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2015年1月21日 (水)

ヴァシリス・ツァブロプーロスVassilis Tsabropoulos のピアノ・ソロ・アルバム「The Promise」

    <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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南イタリア・シチリア島のアグリジェントAgrigentoにて=ユーノーの神殿Tempio di Giunone(紀元前470年建造のギリシャ遺跡)と現在の市街地の遠望
                                                          (Photo  2014.12)

            *    *    *    *

<Jazz,  Classic>

Vassilis Tsabropoulos 「The Promise」
UNIVERSAL MUSIC / JPN / UCCE-9266 / 2014  (ECM Records 2009)
Recorded January 2008 , at Athens

 

Thepromise
 前回にギリシャのヴァシリス・ツァブロプーロスを取り上げたので、ついでと言う訳でもないが、彼のクラシックからジャズに波及するピアノ・プレイの見事さを知る意味でも、このアルバムは是非と言うところで彼のピアノ・ソロ・アルバムを取り上げた。

Thepromiselist Tracklist は、左のような11曲。一曲のみ(7曲目)トラッドを彼の編曲で聴かせ、他の10曲はオリジナル。
 クラシックの世界で実績を積み上げた後に、ECMにジャズ・デビューしたツァブロプーロスは、ジャズの道において彼の過去のクラシックの経験の中から自己の表現したいものを納めるべく、ピアノ・ソロにて一枚のアルバムを作成したのだ。もちろんプロデュースは Manfred Eicher で、内容的にはかなり満足したものになったことは想像に難くない。

 この静かさと優しさとメロディーの美しさと、なんとなく郷愁を呼ぶ彼のピアノ演奏に浸れることの出来る素晴らしいアルバムだ。とにかくこの真摯な世界は気持ちが洗われる思いである。 現実の雑踏から離れた空間体験が出来るだけでも貴重そのもの。

Vassilis1_2 彼は1966年生まれだから今年50歳という円熟期に入るところだ。前回紹介のアルバム「Achirana」作成で、ベーシストのアリルド・アンデルセンによってECM盤作成にジャズ・トリオとして関わったのが、彼のピアノがジャズ畑を通じて世間に知られた大きなきっかけであったようだ。過去のクラシックや聖歌、賛歌への造詣がジャズにクラシックとの壁を乗り越えて一つの世界を構築しているところに頭が下がる。
 さてこの「Promise」がECMでは最も近作となるが、2013年に「You」というアルバムをリリースしているが、その内容は未確認。いずれにしても今後どんな形で我々に迫ってくれるか、そんなことを楽しみにしているところである。

(試聴)
 

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