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2015年3月30日 (月)

イリアーヌ・イリアスEliane Eliasの新譜「メイド・イン・ブラジルMade in Brazil」

       <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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南イタリア・マテーラMATERA・・・・・洞窟住宅を使ってのレストランにて(岩の削られた壁)
                                                                    (photo  2014.12)

            *    *    *    *

ブラジル色・・・・・一色に包まれたヴォーカル・アルバム

<Jazz>
         Eliane Elias  「Made In Brazil」
         CONCORD JAZZ / UCCO-1154 / 2015

 

Brasil
 もうとにかく徹底してのブラジル一色のアルバムです。彼女の24作目のアルバムということのようだが、今回は彼女のルーツのブラジルに思いを馳せての作品。過去のアルバムを全ては持っている訳ではないが、私としては彼女のモノは発売と同時に買うミュージシャンなんですね。
 ジャズ・ピアニストである実力が評価される彼女ですが、よって、勿論ピアノ・プレイが全編飾ってますが、やっぱりこれは彼女の”ヴォーカル・アルバム”主力ものです。

Brasillist2 Tracklistは左のごとく(クリック拡大)・・・。

 彼女のオリジナル曲6曲と、ブラジル作曲者3人の6曲(Antonio Carlos Jobim の曲も3.8.の2曲)という構成で、ボサ・ノヴァ・スタイルを主体に歌い上げるが、ちょっとムーディーな曲も歌ってくれる(特に彼女自身の曲”Searching”、”A sorte do amor”)。

 全曲彼女のアレンジであり、今回は、ゲスト・ミュージシャンも多く、ストリングス・オーケストラ(Rob Mathes のアレンジと指揮によるロンドン・シンフォニック・オーケストラ)も入ると言うところで・・・・ポピュラーからジャズ・ファンまでカヴァーする売れ筋狙いの彼女の魅力たっぷりアルバム仕上げ。
 ただしこうしたストリングス・オーケストラの音がバックに流すのは、Jazzy not Jazz路線のムードを盛り上げる一つの手法だろうと思うのですが、私の好みからはオーケストラなしの小編成で仕上げてもらった方がボサ・ノヴァ・ムードは高まると思うところだが、如何なところか。

 彼女のソフトにしてマイルドな低音部を中心とたハートウォーミングな歌声と評されるボッサ・ヴォーカル(特に”Vida”)で、はやく暑い夏の夜に聴きたいというところである。

Brasilphoto
 とにかく彼女は1960年ブラジル・サンパウロ生まれですからもう既に55歳、夫のベーシストであるMarc Johnson が当然参加し、プロデュースも行っている。更に5曲目の”Some Enchanted Place”では、娘のAmanda Breckerがヴォーカルで参加している。
 また「テイク6」のヴォーカル・グループの参加も話題の一つ。こうしてブラジル・テイクなムードの彼女のヴォーカルのバックに彼らのハモッた歌声が見事に色づけしている(特に”Incendiando”)。
 こんな調子で広い範囲に向けてのミュージックとして作り上げられていて、単なるジャズ世界でなく多岐にわたったミュージック・ファンに受け入れられそうなアルバムの印象だ。

(参照)http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/cat45434491/index.html

(試聴)

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2015年3月26日 (木)

ナイトウィッシュNightwishの力作新譜登場「ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL」

やっぱり、やってくれます・・・・壮大な絵巻ナイトウィッシュ万歳!!

<Symphonic Progressive metal ROCK>

Nightwish 「ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL」
NUCLEAR BLAST Records / UICN-9027 / 2015

Endless
 再び三度、フインランドのナイトウィッシュの壮大な絵巻の登場だ。今年の”ナンバー1ロック”が早くも登場してしまった感ありの会心作。
201503252007tr

 あの2012年のナイトウィッシュ最大の危機、”IMAGINAERUMツアー”中の二代目リード・ヴォーカリストのアネッテ・オルゾンの解雇。その後のAFTER FOREVERのフロール・ヤンセンを起用して米国ツアーを見事に乗り切って、新たなナイトウィッシュ世界を構築した。
(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/nightwishfloor-.html
 そして2013年からの構想、作曲、続いての2014年に3ケ月のサマー・キャンプを張ってレコーディングなど18ヶ月で制作したニュー・アルバムの登場だ。

Endlesslist 全11曲約80分のトータル・コンセプト・アルバム。なんと最後の曲”The greatest show on earth”は25分に迫ろうという大作。その物語性、地球上の生命体に迫ろうという壮大なミュージック展開、静・動の交錯と神秘性を加味した音の流れ、これぞクラシック、ロック等その他のミュージック・ジャンルを超えた圧巻の世界である。一つのプログレッシブ・ロックだ。

 オープニング”Shudder before the beautiful”、2曲目”Weak fantasy”で、疾走するナイトウィッシュが、コーラス隊をバックにフロール・ヤンセンFloor Jansenのヴォーカルを効かせて、メタル・サウンドとオーケストラとの融合による絵巻のスタートを聴かせる。特に2曲目はヤンセンの歌唱力をみせつける曲。
 以前からの宣伝曲”Élan”では、ヤンセンの歌い込みと、トロイ・ドノックレイTroy DonockleyのUillieann pipesの調べによって、民族的な人類の原点を感じさせてくれる。”Yours is an empty hope”では、これでもかと、益々洗練されたナイトウィッシユ・ダイナミック・サウンドを披露。
 彼らが忘れないのは、”Our decadses in the sun”にみる人間の郷愁と愛情の世界。ヤンセンの美しいヴォーカルが堪能できる。
 とにかくニュー・アルバムごとに、更なる新世界を披露してくれるナイトウィッシュには脱帽して敬意を払いたいところだ。お見事!!。

Endlessnw 今回のこのアルバムのテーマは、惑星の神秘性と地球上の生命体の誕生とその躍動、そして未知なる未来への世界への憧れ・・・・と、言うところなのか。とにかくリーダーのツォーマス・ホロパイネンTuomas Holopainen<Key>の創造性の止まるところを知らない才能がまたもや見事に開花している。

 アルバム・タイトルは、進化論のダーウィンの言葉からとられているとか、いやはや大それたテーマに挑戦したナイトウィッシュに、またまた圧倒された今回のアルバムだった。
 メンバーはMarco Hietala のベース、ヴォーカルも健在。もちろんEmppu Vuorinen ギターも奮戦している。ただ残念なのはドラムスのJukka Nevalainen が体調不良で休息、代わりにKai Hahto が務めている。

 なおこのアルバムは2枚のCD(一枚はインスト・バージョン)、一枚のDVD(制作記録、”Élan”ミュージック・ビデオ)より成っている。

 (試聴)

”Élan”

”Rock in Rio 2015”

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2015年3月24日 (火)

ロバート・ラカトシュ・トリオRobert Lakatos Trio 近作アルバム~「ROBITHOLOGY」、「SEPIA」

              <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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色彩がなく異様な感じが迫ってくる南イタリアの歴史の街のマテーラ
                                                        (photo 2012.12)

                     *    *    *    *

<Jazz>

 ハンガリーのロバート・ラカトシュ・ピアノ・トリオの中身の濃さと美しさに惹かれて、2011年のアルバム「BUMERANG」を既にここで先日取り上げているが
(参照 http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/robert-lakatos-.html )
 目下彼のトリオものが澤野工房により7作登場している。そこで取りあえず近作の2アルバムの感想だ。

Sepia 最も近作は・・・・

ROBERT LAKATOS TRIO
「SEPIA」
Atelier Sawano / AS139 / 2014

Recorded on April15, 16, 2013 at Hardstudios, Switzerland

 ここでは、Drumsに Gregory Hutchinson を迎えての息子のChriatian Lakatos とのトリオ。今までのRobert Lakatos ものと若干印象が違う。つまり技巧的にもハイレベルなところが前面に出て、三者の演奏は明らかに近代トリオの試みを展開。これは歓迎するところと、一方やや聴く方が尻込みしてしまうところの相反した反応があっただろうと思う。私にとっては、過去のアルバムと比べてやや難解、その為このアルバムは取りあえずここに置いておく・・・・。

               *          *          *

 そして2012年のその前作に焦点を当てる(↓)・・・・

    ROBERT LAKATOS TRIO  「ROBITHOLOGY」
    ATELIER SAWANO / AS127 / 2012
    Recorded at Pannonia studio on feb. 14.15.2012

Robithology
Robert Lakatos : piano
Christian Lakatos : bass
Elemér Balázs : drums
Gábor Bolla : sax (track No.5, 8 and 11.)

Robithologylist

  トリオ・メンバーには、ベーシストとしてロバート・ラカトシュの息子のChristian Lakatos が2011年のアルバムから登場していて、今作も同じだ。

  Tracklistは左のごとく11曲。このうち5曲はラカトシュ自身のオリジナル曲。ベーシストのChristian Lakatosの1曲と、ドラマーのElmr Balzs の曲1曲と、主たるはオリジナル曲で構成されている。
 相変わらずロバート・ラカトシュのピアノは多彩なテクニックを背景にその音色は実に美しい。そして時に前衛的に、時に叙情的にと、その展開には彩りがあって見事である。

 このアルバムのタイトルが凄い「Robithology」というのは、ロバート(愛称Robi)+「theology」で、彼の”理論体系(神論)”と言うことで、自身の音楽性の表現のようだ。確かにスタートのKenny Barronの”Voyage”で、彼の四方八方から押し寄せてくるようなピアノ・プレイに満ちていて、これがクラシックを経て築き上げた「ラカトシュ世界」のオープニンクである。そして2曲目に彼自身の曲”In memory of Géza Pecek Lakatos”にて、あの叙情の世界が押し寄せてくる。そしてタイトル曲”Robithology”のリズム感は快調そのもので、しかしそれだけなく静かな瞑想の曲”Sweet and Bitter”との対比が素晴らしい。

Robithologytrio1
 又注目は、このアルバムになって前作では静かな位置にいたベースが、ソロ・パートも多くなり、息子としての単なるお供え物でなく、結構頑張ってトリオとして良い役割を担っている。
 そしてこのアルバムも、やはりボラのサックスが3曲に登場してその変化の付け方は、ラカトシュが一つの曲でも単純に終わらせない構成と同様に、アルバム自身の流れの中での変化にも一役買っている。

 音楽理論においては、私はその筋の人に譲るが、静かな曲”
Here's that rainy day”でもメロディーが流れる中にうねりがあって、単純に終わらせない展開などなかなか聴く方にも充実感が感じられる。ピアノ・トリオ・ジャズとしてのバランスと展開の妙の完成度からして、なかなかの名盤だと思う。

(参考視聴) Nikoletta Szöke のヴォーカルとRobert Lakatos のピアノ

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2015年3月21日 (土)

アンナ・マリア・ヨペクAnna Maria Jopek~BOX SET「Dwa Serduszka Cztery Oczy」

      <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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南イタリア・マテーラMateraの洞窟住宅群の中に入っていくと、こんな生活臭たっぷりの情景におめにかかれる。このような一見建物に見える住宅に入ると中は岩をくり貫いた洞窟なのである。  (photo 2012.12)

                       *    *    *    *

<Jazz>
             Anna Maria Jopek 「Dwa Serduszka Cztery Oczy」 
             AMJMUSIC / 179 478 2 / 2008

Anj

 アンナ・マリア・ヨペク、2013年の秋にライブでお目にかかってから、まだニュー・アルバムはリリースされていません。そろそろ良いのではと・・・・思いつつ、その埋め合わせというか繋ぎに彼女のボックス・セット(3枚組)を仕入れて聴いているんですが、これがなかなかのもので、一枚は既に持っているアルバム(CD)ですが、その他2枚、一枚はライブ盤、一枚はレアトラック盤と納得の良盤でご機嫌なんです。

Amjlist この3枚組ボックス・セットの内容は左のようなところ(クリック拡大)。

<一枚目> 「ID

Id これは、異国情緒たっぷりのアルバムで、既に2007年にリリースされたもの(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/nightwach-cc87.html)で、ここでも過去に私は取り上げているので、それはそれとして・・・・・。
 その後、2011年に「Haiku俳句」(ピアニスト小曽根真と共演)、
「Sobremesa」「Polanna」の3部作を一気にリリース(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/3-4392.html)して、彼女のポーランドを中心としての国際的なアプローチの結晶を完成させ、多くの賞賛と賞を獲得した。

 それにより一つの頂点に達してしまった為か、このところ新作が届いていない。多分このような成功の次の作品には、自己の納得がそう簡単ではないのであろう。日本でのライブ時の様子
は非常に元気であったので、目下は、ニュー・アルバムに着手していると思うのだが、待ち遠しいところだ。・・・・そんな訳でこのボックス・セットで、私は間を埋めているのです。

Anj2<二枚目> 「SPOZA」
 ここに登場するこの2枚目が興味深い。これは未発表音源集であるので、そんなところも魅力。中身は誕生日パーテイーで録音されたモノとか、ゲスト演奏モノ、シングルに収録されていたモノなどや、未発表のサウンドトラックからの選曲ということらしいが、驚くことに録音が生々しく良好で、良い意味での意外性があった。
 収録14曲中9曲は彼女の作曲、その他も作詞などしており彼女一色のアルバム。ポーランド語で解らないところが一層奥深いトラディショナルなムードをも醸し出す曲もあって面白い。又彼女への曲を長年手がけているMarcin Kydryńskiの曲 ”Jakby Nic Się Nie Stało”は、やはりヨペク味いっぱいの美曲。
 バックの演奏陣にピアノは、Leszek Moźdźer、そして Tord Gustavsen(”Daleco”は納得の深遠な名曲)などの一流どころが演じているし、ギターのMarek Napiórkowskiの快演が聴ける。

Anj3<三枚目>  そして3枚目の「JO & CO」は、”BMW Jazz Club”、”Ethno Jazz Festiwal”の2つのライブでの収録もの。これが又スタジオ盤と違って、ライブものの特徴そのもので、じっくりと演じて、歌い込みも見事な感動のシロモノ。
Joco 
これは一枚のアルバムとしても過去にリリースされていたのですが、私は今になって初聴きでした。
 登場するは、彼女自身の曲が5曲演じられる。アルバムで聴くのと違ったステージでの熱唱が、彼女の曲に対する意気込みが感じられて凄い。彼女のアルバムものの印象は、そう熱唱派には思えないのだが、東京ライブもそうだったが、かなりの熱唱派なんですね。この盤はライブものであった為、実は別扱いで、いままでは手にしてなかった。早く手に入れておくべきだったと今にして思うのだ。4曲目の”Aya 1984”は極上品。又ジャズを超えたフュージョン派ベーシストのリチャード・ボナの参加などもあって、ひと味もふた味も充実したヨペクの世界が見える。

 締めの”Dwa Serduszka Cztery Oczy”の彼女の歌唱力をみせつけるヨペク節はまさに説得力十分の完成品。

(試聴)

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2015年3月18日 (水)

大人のジャズ・ヴォーカルなら・・・ルース・キャメロンRuth Cameron「Roadhouse」

        <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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 南イタリアのマテーラMatera。岩山に築かれた洞窟住宅(Sassi)の町並み。とにかく歴史は旧石器時代までさかのぼると言われ、1993年世界文化遺産に認定されている。1950~60年には衛生上の理由などから住民は強制移住され廃墟となるも、その後歴史的価値が見直され、整備が進められ再び住居として機能している。そして今や観光地として多くの人を集めている。 私が訪れたのは12月だが、寒いという気温ではなく、多くの観光客で賑わっていた。     (photo 2014.12)

                        *    *    *    *

<Jazz>
             RUTH CAMERON 「Roadhouse」
            
Universal / EMARCY 549 100-2 / 2000
             Recorded on Oct.1999 at Capitol Studio Hollywood, CA.

Roadhause

 このところチャーリー・ヘイデンが、どうも私にとっては何時までも「心」に残ってしまうのであるが・・・と、言うところで私の彼に関係したもう一つの愛蔵盤の紹介。

Roadhausemem 究極の大人のフィメール・ジャズ・ヴォーカルもの。そして是非夜にしっとりと聴いて欲しい。そんな意味での極上品である~それがこのルース・キャメロンRuth Cameronのアルバムです。
 彼女のヴォーカルを支えるmembersは、左のとおり。まあBassのチャーリー・ヘイデンは亭主ですから当然として、彼女はチャーリーのカルテット・ウェストを支えて来たわけですから、PianoのAlan Broadbent、 Brad Mehldauなどを始めとして、それなりに豪勢なミュージシャンが登場します。

<Tracklist↓> (クリック拡大)

Roadhause1ist

 これは完全に大人のヴォーカルです。しっとりとしかも丁寧にしっかりと歌い上げる。その声はやや太めのマイルドなところが心の安まる世界である。バックの演奏陣もこれ又夜の静かな落ち着いた世界を演出する。

 ルース・キャメロンは元々は北アメリカやヨーロッパにおける劇場俳優であったが、ジャズ・ベーシストのチャーリー・ヘイデンと結婚して、彼のマネージャー役となり、バンドのカルテット・ウェストを支えた。そして彼のレコーディングをプロデュースする役割をこなしていたようだ。その後、ヘイデンは彼女にシンガーとなることを勧め、1999年にこのアルバムの録音を行ったのだった(2000年リリース)。
 どうもその後は最近のアルバム「Sophisticated Ladies」(参照 :http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/charllie-haden-.html)に登場はしたが、彼女自身のアルバムはない。
 ヘイデンが亡くなってしまった現在、年齢的にも彼女のシンガーとしての活動も多分無いだろうと思うと、このアルバムは貴重盤である。

(試聴)

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2015年3月15日 (日)

早春の来客(つがいの小鳥)~Gerry Mulligan「Night Lights」

今年も春を迎えようとして・・・・山茱萸(サンシュユ)の開花と小鳥

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P30617662wh_2 このところ3月になって毎日私の家の庭に決まって訪れてくる2羽の(多分、つがい)小鳥がいます。私は植物とか、鳥の種類には全く知識が無くて、何という小鳥なのかも解りません。それでも毎日家の中にいる私から2-3メートルのところで、仲良くしているこの2羽の小鳥が可愛らしいと思って見ているのです。(写真クリック拡大

P30617722wh 私の家は住宅街のど真ん中にあるのですが、親の代からの多くの庭木が植えてありましたので、私が数年前に新築した現在の住宅の周りに移植しました。その為多くの植物があり、多分それで寄ってくると思います。この小鳥が来るようになる前の、この冬の最中には、もう少し大きいやはり2羽の鳥が毎日来ていたんですが(その鳥は山茱萸(サンシュユ)の実を食べていた)、それは今は来ないのです。それに変わって現在はこの小鳥の来客で、それを楽しんでいるのですが・・・・この鳥は何という名の鳥なんでしょうか?,ネットで調べましたところ似ているのは「アトリ」という鳥ではないかとみているのですが・・・ご存知の方は教えて欲しいと思っているのです・・・・・。

P31417272wh_3 とにかく、この私の居住地は日本では寒い地方になるのですが、ようやく山茱萸も黄色く開花して、春を感ずる候となりました。これで一年のスタートと感ずる時なのです。

アトリ(Wikipediaより)
ユーラシア大陸北部の亜寒帯で繁殖し、冬季は北アフリカ、ヨーロッパから中央アジア、中国、朝鮮半島に渡りをおこない越冬する。
 日本には冬鳥として秋にシベリア方面から渡来する。主に日本海より山形県、富山県等に飛来し、それから各地に散らばる。渡来する個体数は年による変化が大きい。
 全長16cm。黄褐色を基調に黒、白を加えた羽色をもち、特に胸部の羽毛は橙褐色で目立つ。オスの夏羽は頭部が黒い。メスおよびオスの冬羽の頭部は褐色。

                *    *    *

(今日のミュージック)

Barjazz<Jazz>
Coleman Hawkins,  Billie Holidy & others「BAR JAZZ」
Universal Classics & Jazz /  06024 9837442 / 2006


 なんとなく昔のジャズを気楽に聴きたいときがある。そんな時にうってつけのモノは、こうしたオムニバスものですね(Digital remastered)。

 Kenny Burrell のギター、Coleman Hawkinsのサックス、 Stan Getzのサックス、Billie HolidayやRuth Cameronのヴォーカル、Oscar Petersonのピアノなどなど・・・何も考えずにふと聴いているのも良いものです。中でもGerry Mulliganの「Night Lights」なんかは静かな夜に最高です。

(試聴)

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2015年3月12日 (木)

男のロマンのエッセイ集:中西繁著「À Paris~ゴッホの部屋の日々」(その2)~映画「男と女」

       <My Photo Album 瞬光残像 = フランス編>

中西繁先生の「パリ」に刺激されて・・・・私も懐かしのもう何年か前の「パリ・セーヌの夜」の撮影モノクロ・フィルムを引っ張り出しての一枚です(↓)。この頃は”夜のパリ”が好きでした。

Paris1wh

サンジュ橋pont au change 越しに観るコンシェルジュリーLa Conciergerie (遠くにはエッフェル塔のライトが見える)

          *    *    *    *
さて、本題↓

 男のロマン貫く・・・・・・中西繁

2

 フランスとは・・・・まさにオールラウンドに芸術の国と、私自身の人生の中では位置付いている。中西繁の絵画の世界は当然として、私の好んだ音楽や映画そして写真の世界でも・・・なかなかこの国の右に出るのは簡単には見つからない。
 さて、中西繁のエッセイ集「ゴッホの部屋の日々」感想の続きである。

Photoモンマルトルからモンパルナスへ~モンパルナスの朝

 中西繁は2006年までの2年のパリ生活後は、冬期にパリに2,3ケ月滞在する生活のようだ。これはまさしく正解だと思う。
(←中西繁画「雨上がりのモンパルナス大通り」)
 私はパリは冬期が好きだ。街も葉を落とした街路樹と建物が美しい。ただ私と違うのは、彼は朝早い、そしてそこにフランスらしい姿を感じている。私は夜派、夜のパリの姿に酔った。

ドーヴィル・トローヴイル   ( 映画「男と女」

41ck0svwlrl1_2 この街はあのノルマンディー地方の海を望む港町。私はフランス映画「男と女Un homme et une femme」 (1966年)が、このドーヴィルを舞台としていることは、彼のこのエッセイで初めて知った。とにかくこの映画を見た頃は、フランスにおける都市の位置関係など理解していなかった為だ。
 いつぞやも中西繁はこの映画「男と女」がお気に入りであったことは知っていたが・・・このエッセイ集でもこの映画の監督のクロード・ルルーシュの言葉”人生は2,3のパターンしかなく、人々はそれを繰り返し残酷なまでに同じ道を歩いて行く”と、そして彼の画集に記した”人生は無数のパターンの足跡として残る”を対比して・・・・”人は歳を重ねるほど、ますます過去を想いながら生きてゆくものなのだ”と結ぶ。このあたりが中西繁節。

21 さてこの「男と女」の映画に話しを戻すが、これからは私のこの映画感想。話の筋はそれほど・・・・・?で、つまり公開当時のキャッチコピーを見ればその通り→”たちきれぬ過去の想いに濡れながら、愛を求める永遠のさすらい ・・・・・・その姿は男と女”。

 この映画の主題歌はフランシス・レイの”男と女”、これが又映画以上に世界を魅了した。又映像を音楽が作り上げるという技も見えた。
22 又「映像」というそのものの意味にも迫った。アングル、クローズ・アップ、動き、光の陰影、明るさ暗さ、そしてなんと言っても画面のお膳立てとしての”雨”。このドーヴィルという地は、日本で言えば冬期は暗い日本海に面した地と似ているのだろう。その暗さも重要な役割を果たす。そんな背景下の映像の素晴らしさも教えてくれた映画である。

 そして更にこの映画、カラーとモノクロの対比が素晴らしい。場面によって使い分けしているのだ。両者は互いに否定するものでなく、それぞれが優れたものである事を教えた。ただ私自身はこの映画ではモノクロに軍配を挙げている。

・・・・と、中西繁のロマン・エッセイ集はいくらでも私の書くことが脱線する要素を持っていて、私には楽しい一冊なのである。

(参考)

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2015年3月 9日 (月)

スティーヴン・ウィルソンSteven Wilsonニュー・アルバム「HAND. CANNOT. ERASE」

            <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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クリスマスを迎えるアルベロベッロの夜(8)        (photo  2014.12)

             *    *    *    *

<Rock (Progressive)>

            STEVEN WILSON 「HAND. CANNOT. ERASE.」
      Kscope / Blu-ray Audio KSCOPE523 / 2014

Hand
Steven Wilson - Vocals, Mellotron, Keyboards, Guitar, Bass, Banjo
Guthrie Govan - Lead Guitar
Nick Beggs - Bass, Chapman Stick
Adam Holzman - Piano, Hammond Organ, Moog Synthesizer
Marco Minnemann - Drums

Steven1 ポーキュパイン・ツリーPorcupine Treeから離れてのエンジニアでありコンポーザーにしてミュージシャンであるスティーヴン・ウィルソンのソロ第四弾。メンバーは上のようなところで前作と同じである(参考:前作「レイヴンは歌わない」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/08/steven-wilson-t.html )。
  彼は今までどちらかというとこのソロ・ユニットでは、クリムゾン・タイプを構築してきた。一方本来の2009年が目下の最終スタジオ・アルバム(「Incident」)となっているポーキュパイン・ツリーでは、ピンク・フロイド・タイプ(勿論現在のギルモアものでなく、1970年代のロジャー・ウォーターズ在籍時のもの)の演奏スタイルと、両者に変化を見せていたが、果たして今作は?。

 
Handlist Tracklistは左のような11曲。私には目下情報がそれほど多くなく、若干不安であるが、どうも2006年にロンドンのアパートで3年間誰にも発見されずに孤独死した38才の女性を描いているという。これを聞いてイメージとしては、即マリリオンMarillionの「brave」(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/marillion-0859.html)を思い出した。まさにコンセプト・アルバム。

 ウィルソン自身、過去の集大成と位置付けたアルバムだというが、このソロ・ユニットの総決算か?。
 所謂現在やや少数派であるところのプログレ・アルバム本格派と言って良い出来だ。

P3061775 先ずは01曲のオープニングの静寂を経て、02曲”3 years older”でシンフォニックな演奏を展開する。このアンサンブルは往年のイエスを彷彿とさせる。そして物語を展開して、06曲”Home invasion”、07曲”Regret”でこのアルバムの頂点に至る。これぞスリリングなクリムゾン・タイプ。
 そして09曲”Ancestral”では、まさに絶頂期の1970年代のピンク・フロイドを呼び起こし、その流れの最後はクリムゾンの重厚さで閉める。今やプログレは、スティーヴン・ウィルソン様々である。
P3061777 その後、終焉の10曲目”Happy returns”では、アコギと落ち着いたヴォーカルで纏めあげるは、ロジャー・ウォーターズ流。
 最後は、女性コーラス、静かなピアノで幕を閉じる。ドラマティックな構成は凄い。やはり今や英国ではNo1のプログレ派だ。

 私が入手したのは、Blu-ray Audio盤、5.1サラウンドだ。彼はミュージック・エンジニアであるので、この線まで掘り下げて聴くべきだろう。映像はモノ・クロ写真を中心にイメージを盛り上げる。
 久々にロック界に私を戻してくれるプログレの登場。もう少し聴きこんでゆくと更に何かが見えそうな予感がする。

(試聴)

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2015年3月 6日 (金)

男のロマンのエッセイ集:中西繁著「À Paris~ゴッホの部屋の日々」

常に「男のロマン」を感ずる世界を歩んでいる男!

Photo

(序文) ある事情で、私にプレゼントして頂いた”我が絵画の師”(これは私が勝手に決めていることでして誤解のないように。実はお会いしたこともないのです)=中西繁先生のエッセイ集「À Paris~ゴッホの部屋の日々」の話である。

Profile_pic 既に「中西繁」(大変失礼ですが、このような話を書くに当たっては、敬称はあえて控えさせて頂いています。これは現在ご活躍中ではありますが、既に私が評価する中に於いて、絵画界における普遍的な意味を持つ人であるからです)については、過去にこのブログで私が何故彼を評価するのかは書いてきましたので、ここでは省略するが、絵画を愛する一人として、私は彼に注目せざるを得ないのです。

(参考)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-d0df.html
                ↓
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-56e4.html

Photo まずはこのエッセイ集の冒頭は、左のごとくである。もうここで”人と人との出会い”について語っている。その出会いを自己にいかに生かせて行くかのロマンが見えてくる。
 中西繁を知る人は誰でも知っているのは、かって彼はパリのゴッホの部屋でのエネルギッシュな活動(約2年間)の話だ。
 しかし私は実は彼がもっと若かった時の話と思っていたのだが、この著書によって、それはなんと2004年と言うことで、既に60歳に近いときの話であることを知った。
 もともとフランスと言うかパリと言うか、あの地は画家と称する者の登竜門の地でもある。従って若き志の地でもあると言って良いだろう。しかし彼の場合は、なんとこの時は、私からみれば既に自分の世界は歴然と構築されたと言って良い時に当たっている。と、言うことは・・・・何故なのだろうか?。

 しかもゴッホの住んだ部屋にて絵画の創作活動をするということ。彼の絵画を志すきっかけとなったのはゴッホ作品であっということ。日本での活動を中断して、還暦近い男がそこに向かったのは?、そしてその決意のよって湧いてくるところは?・・・・・。

 ただ単にパリ(フランスといった方が良いのか?)という都市の魅力だけでなく、絵画の技法を極めるということだけでもなく(エコール・デ・ボザール美術学校に属したところは聞き及んでいるが)、まだまだ人としての歩む道の奥深さを求めたのであろうか?。

ここで中西繁はフランス各地の印象と思いを綴っている・・・・・・

Photoサクレ・クール大聖堂
 この中では、教会の聖堂内のドーム天井のキリストのモザイク画。そのキリストの瞳が輝くという。それはたった4つの席に於いてのみ見れるのだと・・・その観察力、その構造的分析・・・私にとって、中西繁の工学系の学問がキラリと光った。

LA QUATORZE JUILLET = フランス革命記念日
 革命の歴史の上に築かれた民主主義のフランス社会。その価値観を知っているのは彼らの特権であろう。ここには中西繁は冒頭に民衆運動の力を語った。
 この話で、私はふとその価値観はけっしてフランス人だけのものでないことを知っている。私のブログの題「月の裏側の世界」というのは、「The Dark Side of The Moon」。言わずと知れた英国プログレッシブ・ロック・グループのピンク・フロイドの1973年の作品邦題「狂気」をイメージしている。この作品のコンセプトは、このグループのベーシストのロジャー・ウォーターズによるもの。そして彼は2005年にフランス革命を描いたクラシック・オペラ作品「サ・イラCa Ira 希望あれ」を完成させた(参照: http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-a107.html 奇しくも中西繁がフランス滞在中)。このようにフランス革命とは・・・・けっしてフランスのみのものでなくなっている。

ル・ジャルダン・コロニアル
 植民地支配の上に築かれたフランス国家。その暗部をこの廃墟と化している公園をみるに中西繁は思いを馳せる。(ここは私は知らない)

Pb030641wh_2ルーアン大聖堂
 この聖堂の美しさを語っているが・・・彼はこれを描いた。あれっ!私はその作品を観ていないと思う、観たい。そして彼はモネの大聖堂の連作、睡蓮の連作へと・・・・・心を繋ぐ。(私はここへは数年前に訪れた。この大聖堂には”美”を感ずる余裕がなく、圧倒的”大きな力”を感じたのだが・・・・右は私が訪れた際の1ショット写真)
(追記)2015.3.10 中西繁画「夜のカテドラル(F12)」を観たのを思い出した。素晴らしい色彩。偶然にこの写真と見ている位置は同じ。

そして
 モン・サン・ミッシェル
 ドーヴィル、トロヴィール
 モレ・シュル・ロワン
 ブルターニュ
 アルル
 ブルージュ

  ・・・・などなど、ゴッホの足跡も訪ねつつこのエッセイはまだまだ続く。

Photo_2 パリ・セーヌでは、私も好きなポン・デ・ザール(←このエッセイ集の挿入写真)、そこにみる手すりいっぱいの鍵。どうも私はこれは好きでないのだが、中西繁も”いいのか、悪いのか”と言葉を濁している。

 もう少しこのエッセイ集の感想を書きたいのだが・・・少し間を置きたい。よく読んでみたいからである。それもなんと、米国ニューヨーク、英国はロンドンそしてコッツウォルズ(私はロンドンを訪れたときに、無理矢理一日を使って訪れた。まさに紅葉(黄葉?)の時季であったが、好きなところ)など・・・・フランス以外にも、最後には及んでいる。

 ここを見てくださった方々は、今回はこの彼のエッセイ集を取り上げました。しかし彼に関しては、絵画「福島の作品」を描かざるを得なかったところなど、まだまだ知るべきところは多いのだが、そこにまではここでは言及していません。
 是非とも現在の絵画の世界で注目される男”中西繁”に迫ってみてください。

(参考) 画集「哀愁のパリⅡ」
http://webryalbum.biglobe.ne.jp/myalbum/
301548300984a45c5eb19aaf442ffab118c63f430/091719016936315721

(追記:2015.6.6)
  つい最近(2015.6)のニュースで、このパリのポン・デ・ザールの手すりが、鍵の重さで壊れたと言うことがあったんですね。それによりこの多くの鍵は撤去することになったようです(もう既に撤去作業は行われているかも)。
 私はこの橋の写真を、もうお亡くなりになられた尊敬する大学の教授の撮られたものを昔拝見して、一度はこの橋に行きたいものと思っており、数年前に訪れましたが、既に鍵が最近ほどではないですが、多く取り付けられていました。何かそれは一つの味を壊しているように感じていました。撤去はそれで良かったと思っています

                *    *    *

     <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編> 

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クリスマスを迎えるアルベロベッロの夜  (photo 2014.12)

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2015年3月 3日 (火)

都会の夜をしみじみと・・・チャーリー・ヘイデンCharlie Haden

        <My Photo Album 瞬光残像 = 南イタリア編>

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アルベロベツロAlberobelloの夜(6)     (photo 2014.12)

           *    *    *    *

<Jazz>

チャーリー・ヘイデンCharlie Haden三題

A1lmgrey4vl__sl600_ 昨年(2014年)の7月に、76歳で亡くなられた悲報を受けて、ジャズ愛好家の多くのブログで取り上げられ弔辞が述べられたチャーリー・ヘイデン(Charles Edward "Charlie" Haden 1937-2014)であったが、今となると尚更その寂しさが感じられるところだ。
 私の場合は、古くからはジャズ愛好家として多くを聴いてきたという人間ではないのだが、特にキース・ジャレットには入れ込んできたという関係で、彼にはこの上なく愛着を感じてきた(最近の「Jasmine」http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/keith-jarrett-j.html)は当然としても、かってのKeith Jarrett 「 DEATH AND THE FLOWER 生と死の幻想」 impulse 32XD603 , 1974年作品など=参考http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/keith-jarrett-1.html

 ベーシストというのは、なんとなく地味である。そしてそんなところでメロディーを奏でるピアニスト等を支えながらも、人間的な叙情的な自己の世界を貫いてきたところに彼の美学があるように思うのだ。
 そして、彼には1960年代の活動を見ても、反戦という政治的なテーマも見え隠れしたしたが、それはあの時代の中で、もがきながらの彼の人間愛の結果であったと思う。

 さて一方、彼の描く世界はもう一つあると思ってきた。それはなんとなく昼間の雑踏から解放され、ふと自己を見つめる「静かな都会の夜」というイメージを私は持っていた。事実私自身の生活の中でもそんな役割を果たしてくれていたアルバムが多くある。このところもう彼の新作にはありつけないと思うと、なんとなく引っ張り出してきて、再びよく聴いているのである。

    Charlie Haden & John Taylor 「Nightfall」
    The Naim Label / England / naimcd077 /2004

Nightfall
NightfalllistRecorded at Roy O Disney Music Hall,  Oct. 2003
Charlie Haden : Double Bass,     John Taylor : Piano


 まずは、タイトルどおりの一日活動のの終わりである「黄昏(たそがれ)」を描いたアルバム。これが私はお気に入りなんですね。これを聴いていると時間が流れて深夜の静けさにまで私の心は及んで行くんです。この両者のデュオはなかなか聴きもの。ヘイデンの演出にテイラーのリリカルそのもののピアノが反応する。もう対ピアニストは百戦錬磨のヘイデンのこと、そこにテイラーのやや冷たさのある澄んだピアノの音を見事に交錯させている。

                 *                 *

             CHARLIE HADEN   KENNY BARRON  
            
「Night and The City」

               VERVE / VERVE 314 539 961-2 / 1998

Nightandthecity
Nightandthecitylist_3
Recorded Live on 1996, at The Iridium, N.Y.C.
CHARLIE HADEN : bass ,    KENNY BARRON : piano

 ライブ録音。それもパラパラの拍手、それが又夜のムードたっぷり。深夜もう多くが床につこうとしている時に、極上のピアノとベースのデュオを小さな会場で聴く。これ以上の贅沢はない。チャーリー・ヘイデンのアルバムですから、そりゃベースが響き渡ります。そしてケニー・バロンのピアノは、その一つ一つの音が輝いている。
 とにかく安らぎを、エレガンスであり、色つやがあるバロンのピアノが導いてくれるのである。ただスローでなくスウィング感を夜のムードに仕上げるところは、やっぱり並のミュージシャンでない。 

               *                *

        Charlie Haden   「Nocturne」
     GITANES / 013 611-2 / 2001 (VERVE /  440 013 611-2 / 2001)

Nocturne
      Recoded on August 27-31, 2000  at Miami,FL.
      Charlie Haden : Bass ,  Gonzalo Rubalcaba : Piano,  Ignacio Berroa : Drums 

Trackloist)
1. En La Orilla Del Mundo (At the Edge of the World)
2. Noche de Ronda (Night of Wandering)
3. Nocturnal
4. Moonlight (Claro de Luna)
5. Yo sin Ti (Me Without You)
6. No te Empenes Mas (Don't Try Anymore)
7. Transparence (Gonzalo Rubalcaba)
8. El Ciego (The Blind)
9. Nightfall (Charlie Haden)
10. Tres Palabras (Three Words)
11. Contigo en la Distancia/En Nosostros - (Without You in the Distance/ In Us)

 キューバそしてメキシコのボレロを中心として、チャーリー自身の曲2曲(4,9)を盛り込んでマイヤミにて、ピアノにゴンザロ・ルバルカバ、イグナシオ・ベローナのドラムスによるトリオ、それにプラスαのカルテット(曲により、ギター、ヴァイオリン、サックスなど)に近いタイプで演奏している。なんといってもこれ又ラテン・ムードを加味した都会の夜を描いてくれる。(このジャケのムードも気に入っています)
 チャーリーのバラードをリードするベースは録音もよく、聴くもの全身に響いてくるのだが、ルバルカバのピアノが良いですね。静かに落ち着いた中にメロディーを意外に優しく美しく甘く描いてくれる。なにせ「ノクターン」ですから、夜に聴くと最高の一枚。

(試聴)

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