ニッキ・アイルズNikki Iles のピアノ・トリオ・アルバム 「HUSH」
<My Photo Album 瞬光残像 =南イタリア編>
アマルフィAMALFI(南イタリア)にて (2014.12)
(クリック拡大)
* * * *
年末年始に整理していて出てきたCDアルバム~その2~
<Jazz>
Nikki Iles Rufus Reid Jeff Williams
「HUSH」
Basho Records / UK / SRCD 38-2 / 2012
2010年9月9&10日ニュージャージー州イングルウッドのDee Bennett Studios録音
多分このアルバムは、例の寺島靖国の「Jazz Bar」シリーズでの紹介で聴いてみたくなって購入したものだと思う。 ちょっと聴いたところでは、なんとなくインパクトが少なくて一度聴きで棚に収まっていたものだと思う。しかしこの新年にふと手にしてじっくり聴いてみたが、結論的にはこれもなかなか味があるピアノ・トリオ・アルバム。
(members)
Nikki Iles (piano)
Rufus Reid (double bass)
Jeff Williams (drums)
1. Everybody's Song But My Own
2. Meditations *
3. Nardis
4. The Glide
5. You Must Believe In Spring / Spring Is Here
6. Hush *
7. Hi Steve
8. In Your Own Sweet Way
9. The Incense Of Colour *
(*印はNikki Ilesの曲)
英国の女性ピアニストのニッキ・アイルズのアルバムだ。彼女はジャズ作曲家でもあり又Middlesex大学のシニア講師でもある。過去には多くの大学にて音楽の指導をしてきていて、ブルガリア、オランダ、フランス、フィンランドにての教師活動があるという。1963年生まれ。そんな彼女の多くのアルバムの中の一枚だが、まさにオーソドックスな品のある典型的ジャズを披露している。
Tracklistは、上のようで、彼女のオリジナル曲は3曲で、2曲目に”Meditations”が登場するが、ピアノ・タッチとメロディーの楚々としたもの静かにして美しい流れに魅惑される。
ある紹介には・・・・・・「端正で滑らかな流線形の歩調の中に、キレのいい鋭角的な鳴り様も適宜自然に混入させてくる、その一音一音に落ち着き&抑制を感じさせる繊細なピアノ・タッチでの、ブルージー&バピッシュな正統筋の旨口フレージングもしくはエヴァンス型の耽美的ロマンティック文体を基軸としながら、それを微妙に仄暗いモノクローム色彩の独自言語モードへ無理なくシフトさせたような、ニュアンス濃やかでアンニュイな味わいのメロディック・プレイがしっとりと、ちょっと儚げな輝きを放った好投内容」・・・・・・と表現されているが、強烈なインパクトはないが、聴きこんでゆくとその味わいの素晴らしさに堪能できて、まさにその通りと思う。又Jeff Williamsの切れ味のよいシンバル、ブラッシングも快感。最後の彼女の曲"The Incense Of Colour "も味わい深い。
私の印象としては、一般的に女流ピアニストというのは思いの外にタッチは強力で、微妙な繊細さは男性よりも少ないと感ずることが意外に多いのだが、彼女の場合は端正にして繊細なる抒情的世界を描いていて、これぞ私にとってはこの新年にふさわしいジャズ・アルバムとして聴き入っているのである。
彼女のホーム・ページ(http://nikkiiles.co.uk/)を覗いてみると、1992年からの録音アルバムの紹介があり、20枚以上の数にのぼっている。一方指導者らしく楽譜付のジャズ・アルバムをOxford University Press から季節をテーマにリリースしているという稀有な存在でもある。
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