そしてそれにより彼の一連のアルバムに目下は首ったけなのだ。

<Jazz>
Jean-Philippe Viret  - Edouard Ferlet  - Fabrice Moreau
 
「LE TEMPES QU'IL FAUT」
ATELIER SAWANO AS080 ,   2008

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Jean-Philippe Viret : bass
Edouard Ferlet : piano
Fabrice Moreau : drums

 

1. Peine Perdue
2. Les Arbres Sans Fin
3. En Un Tien
4. Esthetique Ou Pathetique?
5. 7 A Dire
6. Dans La Peau D'un Autre
7. Ailee Au Sud
8. Si Peu De Choses

 澤野工房からの2008年の作品。今にして私は初めて聴いいてるのだが・・・ジャン・フィリップ・ヴィレはフランスのベーシスト、その彼のピアノ・トリオ作品。言われてみて気がついたが、確かにジョヴァンニ・ミラバッシのDVDに、ボーナス・トラックとしてミラバッシのピアノとヴィレのベースのデュオが登場している(DVD「GIOVANNI MIRABASSI  LIVE at SUNSIDE」2004 ~”La Valse a Nini”)。そんな彼を今になって感動しているのだが、この2008年のアルバムをまず知って納得して喜んでいるのである。コントラバスのアルコ奏法も含めて奏でる音の多彩さには驚く。そして名コンビのフェルレEdouard Ferlet のピアノも素晴らしい。

 そして2010年のアルバムへと流れて行くのである。↓

<Jazz>

Jean-Philippe Viret  - Edouard Ferlet  - Fabrice Moreau

「POUR」
ATELIER SAWANO AS102 ,   2010

Pour
 
Jean-Philippe Viret : bass
Edouard Ferlet : piano
Fabrice Moreau : drums

 ベーシストのジャン・フィリップ・ヴィレによるピアノ・トリオ作品としてはこのアルバムが近作と云うことになると思うが、この両アルバムはメンバーは同一。特に味のあるピアノで色づけするエドアール・フェルレは常に彼の作品に名を連ねるが、自らジャズ・レーベルを主宰するというなかなかのアルバム作りには長けた才能をもっているようだ。そしてこのアルバムにおいては脇役で有り主役で有る(参照:「エドワール・フェルレEdouard Ferlet のジャズ・バッハの世界http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/edouard-feriet.html )。
 つまりこのトリオの編成に於いては、三者が対等に演奏し展開する曲の流れに実に美しい旋律美を聴かせてくれるのである。

Pourlist
 このアルバムには左のように、8曲収録されているが、うち5曲はヴィレ、2曲がフェルレ、1曲がモローの曲である。

 しかしこのアルバムでも、益々ヴィレの多彩なベースの音には驚かされる。冴えたるものは”La barge rousse”は、アフリカンの打楽器のような響きを聴かせモローFabrice Moreauのドラムスとのコンビネーションが素晴らしく、次第に盛り上げて行く中に不思議な世界に導かれる。
 一方スタート曲の”Not yet”は彼のコントラバスから始まって、ピアノが続き、ドラムスがそれぞれ欧州らしい不思議な世界に引っ張っていく。ピアノのメロディーも哀愁のある情緒たっぷりのもの。そして続く”Le re Grave”はやっぱりこれぞフランスの前線にあるジャズの宇宙観なのであろうか?、そのムードに酔ってしまう。
 こんな流れで、全編スキ無くダイナミニックさと繊細さと不思議なメロディーに圧倒されるのである。どうもしばらくこの世界から離れられそうも無い。

Jpv1
 このトリオのリーダーであるヴィレJean-Philippe Viret は、1959年フランス・サンカンタン生まれ、クラシック、ジャズ双方を学んで、ジャズ・ヴァイオリンのステファン・グラッペリのバンドにレギラー・ベーシストとして活躍もしてきているミュージシャンという紹介がある。

 とにかく、彼の活動もアルバムとしては2001年から好評で続けられているわけであり、このアルバムは6作目ということになるようだが、私は遅まきながら今にしてこの複雑にしてメロディアス、そして多彩な音の緊張感の連続の世界を知り感動しているのである。これも又フランスのジャズ界の生んだこれからのトリオの道に一つの方向を示している宝物として今後もお付き合いして行きたいと思っているのだ。

(視聴) ”not yet”

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コメント

”not yet”。目からウロコです。澤野の「ETANT DONNES」を引っ張り出して聴いてみます。

投稿: 爵士 | 2014年7月14日 (月) 23時31分

爵士さんこんにちわ。
 「ÉTANT DONNÉS」って、2002年ですから既に12年前ということなんですね。しかしこのアルバムはなかなか録音が良くて三者の動きまで感ずる出來ですね。Viret のお相手のFerletのピアノが、特に彼の曲が3曲登場しますが、結構前衛的な世界を感じさせるところがありますね。この年に来日コンサートをしているんですね。いずれにしても近年はドラムスが変わっていますが、私にとっては注目トリオです。

投稿: 風呂井戸 | 2014年7月15日 (火) 18時43分

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