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2015年3月 9日 (月)

スティーヴン・ウィルソンSteven Wilsonニュー・アルバム「HAND. CANNOT. ERASE」

            <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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クリスマスを迎えるアルベロベッロの夜(8)        (photo  2014.12)

             *    *    *    *

<Rock (Progressive)>

            STEVEN WILSON 「HAND. CANNOT. ERASE.」
      Kscope / Blu-ray Audio KSCOPE523 / 2014

Hand
Steven Wilson - Vocals, Mellotron, Keyboards, Guitar, Bass, Banjo
Guthrie Govan - Lead Guitar
Nick Beggs - Bass, Chapman Stick
Adam Holzman - Piano, Hammond Organ, Moog Synthesizer
Marco Minnemann - Drums

Steven1 ポーキュパイン・ツリーPorcupine Treeから離れてのエンジニアでありコンポーザーにしてミュージシャンであるスティーヴン・ウィルソンのソロ第四弾。メンバーは上のようなところで前作と同じである(参考:前作「レイヴンは歌わない」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/steven-wilson-t.html )。
  彼は今までどちらかというとこのソロ・ユニットでは、クリムゾン・タイプを構築してきた。一方本来の2009年が目下の最終スタジオ・アルバム(「Incident」)となっているポーキュパイン・ツリーでは、ピンク・フロイド・タイプ(勿論現在のギルモアものでなく、1970年代のロジャー・ウォーターズ在籍時のもの)の演奏スタイルと、両者に変化を見せていたが、果たして今作は?。

 
Handlist Tracklistは左のような11曲。私には目下情報がそれほど多くなく、若干不安であるが、どうも2006年にロンドンのアパートで3年間誰にも発見されずに孤独死した38才の女性を描いているという。これを聞いてイメージとしては、即マリリオンMarillionの「brave」(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/marillion-0859.html)を思い出した。まさにコンセプト・アルバム。

 ウィルソン自身、過去の集大成と位置付けたアルバムだというが、このソロ・ユニットの総決算か?。
 所謂現在やや少数派であるところのプログレ・アルバム本格派と言って良い出来だ。

P3061775 先ずは01曲のオープニングの静寂を経て、02曲”3 years older”でシンフォニックな演奏を展開する。このアンサンブルは往年のイエスを彷彿とさせる。そして物語を展開して、06曲”Home invasion”、07曲”Regret”でこのアルバムの頂点に至る。これぞスリリングなクリムゾン・タイプ。
 そして09曲”Ancestral”では、まさに絶頂期の1970年代のピンク・フロイドを呼び起こし、その流れの最後はクリムゾンの重厚さで閉める。今やプログレは、スティーヴン・ウィルソン様々である。
P3061777 その後、終焉の10曲目”Happy returns”では、アコギと落ち着いたヴォーカルで纏めあげるは、ロジャー・ウォーターズ流。
 最後は、女性コーラス、静かなピアノで幕を閉じる。ドラマティックな構成は凄い。やはり今や英国ではNo1のプログレ派だ。

 私が入手したのは、Blu-ray Audio盤、5.1サラウンドだ。彼はミュージック・エンジニアであるので、この線まで掘り下げて聴くべきだろう。映像はモノ・クロ写真を中心にイメージを盛り上げる。
 久々にロック界に私を戻してくれるプログレの登場。もう少し聴きこんでゆくと更に何かが見えそうな予感がする。

(試聴)

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コメント

これは私にとって今年一番のニュースです。あのスティーヴン・ウィルソンのニュー・アルバムが発表されるとは思ってもいませんでした。即買いです。

 でもクリムゾンやピンク・フロイドの雰囲気を漂わせているのはわかるにしても、イエス的なアンサンブルまで発揮しているとは、驚きですね。まさにブリティッシュ・プログレ界の正統的な後継者に違いありません。

 私も聞いた感想を自分のブログにアップしたいと思います。貴重な情報ありがとうございました。

投稿: プロフェッサー・ケイ | 2015年3月12日 (木) 20時49分

プロフェッサー・ケイさん、こんばんわ。
なかなか聴き応えあります。
ブルー・レイ盤では、フォトが何枚かイメージで出ますが・・・それが3歳から年日時を追っています。完全に女性の人生を描いているようです。
それはそれとして、何回か聴き込んで行く価値は十分あります。感想期待しています。

投稿: 風呂井戸 | 2015年3月12日 (木) 23時51分

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