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2015年2月19日 (木)

さすがにこりゃマイッタ~アルコナARKONA 「YAV」

      <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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アルベロベッロAlberobello(南イタリア)の夜(2)
訪れたのは、ヨーロッパの一大行事であるクリスマス行事を迎えるところであったため、このトゥルッリの並ぶ地域はクリスマス・イルミネーションとライト・アップで見事な夜景であった
                                        (Photo 2014.12)

              *    *    *    *

 ~ロシアン・ロック界の雄~
 ペイガン・フォーク・メタル・バンド=アルコナ

     <Rock>
               ARKONA 「YAV」
               NAPALM Records / NPR526 / 2014

Yav2
Masha "Scream" - voice
Sergei "Lazar" - guitar
Ruslan "Kniaz" - bass
Andrey Ischenko - drums
Vladimir "Volk" - wind ethnic instruments

 久々にロックの話題です。どうもこのところ私にとってのロック界は低調であるのだが、我が親愛なるロック・ミュージックの友nr氏のお勧め(?)で聴いてみました。
 美しいジャケですね~~、と思ってよく見るとなんとも恐ろしい世界がみえてくる。
 
  

Masha_scream_arhipova2 ここで取り上げた「アルコナARKONA」はロシア・モスクワ出身のフォークロア・ペイガン・メタルバンドで、”ペイガンメタルの雄”と言われているが、なんとメイン・ヴォーカルのマーシャMaria“Masha Scream”Arhipovaは女性にもかかわらず、とにかく迫力満点。そのヴォーカル手法はグロウル(デス・ボイス)とクリーンヴォイスを両方こなす。そしてその曲は、ほゞアルバム全曲を彼女が作曲している。土着的な叙情と美しい音楽との評もあるが、それは解らないことはないが、いやはや私にはなかなかついて行くのが大変と言ったところ。しかし聴いているとぐんぐん引き込まれていくのも事実。

 ペイガンメタルとは民族音楽的なフォーク&ヴァイキング・メタルの中でもブラック・メタルに近いジャンルだそうだ。
 そもそも”ペイガニズムPaganism”という言葉があるが、自然崇拝、多神教の信仰という世界のようで、彼らが”ペイガンメタル”と言われるのには、パイプや笛などを多用してフォークロア(「民族、民間伝承」の意味)の牧歌的世界に、更にストリングスも加わってそれにメタル・ロックが合体したパターンで迫ってくるところが味噌である。

Yavlist さてこのアルバムは、CD+DVDで、もちろんCDが彼らにとっての7作目のニュー・アルバム(Tracklistは右の9曲)。そしてDVDは、ボーナス版で彼らのモスクワでの10周年記念ライブ映像版で22曲が収録されている。
 オープニングの宗教的な美しさから一転してグロウルの世界が展開。しかし全編に流れる不気味で神秘的にして土着的な世界は疾走してアレンジ豊かな中にダイナミックに迫ってくる。そしてマーシャ嬢のデス・ボイスは、とにかく言葉の意味が全くわからないのもあって、強い怒りなのか、苦しみ・悲しみ・痛みなのか、もともと私はデス・ボイス嫌いであるのだが、女性であるからなんとなく興味を持って聴いてしまう。

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 アルバム・タイトル曲の”YAV”は、13分を超える大曲で、美しさと不気味さの伴った激しさが裏腹に交錯して圧巻。

 ロシアのロックは、1990年代から2000年に形成されたという歴史は浅いのだが、今やそのクオリティの高さは定評がある。このアルコナも2002年からの活動で10年以上の歴史を刻んできて、音楽性のレベルはかなりのところにある。その気で聴くと一つの感動が得られることが恐ろしい。このバンドのシンガー・ソングライターのマーシャ譲は、”嬢”と言えども、ギターのLazerと夫婦で、2人の子供がいる。まだまだ頑張っているところがお見事と言わざるを得ない。とにかくこのようなペイガン・(メタル)ロックという世界は知らなかったのは私だけか?、ロック界の幅広さには驚くのである。

(試聴)”Zarozhdenie”
 

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コメント

風呂で30分づつ1週間、3時間におよぶ10周年記念ライブを見終わりました。スタジオ最新作は凶暴な村祭り要素が薄れ、脱力ポルカもなく、エキスが薄い気がしました。そりゃ10年の集大成と比べたらねえ。現在の私にとっては、カーブドエアの上に位置しているバンドです。
いい歳なのに刺激物ばっかり採って、そのうち麻酔も効かなくなり、大人の音楽が似合わない老人になるんじゃないかと自分の将来が心配です。
風呂井戸さんも、こんなの聴く人じゃなかったのに。

投稿: nr | 2015年2月20日 (金) 14時33分

 nrさん、こんばんわ。
 そうそう、このライブDVDはそれなりに結構なボーナス盤ですね。しかしこうゆう世界は結構楽しい刺激です。ところで”いい歳なのに刺激物ばっかり採って、そのうち麻酔も効かなくなり、大人の音楽が似合わない老人になるんじゃないか”と言うのは、私のことをおっしゃってるのでは?と・・・ふと、我が身を見つめております(笑い)。

投稿: 風呂井戸 | 2015年2月20日 (金) 23時00分

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