ナイトウィッシュNightwishの力作新譜登場「ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL」
やっぱり、やってくれます・・・・壮大な絵巻ナイトウィッシュ万歳!!
<Symphonic Progressive metal ROCK>
Nightwish 「ENDLESS FORMS MOST BEAUTIFUL」
NUCLEAR BLAST Records / UICN-9027 / 2015
再び三度、フインランドのナイトウィッシュの壮大な絵巻の登場だ。今年の”ナンバー1ロック”が早くも登場してしまった感ありの会心作。
あの2012年のナイトウィッシュ最大の危機、”IMAGINAERUMツアー”中の二代目リード・ヴォーカリストのアネッテ・オルゾンの解雇。その後のAFTER FOREVERのフロール・ヤンセンを起用して米国ツアーを見事に乗り切って、新たなナイトウィッシュ世界を構築した。
(参照:http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/nightwishfloor-.html)
そして2013年からの構想、作曲、続いての2014年に3ケ月のサマー・キャンプを張ってレコーディングなど18ヶ月で制作したニュー・アルバムの登場だ。
全11曲約80分のトータル・コンセプト・アルバム。なんと最後の曲”The greatest show on earth”は25分に迫ろうという大作。その物語性、地球上の生命体に迫ろうという壮大なミュージック展開、静・動の交錯と神秘性を加味した音の流れ、これぞクラシック、ロック等その他のミュージック・ジャンルを超えた圧巻の世界である。一つのプログレッシブ・ロックだ。
オープニング”Shudder before the beautiful”、2曲目”Weak fantasy”で、疾走するナイトウィッシュが、コーラス隊をバックにフロール・ヤンセンFloor Jansenのヴォーカルを効かせて、メタル・サウンドとオーケストラとの融合による絵巻のスタートを聴かせる。特に2曲目はヤンセンの歌唱力をみせつける曲。
以前からの宣伝曲”Élan”では、ヤンセンの歌い込みと、トロイ・ドノックレイTroy DonockleyのUillieann pipesの調べによって、民族的な人類の原点を感じさせてくれる。”Yours is an empty hope”では、これでもかと、益々洗練されたナイトウィッシユ・ダイナミック・サウンドを披露。
彼らが忘れないのは、”Our decadses in the sun”にみる人間の郷愁と愛情の世界。ヤンセンの美しいヴォーカルが堪能できる。
とにかくニュー・アルバムごとに、更なる新世界を披露してくれるナイトウィッシュには脱帽して敬意を払いたいところだ。お見事!!。
今回のこのアルバムのテーマは、惑星の神秘性と地球上の生命体の誕生とその躍動、そして未知なる未来への世界への憧れ・・・・と、言うところなのか。とにかくリーダーのツォーマス・ホロパイネンTuomas Holopainen<Key>の創造性の止まるところを知らない才能がまたもや見事に開花している。
アルバム・タイトルは、進化論のダーウィンの言葉からとられているとか、いやはや大それたテーマに挑戦したナイトウィッシュに、またまた圧倒された今回のアルバムだった。
メンバーはMarco Hietala のベース、ヴォーカルも健在。もちろんEmppu Vuorinen ギターも奮戦している。ただ残念なのはドラムスのJukka Nevalainen が体調不良で休息、代わりにKai Hahto が務めている。
なおこのアルバムは2枚のCD(一枚はインスト・バージョン)、一枚のDVD(制作記録、”Élan”ミュージック・ビデオ)より成っている。
(試聴)
”Élan”
”Rock in Rio 2015”
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コメント
正に圧巻な一枚ですね。ライブのあの歌唱の方がインパクト強すぎて、このオリジナルアルバムはややフロール嬢のインパクトが出し切れてない気もしますが、これからライブでもっともっとモノにしていくのが楽しみです。しかしホント、このクォリティの高さには脱帽ですな。
投稿: フレ | 2015年3月29日 (日) 20時47分
フレさん、今晩わ。
今回もNightwish買いは正解でしたね。もうかなり前から予約注文して買いました(笑)。最近では予約して待っているというのはSteven Wilsonと、このNightwishぐらいかなぁ~~>UKとかUSは今日明日が発売のようですね。これから評判が間違いなく高くなるでしょうね、このアルバム。しかしTuomasの創造力は凄いですね。
フロール・ヤンセンにも相当Tuomasは注文付けたようですが、それを熟しきった彼女もやっぱり実力者ですね。又このアルバムは単なる女性ヴォーカルものでないという姿勢もありありで、彼女のヴォーカルも曲によって扱いが違うところもニクイところです。ライブは又違ったモノが聴けるかもしれませんね(日本ライブも決まってますね)。
投稿: 風呂井戸 | 2015年3月29日 (日) 23時38分