« 久々の大歓迎~ロベルト・オルサーRoberto Olzer:「Steppin'Out」 | トップページ | 優しさにつつまれて~ウォルター・ラング・トリオWalter Lang Trio:「Starlight Reflections」 »

2014年11月13日 (木)

ピンク・フロイドPink Floydの最終章 :「THE ENDLESS RIVER」

ちょっと肩すかしの最終章(解っていても・・・・・・)

 いやはや話題性としては今年No1と言うところでしょうか?このアルバム。しかし聴いて疑問符??、これはいったい何を目指して作られたのでしょうか?、やっぱり私が危惧していたとおりになってしまった。これならギルモアのソロ・アルバムで十分だったのでは?、でもそれじゃ売れないし・・・ピンク・フロイドの名を弄(もてあそ)んだポリー・サイモンのマネー・ゲーム。今更自立も出来なかったリック・ライトを引っ張り出さねばならなかったところ(そうで無ければピンク・フロイドの名を語れないし)に大いなる落とし穴があっと言うことでしょう。

  <Rock>

         PINKFLOYD  「THE ENDLESS RIVER」
                Columbia Records / 88875007882 / 2014

Endlessr_2
Produced by : David Gilmour, Phil Manzanera, Youth, Andy Jackson

David Gilmour(guitars, bass, vo, effects),  Richard Wright(piano, keyboards,synth.),  Nick Mason(drums, perc.),  Bob Ezrin(keyboads, bass), Damon Iddins(keyboads), Jon Carin(synth.) etc
   
 残念ながら、これは「ピンク・フロイド」名義としては、リック・ライトはその名義のための材料で有り、ニック・メイスンは出汁に使われただけで・・・あって、ギルモア一派の作り物そのものですね。ギルモア自身も納得しているかどうか?疑問。
Polly_samson
 とにかくビック・マネーに餓えたジャーナリストのポリー・サムスンPolly Samson(デヴィッド・ギルモアの女房→)の一味によって企画された結果でしかないシロモノなんです。ギルモアも哀しいかな、男が女房に尻を叩かれてやった仕事はこんなところなんですね。ギルモア自身が全てを無にして、自分で思うところ、自己の欲求からアルバムを作ればもっとましなモノが出来たのは間違いない。残念です。
 

 しかしあの歴史的「ピンク・フロイド」ですからね~~~、やっぱり売れるんでしょうねぇ~~(ロジャー・ウォーターズが”Money”や”Welcome To The Machine”更に”Pigs”で、あれほど警告していたものが、ピンク・フロイドの最終章となるという皮肉)。こんな企画を恥も外聞も無くやるところが、商業主義なんだろうなぁ~~。昔からリアル・タイムに彼等の作品と接してきた私としては情けないの一言に尽きる(ロック界においてプログレッシブと言われたこと、パンクやニューウェーブを乗り越えた唯一のプログレ・バンドの魂を思うにつけ)。

Endlessrlist
 さてそのアルバムは、上のような4っの構成で18曲。アンビエントものなのか?、ロックものなのか?中途半端で押さえどころが無い。かってのピンク・フロイドのスペーシーな部分の焼き直し。”Echo”の一部であったり”Shine on You the Crazy Diamond”の一部であったり・・・・しかしそれが肝心なところは、その目指している「ロック心」が見えてこない。これも私の解っていても期待してしてしまっていたところの・・・悲しさだろうか?。
 それでもあのある時のピンク・フロイド・サウンドを少しでも・・・と思うには、そんな人に若干貢献しているのだろうか?。ただプログレッシブなものでなく、レトロスペクティブなものとして受け入れるのが良いのであろう。まあそれ以上期待してもいけないのかも知れない。取り敢えずバック・グラウンド・ミュージックとして一つの評価をしておきたい。

Dg
 私はピンク・フロイドというのは、初期のシド・バレットは別格・別物と思っているので、やはりロジャー・ウォーターズ、リック・ライト、デヴィッド・ギルモア、ニック・メイスンの業績に焦点を持っている。そのギルモアがこうしてピンク・フロイドの名を語りたいなら、かっての彼等はアルバム一枚一枚意見や思想の違いをお互いギリギリの線で協力しながらも何かを求めて作ってきた「ロック心」を大切にして欲しかったと言うのが偽らざるところ。それは歳を取っても同じだと思うからである・・・・・。やっぱり大事なのは「ロック心」を持ってミュージックを作り上げるところなのだと思っている。
 ああ・・・・そんな意味でもU.K.のSteven WilsonやポーランドのRiversideのようなグループの活動をみるにつけ、もはやギルモア・ピンク・フロイドの時代ではなくなったとしか思えない。・・・・・さあ、どうするロジャー・ウォーターズ。

(試聴)

|

« 久々の大歓迎~ロベルト・オルサーRoberto Olzer:「Steppin'Out」 | トップページ | 優しさにつつまれて~ウォルター・ラング・トリオWalter Lang Trio:「Starlight Reflections」 »

Progressive ROCK」カテゴリの記事

デヴィット・ギルモア」カテゴリの記事

ピンク・フロイド」カテゴリの記事

音楽」カテゴリの記事

ROCK」カテゴリの記事

コメント

 久しぶりにコメントを寄せます。私はアマゾンで購入しましたが、まだ届いていません。貧乏なので、もちろん通常盤(1枚CD)です。

 何となく予想はしていましたが、やはり期待薄なのでしょうね。自分も聞いてから、ブログに載せるかどうか判断したいと思います。

投稿: プロフェッサー・ケイ | 2014年11月14日 (金) 13時03分

これはねぇ。セルフ・カヴァーによるスターズ・オン・ピンク・フロイド・メドレーなんですよ。フロイドこれっきりですか、なんですよ。


もはや月の裏側も、神秘の場所でなくなり、壁も崩れ、ピンク・フロイドを聴く事が出来る人に限って言えば、搾取はされていても極貧にあえいでいるわけではないし、戦地から離れた場所にいるわけですよ。

これは、彼らがダイヤモンドのように輝いていた時期のアス・アンド・ゼムもどきや、まさかの神秘のドラミングや、オータム68のタイトルに、ニヤリとするだけでいいんじゃないかと思います、最後だから。

本当に最後なのかは疑わしいですけど。

というような事を書いて、自分のところが滅多打ちに合うのも怖いので、ここに書いときます。

投稿: nr | 2014年11月14日 (金) 22時34分

 ケイさん、今晩わ。コメントどうも有り難う御座います。
 こうして皆取り敢えずは聴いてみようとするわけですね。ピンク・フロイドですものね。そこが狙いでしょうね・・・・ロック・アルバムであってもヒーリング・ミュージック的ではいけないと言うことは無いと思いますが、そには何かが欲しいのです。そんな意味ではフレさんご紹介の「NOSOUND」には感ずるところがありますし、昔はイーノだってそれで聴く者の心を掴んだこともありました。しかし今度のギルモア・ピンク・フロイドは、ピンク・フロイド盤を出すことの為にリック・ライトを持ち出したというところに無理があったんでしょうね。亡くなった人のことをとやかく言いたくありませんが、既に彼は生前に終わってましたから・・・・。

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月14日 (金) 22時35分

 nrさん、今晩わ。
 なかなか・・・・説得力のあるコメントを有り難うございます(納得させられては困るんですがね・・・笑い)。
 しかし考えてみれば、リック・ライトを持ち出すのなら、あのシドが行っちゃった時に、ピンク・フロイドが生きるか死ぬかの瀬戸際で、ロジャー・ウォーターズ主導ではあったとはいえ、「ザ・マン」そして「ザ・ジャーニー」を作り上げていた頃のリック・ライトのキー・ボードを蘇らせて初めて彼の追悼になるんだと思いますね。
 ピンク・フロイドのアルバムでトップに持ち出す人はまずいない「モア」のアルバムの頃は、ライトが最も輝いていたと思います・・・・。

・・・と、言うところで今回のピンク・フロイド作戦は、どうも邪道で空回りであったと言わざるを得ないのですが、それ以上言うのは止めて、サウンド聴きに徹してニヤリとしておきましょうかね。

 そうそう、それでも後はロジャー・ウォーターズがどう締めくくってくれるか、「壁」のイベントは終わったので、"small candle"の光に期待しています。

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月14日 (金) 23時11分

来ましたね。
やはり同じような感想を抱く方々が多いのはやむを得ないだろうなぁと。でもやっぱりフロイドだし…、ね。名義の重要さを実感します。
ホント、ロジャーがホンモノを聴かせてくれる事を期待して止まないです…。

投稿: フレ | 2014年11月15日 (土) 10時12分

 フレさん、こんにちわ。
 ギルモア・フロイドは、こんなところでしょうがなかったんでしょうかね?。
 考えてみれば、そうそうニック・メイスンは、ほんとのところ気持ち的には何をやりたかったんでしょうかね?。彼のドラミングは既に技量としても終わってますので、こんなタイプのところで収めてもらってほっとしているのでしょうか?>それとも・・・??。
 ロジャーの英国が元々種をまいたパレスチナ問題に対しての”人間的アプローチ”が、宗教的問題をも絡んで若干泥沼化してますが・・・、だからこそ何かがありそうです。そんなところから彼のエネルギーが燃え始めれば・・・まだまだ燃える男ですから、価値観の高いモノができるかも?。

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月15日 (土) 13時55分

風呂井戸さん,こんにちは。TBありがとうございました。

このアルバム,やはりPink Floydというネーム・ヴァリューが大きいと思いますが,Pink Floydである必然性は疑問ですよね。特に長年のファンの皆さんの反応は推して知るべしって感じです。

良質のBGMという感覚が一番わかりやすいですよね。ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

投稿: 中年音楽狂 | 2014年11月15日 (土) 14時41分

 中年音楽狂さん、コメント、トラックバック有り難う御座います。
 おっしゃるところの”私としては決して嫌いな音ではないのだが,敢えて新作,あるいは最終作としてリリースする必要があったのかなぁという疑問は残る。あくまでもRichard Wrightを追悼し,彼の音楽を残すためにやるという目的ならば,それはそれでOKであるし・・・”という下りに落ち着くのでしょうか?>しかし昔シドを思ったロジャー・ウォータースと演ったアルバム「炎」の”Wish you were here”や”Shine on you crazy diamond”の「心」は残念ながら感じませんね。
 ギルモアは、ピンク・フロイドに拘らなかったアルバム「DAVID GILMOUR」(1978)が最高であったと今でも思います。彼はフロイドに拘らない方が良いモノを作ると思うのですが・・・・(でも、売れる道を選んでしまうのですかね?)

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月15日 (土) 15時34分

風呂井戸さんならどんな感想を述べられるか非常に興味ありました。
永年ロックを聴き続けて楽しい時、辛い時など多くの時間をピンク・フロイドと共に過ごしてきました。そして渇いた心をステキな楽曲によってどれだけ満たしてくれたか分りません。
自分の予想に反していた作品だからといって「バカ野郎!」とか「金返せ!」とか「このクソ駄作!」等と言うつもりもありません。今まで散々お世話になったのですから・・・。むしろ手垢がつくほど聴くために出し入れしないので新品同然の保管できることは感謝すらしています。
ただひとつ言える事は、長時間のドライブ(特に高速道路)のBGMには向いていないですね、間違いなく・・・。

投稿: クリタカ | 2014年11月15日 (土) 19時04分

 クリタカさん、今晩わ。コメント有り難うございます。ここへのコメントの短い文章の中にもフロイドへの思い入れがひしひしと感じます。
 ここの私自身の感想は、極めて個人的な偏った見解でしかないので拘らないで下さい。私は社会や人間個人の内部的な部分に何かを探ろうとしてきたミュージックのその具象として魅力に充ち満ちていたフロイド・サウンドは、これだけ素晴らしいモノはなかったと思っています。そんな意味では残念ながらリック・ライトにはビック・マネーが入ってからは、もう生き方もそして作品にも魅力は失せていました。それをピンク・フロイド名義のために引っ張り出したことに世間で言うこととは逆にギルモアは作品作りにはマイナスを背負ったと思います。
 このアルバムでもギルモア自身のものやアンソニー・ムーアとで作った曲の方が光っています(Side4)。
 

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月15日 (土) 21時33分

ご無沙汰しています。
最終章と言うことで、なんだかお葬式の帰り道みたいで聴き入りました。
演者にしてみれば「色々あったよなあ…」的な脱力感みたいな印象を受けます。
多分、私の写真もそうやって枯れて行くんだと思う・・・

投稿: /ten | 2014年11月17日 (月) 23時49分

 /tenさんご無沙汰しています。
 そちらにも時々伺っているんですが、日帰りが主でお会いできなくて残念です。
 おっしゃるように”お葬式の帰り道みたいで・・・脱力感”という感覚が当たっているのかも知れません。でも・・・ミュージックは物好きに何でも聴いている私のわがままでは、ロックってやっぱりこんな歳になっても何かの意味で、あまりお利口さんにならずに、攻めるというか?仕掛ける側であって欲しいんです。そんなところからちょっと空しかったというところですね。フロイドは、かってのクリムゾンもそうですが、我々は何となく一緒に歩んできたという感覚があって期待が大きいんです。

投稿: 風呂井戸 | 2014年11月18日 (火) 17時49分

初めましてグラハムボネ太郎と言います。今までもフロイド関係のことを知りたい時に覗きに来てました。
ENDLESS RIVERは正直??です。聴けば聴くほど??
ただ、私はフロイドに精神性を求めない不届きものなので曲がよければなんですけど。
TBとリンクよろしいでしょうか?

投稿: グラハムボネ太郎 | 2014年12月22日 (月) 09時47分

 グラハムボネ太郎様、初めまして。
 「THE ENDLESS RIVER」は、いろいろと多様な感想や意見があって、そのあたりは面白いと言えば面白いといったところでしょうか?。
 私は私の個人的な感覚で書かせていただいてますので、いろいろとご意見いただければ嬉しいです。聴く者の立場や、接した時代性でそれぞれの感覚で良いと思います・・・そんなところでTBやリンクは歓迎です。よろしくお願いします。

投稿: 風呂井戸 | 2014年12月22日 (月) 17時12分

 はじめまして、とてもステキなブログですね.
 ボクの好みととても似た部分があって、思わずニヤッとしてしまいます.
 このアルバムは予約購入しましたが、Pink Floyd のイメージを聴く側が持ちながら聴かなくちゃいけないような感じでした.

 TB貼らせていただきました、また拙ブログのバナーリンク貼らせていただきますのでよろしくお願いします.

投稿: la_belle_epoque | 2015年1月29日 (木) 13時41分

 la_belle_epoqueさん初めまして、よろしくお願いします。
 そうですね、もうピンク・フロイドのニュー・アルバム騒ぎはどっかに行ってしまったですね。残念ながら、結果が物語っています。そんなアルバムだったということですかね。そもそも今ピンク・フロイドを出すと言うなら・・・それなりの何かを持っていて欲しかったです。
 ギルモアもウォーターズもニュー・アルバムに着手しているようですし、そのソロ・アルバムの方が楽しみです。

投稿: 風呂井戸 | 2015年1月29日 (木) 17時35分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/193563/57970696

この記事へのトラックバック一覧です: ピンク・フロイドPink Floydの最終章 :「THE ENDLESS RIVER」:

» Pink Floyd - Endless River [ロック好きの行き着く先は…]
Pink Floyd - Endless River (2014)  すっかりとネットでの新作情報漁りが日課になってしまって久しいが、たまにCD屋に行くとそれなりには面白い。ただやっぱり置いてあるものが少ないように感じてしまって物足りなさを覚えることもあるからなぁ…とか。試聴コーナーが充実しててかなり音の良いヘッドフォンで聴かせるようになってるから聴けるものは割といいんじゃね?って...... [続きを読む]

受信: 2014年11月15日 (土) 10時09分

» Pink Floydの新譜は映画音楽?アンビエント?それともプログレ?って感じである。 [中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar]
The Endless River Pink Floyd(Columbia) 以前,私はこのブログに「Pink FloydはAORだ」と書いたことがある(記事はこちら)。それは決して悪い意味ではなく, [続きを読む]

受信: 2014年11月15日 (土) 14時41分

» 書いときますか『THE ENDLESS RIVER』PINK FLOYD [グラハムボネ太郎の部屋]
まさかまさかのPINK FLOYDの新譜ですよね(新譜?) 新曲と言ってるわけじゃないから新譜だな The Endless River(2014/11/11)Pink Floyd商品詳細を見る 聴きました。グッときました。引き込まれました。途中で気付きました、「あれ? インストアルバム?」 そうなんですよね、実はボーカル入りって最後の曲だけなんです だから...... [続きを読む]

受信: 2014年12月23日 (火) 16時15分

» 永遠 (TOWA) [雨の日だからジャズでも勉強しよう]
 11月も第二週目突入.  ここ数日、本業以外の部分でトラブル続出で、バタバタしてます.  精神的にも超お疲れモード.  どこかで気分転換しないと、病んでしまいそうなので ... [続きを読む]

受信: 2015年1月30日 (金) 11時12分

« 久々の大歓迎~ロベルト・オルサーRoberto Olzer:「Steppin'Out」 | トップページ | 優しさにつつまれて~ウォルター・ラング・トリオWalter Lang Trio:「Starlight Reflections」 »