あのカルテットの第2弾~ラーシュ・ダニエルソンLars Danielsson「Liberetto Ⅱ」
<My Photo Album 瞬光残像= 南イタリア編>
タオルミーナTaorminaにてイオニア海を望む(南イタリア・シチリア島)
タオルミーナという地は、ダイビングに魅せられた男たちを描いた映画「グランブルー」の舞台の街で、マリンブルーの海と背景にはシチリアの最も高い活火山エトナ山があってリゾート地として有名になったところ。温暖な気候で冬でもハイビスカスなどの花が咲くなど、さらにここを人気の地にしている。ここにも紀元前3世紀といわれるギリシャの遺跡が残っている。
(photo 2014.12)
* * * *
<Jazz>
Lars Danielsson 「Liberetto II」
ACT / Germany / 9571-2 / 2014
Lars Danielsson / bass, cello, piano (on 01),piano melody (on 03 & 09)
Tigran / piano, fender rhodes
John Parricelli / guitar
Magnus Öström / drums, percussion, electronics
Special Guests:
Mathias Eick / trumpet
Dominic Miller / guitar (on 01)
Cæcilie Norby / voice (on 12)
Zohar Fresco / percussion & vocals (on 09)
北欧スウェーデンの重鎮ベーシストが3年前に結成したクァルテットの続編(第2弾)を登場させた。(参照:2012年作アルバム『Liberetto』http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/12/lars-danielson-.html )
ピアノにあのティグランを再び呼び、そしてドラムスはE.S.T.のマグヌス・オストロム、ギターにドミニク・ミラー。クラシック、フォーク、トラッドの音楽の流れは今回も生きていて、そのアコースティック・サウンドは、不思議な異国の情緒を描き、郷愁を感じさせる。ゲストにマティアス・アイク(tp)など、これまたダニエルソンの流れに溶け込んで味つけが見事。
Tracklistは左のように12曲。M8はティグランの曲で、M10はダニエルソンとティグランの曲、その他はすべてダニエルソンのオリジナル。
なかなか多彩な曲が展開する。第1曲目”Grace”からトランペット、ピアノ、ギターともう郷愁感たっぷりのメロディーを交互に聴かせダニエルソンの美学が響く。そして”Passacaglia”(M2)はギターのリズムにダニエルソンのベースが追いかけるように展開して民族ダンスが目に見えるようだ。”Miniature”はアルコ奏法で異空間に誘う。M5、M6、M7は、トランペットとベースのデュオの3部曲。こんな調子でそれぞれの曲に工夫が凝らされていて、全編一曲ごとに新鮮に聴こえてくる。
なんと言っても、ダニエルソンの曲は北欧の大地から生まれてくるような印象で、メロディーが美しく、そしてなにかローカルな郷愁感に満ちていてつい引き込まれてゆくのである。このアルバムもその線は一つも崩れていない、と言うより益々それは高まっている。
一口にジャズと言っても、こうした世界はやはり異色であって、その広さに驚くところだ。そしてなぜか何時も彼のアルバムを流すときは一人でじっくりと聴きたいのである。
彼は1958年スウェーデン生まれで、、60歳少々前という年齢であり、今が一番脂がのっていると言っていいだろう。イェテボリの音楽院でクラシックのチェロを学び、その後ベースに転向。そしてジャズの世界に踏み込んだという経歴で、今やスウェーデン・ジャズ界ではなくてはならない存在となっている。
(試聴)このアルバム最後を締めくくる美し曲”Beautiful Darkness ”
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コメント
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